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第一部 魔法少女は、ふたつの世界を天翔る
第33話 ハロウィンキャッツ その一
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「ひゃああぁっ?!」
次々に魔法少女に変身していく子供たちを見て、一恵が悲鳴で感想を述べる。
今年の十月末は二十八日が日曜日なので、この日にハロウィンパーティをすることになっている。
チーム白音はお昼過ぎから若葉学園に乗り込んで、子供たちの着替えを手伝っていた。
「か、かわいすぎるんですけどっ!!」
一恵が興奮して隣の佳奈をばんばん叩いている。
「痛い、痛い。白音を叩けないからアタシに来てるだろ?」
しかしそういう佳奈も楽しそうである。
マントを羽織った仮面の紳士やマスクをかぶった特撮戦士の変身を手伝っている。
チーム白音が誘拐事件の時に救出した女の子たちが魔法少女に憧れ、その話を聞いた学園の子供たちに空前のヒーローブームがやって来ている。
白音はちょっと嬉しい反面、この子たちがならず者になりませんようにとも願う。
変身し終えた子たちがヒーローごっこを始めて走り回る。
全員が主人公だ。
「うん。ホントにかわいい」
目を細めて満足げに弟妹たちを見守っていた白音だったが、
「?! ちょっと待って、莉美っ! ちょっと待ってちょっと待って!!」
白音は、魔力が漂うのを感じた。
結構な強さだ。勘違いなどではない。
莉美を捕まえて詰問する。
「なんであたしを疑うのよぅ」
「疑ってるとか、まだ何も言ってないでしょ。今ひとり本物がいたでしょ? どういうこと!!」
魔力は確かに子供たちの中から感じる。
たくさんいてちょっと見分けが付かないが、多分この中に本物の魔法少女がいる。
「い、いやぁ、実はね……」
莉美が衣装の最終調整に学園にやって来た際に、ひとり星石と反応した少女がいたのだ。
下岡悠月、根来衆にさらわれた子たちの中にいた少女だ。
白音のように親がいないわけではない。
両親が離婚後、引き取られた母親との折り合いが悪くて若葉学園で暮らしている。
まだ小学二年生だったはずだ。
「星石はどこから?」
「佳奈ちゃんと半分こしたから、まだあたしいくつか持ってるよ?」
白音はため息をついた。
いや、莉美のせいではないのだ。多分誘拐事件をきっかけにして目覚め、星石に呼ばれたのだ。
放っておいても、いずれどこかで魔法少女へと開花していただろう。
自分たちの目が届く範囲でそれが起こってくれてむしろ良かったと思うべきだ。
もしかしたらあの時誘拐されていた少女たち、他の養護施設でも同じようなことが起こっているかもしれない。
悠月を呼ぶと、素直に駆けてきた。
手に魔法のステッキを持っているのだが、おもちゃなのか魔法の所産によるものか、ちょっと判別できない。
コスチュームは莉美をそのまま小さくしたような感じで、黄金色のちび魔法少女だった。
あの時そばにいて守ってくれて、かっこよかった莉美に憧れたのだろう。
悠月が星石に願ったのは多分、莉美みたいな魔法少女になること。
白音は軽く嫉妬を感じる。
佳奈ほどではないにせよ、こんなに年少で星石に呼ばれるのは珍しいことだ。
慎重に見守っていかなければならない。ギルドやブルームにも協力をお願いする必要がある。
幸い悠月は聡く素直な子だ。
ちゃんと説明すれば分かってくれるだろう。
その時白音は、ふとある事実に思い当たって佳奈の方を見た。
「ん?」
佳奈はギルドから信用されていたんだ。
幼児が大きな力を持っているのは危険なことだけれど、破天荒に見えて正義感のある佳奈だったから、最小限の干渉で見守られていたのだ。
「何だよ?」
「いいえ。黒豹似合ってるなと思って」
そう? とちょっと照れるが、一瞬で顔を引き締め眼光を鋭くする。
本物の肉食獣になる。
「いいか悠月。その力、絶対悪いことに使ったらだめだぞ。そんなことしたら、このアタシがどこにいたってお仕置きしに現れるからな!!」
言外の部分に迫力があり過ぎて大人でも怖い。
魔力を膨れ上がらせた佳奈に肩を掴んですごまれた悠月は、じわっと目に涙を浮かべながらカクカクカクと何度も首を縦に振る。
佳奈は憎まれ役を買って出てくれてるんだわと白音は感じた。
有り難いことだと思う。
白音は震える悠月の手を握ってやる。それでも悠月は、
「うん、大丈夫。魔法少女は悪いことしちゃダメって分かってるから」
黒豹に向かって誓いを立てる。
「よく言った。さすがは敬子先生の教え子だね」
相好を崩して佳奈は、悠月の頭を撫でた。
悠月はもう本物の魔法少女である。
◇
「ちわっすー。エレスケっすー」
全員の着替えをようやく終えた頃に、元気な声が玄関に響く。
火浦いつきの声だ。
一恵が呼んだのだ。
エレメントスケイプのメンバーにはいつも異世界事案から人目を憚るのを手伝わせたり、魔法の実験台にしたりと、頼み事ばかりで悪いと思っていた。
便利にパシっているからたまには、と一恵は白音にお願いしてゲストとして招待したつもりだったのだが、『エレスケ』と名乗っているあたり、子供たちに何か見せてくれる気でいるようだ。
来客はお母さん――名字川敬子理事長――が応対してくれている。
いつもの敬子はジャージ姿にエプロンを付けていることが多いのだが、この日は修道女の格好をしている。
「姐さんたち、猫ちゃんっすか。かわいいっす!!」
多分ハロウィンの仮装に着替えると思ったのだろう。
敬子は白音たちのいる急ごしらえの更衣室へと真っ直ぐに案内したようだった。
変身を終えた小さな魔法少女たちは既に飛び出して行ってしまっている。
うきうきと入ってきたのは火浦いつき。
エレメントスケイプ最年少、幻術の使い手である。
しずしずと入ってきたのは風見詩緒。
エレスケの人気ナンバーワン、メインボーカル。音響魔法の使い手である。
「あれ? 紗那ちゃんと千咲ちゃんは?」
白音はふたりのメンバーの姿が見えないことに気づいた。
エレスケは四人組の魔法少女チームであり、アイドルユニットである。
もちろん一恵は四人とも招待している。
「千咲さんはアイドル活動は辞めるって。今就職活動中」
一恵に問われた詩緒が悔しそうに言う。いつきの笑顔もちょっと萎れる。
詩緒は多少強引にでも、なんとかエレスケの知名度を上げようと今まで頑張ってきた。
千咲を尊敬し、一緒にトップアイドルになるのが夢だったのだ。
千咲は、現実的な将来を見据え始めているということだろう。
「それと紗那さんは受験勉強中。なので今日はわたしたちだけ。ごめんね。あ、でもパーティはふたりでもちゃんと盛り上げるからね☆」
詩緒が笑顔を作る。
やる気でいてくれるのは嬉しいが、ちょっと意外だった。
正直なところ、彼女はもっと打算的な性格なのかと白音たちは思っていた。
「紗那さんも、アイドル活動には限界感じてるって言ってたっす…………」
いつきがしんみりとして言う。
確かにタレントとして活躍している一恵や、レイヤー時代の石原姉妹には敵わない、コンプレックスを感じるというようなことを言っていた。
もしかしたらエレスケの活動は今日が最後なのかもしれない。
「ちょっといつき、変な言い方しないでよ。千咲さんも今すぐ辞めるって訳じゃないのよ。まだしばらくは四人で楽しむつもり。それにみんな魔法少女は引退しないわよ。結構いいお小遣い稼ぎになるしね」
千咲は体験記憶をねつ造する。
紗那は感情をねつ造できる。
ふたりとも精神操作の魔法の使い手だ。
さらにはいつきと詩緒はそれぞれ幻覚、幻聴を操れる。
エレスケはそれを、アイドル活動の武器としてうまく役立てている。
しかしギルドからすれば異世界事案を一般人から隠蔽するのに、これほど最適な能力を持つ魔法少女チームは他にない。
「わたしはそれで資金を稼いで路上ライブを続けていくつもりよ。それで、この子なんだけど」
いつきが「え?」という顔をする。
「わたしは魔法少女の力を使ってアイドルになるのが夢よ。でもいつきはあんたたちに憧れちゃってるわ。チーム白音みたいな魔法少女になるのが夢になった。そうよね?」
「え、あ…………」
いつきは返事できなかった。自分でもよく分からなかった。
「わたしはエレスケも楽しいし、でもひとりでだってアイドルになってやるわ。いつきも人のことなんか気にしてないで好きなことやんなさいね。みんな自由にしてるんだから、変なものに縛られないでね」
それだけ言うとさっさと着替え始める。
そして着替え終えると、ふたりとも黒と白のボーダーの衣装だった。
ミニスカートにアレンジした囚人服だと思われる。
ご丁寧に足には樹脂製の枷と重りが付いている。
全然自由じゃない。
次々に魔法少女に変身していく子供たちを見て、一恵が悲鳴で感想を述べる。
今年の十月末は二十八日が日曜日なので、この日にハロウィンパーティをすることになっている。
チーム白音はお昼過ぎから若葉学園に乗り込んで、子供たちの着替えを手伝っていた。
「か、かわいすぎるんですけどっ!!」
一恵が興奮して隣の佳奈をばんばん叩いている。
「痛い、痛い。白音を叩けないからアタシに来てるだろ?」
しかしそういう佳奈も楽しそうである。
マントを羽織った仮面の紳士やマスクをかぶった特撮戦士の変身を手伝っている。
チーム白音が誘拐事件の時に救出した女の子たちが魔法少女に憧れ、その話を聞いた学園の子供たちに空前のヒーローブームがやって来ている。
白音はちょっと嬉しい反面、この子たちがならず者になりませんようにとも願う。
変身し終えた子たちがヒーローごっこを始めて走り回る。
全員が主人公だ。
「うん。ホントにかわいい」
目を細めて満足げに弟妹たちを見守っていた白音だったが、
「?! ちょっと待って、莉美っ! ちょっと待ってちょっと待って!!」
白音は、魔力が漂うのを感じた。
結構な強さだ。勘違いなどではない。
莉美を捕まえて詰問する。
「なんであたしを疑うのよぅ」
「疑ってるとか、まだ何も言ってないでしょ。今ひとり本物がいたでしょ? どういうこと!!」
魔力は確かに子供たちの中から感じる。
たくさんいてちょっと見分けが付かないが、多分この中に本物の魔法少女がいる。
「い、いやぁ、実はね……」
莉美が衣装の最終調整に学園にやって来た際に、ひとり星石と反応した少女がいたのだ。
下岡悠月、根来衆にさらわれた子たちの中にいた少女だ。
白音のように親がいないわけではない。
両親が離婚後、引き取られた母親との折り合いが悪くて若葉学園で暮らしている。
まだ小学二年生だったはずだ。
「星石はどこから?」
「佳奈ちゃんと半分こしたから、まだあたしいくつか持ってるよ?」
白音はため息をついた。
いや、莉美のせいではないのだ。多分誘拐事件をきっかけにして目覚め、星石に呼ばれたのだ。
放っておいても、いずれどこかで魔法少女へと開花していただろう。
自分たちの目が届く範囲でそれが起こってくれてむしろ良かったと思うべきだ。
もしかしたらあの時誘拐されていた少女たち、他の養護施設でも同じようなことが起こっているかもしれない。
悠月を呼ぶと、素直に駆けてきた。
手に魔法のステッキを持っているのだが、おもちゃなのか魔法の所産によるものか、ちょっと判別できない。
コスチュームは莉美をそのまま小さくしたような感じで、黄金色のちび魔法少女だった。
あの時そばにいて守ってくれて、かっこよかった莉美に憧れたのだろう。
悠月が星石に願ったのは多分、莉美みたいな魔法少女になること。
白音は軽く嫉妬を感じる。
佳奈ほどではないにせよ、こんなに年少で星石に呼ばれるのは珍しいことだ。
慎重に見守っていかなければならない。ギルドやブルームにも協力をお願いする必要がある。
幸い悠月は聡く素直な子だ。
ちゃんと説明すれば分かってくれるだろう。
その時白音は、ふとある事実に思い当たって佳奈の方を見た。
「ん?」
佳奈はギルドから信用されていたんだ。
幼児が大きな力を持っているのは危険なことだけれど、破天荒に見えて正義感のある佳奈だったから、最小限の干渉で見守られていたのだ。
「何だよ?」
「いいえ。黒豹似合ってるなと思って」
そう? とちょっと照れるが、一瞬で顔を引き締め眼光を鋭くする。
本物の肉食獣になる。
「いいか悠月。その力、絶対悪いことに使ったらだめだぞ。そんなことしたら、このアタシがどこにいたってお仕置きしに現れるからな!!」
言外の部分に迫力があり過ぎて大人でも怖い。
魔力を膨れ上がらせた佳奈に肩を掴んですごまれた悠月は、じわっと目に涙を浮かべながらカクカクカクと何度も首を縦に振る。
佳奈は憎まれ役を買って出てくれてるんだわと白音は感じた。
有り難いことだと思う。
白音は震える悠月の手を握ってやる。それでも悠月は、
「うん、大丈夫。魔法少女は悪いことしちゃダメって分かってるから」
黒豹に向かって誓いを立てる。
「よく言った。さすがは敬子先生の教え子だね」
相好を崩して佳奈は、悠月の頭を撫でた。
悠月はもう本物の魔法少女である。
◇
「ちわっすー。エレスケっすー」
全員の着替えをようやく終えた頃に、元気な声が玄関に響く。
火浦いつきの声だ。
一恵が呼んだのだ。
エレメントスケイプのメンバーにはいつも異世界事案から人目を憚るのを手伝わせたり、魔法の実験台にしたりと、頼み事ばかりで悪いと思っていた。
便利にパシっているからたまには、と一恵は白音にお願いしてゲストとして招待したつもりだったのだが、『エレスケ』と名乗っているあたり、子供たちに何か見せてくれる気でいるようだ。
来客はお母さん――名字川敬子理事長――が応対してくれている。
いつもの敬子はジャージ姿にエプロンを付けていることが多いのだが、この日は修道女の格好をしている。
「姐さんたち、猫ちゃんっすか。かわいいっす!!」
多分ハロウィンの仮装に着替えると思ったのだろう。
敬子は白音たちのいる急ごしらえの更衣室へと真っ直ぐに案内したようだった。
変身を終えた小さな魔法少女たちは既に飛び出して行ってしまっている。
うきうきと入ってきたのは火浦いつき。
エレメントスケイプ最年少、幻術の使い手である。
しずしずと入ってきたのは風見詩緒。
エレスケの人気ナンバーワン、メインボーカル。音響魔法の使い手である。
「あれ? 紗那ちゃんと千咲ちゃんは?」
白音はふたりのメンバーの姿が見えないことに気づいた。
エレスケは四人組の魔法少女チームであり、アイドルユニットである。
もちろん一恵は四人とも招待している。
「千咲さんはアイドル活動は辞めるって。今就職活動中」
一恵に問われた詩緒が悔しそうに言う。いつきの笑顔もちょっと萎れる。
詩緒は多少強引にでも、なんとかエレスケの知名度を上げようと今まで頑張ってきた。
千咲を尊敬し、一緒にトップアイドルになるのが夢だったのだ。
千咲は、現実的な将来を見据え始めているということだろう。
「それと紗那さんは受験勉強中。なので今日はわたしたちだけ。ごめんね。あ、でもパーティはふたりでもちゃんと盛り上げるからね☆」
詩緒が笑顔を作る。
やる気でいてくれるのは嬉しいが、ちょっと意外だった。
正直なところ、彼女はもっと打算的な性格なのかと白音たちは思っていた。
「紗那さんも、アイドル活動には限界感じてるって言ってたっす…………」
いつきがしんみりとして言う。
確かにタレントとして活躍している一恵や、レイヤー時代の石原姉妹には敵わない、コンプレックスを感じるというようなことを言っていた。
もしかしたらエレスケの活動は今日が最後なのかもしれない。
「ちょっといつき、変な言い方しないでよ。千咲さんも今すぐ辞めるって訳じゃないのよ。まだしばらくは四人で楽しむつもり。それにみんな魔法少女は引退しないわよ。結構いいお小遣い稼ぎになるしね」
千咲は体験記憶をねつ造する。
紗那は感情をねつ造できる。
ふたりとも精神操作の魔法の使い手だ。
さらにはいつきと詩緒はそれぞれ幻覚、幻聴を操れる。
エレスケはそれを、アイドル活動の武器としてうまく役立てている。
しかしギルドからすれば異世界事案を一般人から隠蔽するのに、これほど最適な能力を持つ魔法少女チームは他にない。
「わたしはそれで資金を稼いで路上ライブを続けていくつもりよ。それで、この子なんだけど」
いつきが「え?」という顔をする。
「わたしは魔法少女の力を使ってアイドルになるのが夢よ。でもいつきはあんたたちに憧れちゃってるわ。チーム白音みたいな魔法少女になるのが夢になった。そうよね?」
「え、あ…………」
いつきは返事できなかった。自分でもよく分からなかった。
「わたしはエレスケも楽しいし、でもひとりでだってアイドルになってやるわ。いつきも人のことなんか気にしてないで好きなことやんなさいね。みんな自由にしてるんだから、変なものに縛られないでね」
それだけ言うとさっさと着替え始める。
そして着替え終えると、ふたりとも黒と白のボーダーの衣装だった。
ミニスカートにアレンジした囚人服だと思われる。
ご丁寧に足には樹脂製の枷と重りが付いている。
全然自由じゃない。
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