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第一部 魔法少女は、ふたつの世界を天翔る
第6話 魔法少女の秘密基地 その二
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『ちびマフィアのアジト』再起のための掃除がひと段落した。
すべての窓を開放して空気を入れ換えると、やはり気持ちがいい。
秘密基地は秘密めいてこそだとは思うが、少女たちにとっては居心地の良さも同じくらい大事なことだと思う。
「お茶、入れたよ。あっちの棟からいろいろ拝借してきたけど」
白音は変身を解いて制服の上にエプロンをしている。
「ありがとー。白音愛してるぅ」
佳奈は綺麗にしたソファベッドに寝転んでくたっとしている
「お茶請けあるよ~」
莉美が持参したお菓子をお茶に添えてくれる。
「ありがとー。莉美も愛してるぅ」
「愛が安いわ……」
佳奈の愛は餌付けで買えそうだなと白音はちょっと呆れた。寝転んだままお菓子を取ろうとするので、その手をぴしゃりと叩く。
「にしても莉美のお父さんのコレクションってすごいね。お隣にたくさん並んでた。カバーかけられたままなのが、ちょっとかわいそうだったけど」
家捜ししながら白音は、隣の棟でいろいろなものを見た。
これぞ男の隠れ家、という感じだった。
「何がいいんだかねー。お父さん、若い頃は二輪専門だったって言ってたけど」
佳奈と莉美のふたりはまだ変身を解いていない。
魔法少女のままだ。
「あの、みんな変身解かないの? 気になってしょうがないんだけど。特に莉美、相変わらず眩しいし」
「重いもの簡単に運べるし、疲れも少ないし、汚れてももっかい変身すれば綺麗になってるし。すっごいいいよね」
「んだねー、洗濯のいらない作業着?」
相槌を打ちながら、佳奈もお茶を愉しんでいる。ちゃんと座り直してお菓子も行儀よく食べている。
「いやまあ、確かにそうなんだけど…………。作業着って……」
そんなこと言ってると、そのうち誰かに怒られるんじゃないかと白音は思う。
しかし、それにしても……、莉美の選んでくるお茶菓子はいつも抜群においしい。
「そらちゃんと一恵ちゃんはまだここの場所知らないよね? 教えとかないとね」
既に莉美は一恵を一恵ちゃん呼ばわりしているらしい。
相変わらずその距離の詰め方の素早いことよと、白音は感心する。
「そうね……。莉美、お願いできる?」
白音が少し思案顔で莉美にお願いをする。
「いやなんで……。ああー、一恵ちゃんだよね? 白音ちゃんから言ってあげた方が絶対喜ぶと思うよ?」
「そうかなぁ。興味は持ってくれてるけど、壁がある、って感じするのよねぇ……」
「まあ、確かに。一恵さん、昨日のチャットも白音がいると、借りてきた猫みたいにおとなしくなってて面白かったしな。でも、ほら」
佳奈が笑って自分のスマホを見せてくれる。
そこには先日のカフェでの白音の写真が送られていた。もちろん莉美にも同じものが送られている。
白音に会ってきたことと、写真を待ち受けにしたという報告だ。
絵文字がものすごい数並んでいる。
カフェメイド姿の白音のちょっと照れてる感じがたまらん、らしい。
「シャイなだけじゃない? あたしも人見知りだから、気持ちは分か…………ぶほっ」
言いかけて莉美が、両肩にふたりからツッコミを入れられてむせる。
その時、佳奈と莉美がぴくっと顔を上げて耳をそばだてた。
「誰か来た」
隣の棟の扉がノックされたのだという。
白音にはまったく聞こえなかった。
変身しているといろんなところが敏感になるらしい。
自然と皆に緊張が走った。
軍曹に鍛えられたおかげなのか、せいなのか、素早く臨戦態勢を取る。
白音が窓からそっと覗くと、もう一度ノックされるところだった。
長身の男が四回、ノックの見本のような間隔で扉を叩いているのが見える。
「誰も来ないはずなんだけど……」
ここに来ることは誰にも教えていないし、莉美の両親も今日はここを使う予定はないと言っていたらしい。
佳奈と莉美も窓から覗く。
ピッと背筋を伸ばした男が扉の前に立っていた。
微動だにしないその立ち姿は紳士然としている。
黒髪なのだが横顔から察するに、白人系の人種だと思えた。
ひそひそと話していると男は三人の視線に気づいたようで、白音たちの覗く窓の方を見た。
そして目が合うと、軽く会釈をする。
「うっわー、ものすごいイケメン。あんなの見たことない!!」
莉美のその言葉に、白音も思わず頷いた。
年齢は二十歳前後だろうか。
神一恵が『異世界エルフ』とあだ名されるなら、こちらはさしずめ『異世界王子』と呼ぶにふさわしい雰囲気を纏っている。
「ああ、ひょっとしてアレじゃない? ギルド員にすごいイケメンがいるって噂になってる奴」
「黒髪、白人、高身長。目撃証言と一致してるわね」
確かに佳奈の予想が正しそうだ。
しかしそれでも、この場所を知っているのはやはりおかしい。
ひとまず変身を解いている白音が相手をして、扉横でふたりはいつでも飛び出せるよう待機しておく。
(これ、何かの間違いで普通の人に飛びかかったら死んじゃうんじゃあ…………)
白音に一抹の不安がよぎった。
特に臨戦態勢で身構えている佳奈が怖すぎる。
扉を開けておずおずと白音が誰何すると、イケメン紳士は小さく「おお」と嘆息した。
そしてすぐに襟を正すと、名刺を差し出した。
「名字川白音さんですね。私、魔法少女ギルドのギルドマスターをしています。リンクスという者です。突然お邪魔してすみません」
名刺にもそのような肩書きが書かれている。
「どうも。名字川白音です。あの……失礼ですが、どうしてここが分かったんですか?」
リンクスがここへ来た経緯を説明してくれた。
まず若葉学園を訪ねたらしい。
そうしたら「白音は大空さんのところへ行った」と教えられた。
大空莉美の家を訪ねたら、今度はそこで「倉庫にいるだろう」と言われて場所を教えてもらったのだった。
見事なたらい回しをされている。
「そ、それはすみません。わざわざご足労いただいて」
白音はちょっと恐縮した。
「ギルド員さんにあなたのような方がいらっしゃると噂では聞いていましたが、ギルド員ではなくギルドマスターさんなのですか?」
「ギルド員というのは存在していません。私の他は魔法少女の皆さんに協力していただいて運営していますので、その噂は多分私のことかと」
「魔法少女が登録されるたびにこうしてわざわざお見えに?」
「そういうわけではありません」
確かに不審は不審なのだが、丁寧に説明してくれている相手に対してこの態度では、さすがに白音も失礼な気がしてきた。
「すみません、詰問するような形になって」
「どうかお気になさらず。慎重になられるのは当然のことかと。私たちはあなた方に厳しい任務をお願いし、常に危険との隣り合わせを強いています。皆様には橘香が……いえ失礼、軍曹が指導に当たっていると聞いています。このような場合、当然警戒するように指導をさせていただいているかと思います」
リンクスはこの上もなく物腰穏やかに、白音の疑問を解いてくれる。
「ではすみません、もうひとつだけお願いします。どうして私たちには直接会いに来られたのでしょう?」
「軍曹からも聞いておいでかとは思いますが、あなた方の能力は他の魔法少女と比べて規格外です。ポテンシャルも高く、とても期待をしています。反面…………」
白音の後ろから、ひそひそと話す声が聞こえてきた。
「近くで見るとホントイケメンさんだねぇ。信用してもいいんじゃない?」
「信用とイケメンは切り離そうぜ? まあアタシもそこまで警戒しなくていいと思うけど……」
「ちょっと! 佳奈、莉美、聞こえてるから!! すみません。すみません。立たせたままで申し訳ないです。今片付けたばかりで何もないんですが中へどうぞ」
営業を再開したばかりの秘密基地へと招き入れると、魔法少女に変身しているふたりを見てさすがにリンクスも動揺したようだった。
「あ、ああ……。おふたりがヤヌル佳奈さんと大空莉美さん、ですね?」
やはりよろしくお願いしますと、丁寧に挨拶をして名刺を渡す。
「それとこれ、皆さんでどうぞ」
リンクスが、手にしていた紙袋から菓子折を取り出す。
「ぬおー、これ並んでもなかなか買えない狭霧庵の葛きり! おいしいんだよコレ?」
莉美のチェックが入っているということは、本当に美味しいのだろう。
しかし莉美は、何故だか佳奈の方を向いて熱心に主張している。
「ちょーおいしいの」
「な、なに?」
莉美が声に出さずに「あいしてる?」と、口の動きで佳奈にだけ伝えて首をかしげる。
「いや、言わないよ? そんなに安くないからっ!」
白音がふたりの脇腹を強めに拳で突いておく。
変身してるからちょっとくらい痛くないんだろう、こいつら。
リンクスに座ってもらうと、白音が四人分のお茶を用意した。
正面に不思議な雰囲気を持った端整な顔立ちの青年。
両脇には炎と黄金の色をした魔法少女が座っている。
白音は、セーラー服にエプロンを着けた自分の方がおかしいような気がしてきた。
すべての窓を開放して空気を入れ換えると、やはり気持ちがいい。
秘密基地は秘密めいてこそだとは思うが、少女たちにとっては居心地の良さも同じくらい大事なことだと思う。
「お茶、入れたよ。あっちの棟からいろいろ拝借してきたけど」
白音は変身を解いて制服の上にエプロンをしている。
「ありがとー。白音愛してるぅ」
佳奈は綺麗にしたソファベッドに寝転んでくたっとしている
「お茶請けあるよ~」
莉美が持参したお菓子をお茶に添えてくれる。
「ありがとー。莉美も愛してるぅ」
「愛が安いわ……」
佳奈の愛は餌付けで買えそうだなと白音はちょっと呆れた。寝転んだままお菓子を取ろうとするので、その手をぴしゃりと叩く。
「にしても莉美のお父さんのコレクションってすごいね。お隣にたくさん並んでた。カバーかけられたままなのが、ちょっとかわいそうだったけど」
家捜ししながら白音は、隣の棟でいろいろなものを見た。
これぞ男の隠れ家、という感じだった。
「何がいいんだかねー。お父さん、若い頃は二輪専門だったって言ってたけど」
佳奈と莉美のふたりはまだ変身を解いていない。
魔法少女のままだ。
「あの、みんな変身解かないの? 気になってしょうがないんだけど。特に莉美、相変わらず眩しいし」
「重いもの簡単に運べるし、疲れも少ないし、汚れてももっかい変身すれば綺麗になってるし。すっごいいいよね」
「んだねー、洗濯のいらない作業着?」
相槌を打ちながら、佳奈もお茶を愉しんでいる。ちゃんと座り直してお菓子も行儀よく食べている。
「いやまあ、確かにそうなんだけど…………。作業着って……」
そんなこと言ってると、そのうち誰かに怒られるんじゃないかと白音は思う。
しかし、それにしても……、莉美の選んでくるお茶菓子はいつも抜群においしい。
「そらちゃんと一恵ちゃんはまだここの場所知らないよね? 教えとかないとね」
既に莉美は一恵を一恵ちゃん呼ばわりしているらしい。
相変わらずその距離の詰め方の素早いことよと、白音は感心する。
「そうね……。莉美、お願いできる?」
白音が少し思案顔で莉美にお願いをする。
「いやなんで……。ああー、一恵ちゃんだよね? 白音ちゃんから言ってあげた方が絶対喜ぶと思うよ?」
「そうかなぁ。興味は持ってくれてるけど、壁がある、って感じするのよねぇ……」
「まあ、確かに。一恵さん、昨日のチャットも白音がいると、借りてきた猫みたいにおとなしくなってて面白かったしな。でも、ほら」
佳奈が笑って自分のスマホを見せてくれる。
そこには先日のカフェでの白音の写真が送られていた。もちろん莉美にも同じものが送られている。
白音に会ってきたことと、写真を待ち受けにしたという報告だ。
絵文字がものすごい数並んでいる。
カフェメイド姿の白音のちょっと照れてる感じがたまらん、らしい。
「シャイなだけじゃない? あたしも人見知りだから、気持ちは分か…………ぶほっ」
言いかけて莉美が、両肩にふたりからツッコミを入れられてむせる。
その時、佳奈と莉美がぴくっと顔を上げて耳をそばだてた。
「誰か来た」
隣の棟の扉がノックされたのだという。
白音にはまったく聞こえなかった。
変身しているといろんなところが敏感になるらしい。
自然と皆に緊張が走った。
軍曹に鍛えられたおかげなのか、せいなのか、素早く臨戦態勢を取る。
白音が窓からそっと覗くと、もう一度ノックされるところだった。
長身の男が四回、ノックの見本のような間隔で扉を叩いているのが見える。
「誰も来ないはずなんだけど……」
ここに来ることは誰にも教えていないし、莉美の両親も今日はここを使う予定はないと言っていたらしい。
佳奈と莉美も窓から覗く。
ピッと背筋を伸ばした男が扉の前に立っていた。
微動だにしないその立ち姿は紳士然としている。
黒髪なのだが横顔から察するに、白人系の人種だと思えた。
ひそひそと話していると男は三人の視線に気づいたようで、白音たちの覗く窓の方を見た。
そして目が合うと、軽く会釈をする。
「うっわー、ものすごいイケメン。あんなの見たことない!!」
莉美のその言葉に、白音も思わず頷いた。
年齢は二十歳前後だろうか。
神一恵が『異世界エルフ』とあだ名されるなら、こちらはさしずめ『異世界王子』と呼ぶにふさわしい雰囲気を纏っている。
「ああ、ひょっとしてアレじゃない? ギルド員にすごいイケメンがいるって噂になってる奴」
「黒髪、白人、高身長。目撃証言と一致してるわね」
確かに佳奈の予想が正しそうだ。
しかしそれでも、この場所を知っているのはやはりおかしい。
ひとまず変身を解いている白音が相手をして、扉横でふたりはいつでも飛び出せるよう待機しておく。
(これ、何かの間違いで普通の人に飛びかかったら死んじゃうんじゃあ…………)
白音に一抹の不安がよぎった。
特に臨戦態勢で身構えている佳奈が怖すぎる。
扉を開けておずおずと白音が誰何すると、イケメン紳士は小さく「おお」と嘆息した。
そしてすぐに襟を正すと、名刺を差し出した。
「名字川白音さんですね。私、魔法少女ギルドのギルドマスターをしています。リンクスという者です。突然お邪魔してすみません」
名刺にもそのような肩書きが書かれている。
「どうも。名字川白音です。あの……失礼ですが、どうしてここが分かったんですか?」
リンクスがここへ来た経緯を説明してくれた。
まず若葉学園を訪ねたらしい。
そうしたら「白音は大空さんのところへ行った」と教えられた。
大空莉美の家を訪ねたら、今度はそこで「倉庫にいるだろう」と言われて場所を教えてもらったのだった。
見事なたらい回しをされている。
「そ、それはすみません。わざわざご足労いただいて」
白音はちょっと恐縮した。
「ギルド員さんにあなたのような方がいらっしゃると噂では聞いていましたが、ギルド員ではなくギルドマスターさんなのですか?」
「ギルド員というのは存在していません。私の他は魔法少女の皆さんに協力していただいて運営していますので、その噂は多分私のことかと」
「魔法少女が登録されるたびにこうしてわざわざお見えに?」
「そういうわけではありません」
確かに不審は不審なのだが、丁寧に説明してくれている相手に対してこの態度では、さすがに白音も失礼な気がしてきた。
「すみません、詰問するような形になって」
「どうかお気になさらず。慎重になられるのは当然のことかと。私たちはあなた方に厳しい任務をお願いし、常に危険との隣り合わせを強いています。皆様には橘香が……いえ失礼、軍曹が指導に当たっていると聞いています。このような場合、当然警戒するように指導をさせていただいているかと思います」
リンクスはこの上もなく物腰穏やかに、白音の疑問を解いてくれる。
「ではすみません、もうひとつだけお願いします。どうして私たちには直接会いに来られたのでしょう?」
「軍曹からも聞いておいでかとは思いますが、あなた方の能力は他の魔法少女と比べて規格外です。ポテンシャルも高く、とても期待をしています。反面…………」
白音の後ろから、ひそひそと話す声が聞こえてきた。
「近くで見るとホントイケメンさんだねぇ。信用してもいいんじゃない?」
「信用とイケメンは切り離そうぜ? まあアタシもそこまで警戒しなくていいと思うけど……」
「ちょっと! 佳奈、莉美、聞こえてるから!! すみません。すみません。立たせたままで申し訳ないです。今片付けたばかりで何もないんですが中へどうぞ」
営業を再開したばかりの秘密基地へと招き入れると、魔法少女に変身しているふたりを見てさすがにリンクスも動揺したようだった。
「あ、ああ……。おふたりがヤヌル佳奈さんと大空莉美さん、ですね?」
やはりよろしくお願いしますと、丁寧に挨拶をして名刺を渡す。
「それとこれ、皆さんでどうぞ」
リンクスが、手にしていた紙袋から菓子折を取り出す。
「ぬおー、これ並んでもなかなか買えない狭霧庵の葛きり! おいしいんだよコレ?」
莉美のチェックが入っているということは、本当に美味しいのだろう。
しかし莉美は、何故だか佳奈の方を向いて熱心に主張している。
「ちょーおいしいの」
「な、なに?」
莉美が声に出さずに「あいしてる?」と、口の動きで佳奈にだけ伝えて首をかしげる。
「いや、言わないよ? そんなに安くないからっ!」
白音がふたりの脇腹を強めに拳で突いておく。
変身してるからちょっとくらい痛くないんだろう、こいつら。
リンクスに座ってもらうと、白音が四人分のお茶を用意した。
正面に不思議な雰囲気を持った端整な顔立ちの青年。
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