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第一部 魔法少女は、ふたつの世界を天翔る
第2話 ヒンメルブラウの魔法少女 その一
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「っひゃああぁぁ!」
白音が悲鳴を上げて身もだえする。
金髪の小柄な少女が白音の背後からその胸を両手で鷲掴みにしていた。
「何するの……?! そらちゃん」
「ちゃん?」
金髪の少女、宇宙ミッターマイヤーは白音のクラスメイトである。
特段の成績優秀者ばかりが在籍する黎鳳女学院のⅢ類にあっても、そらの成績は群を抜いてのトップ。
白音もかなり優秀ではあったが、そらのおかげで常に次席だった。
ふたりは学院の首席と次席、ではあるものの、その間には大きな隔たりがあった。
しかもそらはドイツで飛び級をしてから日本の高校へ入っている。
だから実際の年齢は十三歳。白音の三つ年下である。
ここまで行くと素直にすごいなぁ、としか思わない。
しかも母親がドイツ人らしく、日本人には無い透き通るような肌を持つ美少女である。
白音は、この賢くてちっちゃいそらと是非お近づきになりたいと思っていた。
しかし思ってはいたのだが入学して一ヶ月、なかなか声をかけるきっかけを得られずにいた。
そこへ放課後、そのそらに突然呼び出されたのである。
何か良い事が起こりそうな予感にうきうきとして校舎裏について行った。
そうしたらこの有様である。
実際に話しかけたことはないのだが、白音はそらのことを遠巻きに見ながら、心の中で勝手に『そらちゃん』と呼んでいた。
仲良くなったらそう呼びたいと思っていた。
それが突然のことに驚いて、つい口から出てしまったのだ。
「ちゃん?」
「あぁ、いやごめ……。馴れ馴れ、しいよね。で、でもいきなり胸をっ、触るのも、どう、かとっ!」
「いい」
「へ?」
「そらちゃんでいい。うん、すごくいいの」
実はそらも入学してからずっと白音のことが気になっていた。
容姿端麗、博学才穎、文武両道という言葉は白音のためにあるのだろう。
人望も厚くてリーダーシップがある。
成績は確かにそらの方が上かもしれないが、それだけではとても推し量れない人としての魅力、奥深さ、才気を感じていた。
惹かれていた、と言っていい。
「じゃ、じゃあ、わたし、のことも、しっ、しらねっ、で」
「しらねっちゃん」
「や、ちが……」
その時そらの手にぐっと力が入った。
「いだだだだだ、そらちゃん?!」
この時間の校舎裏にはまったく人の姿はない。
白音の背後で突如魔力が凝集する気配が立ち上る。
後ろから強く青い光に照らされているようで、校舎の壁に白音の影が映る。
ゆらゆらと揺らめいているが、そこにそらの影はない。つまり光源がそら、ということなのだろう。
白音の胸に添えられたままのそらの手に、いつの間にか白い手袋が嵌められている。
「しらねっちゃんも変身して?」
そらが後ろからそっと囁く。
本当は白音の耳元で囁きたかったのだろうが背丈が足りず、やや届いていない。
「佳奈さんたちに頼まれたの。自分たちは説明とか下手だから、私に任せるって」
状況はまだ飲み込めなかったが、佳奈たちのその丸投げ具合は真実味があり過ぎる。
そらが佳奈たちと知り合いということはこの青い光、そういうことなのだろう。
白音も変身した。
だが、変身しても胸は掴まれたままだ。
「そ、それでこれ、必要、なの?」
「私は魔法少女の胸を触ることで魔力紋の分析ができるの。この能力と特殊な技術を組み合わせて、魔法少女の能力を詳しく知ることができる」
なるほどそれで自分は胸を揉まれているのか、と一応納得はしてみる。
してはみるが恥ずかしいものは恥ずかしい。
「しらねっちゃんのは…………さすが」
「な、何?」
ようやく分析が終わったらしい。
自分の能力というものが詳しく分かるなら、白音としてもそれは大変に興味がある。
胸は…………ちょっとどうにかして欲しいが。
「Dカップなの」
胸を揉んだだけでカップサイズが分かる能力…………。
「…………そんなもの魔法でもなんでもないからっ!! うりゃっ!!」
白音は背後のそらを腰に載せて跳ね上げ、背負って投げた。
正面の壁にぶつけないよう、九十度ひねって優しく横へ落とす。
ぐるんとゆっくり、そらは生まれて初めて自分が逆さまに宙を舞う体験をした。
ふわっ、とゆっくり背中から着地する。意外と気持ちがいいものだった。
「もう…………」
「しらねっちゃんはいずれ私の至るべき姿。理想の形をしているの。後学のためにしっかり調べておかないと」
倒れたままいたって真剣な顔で語るそらは、言い訳をしているのではないらしい。
彼女にとっては間違いなく調べる『必要が』あったのだ。
ただちょっと、趣味と実益が兼ねられていただけのことだ。
白音は投げる時に掴んだままだったそらの腕を引き起こし、魔法少女のコスチュームに付いた砂埃を払ってやる。
淡い清涼な青を基調としたコスチュームは、少しあどけなさを残しながらもクールな印象のそらにとてもよく似合っている。
「ま、まあまだ十三歳なんだっけ? これからおっきくなるよ、うん。それとわたし、『しらねっ』じゃなくて『白音』、ね? よろしく、そらちゃん。…………それで、まさかホントに胸の形だけ調べてたんじゃないよね?」
そらはスマートフォンを取り出して視線を落とす。
前もって校舎の監視カメラはすべてハッキング済みである。
付近に誰もいないことを再確認する。
「思ってたとおり、しらねっ……白音ちゃんの能力は全体的にかなり高い。特に体内の魔素を魔力に変換する出力値が高い。だから魔法の威力が相当大きくなるはず。それと、固有の能力としては選択的に周囲の人間の能力を上昇させることができる。要は仲間を強くする能力なの」
ちょっとそらが早口になった。
こういう話をするのが好きなのかもしれない。
「私たちの力は自分の得意分野と固有能力が噛み合っていて、そこがみんなの強みになってる。佳奈さんは元々身体能力が人間の範疇じゃない上に固有の能力が身体強化、能力向上。莉美さんは莫大な魔素量を誇る上に固有能力が魔力強化。私は、…………その、変身すると考える力と認識能力が向上する。一恵さんは、まだよく分かってないけど」
(一恵さん? 誰…………?)と白音は思ったが、話が早口でどんどん進んでいく。
「聞いた話だと運動が苦手なのに固有能力が身体能力向上とかいるらしいから、そういうのは魔法少女の無駄遣いなの」
確かに上手く噛み合った能力を持っていれば、それは強力な武器になると白音も頷く。
「そこに白音ちゃん、さすがリーダーなの。そんなみんなの振り切った能力をさらに底上げさせる能力持ちなの」
何故かそらが自慢げになっている。
「や、リーダーでは…………コスチュームも白だし」
いつもは喋っているところなど見たことないのだが、実は良く喋るんだなぁと、そらの印象がからりと変わってしまった。
◇
校舎裏に積まれた廃材の上に、桜色と空色の魔法少女が並んで座っている。
「白音ちゃん、スマホ出して」
「ん? 連絡先の交換?」
ちょっと嬉しい白音であった。
「それもあるけど、スマホの後ろに指を当てて少しじっとして」
「??」
白音が言われたとおりにすると、上部のステータスバーに変なアイコンが追加された。
竹箒のようだが見慣れないアイコンだ。
「これで裏モードになった。非接触通信を使って魔法少女の持つ魔力紋が読める。日本で売ってるスマホにはほとんど搭載されてる機能」
白音は頭がクラクラしてきた。
『ほとんどのスマホ』とはものすごい規模である。
これはもう国家規模の陰謀ではないだろうか?
「この状態で放っておいても向こうから接触してくるらしいけど、『魔法少女ギルド』のアプリをインストールすればこちらから連絡できる」
「向こうから接触って、怖すぎるんだけど?」
「気持ちは分かる。でも魔法少女になったからには、いずれどこかで関わることになると思うの」
多分何も知らなければ大抵の場合、何かの拍子に裏モードを起動してしまうだろう。
そして『魔法少女ギルド』と称するらしい組織からの接触を受けるのだ。
であれば魔法少女になった以上はその組織と無関係に過ごすことは難しいだろう。
そもそもこの規模の仕掛けができるのである。
魔力紋を読む装置がスマホだけに搭載されたものだとは限らないのだ。
非接触通信など、今の日本にはどこにでも存在する。
「ま、まあ向こうから勝手に来て欲しくないからアプリ入れるわね」
アプリをインストールして開くと、ギルドへの加入申請のウインドウが開いた。
つらつらと細かな説明が書かれている。
そらはその説明を全部読み、しかも記憶しているらしく、分かりやすくかいつまんで説明してくれる。
魔法少女ギルドとは魔法少女の安全を守って、必要な便宜を図るための組織らしい。
まずは身元と魔力紋の登録を行うことの意思確認をされる。
魔力紋を登録すれば魔法少女としての能力がある程度解析できるらしく、それを元にデータベースが形成されて管理、支援が受けられる。
明かしたくない部分は秘匿したままでも一応加入は可能らしい。
そらによると、佳奈はスマートフォンを買ってもらってすぐに知らぬ間に裏モードを起動させたらしい。
そして突然のギルド員からの勧誘を受けてギルドに加入している。
幼い少女を勧誘に来るおじさんなど怪しい以外の何者でもないのだが、当時の佳奈は正義のヒーローたちの秘密組織、かっこいい。くらいに思っていたらしい。
そしてそれから十年近く経ったが佳奈は何もされていない。だから悪い組織ではないんでない? と佳奈は言っていたそうだ。
そういえば佳奈は小さい頃から、鉄砲玉のような性格を心配した親にスマホ持たされてたなぁと、白音は思い出す。
(で、なんでそらちゃんの方が佳奈のことに詳しいのよっ!!)
白音が悲鳴を上げて身もだえする。
金髪の小柄な少女が白音の背後からその胸を両手で鷲掴みにしていた。
「何するの……?! そらちゃん」
「ちゃん?」
金髪の少女、宇宙ミッターマイヤーは白音のクラスメイトである。
特段の成績優秀者ばかりが在籍する黎鳳女学院のⅢ類にあっても、そらの成績は群を抜いてのトップ。
白音もかなり優秀ではあったが、そらのおかげで常に次席だった。
ふたりは学院の首席と次席、ではあるものの、その間には大きな隔たりがあった。
しかもそらはドイツで飛び級をしてから日本の高校へ入っている。
だから実際の年齢は十三歳。白音の三つ年下である。
ここまで行くと素直にすごいなぁ、としか思わない。
しかも母親がドイツ人らしく、日本人には無い透き通るような肌を持つ美少女である。
白音は、この賢くてちっちゃいそらと是非お近づきになりたいと思っていた。
しかし思ってはいたのだが入学して一ヶ月、なかなか声をかけるきっかけを得られずにいた。
そこへ放課後、そのそらに突然呼び出されたのである。
何か良い事が起こりそうな予感にうきうきとして校舎裏について行った。
そうしたらこの有様である。
実際に話しかけたことはないのだが、白音はそらのことを遠巻きに見ながら、心の中で勝手に『そらちゃん』と呼んでいた。
仲良くなったらそう呼びたいと思っていた。
それが突然のことに驚いて、つい口から出てしまったのだ。
「ちゃん?」
「あぁ、いやごめ……。馴れ馴れ、しいよね。で、でもいきなり胸をっ、触るのも、どう、かとっ!」
「いい」
「へ?」
「そらちゃんでいい。うん、すごくいいの」
実はそらも入学してからずっと白音のことが気になっていた。
容姿端麗、博学才穎、文武両道という言葉は白音のためにあるのだろう。
人望も厚くてリーダーシップがある。
成績は確かにそらの方が上かもしれないが、それだけではとても推し量れない人としての魅力、奥深さ、才気を感じていた。
惹かれていた、と言っていい。
「じゃ、じゃあ、わたし、のことも、しっ、しらねっ、で」
「しらねっちゃん」
「や、ちが……」
その時そらの手にぐっと力が入った。
「いだだだだだ、そらちゃん?!」
この時間の校舎裏にはまったく人の姿はない。
白音の背後で突如魔力が凝集する気配が立ち上る。
後ろから強く青い光に照らされているようで、校舎の壁に白音の影が映る。
ゆらゆらと揺らめいているが、そこにそらの影はない。つまり光源がそら、ということなのだろう。
白音の胸に添えられたままのそらの手に、いつの間にか白い手袋が嵌められている。
「しらねっちゃんも変身して?」
そらが後ろからそっと囁く。
本当は白音の耳元で囁きたかったのだろうが背丈が足りず、やや届いていない。
「佳奈さんたちに頼まれたの。自分たちは説明とか下手だから、私に任せるって」
状況はまだ飲み込めなかったが、佳奈たちのその丸投げ具合は真実味があり過ぎる。
そらが佳奈たちと知り合いということはこの青い光、そういうことなのだろう。
白音も変身した。
だが、変身しても胸は掴まれたままだ。
「そ、それでこれ、必要、なの?」
「私は魔法少女の胸を触ることで魔力紋の分析ができるの。この能力と特殊な技術を組み合わせて、魔法少女の能力を詳しく知ることができる」
なるほどそれで自分は胸を揉まれているのか、と一応納得はしてみる。
してはみるが恥ずかしいものは恥ずかしい。
「しらねっちゃんのは…………さすが」
「な、何?」
ようやく分析が終わったらしい。
自分の能力というものが詳しく分かるなら、白音としてもそれは大変に興味がある。
胸は…………ちょっとどうにかして欲しいが。
「Dカップなの」
胸を揉んだだけでカップサイズが分かる能力…………。
「…………そんなもの魔法でもなんでもないからっ!! うりゃっ!!」
白音は背後のそらを腰に載せて跳ね上げ、背負って投げた。
正面の壁にぶつけないよう、九十度ひねって優しく横へ落とす。
ぐるんとゆっくり、そらは生まれて初めて自分が逆さまに宙を舞う体験をした。
ふわっ、とゆっくり背中から着地する。意外と気持ちがいいものだった。
「もう…………」
「しらねっちゃんはいずれ私の至るべき姿。理想の形をしているの。後学のためにしっかり調べておかないと」
倒れたままいたって真剣な顔で語るそらは、言い訳をしているのではないらしい。
彼女にとっては間違いなく調べる『必要が』あったのだ。
ただちょっと、趣味と実益が兼ねられていただけのことだ。
白音は投げる時に掴んだままだったそらの腕を引き起こし、魔法少女のコスチュームに付いた砂埃を払ってやる。
淡い清涼な青を基調としたコスチュームは、少しあどけなさを残しながらもクールな印象のそらにとてもよく似合っている。
「ま、まあまだ十三歳なんだっけ? これからおっきくなるよ、うん。それとわたし、『しらねっ』じゃなくて『白音』、ね? よろしく、そらちゃん。…………それで、まさかホントに胸の形だけ調べてたんじゃないよね?」
そらはスマートフォンを取り出して視線を落とす。
前もって校舎の監視カメラはすべてハッキング済みである。
付近に誰もいないことを再確認する。
「思ってたとおり、しらねっ……白音ちゃんの能力は全体的にかなり高い。特に体内の魔素を魔力に変換する出力値が高い。だから魔法の威力が相当大きくなるはず。それと、固有の能力としては選択的に周囲の人間の能力を上昇させることができる。要は仲間を強くする能力なの」
ちょっとそらが早口になった。
こういう話をするのが好きなのかもしれない。
「私たちの力は自分の得意分野と固有能力が噛み合っていて、そこがみんなの強みになってる。佳奈さんは元々身体能力が人間の範疇じゃない上に固有の能力が身体強化、能力向上。莉美さんは莫大な魔素量を誇る上に固有能力が魔力強化。私は、…………その、変身すると考える力と認識能力が向上する。一恵さんは、まだよく分かってないけど」
(一恵さん? 誰…………?)と白音は思ったが、話が早口でどんどん進んでいく。
「聞いた話だと運動が苦手なのに固有能力が身体能力向上とかいるらしいから、そういうのは魔法少女の無駄遣いなの」
確かに上手く噛み合った能力を持っていれば、それは強力な武器になると白音も頷く。
「そこに白音ちゃん、さすがリーダーなの。そんなみんなの振り切った能力をさらに底上げさせる能力持ちなの」
何故かそらが自慢げになっている。
「や、リーダーでは…………コスチュームも白だし」
いつもは喋っているところなど見たことないのだが、実は良く喋るんだなぁと、そらの印象がからりと変わってしまった。
◇
校舎裏に積まれた廃材の上に、桜色と空色の魔法少女が並んで座っている。
「白音ちゃん、スマホ出して」
「ん? 連絡先の交換?」
ちょっと嬉しい白音であった。
「それもあるけど、スマホの後ろに指を当てて少しじっとして」
「??」
白音が言われたとおりにすると、上部のステータスバーに変なアイコンが追加された。
竹箒のようだが見慣れないアイコンだ。
「これで裏モードになった。非接触通信を使って魔法少女の持つ魔力紋が読める。日本で売ってるスマホにはほとんど搭載されてる機能」
白音は頭がクラクラしてきた。
『ほとんどのスマホ』とはものすごい規模である。
これはもう国家規模の陰謀ではないだろうか?
「この状態で放っておいても向こうから接触してくるらしいけど、『魔法少女ギルド』のアプリをインストールすればこちらから連絡できる」
「向こうから接触って、怖すぎるんだけど?」
「気持ちは分かる。でも魔法少女になったからには、いずれどこかで関わることになると思うの」
多分何も知らなければ大抵の場合、何かの拍子に裏モードを起動してしまうだろう。
そして『魔法少女ギルド』と称するらしい組織からの接触を受けるのだ。
であれば魔法少女になった以上はその組織と無関係に過ごすことは難しいだろう。
そもそもこの規模の仕掛けができるのである。
魔力紋を読む装置がスマホだけに搭載されたものだとは限らないのだ。
非接触通信など、今の日本にはどこにでも存在する。
「ま、まあ向こうから勝手に来て欲しくないからアプリ入れるわね」
アプリをインストールして開くと、ギルドへの加入申請のウインドウが開いた。
つらつらと細かな説明が書かれている。
そらはその説明を全部読み、しかも記憶しているらしく、分かりやすくかいつまんで説明してくれる。
魔法少女ギルドとは魔法少女の安全を守って、必要な便宜を図るための組織らしい。
まずは身元と魔力紋の登録を行うことの意思確認をされる。
魔力紋を登録すれば魔法少女としての能力がある程度解析できるらしく、それを元にデータベースが形成されて管理、支援が受けられる。
明かしたくない部分は秘匿したままでも一応加入は可能らしい。
そらによると、佳奈はスマートフォンを買ってもらってすぐに知らぬ間に裏モードを起動させたらしい。
そして突然のギルド員からの勧誘を受けてギルドに加入している。
幼い少女を勧誘に来るおじさんなど怪しい以外の何者でもないのだが、当時の佳奈は正義のヒーローたちの秘密組織、かっこいい。くらいに思っていたらしい。
そしてそれから十年近く経ったが佳奈は何もされていない。だから悪い組織ではないんでない? と佳奈は言っていたそうだ。
そういえば佳奈は小さい頃から、鉄砲玉のような性格を心配した親にスマホ持たされてたなぁと、白音は思い出す。
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