77 / 217
第一部 魔法少女は、ふたつの世界を天翔る
第24話 黄金の獅子の魔法少女 その二
しおりを挟む
白音が凜桜の亡骸を一恵に託し、佳奈の方へととって返す。
佳奈は周囲に瓦礫の山を築いていた。
『山本さん』を踏んづけたままで。
「いや、あの、これは。馬鹿にしてるとかじゃなくて、抑えつけてるだけで。仕方なく…………」
「分かってるわよ」
まだムクムクと人の形を取って起き上がろうとする瓦礫を魔力の剣で縦に両断すると、白音は人形遣いの隣に立った。
そらは彼を鑑定したことがなかったから、正確な星石の位置を示せなかった。
しかし白音は、彼が凍結魔法少女に星石を凍らされるところを見ている。
それに正直なところ尊厳を軽く見るつもりはないが、凜桜と同列に扱うつもりも毛頭ない。
それ以上時間を掛けるリスクは犯さず、星石はこの辺りだろうという大体の位置を大きめに貫いた。
人形遣いが動きを止め、パペットもすべて崩れ落ちて瓦礫へと還る。
しかしバベットマスターの巫女服が消えて無くなることはなかった。
やはりこれは変身ではなくて後から着せられたものなのだろう。
白音は肩で息をしていた。さすがにそろそろ限界のようだった。
莉美たちの方を振り向くと、莉美が頭上に腕で大きく丸を作って見せてくれる。
さらわれた少女たちを全員無事守れたことにほっとすると、力が抜けて正帰還増幅強化が解けてしまった。
しかし白音はほっとすると同時に、橘香にどう報告すればいいだろうかと少し暗くもなる。
◇
そらが周辺の魔力を探知してくれてひとまずの安全を確認すると、一恵がふたりの遺体を異空間へ安置してくれる。
物扱いをしているようで少し気が引けるのだが、妹たちには見せないようにした方がいいだろう。
「一恵ちゃん、帰ろ。転移ゲートいけそう?」
白音がそう聞いた時、彼女たち以外の別の魔力の反応が現れたのを感じた。
さっと全員に緊張が走る。
「おや、ピンクのがいるね? シんだと思ったんだけど、まだ生きてるんだネぇ」
隠密か、転移能力か、以前と同じように唐突に姿を現したのは逆巻彩子だった。
「派手に戦ってるって聞いて来てみれば、当たりだったようだネ」
彩子は、値踏みするように白音の方を見据えている。
彩子が身に纏うのは、体の線を強調するようにぴったりとした黒のワンピースである。
光沢のある革のような質感やぎらぎらとした金属のパーツが異様な印象を与えており、白音たちが考えているような魔法少女とは別次元の存在であると、ことさらに強調しているように見える。
「怖くて震え上がるかと思ったけど、やる気十分て感じかい? やっぱりあんた強いんだネ。これは楽シめるかもシれないネ」
彩子は2メートル近くありそうな長い髪の毛をぶわっと逆立たせる。
触れるものをことごとく切り裂く切断髪の能力者だ。
被害者は首を跳ね飛ばされていることが多く、その魔法は『ギロチン』と呼ばれているらしい。
佳奈は白音が動けそうなことを確認して、隣に立つ。
「さて」
彩子はそう言うと、急転回して莉美目がけて走り出した。
「莉美っ!! 気をつけてっ!」
白音と佳奈も後を追って走り出したが、間に合いそうもない。
初めから莉美を狙うつもりだったのだろう、莉美に近い位置を選んで姿を現していたようだ。
「この前みたいなのはゴメンだよ。最初に面倒な奴を殺シとかないとね」
莉美は自分が狙われていると分かると、囚われの少女たちやそらたちから少し距離を取って障壁を張った。
「お前もトラウマ抱えて泣き喚くだけかと思ったら、シっかり戦うんだネ。バリアも少シ分厚くなってる。感心だネ」
彩子は愉しくてしょうがないという風にニィヤァっと笑うと、切断髪を振りかざして莉美に襲いかかった。
「またそのバリアこじ開けて、今度こそお前を串刺シにシてやるよ!!」
莉美の張った障壁に髪の毛をこじ入れようとする。
だが彩子の予想に反して髪の毛は侵入できず、バリアに触れたところからジュッという音を立てて蒸発していった。
「な、に?!」
彩子はバリアを破壊してそのまま莉美に襲いかかるつもりで加速していたから止まることができず、バリアに手をついた。
彩子の両手もまた、激しい音を立てて焼けていく。
「うぎゃぁぁぁぁぁ!」
彩子が痛みに苦しんで地面に転がる。
「なんだそのバリアは!!」
莉美がすました顔で言う。
「これバリアじゃないよ? うにだよ?」
「うにっ!?」
「うに」
少し分厚いバリアのように見えた物は、莉美が超短射程の攻撃用ビームを何千万本とドーム状に全周囲に並べたものである。
高速で何度も発射しているため、ぱっと見ると射程分の分厚さの障壁が張られているように見える。
多分莉美は見た目の感じから『うに』と名付けたのだろう。
中身が黄色いからかもしれない。
えげつない量の魔力を消費して初めて成立する、えげつないやり方の攻性防御である。
「おのれっ! おのれぇ! 貴様ぁ、絶対殺すっ!! バラバラに切り刻んで殺すぅ!!」
彩子は目を血走らせて立ち上がった。
完全に常軌を逸してしまっている。
莉美は以前に白音がされたことが悔しくて、どうしても一矢報いたかったのだ。
しかしここまで逆上させてしまうと、行動が読めなくなる。
彩子は、再び莉美に向かって突進した。
「ネタが割れたらそんなもの怖くないんだよ! わたシの切断髪に入れない隙間なんてないんだよ!」
白音と佳奈が阻止しようとするが、切断髪を全周に振り乱して近づけなくする。
結果として、こちらも『うに』と似たような効果をもたらしている。
「莉美っ!」
「平気」
莉美が不敵に笑っている。
あまり見せない表情だ。
白音は珍しく莉美が本気で怒っていることを感じた。
「何っ?!」
彩子はバリアの間近になって、それが『うに』ではなくなっていることに気づいた。
いつの間にか莉美が、『うに』を通常の魔法障壁に張り替えていたのだ。
咄嗟に彩子は、以前やったようにバリアの不揃いな部分を探して切断髪をねじ込もうと考えた。
しかしそんなものはなかった。
まさに完璧。
黄金の宝石のように滑らかで、一分の隙もないバリアに切断髪はすべて弾かれる。
「がっ!!」
今度は無様にバリアにぶつかって、その表面に顔を押しつけてしまう。
顔を歪ませながら莉美と目が合う。
「フッフッフ。見たかあたしのきんた…………」
「やめなさい莉美」
白音の的確なツッコミでチーム白音の品位は守られた。
莉美はこうやって彩子を腐して溜飲を下げたかったのだろうが、こういう手合いに対してはあまり良くない気がする。
徐々に狂気が膨らんでいっている。
しかしそんな白音の気持ちをよそに佳奈はもちろん、そらや一恵まで『もっとやったれ』と言わんばかりの顔をしている。
白音があんなに酷い目に遭わされて、黙っている道理はない。
チームのメンバーは全員、彩子のことが嫌いなのだ。
しかし情けないことに、と白音は思う。
自分は今息切れをして能力強化の魔法を使えないでいる。
だから莉美は自分だけの力で戦っているのだが、あの彩子と対等に渡り合っている。
すごいことだと、素直に賞賛する。
「ふざけんなぁぁぁぁ!!!」
彩子の髪がその怒りを体現するかのようにそそり立つ。
『怒髪天を衝く』を実写映像化するとなるほどこういう感じになるのか、と思わせる。
故事によれば、『怒髪天を衝』いたのは璧玉を奪われかけたのが理由だ。
しかし莉美のこの黄金の宝玉のような完璧はそもそも莉美のもので、別に横取りしようとしたわけではない。
怒るのは筋違いというものだろう。
うねうねと彩子の髪が怒りをはらんで渦を巻いているが、その体は既に満身創痍だった。
手はズタズタであまり力が入らないようでだらりと垂れ下がり、出血の量もかなり多い。
余裕のあった口調もすっかり変わってしまっている。
[白音、少し休んで。あいつの相手はアタシと莉美でやる]
インカムから佳奈の囁き声が聞こえてくる。
白音はもしかして彩子に殺されかけたトラウマとか、そういうことを心配されているのかと思って異を唱えようとしたが、多分そうじゃないと気づいた。
佳奈はこのまま終わるわけがないと感じているのだ。
だから切り札として、正帰還増幅強化を使えるように回復しておいてくれと言っているのだ。
そらと一恵がかなり消耗していることを知られるのはまずい。
気づかれる前に、佳奈はこのいかれた魔法少女を無力化しようと考えていた。
彩子が怒り狂っている間に、佳奈は背後から徐々に切断髪の射程ぎりぎりのところまで近づいていく。
佳奈は周囲に瓦礫の山を築いていた。
『山本さん』を踏んづけたままで。
「いや、あの、これは。馬鹿にしてるとかじゃなくて、抑えつけてるだけで。仕方なく…………」
「分かってるわよ」
まだムクムクと人の形を取って起き上がろうとする瓦礫を魔力の剣で縦に両断すると、白音は人形遣いの隣に立った。
そらは彼を鑑定したことがなかったから、正確な星石の位置を示せなかった。
しかし白音は、彼が凍結魔法少女に星石を凍らされるところを見ている。
それに正直なところ尊厳を軽く見るつもりはないが、凜桜と同列に扱うつもりも毛頭ない。
それ以上時間を掛けるリスクは犯さず、星石はこの辺りだろうという大体の位置を大きめに貫いた。
人形遣いが動きを止め、パペットもすべて崩れ落ちて瓦礫へと還る。
しかしバベットマスターの巫女服が消えて無くなることはなかった。
やはりこれは変身ではなくて後から着せられたものなのだろう。
白音は肩で息をしていた。さすがにそろそろ限界のようだった。
莉美たちの方を振り向くと、莉美が頭上に腕で大きく丸を作って見せてくれる。
さらわれた少女たちを全員無事守れたことにほっとすると、力が抜けて正帰還増幅強化が解けてしまった。
しかし白音はほっとすると同時に、橘香にどう報告すればいいだろうかと少し暗くもなる。
◇
そらが周辺の魔力を探知してくれてひとまずの安全を確認すると、一恵がふたりの遺体を異空間へ安置してくれる。
物扱いをしているようで少し気が引けるのだが、妹たちには見せないようにした方がいいだろう。
「一恵ちゃん、帰ろ。転移ゲートいけそう?」
白音がそう聞いた時、彼女たち以外の別の魔力の反応が現れたのを感じた。
さっと全員に緊張が走る。
「おや、ピンクのがいるね? シんだと思ったんだけど、まだ生きてるんだネぇ」
隠密か、転移能力か、以前と同じように唐突に姿を現したのは逆巻彩子だった。
「派手に戦ってるって聞いて来てみれば、当たりだったようだネ」
彩子は、値踏みするように白音の方を見据えている。
彩子が身に纏うのは、体の線を強調するようにぴったりとした黒のワンピースである。
光沢のある革のような質感やぎらぎらとした金属のパーツが異様な印象を与えており、白音たちが考えているような魔法少女とは別次元の存在であると、ことさらに強調しているように見える。
「怖くて震え上がるかと思ったけど、やる気十分て感じかい? やっぱりあんた強いんだネ。これは楽シめるかもシれないネ」
彩子は2メートル近くありそうな長い髪の毛をぶわっと逆立たせる。
触れるものをことごとく切り裂く切断髪の能力者だ。
被害者は首を跳ね飛ばされていることが多く、その魔法は『ギロチン』と呼ばれているらしい。
佳奈は白音が動けそうなことを確認して、隣に立つ。
「さて」
彩子はそう言うと、急転回して莉美目がけて走り出した。
「莉美っ!! 気をつけてっ!」
白音と佳奈も後を追って走り出したが、間に合いそうもない。
初めから莉美を狙うつもりだったのだろう、莉美に近い位置を選んで姿を現していたようだ。
「この前みたいなのはゴメンだよ。最初に面倒な奴を殺シとかないとね」
莉美は自分が狙われていると分かると、囚われの少女たちやそらたちから少し距離を取って障壁を張った。
「お前もトラウマ抱えて泣き喚くだけかと思ったら、シっかり戦うんだネ。バリアも少シ分厚くなってる。感心だネ」
彩子は愉しくてしょうがないという風にニィヤァっと笑うと、切断髪を振りかざして莉美に襲いかかった。
「またそのバリアこじ開けて、今度こそお前を串刺シにシてやるよ!!」
莉美の張った障壁に髪の毛をこじ入れようとする。
だが彩子の予想に反して髪の毛は侵入できず、バリアに触れたところからジュッという音を立てて蒸発していった。
「な、に?!」
彩子はバリアを破壊してそのまま莉美に襲いかかるつもりで加速していたから止まることができず、バリアに手をついた。
彩子の両手もまた、激しい音を立てて焼けていく。
「うぎゃぁぁぁぁぁ!」
彩子が痛みに苦しんで地面に転がる。
「なんだそのバリアは!!」
莉美がすました顔で言う。
「これバリアじゃないよ? うにだよ?」
「うにっ!?」
「うに」
少し分厚いバリアのように見えた物は、莉美が超短射程の攻撃用ビームを何千万本とドーム状に全周囲に並べたものである。
高速で何度も発射しているため、ぱっと見ると射程分の分厚さの障壁が張られているように見える。
多分莉美は見た目の感じから『うに』と名付けたのだろう。
中身が黄色いからかもしれない。
えげつない量の魔力を消費して初めて成立する、えげつないやり方の攻性防御である。
「おのれっ! おのれぇ! 貴様ぁ、絶対殺すっ!! バラバラに切り刻んで殺すぅ!!」
彩子は目を血走らせて立ち上がった。
完全に常軌を逸してしまっている。
莉美は以前に白音がされたことが悔しくて、どうしても一矢報いたかったのだ。
しかしここまで逆上させてしまうと、行動が読めなくなる。
彩子は、再び莉美に向かって突進した。
「ネタが割れたらそんなもの怖くないんだよ! わたシの切断髪に入れない隙間なんてないんだよ!」
白音と佳奈が阻止しようとするが、切断髪を全周に振り乱して近づけなくする。
結果として、こちらも『うに』と似たような効果をもたらしている。
「莉美っ!」
「平気」
莉美が不敵に笑っている。
あまり見せない表情だ。
白音は珍しく莉美が本気で怒っていることを感じた。
「何っ?!」
彩子はバリアの間近になって、それが『うに』ではなくなっていることに気づいた。
いつの間にか莉美が、『うに』を通常の魔法障壁に張り替えていたのだ。
咄嗟に彩子は、以前やったようにバリアの不揃いな部分を探して切断髪をねじ込もうと考えた。
しかしそんなものはなかった。
まさに完璧。
黄金の宝石のように滑らかで、一分の隙もないバリアに切断髪はすべて弾かれる。
「がっ!!」
今度は無様にバリアにぶつかって、その表面に顔を押しつけてしまう。
顔を歪ませながら莉美と目が合う。
「フッフッフ。見たかあたしのきんた…………」
「やめなさい莉美」
白音の的確なツッコミでチーム白音の品位は守られた。
莉美はこうやって彩子を腐して溜飲を下げたかったのだろうが、こういう手合いに対してはあまり良くない気がする。
徐々に狂気が膨らんでいっている。
しかしそんな白音の気持ちをよそに佳奈はもちろん、そらや一恵まで『もっとやったれ』と言わんばかりの顔をしている。
白音があんなに酷い目に遭わされて、黙っている道理はない。
チームのメンバーは全員、彩子のことが嫌いなのだ。
しかし情けないことに、と白音は思う。
自分は今息切れをして能力強化の魔法を使えないでいる。
だから莉美は自分だけの力で戦っているのだが、あの彩子と対等に渡り合っている。
すごいことだと、素直に賞賛する。
「ふざけんなぁぁぁぁ!!!」
彩子の髪がその怒りを体現するかのようにそそり立つ。
『怒髪天を衝く』を実写映像化するとなるほどこういう感じになるのか、と思わせる。
故事によれば、『怒髪天を衝』いたのは璧玉を奪われかけたのが理由だ。
しかし莉美のこの黄金の宝玉のような完璧はそもそも莉美のもので、別に横取りしようとしたわけではない。
怒るのは筋違いというものだろう。
うねうねと彩子の髪が怒りをはらんで渦を巻いているが、その体は既に満身創痍だった。
手はズタズタであまり力が入らないようでだらりと垂れ下がり、出血の量もかなり多い。
余裕のあった口調もすっかり変わってしまっている。
[白音、少し休んで。あいつの相手はアタシと莉美でやる]
インカムから佳奈の囁き声が聞こえてくる。
白音はもしかして彩子に殺されかけたトラウマとか、そういうことを心配されているのかと思って異を唱えようとしたが、多分そうじゃないと気づいた。
佳奈はこのまま終わるわけがないと感じているのだ。
だから切り札として、正帰還増幅強化を使えるように回復しておいてくれと言っているのだ。
そらと一恵がかなり消耗していることを知られるのはまずい。
気づかれる前に、佳奈はこのいかれた魔法少女を無力化しようと考えていた。
彩子が怒り狂っている間に、佳奈は背後から徐々に切断髪の射程ぎりぎりのところまで近づいていく。
10
お気に入りに追加
123
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。

【書籍化】パーティー追放から始まる収納無双!~姪っ子パーティといく最強ハーレム成り上がり~
くーねるでぶる(戒め)
ファンタジー
【24年11月5日発売】
その攻撃、収納する――――ッ!
【収納】のギフトを賜り、冒険者として活躍していたアベルは、ある日、一方的にパーティから追放されてしまう。
理由は、マジックバッグを手に入れたから。
マジックバッグの性能は、全てにおいてアベルの【収納】のギフトを上回っていたのだ。
これは、3度にも及ぶパーティ追放で、すっかり自信を見失った男の再生譚である。

21代目の剣聖〜魔法の国生まれの魔力0の少年、国を追われ剣聖になる。〜
ぽいづん
ファンタジー
魔法の国ペンタグラムの貴族として生まれた少年
ラグウェル・アルタイル
この国では10歳になると魔力の源である魔素を測定する。
天才魔道士と天才錬金術の間に生まれた彼は、大いに期待されていた。
しかし、彼の魔素は0。
つまり魔法は一切使えない。
しかも、ペンタグラムには魔法がつかえないものは国に仇なすものとされ、処刑される運命である。彼の父は彼に一振りの剣を与え、生き延びろといい彼を救うため、世界の果てに転移魔法を使用し転移させるのであった。
彼が転移した先は広大な白い砂のみが延々と広がる砂漠。
そこで彼は一人の老騎士と出会う。
老騎士の名はアルファルド。彼は19代目の剣聖にまで上り詰めた男であったが、とある目的のために世界の果てといわれるこの場所を旅していた。
ラグウェルはアルファルドに助けられ彼から剣を学び5年の月日が流れる。
そしてラグウェルはアルファルドの故郷である十王国へ渡り、騎士学校へ編入をする、そこで無敵の強さを誇り、十王国最強の騎士と言われるようになり20代目剣聖との死闘の果てに彼が21代目剣聖となる。そして待ち受けるペンタグラムとの戦争、彼はその運命に翻弄されていく。
※小説家になろうでも投稿しています。

転生令嬢の食いしん坊万罪!
ねこたま本店
ファンタジー
訳も分からないまま命を落とし、訳の分からない神様の手によって、別の世界の公爵令嬢・プリムローズとして転生した、美味しい物好きな元ヤンアラサー女は、自分に無関心なバカ父が後妻に迎えた、典型的なシンデレラ系継母と、我が儘で性格の悪い妹にイビられたり、事故物件王太子の中継ぎ婚約者にされたりつつも、しぶとく図太く生きていた。
そんなある日、プリムローズは王侯貴族の子女が6~10歳の間に受ける『スキル鑑定の儀』の際、邪悪とされる大罪系スキルの所有者であると判定されてしまう。
プリムローズはその日のうちに、同じ判定を受けた唯一の友人、美少女と見まごうばかりの気弱な第二王子・リトス共々捕えられた挙句、国境近くの山中に捨てられてしまうのだった。
しかし、中身が元ヤンアラサー女の図太い少女は諦めない。
プリムローズは時に気弱な友の手を引き、時に引いたその手を勢い余ってブン回しながらも、邪悪と断じられたスキルを駆使して生き残りを図っていく。
これは、図太くて口の悪い、ちょっと(?)食いしん坊な転生令嬢が、自分なりの幸せを自分の力で掴み取るまでの物語。
こちらの作品は、2023年12月28日から、カクヨム様でも掲載を開始しました。
今後、カクヨム様掲載用にほんのちょっとだけ内容を手直しし、1話ごとの文章量を増やす事でトータルの話数を減らした改訂版を、1日に2回のペースで投稿していく予定です。多量の加筆修正はしておりませんが、もしよろしければ、カクヨム版の方もご笑覧下さい。
※作者が適当にでっち上げた、完全ご都合主義的世界です。細かいツッコミはご遠慮頂ければ幸いです。もし、目に余るような誤字脱字を発見された際には、コメント欄などで優しく教えてやって下さい。
※検討の結果、「ざまぁ要素あり」タグを追加しました。

ライバル悪役令嬢に転生したハズがどうしてこうなった!?
だましだまし
ファンタジー
長編サイズだけど文字数的には短編の範囲です。
七歳の誕生日、ロウソクをふうっと吹き消した瞬間私の中に走馬灯が流れた。
え?何これ?私?!
どうやら私、ゲームの中に転生しちゃったっぽい!?
しかも悪役令嬢として出て来た伯爵令嬢じゃないの?
しかし流石伯爵家!使用人にかしずかれ美味しいご馳走に可愛いケーキ…ああ!最高!
ヒロインが出てくるまでまだ時間もあるし令嬢生活を満喫しよう…って毎日過ごしてたら鏡に写るこの巨体はなに!?
悪役とはいえ美少女スチルどこ行った!?

家の庭にレアドロップダンジョンが生えた~神話級のアイテムを使って普通のダンジョンで無双します~
芦屋貴緒
ファンタジー
売れないイラストレーターである里見司(さとみつかさ)の家にダンジョンが生えた。
駆除業者も呼ぶことができない金欠ぶりに「ダンジョンで手に入れたものを売ればいいのでは?」と考え潜り始める。
だがそのダンジョンで手に入るアイテムは全て他人に譲渡できないものだったのだ。
彼が財宝を鑑定すると驚愕の事実が判明する。
経験値も金にもならないこのダンジョン。
しかし手に入るものは全て高ランクのダンジョンでも入手困難なレアアイテムばかり。
――じゃあ、アイテムの力で強くなって普通のダンジョンで稼げばよくない?

ペット(老猫)と異世界転生
童貞騎士
ファンタジー
老いた飼猫と暮らす独りの会社員が神の手違いで…なんて事はなく災害に巻き込まれてこの世を去る。そして天界で神様と会い、世知辛い神様事情を聞かされて、なんとなく飼猫と共に異世界転生。使命もなく、ノルマの無い異世界転生に平凡を望む彼はほのぼののんびりと異世界を飼猫と共に楽しんでいく。なお、ペットの猫が龍とタメ張れる程のバケモノになっていることは知らない模様。
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる