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第五章 山間旅行の準備中~まだ準備段階のようですが?!
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私たちは、今あるところに向かっていた。
それは山だった。
なんで山かって? こんなことがあったんだよ。
本当にひどいからさ聞いてくれよ……。
あ、忠告しておくけど、これでストレス溜まってものにあたって壊れて叱られてもしらないからね?
まぁまぁ、そこまでイライラする代物でもないから、ストレスに極端に弱い人だけ注意してね!
大丈夫だよね? 本当に大丈夫だよね?
え? 私が一番イライラするって? そんな冗談を……あは、あはは……。
確かに腹立つわ。
時は放課後。
若干日没が近くなってきて、空がオレンジ色で色味始めた。
そんな時にも、文芸部は遊んでいた。
「やったー! 勝った!」
今まさに文芸部ガン○ム最強決定戦の優勝者が決まったところだった。優勝者は夏佳だった。
「くっそ……。また負けちゃったよ。やっぱり夏佳は強いね」
対戦相手は秋恵先輩だった。悔しそうにしている。
「あら、夏佳ちゃんまた優勝ね。さすがだわ。今度は別のゲームにしようかしら……」
これを持ってきたのは秋恵先輩だったけど、夢ちゃん先生はどんなゲームを持ってくるのか? 割と皆楽しみにしていたりする。
あ、そうそう。忘れてるかもしれないからいうけど、ここは文芸部。
この学校の文芸部はなにをしても許されるの! さすがにやりすぎたらダメだけど、こうやってゲームを持ち寄って対戦することだって許される非公式の部活動なんだ~。
夢ちゃん先生は、少し考えるようなしぐさをすると、こう口にした。
「そうねぇ……。やっぱりパック○ンとかがいいかな?」
「チョイスが古すぎます。しかもあれって対決できるんですか?」
「そうか! 対決できないとダメか。あ、でもスコア対決とか、タイムアタックとかでできるよ!」
絶対やらない! だって面白いの?
それに、○ックマンってすごく難しかったよね?! いや難しい! 断言するぞ! 超難しい!
パックマ○やろうぜって言ってる人は、そろそろ考えない?
だって発売されたの何年前? いや何十年前の話だわ。
体は新しい新鮮なものを求めてるはずだよ!
そんなもの(年老いたゲームたち)を持ち出そうとする人は危ないですよ! 気を付けないとね!
「そ、そう? いいアイディアだと思ったんだけどねぇ……。そういえば用事思い出したからいくねえ」
そういって手を振って先生は部室の外にガラガラと音を立てて出て行った。
それでもって山に行くことになりました。
え、山に行く理由がわからないって?
悪かったよぉ……。謝るから許して? テヘペロッ。
あ、それと、続きがあるから聞いて?
ごめん、ごめんって! だからその拳で殴るのはよして(泣)
反省してますから!
とりあえず、聞いて? ね?
え? 無理? また長くなるだろって?
まあ、そう言わずに聞いて? お願いだからあ(泣)
聞いてくれるの? ありがとう!
……幻聴って恐ろしいね。
着信が鳴った。私のではないみたい……。
スマホ持ってきちゃダメだろって? いいんだよ! だって、文芸部ですもの!
誰だ、くそ理論とか言ったやつ!
すると、秋恵先輩のだったらしく、スマホで誰かと通話していた。
しばらく誰かと話していたが、スマホを置きガっと振り返り
「夏休み旅行行くよ!」
「え、どこに行くんですか?」
「だから旅行だって!」
「だから旅行先はどこだって言ってるんだよ!」
ボケをかます秋恵先輩の脳天にチョップが決まった。
あ、私がやったわけじゃあないよ?
あれ? じゃあ誰がやったの? 怖っ!
「俺だよ」
誰だよ! というか、てめえも能力者か?! 直接脳に語りかけてくるなよ!
手が天井から伸びていた。
「その回答は後でな! ばいばーい」
手を振りながら、手は天井から消えて行った。
なんだあれ。
「いてて……そこまでしなくてもいいじゃないのよ……。それで、行き先なんだけどね、わかんない。テヘペロ」
あざとく舌をチロッっとだして、秋恵先輩が言った。
「あまりふざけないでね?」
それを言ったのは険しい顔を、秋恵先輩の肩から顔をの上からぞかせる夢ちゃん先生だった。
秋恵先輩が振り返ると、ゴスッという鈍い音がした。
「痛ああああああああああ」
本日二回目になりまーす♪ 二回目という痛みに耐えかねた文香先輩の叫び声が――夢ちゃん先生はめちゃくちゃ強いので、今日二回目だからという可能性は薄いのだが――響いた。
「愚かな子。学習しないものか……」
また誰か来たのか……。
「ん? 誰だ? どこにいるんだ?」
また、心読まれましたね。超能力者が現れたようです。はぁ……。
「そんな、ため息つかれることでもしたか?」
ハぁ? だってこれで何人目ですか? はっきりいって飽きましたよ?!
「三人目だぞ。飽きちゃったのか……。まあいいじゃない」
真面目に答えなくていいんだよ! いらないから帰れ!
「あ、そんなこと言うんだね! まぁ帰るよ。じゃあね」
お願いだからもうこないでくれ……。
私はそう切に願うしかなかった。
「わかったよ……ちゃんと言うよ……。旅行先はね、皆で決めるんだって」
「そうね。これ毎年恒例の行事なの。ちなみに今年は山の日に行くのよ」
そうなんだ! 楽しみだなぁ……。
「それで、どこか行きたいところある?」
「私は……。後でいいや。春は?」
「えっ! 私?! 私……山とか?」
急に言われてもわかんないよ! とりあえず夏休みでしょ?
山か海が定番だろうから山って答えてみたけど、ありきたりすぎたかな。
「そっか……。春も言ったし私も思いついたから言うよ……? いい?」
「いいけど、なにかいい考えが浮かんだの?」
「えっとね……山登りしたい! ちょうど山の日だし……? どうかな……? 」
結局山なのね。
「話は聞かせてもらったわ!」
勢いよく扉が開くと同時に部室に足を踏み入れたのは、真冬ちゃんだった。
「エベレストとか涼しくて楽しそうですわ」
「わぁ! えれべすと? よくわかんないけど楽しそう! 行ってみたいなぁ」
「行けるとでも……思ってるの……?」
「無理だからね! 海外とかうちの部活じゃ資金的な面で行けるわけないじゃない!」
それもそうだけど、登れるかって話なんだよね……。
「山ってことで、近くの山探しておきますからそれでいい?」
それに……に丁度いいしと、先生は付け加えた。
なにに丁度いいんだろう……?
「「はーい!」」
さっきの先生の呟きが少し腑に落ちないので、快く返事をすることが出来なかった。
それに高いところってあんまり得意じゃないんだよね……。自分で山って言ったけどさ。
ツッコミに忙しくて言えないとか、この部活ボケであふれすぎだよ! ブラックだよ! 法律で罰せられろ!
春は極端に呆れた。
それに先生にどの山に行くか任せて大丈夫かな? 超不安なんだけど……。
おい! そこのどうせ死なないから大丈夫だろって笑ってるやつ! 殺す気?!
ちょっと先を読み直してみてよ。ほら、ね?
私の代わりに君たちが逝ってくれるのかい? やったね!
やっぱり幻聴(以下略)
それは山だった。
なんで山かって? こんなことがあったんだよ。
本当にひどいからさ聞いてくれよ……。
あ、忠告しておくけど、これでストレス溜まってものにあたって壊れて叱られてもしらないからね?
まぁまぁ、そこまでイライラする代物でもないから、ストレスに極端に弱い人だけ注意してね!
大丈夫だよね? 本当に大丈夫だよね?
え? 私が一番イライラするって? そんな冗談を……あは、あはは……。
確かに腹立つわ。
時は放課後。
若干日没が近くなってきて、空がオレンジ色で色味始めた。
そんな時にも、文芸部は遊んでいた。
「やったー! 勝った!」
今まさに文芸部ガン○ム最強決定戦の優勝者が決まったところだった。優勝者は夏佳だった。
「くっそ……。また負けちゃったよ。やっぱり夏佳は強いね」
対戦相手は秋恵先輩だった。悔しそうにしている。
「あら、夏佳ちゃんまた優勝ね。さすがだわ。今度は別のゲームにしようかしら……」
これを持ってきたのは秋恵先輩だったけど、夢ちゃん先生はどんなゲームを持ってくるのか? 割と皆楽しみにしていたりする。
あ、そうそう。忘れてるかもしれないからいうけど、ここは文芸部。
この学校の文芸部はなにをしても許されるの! さすがにやりすぎたらダメだけど、こうやってゲームを持ち寄って対戦することだって許される非公式の部活動なんだ~。
夢ちゃん先生は、少し考えるようなしぐさをすると、こう口にした。
「そうねぇ……。やっぱりパック○ンとかがいいかな?」
「チョイスが古すぎます。しかもあれって対決できるんですか?」
「そうか! 対決できないとダメか。あ、でもスコア対決とか、タイムアタックとかでできるよ!」
絶対やらない! だって面白いの?
それに、○ックマンってすごく難しかったよね?! いや難しい! 断言するぞ! 超難しい!
パックマ○やろうぜって言ってる人は、そろそろ考えない?
だって発売されたの何年前? いや何十年前の話だわ。
体は新しい新鮮なものを求めてるはずだよ!
そんなもの(年老いたゲームたち)を持ち出そうとする人は危ないですよ! 気を付けないとね!
「そ、そう? いいアイディアだと思ったんだけどねぇ……。そういえば用事思い出したからいくねえ」
そういって手を振って先生は部室の外にガラガラと音を立てて出て行った。
それでもって山に行くことになりました。
え、山に行く理由がわからないって?
悪かったよぉ……。謝るから許して? テヘペロッ。
あ、それと、続きがあるから聞いて?
ごめん、ごめんって! だからその拳で殴るのはよして(泣)
反省してますから!
とりあえず、聞いて? ね?
え? 無理? また長くなるだろって?
まあ、そう言わずに聞いて? お願いだからあ(泣)
聞いてくれるの? ありがとう!
……幻聴って恐ろしいね。
着信が鳴った。私のではないみたい……。
スマホ持ってきちゃダメだろって? いいんだよ! だって、文芸部ですもの!
誰だ、くそ理論とか言ったやつ!
すると、秋恵先輩のだったらしく、スマホで誰かと通話していた。
しばらく誰かと話していたが、スマホを置きガっと振り返り
「夏休み旅行行くよ!」
「え、どこに行くんですか?」
「だから旅行だって!」
「だから旅行先はどこだって言ってるんだよ!」
ボケをかます秋恵先輩の脳天にチョップが決まった。
あ、私がやったわけじゃあないよ?
あれ? じゃあ誰がやったの? 怖っ!
「俺だよ」
誰だよ! というか、てめえも能力者か?! 直接脳に語りかけてくるなよ!
手が天井から伸びていた。
「その回答は後でな! ばいばーい」
手を振りながら、手は天井から消えて行った。
なんだあれ。
「いてて……そこまでしなくてもいいじゃないのよ……。それで、行き先なんだけどね、わかんない。テヘペロ」
あざとく舌をチロッっとだして、秋恵先輩が言った。
「あまりふざけないでね?」
それを言ったのは険しい顔を、秋恵先輩の肩から顔をの上からぞかせる夢ちゃん先生だった。
秋恵先輩が振り返ると、ゴスッという鈍い音がした。
「痛ああああああああああ」
本日二回目になりまーす♪ 二回目という痛みに耐えかねた文香先輩の叫び声が――夢ちゃん先生はめちゃくちゃ強いので、今日二回目だからという可能性は薄いのだが――響いた。
「愚かな子。学習しないものか……」
また誰か来たのか……。
「ん? 誰だ? どこにいるんだ?」
また、心読まれましたね。超能力者が現れたようです。はぁ……。
「そんな、ため息つかれることでもしたか?」
ハぁ? だってこれで何人目ですか? はっきりいって飽きましたよ?!
「三人目だぞ。飽きちゃったのか……。まあいいじゃない」
真面目に答えなくていいんだよ! いらないから帰れ!
「あ、そんなこと言うんだね! まぁ帰るよ。じゃあね」
お願いだからもうこないでくれ……。
私はそう切に願うしかなかった。
「わかったよ……ちゃんと言うよ……。旅行先はね、皆で決めるんだって」
「そうね。これ毎年恒例の行事なの。ちなみに今年は山の日に行くのよ」
そうなんだ! 楽しみだなぁ……。
「それで、どこか行きたいところある?」
「私は……。後でいいや。春は?」
「えっ! 私?! 私……山とか?」
急に言われてもわかんないよ! とりあえず夏休みでしょ?
山か海が定番だろうから山って答えてみたけど、ありきたりすぎたかな。
「そっか……。春も言ったし私も思いついたから言うよ……? いい?」
「いいけど、なにかいい考えが浮かんだの?」
「えっとね……山登りしたい! ちょうど山の日だし……? どうかな……? 」
結局山なのね。
「話は聞かせてもらったわ!」
勢いよく扉が開くと同時に部室に足を踏み入れたのは、真冬ちゃんだった。
「エベレストとか涼しくて楽しそうですわ」
「わぁ! えれべすと? よくわかんないけど楽しそう! 行ってみたいなぁ」
「行けるとでも……思ってるの……?」
「無理だからね! 海外とかうちの部活じゃ資金的な面で行けるわけないじゃない!」
それもそうだけど、登れるかって話なんだよね……。
「山ってことで、近くの山探しておきますからそれでいい?」
それに……に丁度いいしと、先生は付け加えた。
なにに丁度いいんだろう……?
「「はーい!」」
さっきの先生の呟きが少し腑に落ちないので、快く返事をすることが出来なかった。
それに高いところってあんまり得意じゃないんだよね……。自分で山って言ったけどさ。
ツッコミに忙しくて言えないとか、この部活ボケであふれすぎだよ! ブラックだよ! 法律で罰せられろ!
春は極端に呆れた。
それに先生にどの山に行くか任せて大丈夫かな? 超不安なんだけど……。
おい! そこのどうせ死なないから大丈夫だろって笑ってるやつ! 殺す気?!
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