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第一部 魔法少女は、ふたつの世界を天翔る
第39話 見慣れた天井 その一
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法貴総合病院の大部屋には、チーム白音専用となってしまったベッドが五つ、運び込まれたままになっている。 もはやここがチーム白音の第二秘密基地と言っていいかもしれない。
そこに白音たちが寝かされている。
逆巻姉妹に完勝して帰って来たことにも驚かれたが、やはり体がズタボロになっていたので緊急入院となった。
ただしそらは怪我をしていなかったので、名目上は検査入院である。
魔法で死者の蘇生ができるなどと広まれば面倒なことになるのは分かっていたので、そらの身の上に起こったことは誰にも伏せてある。
だから医師たちもそらに関しては、念のためのヘルスチェック程度のつもりでいる。
当然そらの体に何があったのか、一番大きな関心を持っているのは他ならぬそら自身である。
いずれ詳しく自分の体を調べ始めることだろう。
その時にはおそらくブルームを巻き込むことにはなる。
白音たちの身柄に関しては、既に――逆巻姉妹との対決に赴く前から――手が回されている。
彼女たちの通う学校それぞれで研修があって、数日家を空ける、ということになっている。
どこをどの方向から突っついても矛盾が出ないように工作されている。
そこは国が関わっている陰謀の怖いところである。
ただ、白音が一番内緒にしておきたい相手、名字川敬子だけはどうせ何をしても気づくのだろう。
あとできちんと説明をしなければなるまい。
運び込まれた当日は、全員がほぼ気絶するように眠りに落ちている。
その翌日。
そらを除く四人は確かに酷い怪我をしていた。
しかしひと晩が明けると、一番重傷だった佳奈以外は既にかなり回復してしまっていた。
それはすなわち、朝から皆そこそこの退屈を感じている、ということだ。
本来は白音もかなり重傷の部類に入ったはずである。
しかし近頃の彼女の回復は異様に――魔法少女基準でも異様に――早かった。
魔族に目覚めた体がそうさせているんだろうというのが医者の見解だが、何か根拠があるわけでもない。
遊びたい盛りの魔法少女たちが退屈でそわそわとしている中、佳奈はまだひとり眠りこけていた。
ダメージと消耗が激しく、体の修復中なのだろう。
魔法少女の姿のまま上半身だけコスチュームを脱がせて包帯と、風穴の固定のためにさらしを巻いた姿は、なんだか『姐御』と呼びたくなるような風情がある。
「ケーキ買いに行こ。なんか無性にモンブランが食べたい」
莉美がもう我慢ができなくなって、そらを外出に誘っている。
星石を融合させた魔法少女は、変身していなくともかなり高い回復力がある。
佳奈以外は既に変身を解いていた。
外を歩き回っても問題はないだろう。
看護師さんに見つかりさえしなければ。
「嘘でしょ?! なんでよりによってモンブランなの…………」
「彩子がモンブランの話ばっかするから、口がモンブランの口になってたんだもん」
いや、彩子って莉美をすり潰してモンブランにしてやるって話をしてたんじゃなかったかと、白音は思い出す……。
まあ食べたいのは自由だけど。
莉美が大きな声で騒ぐものだから、佳奈が目を覚ましてしまった。
「おい、アタシも連れてけよな」
「佳奈ちゃんは寝てないといけないでしょ? ちゃんと佳奈ちゃんの分も買ってきてあげるから、大人しく寝てなよ」
莉美がキラキラと目を輝かせて、ちょっと悪そうな顔をしている。
「いや、四人だけで行くのか?」
こういう時の莉美の嗅覚は本当に鋭い。
佳奈が置いて行かれるのを嫌がっている。割と珍しい。
「おやおや、佳奈ちゃんは独りにされるのが寂しいんだ?」
「んなわけないだろ!! 退屈過ぎるんだよ病院は」
しかし白音も佳奈が無茶しないように釘を刺しておく。
「次の戦いでも佳奈の力は絶対に必要になるから、今は外出禁止。体力を回復しておいてねって。鬼軍曹から」
「う…………」
「んじゃそういうことで、ケーキ買ってくるから待っててねー!」
莉美がそらと手を繋いで、止める間もなく行ってしまった。
そしてふと見ると一恵もいない。
「あれ?」
いつの間にか分からなかったが、転移を使ったのだろうと思う。
白音と一緒に居たがらない時は、一恵は大体何か企んでいる。
ろくでもないことを始める前に、発見した方がいいかもしれない。
白音がちらっと扉の方に視線を送ると、しかし佳奈が「お前はここにいるんだよな」という顔をした。
ちょっとかわいい。
「佳奈、平気?」
「ん、ああ。なんともないってことはないんだけどね」
「嫌な夢、見たんでしょ?」
さすが白音は鋭いと思う。佳奈が白音の顔を見た。
「わたし、あんたの相棒何年やってると思うのよ」
白音には魔族の近衛隊長デイジーだった記憶がある。
だから人族も魔族も殺したことがある。
そうしなければ開けない道があると知っている。
しかしそれと同時に、白音という日本人でもある彼女には、人を殺すことの恐ろしさもやはり実感として分かる。
佳奈は昨日、京香という魔法少女を殺したのだ。
戦いに赴く前は逆巻姉妹ふたり共、白音がとどめを刺すべきだろうと考えていた。
みんなの心に負担を与えたくなかったのだ。
しかしあの時、あの場所では、あれ以外の方法で納得がいくような決着はなかったと思う。
ただ、そのことが佳奈の心の傷になっているかもしれない。それが心配だった。
「アタシの方こそ、白音の相棒を何年やってると思うんだ?」
いや答えは同じだと思う…………。
「白音にだけ辛いことを押しつけて守られてるなんて相棒じゃないだろ? まあ莉美とかそらのこと考えるとさ、確かに手を汚すのは自分だけでって思う気持ちは分かるんだけど、あいつらだって多分そんなこと言ったら怒るだろう?」
壺振りでもしそうな格好で、さらしを巻いたお腹をさする。
「白音の言うとおり変な夢見たしさ、アタシ今ちょっと動揺はしてると思うんだ。でもお前は気にすんな。アタシは大丈夫だ。お前の相棒を信じろ」
白音が佳奈の肩に手を添えて、そっと背中側をさする。
もうそんなに痛くはないようだ。
あとでおへそがどうなったかも確認しておかねばなるまい。
白音が扉の方へ向かうと、やはり佳奈の視線が追ってくる。
「ごめんね。ちょっと一恵ちゃんが気になるのよ。絶対なんかやってると思う。ついでに飲み物買ってくるから、穴の空いてる人は大人しく待ってなさい……ね。…………んん?」
「どした?」
「何か飲んでもそこから出てこないわよね?」
「あはは、多分な」
一恵が病院の喫茶室の一角に陣取っている。
カフェラテを頼んでおいて、何やら手作業に没頭している。
時折呟く声が呪文のようにも聞こえる。
さすがにここで魔法の実験を始める者はそうそういないが、心得た職員たちはこういう時は人目につかないように、衝立を持ってくるなどして配慮してくれる。
一恵はそらを復活させた際、ひとつの知見を得ていた。
まず、時間の論理遡行ではなく、現実に存在するものの複製体を作成する。
再構成のリソースは表面的なものに集中し、内部は簡略化してしまう。
その上でスケールも大幅に縮小すれば、自分ひとりの手に負えるのではないだろうか。
要するに本物そっくりのミニチュアを作るのだ。
何を作っても良いのだが、となればもちろん白音のミニチュア以外に選択肢はない。
思いついてしまったからには一刻も早く試したくてうずうずしていた。
そして人目も憚らずこんなところで実験を開始したのだが、目の前で構成元素が集まり、徐々に人の形を取ってくると、かなり興奮する。
「それ、動くの?」
突然声をかけられて、一恵が椅子から飛び上がった。
「ひあっ!! え? あ、う、うん。多分魔力を通したら…………。シンプルな動きくらいは…………」
嘘であった。
制御機構の模倣にはそこそこリソースを割く予定なので、何となく本人を彷彿とさせるような動き方をする予定だ。
それも巷に売られているペットロボットくらいのインタラクティブ性は持たせられるだろう。
一恵は心臓の鼓動が跳ね上がっていくのを感じた。
背後に、ニコニコと笑う白音が立っている。
「一恵ちゃんにしてよ」
「う…………」
一恵はもはや追い詰められていることを悟った。
白音は一恵の企みに気づいている。
「一恵ちゃんのミニチュアが見たいな」
これで、白音を作ったらどうなるんだろう。
いや無理だ。自分にはそんな恐ろしいことはできない。
嫌われたら死ねる。一恵は観念した。
Hitoe製作による自身の超精密フィギュア、魔法少女バージョン。自律稼働。
完成したら多分、家を売ってでも欲しがる人が出そうな逸品である。
ただし一恵にとっては一番欲しくない奴である。
そこに白音たちが寝かされている。
逆巻姉妹に完勝して帰って来たことにも驚かれたが、やはり体がズタボロになっていたので緊急入院となった。
ただしそらは怪我をしていなかったので、名目上は検査入院である。
魔法で死者の蘇生ができるなどと広まれば面倒なことになるのは分かっていたので、そらの身の上に起こったことは誰にも伏せてある。
だから医師たちもそらに関しては、念のためのヘルスチェック程度のつもりでいる。
当然そらの体に何があったのか、一番大きな関心を持っているのは他ならぬそら自身である。
いずれ詳しく自分の体を調べ始めることだろう。
その時にはおそらくブルームを巻き込むことにはなる。
白音たちの身柄に関しては、既に――逆巻姉妹との対決に赴く前から――手が回されている。
彼女たちの通う学校それぞれで研修があって、数日家を空ける、ということになっている。
どこをどの方向から突っついても矛盾が出ないように工作されている。
そこは国が関わっている陰謀の怖いところである。
ただ、白音が一番内緒にしておきたい相手、名字川敬子だけはどうせ何をしても気づくのだろう。
あとできちんと説明をしなければなるまい。
運び込まれた当日は、全員がほぼ気絶するように眠りに落ちている。
その翌日。
そらを除く四人は確かに酷い怪我をしていた。
しかしひと晩が明けると、一番重傷だった佳奈以外は既にかなり回復してしまっていた。
それはすなわち、朝から皆そこそこの退屈を感じている、ということだ。
本来は白音もかなり重傷の部類に入ったはずである。
しかし近頃の彼女の回復は異様に――魔法少女基準でも異様に――早かった。
魔族に目覚めた体がそうさせているんだろうというのが医者の見解だが、何か根拠があるわけでもない。
遊びたい盛りの魔法少女たちが退屈でそわそわとしている中、佳奈はまだひとり眠りこけていた。
ダメージと消耗が激しく、体の修復中なのだろう。
魔法少女の姿のまま上半身だけコスチュームを脱がせて包帯と、風穴の固定のためにさらしを巻いた姿は、なんだか『姐御』と呼びたくなるような風情がある。
「ケーキ買いに行こ。なんか無性にモンブランが食べたい」
莉美がもう我慢ができなくなって、そらを外出に誘っている。
星石を融合させた魔法少女は、変身していなくともかなり高い回復力がある。
佳奈以外は既に変身を解いていた。
外を歩き回っても問題はないだろう。
看護師さんに見つかりさえしなければ。
「嘘でしょ?! なんでよりによってモンブランなの…………」
「彩子がモンブランの話ばっかするから、口がモンブランの口になってたんだもん」
いや、彩子って莉美をすり潰してモンブランにしてやるって話をしてたんじゃなかったかと、白音は思い出す……。
まあ食べたいのは自由だけど。
莉美が大きな声で騒ぐものだから、佳奈が目を覚ましてしまった。
「おい、アタシも連れてけよな」
「佳奈ちゃんは寝てないといけないでしょ? ちゃんと佳奈ちゃんの分も買ってきてあげるから、大人しく寝てなよ」
莉美がキラキラと目を輝かせて、ちょっと悪そうな顔をしている。
「いや、四人だけで行くのか?」
こういう時の莉美の嗅覚は本当に鋭い。
佳奈が置いて行かれるのを嫌がっている。割と珍しい。
「おやおや、佳奈ちゃんは独りにされるのが寂しいんだ?」
「んなわけないだろ!! 退屈過ぎるんだよ病院は」
しかし白音も佳奈が無茶しないように釘を刺しておく。
「次の戦いでも佳奈の力は絶対に必要になるから、今は外出禁止。体力を回復しておいてねって。鬼軍曹から」
「う…………」
「んじゃそういうことで、ケーキ買ってくるから待っててねー!」
莉美がそらと手を繋いで、止める間もなく行ってしまった。
そしてふと見ると一恵もいない。
「あれ?」
いつの間にか分からなかったが、転移を使ったのだろうと思う。
白音と一緒に居たがらない時は、一恵は大体何か企んでいる。
ろくでもないことを始める前に、発見した方がいいかもしれない。
白音がちらっと扉の方に視線を送ると、しかし佳奈が「お前はここにいるんだよな」という顔をした。
ちょっとかわいい。
「佳奈、平気?」
「ん、ああ。なんともないってことはないんだけどね」
「嫌な夢、見たんでしょ?」
さすが白音は鋭いと思う。佳奈が白音の顔を見た。
「わたし、あんたの相棒何年やってると思うのよ」
白音には魔族の近衛隊長デイジーだった記憶がある。
だから人族も魔族も殺したことがある。
そうしなければ開けない道があると知っている。
しかしそれと同時に、白音という日本人でもある彼女には、人を殺すことの恐ろしさもやはり実感として分かる。
佳奈は昨日、京香という魔法少女を殺したのだ。
戦いに赴く前は逆巻姉妹ふたり共、白音がとどめを刺すべきだろうと考えていた。
みんなの心に負担を与えたくなかったのだ。
しかしあの時、あの場所では、あれ以外の方法で納得がいくような決着はなかったと思う。
ただ、そのことが佳奈の心の傷になっているかもしれない。それが心配だった。
「アタシの方こそ、白音の相棒を何年やってると思うんだ?」
いや答えは同じだと思う…………。
「白音にだけ辛いことを押しつけて守られてるなんて相棒じゃないだろ? まあ莉美とかそらのこと考えるとさ、確かに手を汚すのは自分だけでって思う気持ちは分かるんだけど、あいつらだって多分そんなこと言ったら怒るだろう?」
壺振りでもしそうな格好で、さらしを巻いたお腹をさする。
「白音の言うとおり変な夢見たしさ、アタシ今ちょっと動揺はしてると思うんだ。でもお前は気にすんな。アタシは大丈夫だ。お前の相棒を信じろ」
白音が佳奈の肩に手を添えて、そっと背中側をさする。
もうそんなに痛くはないようだ。
あとでおへそがどうなったかも確認しておかねばなるまい。
白音が扉の方へ向かうと、やはり佳奈の視線が追ってくる。
「ごめんね。ちょっと一恵ちゃんが気になるのよ。絶対なんかやってると思う。ついでに飲み物買ってくるから、穴の空いてる人は大人しく待ってなさい……ね。…………んん?」
「どした?」
「何か飲んでもそこから出てこないわよね?」
「あはは、多分な」
一恵が病院の喫茶室の一角に陣取っている。
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時折呟く声が呪文のようにも聞こえる。
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まず、時間の論理遡行ではなく、現実に存在するものの複製体を作成する。
再構成のリソースは表面的なものに集中し、内部は簡略化してしまう。
その上でスケールも大幅に縮小すれば、自分ひとりの手に負えるのではないだろうか。
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何を作っても良いのだが、となればもちろん白音のミニチュア以外に選択肢はない。
思いついてしまったからには一刻も早く試したくてうずうずしていた。
そして人目も憚らずこんなところで実験を開始したのだが、目の前で構成元素が集まり、徐々に人の形を取ってくると、かなり興奮する。
「それ、動くの?」
突然声をかけられて、一恵が椅子から飛び上がった。
「ひあっ!! え? あ、う、うん。多分魔力を通したら…………。シンプルな動きくらいは…………」
嘘であった。
制御機構の模倣にはそこそこリソースを割く予定なので、何となく本人を彷彿とさせるような動き方をする予定だ。
それも巷に売られているペットロボットくらいのインタラクティブ性は持たせられるだろう。
一恵は心臓の鼓動が跳ね上がっていくのを感じた。
背後に、ニコニコと笑う白音が立っている。
「一恵ちゃんにしてよ」
「う…………」
一恵はもはや追い詰められていることを悟った。
白音は一恵の企みに気づいている。
「一恵ちゃんのミニチュアが見たいな」
これで、白音を作ったらどうなるんだろう。
いや無理だ。自分にはそんな恐ろしいことはできない。
嫌われたら死ねる。一恵は観念した。
Hitoe製作による自身の超精密フィギュア、魔法少女バージョン。自律稼働。
完成したら多分、家を売ってでも欲しがる人が出そうな逸品である。
ただし一恵にとっては一番欲しくない奴である。
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