67 / 214
第一部 魔法少女は、ふたつの世界を天翔る
第21話 魔法少女狩り、再び その二
しおりを挟む
桃澤千尋と連絡が取れなくなった。
そしてどうやら千尋は、救難信号を発振できるチップを持った状態でいるらしい。
「俺たちは救難信号を見つけてくれ、というのが千尋君からのメッセージではないかと考えている」
リンクスがそう言った。
救難信号と言っても魔力を信号として発するものなので、それは魔法を扱う者にしか感じ取れない。
ギルドから特に魔力感度の高い魔法少女たちを各地に派遣して信号を探っているが、今のところそのような信号は拾えていないとのことだった。
「敵ならスマホは最初に取り上げるでしょうから、その前にチップだけにして隠して所持しているということでしょうか?」
わざわざくり抜いた意味は「救難信号を発信できる」と知らせる意味と「小さくして隠しやすくする」というふたつの意味があるのではないかと白音は考えた。
「所持品を奪われるような、自由のない状態にあると考えるべきか…………」
リンクスが蔵間と視線を交わす。
だとすれば状況は良くないだろう。
「魔力信号を拾えるのは半径10キロくらいが今のところ限界なんだ。スマホが発見された場所を中心に捜索してるんだけど、まだ拾えてない。千尋君の転移距離は最大で5キロくらいだから、移動していないならもう拾えているはずなんだ」
「信号が出ているのならもう付近にはいないということだろうな」
つまり自由のない状態で移動させられている、ということだ。
かなり深刻な事態だと白音も思う。
「信号を出せば、相手にも気づかれるだろうから、今は出していない、という可能性もあるの」
そらが指摘する。
相手も魔法が扱えるのならば、救難信号だとは判らなくとも『何かした』ということは察知される可能性が高い。
であれば千尋も簡単には発信できない、ということになる。
「まずはスマホの解析が先だろうね。ミッターマイヤー君、協力をお願いするよ」
蔵間はそらに、スマホの解析班に合流してくれるよう頼んだ。
そらが力強く頷く。
「ギルドは捜索の範囲を拡げていこう」
リンクスの言葉に橘香が頷いてタブレット端末を操作する。
ギルドの依頼内容を書き換えているのだろう。
「それともうひとつ、気になる事件があるんだ。関東圏内で児童養護施設を狙っていると思われる誘拐事件が、現在判明している限りで三件起こっている。手口、痕跡から魔法が絡んでいるんだろうと思う」
「なんで……」
蔵間の言葉を聞いて白音が絶句してしまった。
「政府との取り決めで異世界事案が絡んでいそうな事件は、情報が共有される約束になってるんだよ」
「………………どうして……、どうして、養護施設なんですか………………」
白音がようやく絞り出したその言葉には、静かな怒りが込められていた。
チームの皆は僅かに震えるその声を聞いて、我が身を切られるような痛みを感じる。
「星石の適合者は、自分の居場所がない、と感じている人間に多いんだ。つまり社会との繋がりが心許なく、帰属意識の低い者の中に現れる可能性が高いと考えられている。だから……」
「そう…………ですか。それでわたしも…………」
蔵間は素直に問われたことに答えようとしていたが、隣に座った橘香が最後まで言わせなかった。
机の下で、蔵間のすねを思いっきり蹴りつける。
「いっ!! …………いやっ、白音君! すまない!! また僕は思慮を欠いた言い方を。君は…………」
「…………いえ、気にしないで下さい。わたしは平気です。みんながいてくれますから。そうじゃなくて、妹や弟たちと同じような思いをしてきた子たちから、さらになけなしの幸せを取り上げようだなんて……。それが、許せないんです」
「そうか…………。うん、そうだね」
「魔法少女を直接確保できなくなった奴らが、今度は適合する可能性のある者をさらって魔法少女に仕立てよう、ということなんでしょうか?」
白音の言葉にリンクスも同意する。
「黒幕が根来衆だとしたら、その線が濃厚だろうね」
ひとつ打つ手を封じれば、今度はよりこちらの嫌がる手を新たに打ってくる。
そんな手合いを相手に神経をすり減らされるのは、あまりいいことではない。
こういう時はチーム白音の明るさが頼もしいと思うのだが、さすがに被害者が自分に近い身の上の子供たちとあっては、冷静ではいられないかもしれない。
リンクスは、白音が思い詰めてしまわないか精神面が少し心配になった。
しかしその時彼は、莉美と一恵が意味ありげな目配せをしたことに気がついた。
「犯人は根来衆だと仮定して動こうか。それ以外だと想定のしようがないし、守りに徹するしかないからね。守るには少し数が多いけど、施設側でも警戒してもらうよう通達を出そう」
「通達?」
蔵間は『通達』と言ったが、公的な機関でもないのにそんな権利があるのだろうか。
橘香が白音のその疑問に答えてくれる。
「蔵間はね、少し前から各地の児童養護施設の理事に名を連ねているのよ」
それを聞いて莉美がにやりと笑った。いいネタを見つけた時の顔をしている。
「魔法少女になりそうな子にツバを付けとこうとか?」
莉美の笑みの意味を悟った橘香が、それを受けて少し芝居がかって蔵間を睨んだ。
「まあ?!」
「違う違う、橘香! 違うよっ? 白音君を見ててね、ちょっと思ったんだ。白音君は多分どんなところにいたって自分の力で世に出てくる人だよ。でもね、チャンスさえあればっていう埋もれた才能が、世の中には一体どのくらいいるんだろうって、考えたら怖くなっちゃってね。何か手助けができればと思ったんだ。白音君はうちの社に欲しいくらいの優秀な人材だしね」
「引き抜きはやめてくれよ。白音君には代わりがいない」
焦る蔵間にリンクスが冗談めかして応じる。
彼も莉美の企みに乗ることにしたらしい。
「いやいやうちの舎に欲しいです」
すかさず一恵が手を挙げたが、どうも邪な意味に聞こえる。
多分うちの事務所に欲しいとかそういう意味ではなさそうだ。
「うちのなのしゃ」
いたってまじめな顔で莉美が張り合って手を挙げた。
一恵と狙い澄ましていたようなあうんの呼吸を見せる。
「うちのだ、っしゃあぁぁぁぁ!!」
一恵が猫みたいに莉美を威嚇した。
「ちょっと!! そんなことやってる場合じゃないでしょっ!!」
養護施設が狙われていると聞いてやはり内心焦りを感じていた白音が、腰に手を当てて眉を吊り上げている。
そして人差し指を立てて怒りを表現しようとしたその腕を、今ここぞというタイミングで一恵がさっと取る。
「大丈夫、わたしたち五人が揃えばできないことなんてないから。焦らないで。きっとみんな助かるし、あいつらは絶対止める、ね?」
みんなが白音の方を見ている。
白音は爪が食い込むほど握っていた手を少し緩める。
この自称『人じゃない偽物の魂』の人はチーム白音の皆に揉まれて、着実に白音のトリセツを身につけているようだった。
「ん…………。一恵ちゃん……ありがと。蔵間さん、範囲が広くて大変だと思いますが、警護はお願いします」
白音は今すぐ飛んでいきたいほど若葉学園の弟妹たちのことが心配で堪らなかった。
しかしひとりで抱え込んでもうまくはいかない。
それをチームの皆から教えられた。
「わたしたちは……チーム白音はその間に、最優先で大本を叩き潰すべきだと考えます。もし根来衆が絡んでるとしたら、逆巻姉妹が出てくる可能性もありますよね。そうなったらわたしたちが対処した方がいいと思いますし、させて下さい」
蔵間は今でも白音たちに逆巻姉妹の相手をさせることには反対している。
しかしその最強最悪の姉妹がギルドの魔法少女たちを害するというのなら、いずれ対決せざるを得なくなるのも確かだろう。
しかし…………。
「しかし、現状さらわれた者がどこにいるのかすら…………」
「ええ、そうですね。だから……、そらちゃん」
白音が名を呼ぶと、そらが手を挙げる。
「はい! 白音ちゃん」
「お願いそらちゃん。どうにかして千尋さんの居場所を突き止めて。同一犯なら、そこからさらわれた子たちのことも辿れると思う。無理は承知なんだけど、どうかよろしく」
白音がそらに頭を下げた。
現状分かっていることが少なすぎる。
スマホの解析が進んだとしても有効な手がかりが得られるとは考えにくい。
そらがほぼ人智を越えた頭脳を持っているのは皆よく知っている。
しかしいくら頭を下げたところで、それはさすがに無茶な頼み事だろうと大人たちは思った。
そしてどうやら千尋は、救難信号を発振できるチップを持った状態でいるらしい。
「俺たちは救難信号を見つけてくれ、というのが千尋君からのメッセージではないかと考えている」
リンクスがそう言った。
救難信号と言っても魔力を信号として発するものなので、それは魔法を扱う者にしか感じ取れない。
ギルドから特に魔力感度の高い魔法少女たちを各地に派遣して信号を探っているが、今のところそのような信号は拾えていないとのことだった。
「敵ならスマホは最初に取り上げるでしょうから、その前にチップだけにして隠して所持しているということでしょうか?」
わざわざくり抜いた意味は「救難信号を発信できる」と知らせる意味と「小さくして隠しやすくする」というふたつの意味があるのではないかと白音は考えた。
「所持品を奪われるような、自由のない状態にあると考えるべきか…………」
リンクスが蔵間と視線を交わす。
だとすれば状況は良くないだろう。
「魔力信号を拾えるのは半径10キロくらいが今のところ限界なんだ。スマホが発見された場所を中心に捜索してるんだけど、まだ拾えてない。千尋君の転移距離は最大で5キロくらいだから、移動していないならもう拾えているはずなんだ」
「信号が出ているのならもう付近にはいないということだろうな」
つまり自由のない状態で移動させられている、ということだ。
かなり深刻な事態だと白音も思う。
「信号を出せば、相手にも気づかれるだろうから、今は出していない、という可能性もあるの」
そらが指摘する。
相手も魔法が扱えるのならば、救難信号だとは判らなくとも『何かした』ということは察知される可能性が高い。
であれば千尋も簡単には発信できない、ということになる。
「まずはスマホの解析が先だろうね。ミッターマイヤー君、協力をお願いするよ」
蔵間はそらに、スマホの解析班に合流してくれるよう頼んだ。
そらが力強く頷く。
「ギルドは捜索の範囲を拡げていこう」
リンクスの言葉に橘香が頷いてタブレット端末を操作する。
ギルドの依頼内容を書き換えているのだろう。
「それともうひとつ、気になる事件があるんだ。関東圏内で児童養護施設を狙っていると思われる誘拐事件が、現在判明している限りで三件起こっている。手口、痕跡から魔法が絡んでいるんだろうと思う」
「なんで……」
蔵間の言葉を聞いて白音が絶句してしまった。
「政府との取り決めで異世界事案が絡んでいそうな事件は、情報が共有される約束になってるんだよ」
「………………どうして……、どうして、養護施設なんですか………………」
白音がようやく絞り出したその言葉には、静かな怒りが込められていた。
チームの皆は僅かに震えるその声を聞いて、我が身を切られるような痛みを感じる。
「星石の適合者は、自分の居場所がない、と感じている人間に多いんだ。つまり社会との繋がりが心許なく、帰属意識の低い者の中に現れる可能性が高いと考えられている。だから……」
「そう…………ですか。それでわたしも…………」
蔵間は素直に問われたことに答えようとしていたが、隣に座った橘香が最後まで言わせなかった。
机の下で、蔵間のすねを思いっきり蹴りつける。
「いっ!! …………いやっ、白音君! すまない!! また僕は思慮を欠いた言い方を。君は…………」
「…………いえ、気にしないで下さい。わたしは平気です。みんながいてくれますから。そうじゃなくて、妹や弟たちと同じような思いをしてきた子たちから、さらになけなしの幸せを取り上げようだなんて……。それが、許せないんです」
「そうか…………。うん、そうだね」
「魔法少女を直接確保できなくなった奴らが、今度は適合する可能性のある者をさらって魔法少女に仕立てよう、ということなんでしょうか?」
白音の言葉にリンクスも同意する。
「黒幕が根来衆だとしたら、その線が濃厚だろうね」
ひとつ打つ手を封じれば、今度はよりこちらの嫌がる手を新たに打ってくる。
そんな手合いを相手に神経をすり減らされるのは、あまりいいことではない。
こういう時はチーム白音の明るさが頼もしいと思うのだが、さすがに被害者が自分に近い身の上の子供たちとあっては、冷静ではいられないかもしれない。
リンクスは、白音が思い詰めてしまわないか精神面が少し心配になった。
しかしその時彼は、莉美と一恵が意味ありげな目配せをしたことに気がついた。
「犯人は根来衆だと仮定して動こうか。それ以外だと想定のしようがないし、守りに徹するしかないからね。守るには少し数が多いけど、施設側でも警戒してもらうよう通達を出そう」
「通達?」
蔵間は『通達』と言ったが、公的な機関でもないのにそんな権利があるのだろうか。
橘香が白音のその疑問に答えてくれる。
「蔵間はね、少し前から各地の児童養護施設の理事に名を連ねているのよ」
それを聞いて莉美がにやりと笑った。いいネタを見つけた時の顔をしている。
「魔法少女になりそうな子にツバを付けとこうとか?」
莉美の笑みの意味を悟った橘香が、それを受けて少し芝居がかって蔵間を睨んだ。
「まあ?!」
「違う違う、橘香! 違うよっ? 白音君を見ててね、ちょっと思ったんだ。白音君は多分どんなところにいたって自分の力で世に出てくる人だよ。でもね、チャンスさえあればっていう埋もれた才能が、世の中には一体どのくらいいるんだろうって、考えたら怖くなっちゃってね。何か手助けができればと思ったんだ。白音君はうちの社に欲しいくらいの優秀な人材だしね」
「引き抜きはやめてくれよ。白音君には代わりがいない」
焦る蔵間にリンクスが冗談めかして応じる。
彼も莉美の企みに乗ることにしたらしい。
「いやいやうちの舎に欲しいです」
すかさず一恵が手を挙げたが、どうも邪な意味に聞こえる。
多分うちの事務所に欲しいとかそういう意味ではなさそうだ。
「うちのなのしゃ」
いたってまじめな顔で莉美が張り合って手を挙げた。
一恵と狙い澄ましていたようなあうんの呼吸を見せる。
「うちのだ、っしゃあぁぁぁぁ!!」
一恵が猫みたいに莉美を威嚇した。
「ちょっと!! そんなことやってる場合じゃないでしょっ!!」
養護施設が狙われていると聞いてやはり内心焦りを感じていた白音が、腰に手を当てて眉を吊り上げている。
そして人差し指を立てて怒りを表現しようとしたその腕を、今ここぞというタイミングで一恵がさっと取る。
「大丈夫、わたしたち五人が揃えばできないことなんてないから。焦らないで。きっとみんな助かるし、あいつらは絶対止める、ね?」
みんなが白音の方を見ている。
白音は爪が食い込むほど握っていた手を少し緩める。
この自称『人じゃない偽物の魂』の人はチーム白音の皆に揉まれて、着実に白音のトリセツを身につけているようだった。
「ん…………。一恵ちゃん……ありがと。蔵間さん、範囲が広くて大変だと思いますが、警護はお願いします」
白音は今すぐ飛んでいきたいほど若葉学園の弟妹たちのことが心配で堪らなかった。
しかしひとりで抱え込んでもうまくはいかない。
それをチームの皆から教えられた。
「わたしたちは……チーム白音はその間に、最優先で大本を叩き潰すべきだと考えます。もし根来衆が絡んでるとしたら、逆巻姉妹が出てくる可能性もありますよね。そうなったらわたしたちが対処した方がいいと思いますし、させて下さい」
蔵間は今でも白音たちに逆巻姉妹の相手をさせることには反対している。
しかしその最強最悪の姉妹がギルドの魔法少女たちを害するというのなら、いずれ対決せざるを得なくなるのも確かだろう。
しかし…………。
「しかし、現状さらわれた者がどこにいるのかすら…………」
「ええ、そうですね。だから……、そらちゃん」
白音が名を呼ぶと、そらが手を挙げる。
「はい! 白音ちゃん」
「お願いそらちゃん。どうにかして千尋さんの居場所を突き止めて。同一犯なら、そこからさらわれた子たちのことも辿れると思う。無理は承知なんだけど、どうかよろしく」
白音がそらに頭を下げた。
現状分かっていることが少なすぎる。
スマホの解析が進んだとしても有効な手がかりが得られるとは考えにくい。
そらがほぼ人智を越えた頭脳を持っているのは皆よく知っている。
しかしいくら頭を下げたところで、それはさすがに無茶な頼み事だろうと大人たちは思った。
10
お気に入りに追加
121
あなたにおすすめの小説


転生令嬢の食いしん坊万罪!
ねこたま本店
ファンタジー
訳も分からないまま命を落とし、訳の分からない神様の手によって、別の世界の公爵令嬢・プリムローズとして転生した、美味しい物好きな元ヤンアラサー女は、自分に無関心なバカ父が後妻に迎えた、典型的なシンデレラ系継母と、我が儘で性格の悪い妹にイビられたり、事故物件王太子の中継ぎ婚約者にされたりつつも、しぶとく図太く生きていた。
そんなある日、プリムローズは王侯貴族の子女が6~10歳の間に受ける『スキル鑑定の儀』の際、邪悪とされる大罪系スキルの所有者であると判定されてしまう。
プリムローズはその日のうちに、同じ判定を受けた唯一の友人、美少女と見まごうばかりの気弱な第二王子・リトス共々捕えられた挙句、国境近くの山中に捨てられてしまうのだった。
しかし、中身が元ヤンアラサー女の図太い少女は諦めない。
プリムローズは時に気弱な友の手を引き、時に引いたその手を勢い余ってブン回しながらも、邪悪と断じられたスキルを駆使して生き残りを図っていく。
これは、図太くて口の悪い、ちょっと(?)食いしん坊な転生令嬢が、自分なりの幸せを自分の力で掴み取るまでの物語。
こちらの作品は、2023年12月28日から、カクヨム様でも掲載を開始しました。
今後、カクヨム様掲載用にほんのちょっとだけ内容を手直しし、1話ごとの文章量を増やす事でトータルの話数を減らした改訂版を、1日に2回のペースで投稿していく予定です。多量の加筆修正はしておりませんが、もしよろしければ、カクヨム版の方もご笑覧下さい。
※作者が適当にでっち上げた、完全ご都合主義的世界です。細かいツッコミはご遠慮頂ければ幸いです。もし、目に余るような誤字脱字を発見された際には、コメント欄などで優しく教えてやって下さい。
※検討の結果、「ざまぁ要素あり」タグを追加しました。
【書籍化進行中、完結】私だけが知らない
綾雅(ヤンデレ攻略対象、電子書籍化)
ファンタジー
書籍化進行中です。詳細はしばらくお待ちください(o´-ω-)o)ペコッ
目が覚めたら何も覚えていなかった。父と兄を名乗る二人は泣きながら謝る。痩せ細った体、痣が残る肌、誰もが過保護に私を気遣う。けれど、誰もが何が起きたのかを語らなかった。
優しい家族、ぬるま湯のような生活、穏やかに過ぎていく日常……その陰で、人々は己の犯した罪を隠しつつ微笑む。私を守るため、そう言いながら真実から遠ざけた。
やがて、すべてを知った私は――ひとつの決断をする。
記憶喪失から始まる物語。冤罪で殺されかけた私は蘇り、陥れようとした者は断罪される。優しい嘘に隠された真実が徐々に明らかになっていく。
【同時掲載】 小説家になろう、アルファポリス、カクヨム、エブリスタ
2024/12/26……書籍化確定、公表
2023/12/20……小説家になろう 日間、ファンタジー 27位
2023/12/19……番外編完結
2023/12/11……本編完結(番外編、12/12)
2023/08/27……エブリスタ ファンタジートレンド 1位
2023/08/26……カテゴリー変更「恋愛」⇒「ファンタジー」
2023/08/25……アルファポリス HOT女性向け 13位
2023/08/22……小説家になろう 異世界恋愛、日間 22位
2023/08/21……カクヨム 恋愛週間 17位
2023/08/16……カクヨム 恋愛日間 12位
2023/08/14……連載開始

悪役令嬢、資産運用で学園を掌握する 〜王太子?興味ない、私は経済で無双する〜
言諮 アイ
ファンタジー
異世界貴族社会の名門・ローデリア学園。そこに通う公爵令嬢リリアーナは、婚約者である王太子エドワルドから一方的に婚約破棄を宣言される。理由は「平民の聖女をいじめた悪役だから」?——はっ、笑わせないで。
しかし、リリアーナには王太子も知らない"切り札"があった。
それは、前世の知識を活かした「資産運用」。株式、事業投資、不動産売買……全てを駆使し、わずか数日で貴族社会の経済を掌握する。
「王太子?聖女?その程度の茶番に構っている暇はないわ。私は"資産"でこの学園を支配するのだから。」
破滅フラグ?なら経済で粉砕するだけ。
気づけば、学園も貴族もすべてが彼女の手中に——。
「お前は……一体何者だ?」と動揺する王太子に、リリアーナは微笑む。
「私はただの投資家よ。負けたくないなら……資本主義のルールを学びなさい。」
学園を舞台に繰り広げられる異世界経済バトルロマンス!
"悪役令嬢"、ここに爆誕!

無能なので辞めさせていただきます!
サカキ カリイ
ファンタジー
ブラック商業ギルドにて、休みなく働き詰めだった自分。
マウントとる新人が入って来て、馬鹿にされだした。
えっ上司まで新人に同調してこちらに辞めろだって?
残業は無能の証拠、職務に時間が長くかかる分、
無駄に残業代払わせてるからお前を辞めさせたいって?
はいはいわかりました。
辞めますよ。
退職後、困ったんですかね?さあ、知りませんねえ。
自分無能なんで、なんにもわかりませんから。
カクヨム、なろうにも同内容のものを時差投稿しております。
フェル 森で助けた女性騎士に一目惚れして、その後イチャイチャしながらずっと一緒に暮らす話
カトウ
ファンタジー
こんな人とずっと一緒にいられたらいいのにな。
チートなんてない。
日本で生きてきたという曖昧な記憶を持って、少年は育った。
自分にも何かすごい力があるんじゃないか。そう思っていたけれど全くパッとしない。
魔法?生活魔法しか使えませんけど。
物作り?こんな田舎で何ができるんだ。
狩り?僕が狙えば獲物が逃げていくよ。
そんな僕も15歳。成人の年になる。
何もない田舎から都会に出て仕事を探そうと考えていた矢先、森で倒れている美しい女性騎士をみつける。
こんな人とずっと一緒にいられたらいいのにな。
女性騎士に一目惚れしてしまった、少し人と変わった考えを方を持つ青年が、いろいろな人と関わりながら、ゆっくりと成長していく物語。
になればいいと思っています。
皆様の感想。いただけたら嬉しいです。
面白い。少しでも思っていただけたらお気に入りに登録をぜひお願いいたします。
よろしくお願いします!
カクヨム様、小説家になろう様にも投稿しております。
続きが気になる!もしそう思っていただけたのならこちらでもお読みいただけます。
ポーション必要ですか?作るので10時間待てますか?
chocopoppo
ファンタジー
松本(35)は会社でうたた寝をした瞬間に異世界転移してしまった。
特別な才能を持っているわけでも、与えられたわけでもない彼は当然戦うことなど出来ないが、彼には持ち前の『単調作業適性』と『社会人適性』のスキル(?)があった。
第二の『社会人』人生を送るため、超資格重視社会で手に職付けようと奮闘する、自称『どこにでもいる』社会人のお話。(Image generation AI : DALL-E3 / Operator & Finisher : chocopoppo)
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる