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7章 しるし
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怒濤の日々が過ぎてゆき、ついに、文化祭前日になった。
朝から機材業者の大型トラックが来て、ステージ自体の搬入から始まり、ドラムセット、アンプ、ミキサー……と、次々運ばれてくるごとに、視聴覚ルームがライブハウスに様変わりしていく。
1階旧校舎の裏から3階まで、重い機材を運びながら、達紀と初めてのお昼を食べた日のことを思い出した。
絶望的な気持ちでいた、あの日の自分に言ってあげたい。
いま君は、その隣に居てくれた王子さまやその仲間と一緒に、最高のライブを目指してる。
祐司たちもちゃんと仲良くなっていて、見に来てくれる。
全てがうまくいっている、と。
「おわりー! おつかれ!」
チャボのかけ声で搬入が終わった。
細かなタイムスケジュールの確認などは、業者と部長で話してくれるらしい。
「きょうの宿題はよく寝ることだからな。20:00には寝ることー」
チャボはにひひと笑って、料理部の設営へ走っていった――文化部の掛け持ちは想像以上に大変だ。
時刻は15:30。
帰るには少し余裕がある。
……となると、俺も達紀も、多分考えることは同じだ。
「家、行ってもいい? 少し甘えたくて」
滅多にない、俺からのおねだり。
達紀はちょっと目を丸くしたあと、眉尻を下げて言った。
「僕も、前日だし、あおを補給しておきたかった」
家に着くと、意外なことに、達紀はギターを下ろして早々に部屋の隅に追いやってしまった。
あおを補給、の前に、軽く合わせたいとか言うのかなと思っていたんだけど。
「僕は直前は何もしない派。きょうのリハで大丈夫だったから、もう何もしない」
そう言って、俺の体をぎゅーっと抱きしめた。
「補給って、こういうことね」
優しい表情で何度もキスされたら、ドキドキしてしまう。
「俺の甘えたいは、こういうことだよ」
少し恥ずかしく思いながら、ブレザーを脱ぎ、ネクタイを抜く。
ワイシャツのボタンに手をかけたら、手首を掴んで阻止され、その代わり達紀が丁寧に外して脱がしてくれた。
「ん、痕消えたね。よかった」
達紀はくすくすと笑いながら、俺の鎖骨の下を指の腹でなでる。
「願掛け?でつけて欲しいな。達紀のしるし」
「どこがいい?」
「どこでもいいよ。でも、達紀以外は絶対見ないところがいい」
達紀は目を伏せて微笑み、俺のズボンを下着ごと取り払うと、右脚の内ももにくっきりとした赤い痕をつけた。
「絶対に僕しかつけられないところ」
言いながら大胆に俺の脚を掴んで開き、股間のあたりをそろそろとなめ始めた。
いきなりすぎて、びっくりしてしまう。
「……ん、たつき、はぁ」
「可愛い。エッチな気持ちになってきた?」
うなずくと、達紀は、左手でやわやわと玉を触りながら、付け根を軽くしごく。
達紀は制服のジャケットを脱いだだけの姿だから、なんだかすごく恥ずかしいことをされている気がして、顔が熱くなる。
玉をもむ左手の小指が、つんつんとお尻の穴の辺りをつつく。
俺は期待してしまって、つい、ヒクつかせてしまった。
「たつきも、裸になって。触りたい」
「うん。ついでに必要なものもとってくるね」
バサバサと脱ぎながら、棚からローションとゴムを取り出す。
見慣れたと思うのに、この均衡のとれた体を見ると、興奮のメーターが焼き切れる感じがするのだ。
いまから抱かれるんだぞ、と思うと。
達紀はローションで丁寧にお腹の中をならしてくれた。
その動きひとつひとつに愛情を感じるし、俺のことをいっぱい考えてくれてるんだろうなということが分かる。
「達紀、もう欲しいよう」
「まだもう少しな気がするよ。まだほぐれきってな……」
「んーん、いいから。達紀のちんちんで開いてくれればいい」
俺の大胆なお願いに、達紀はちょっと目を見開いたあと、ごくりと生唾を飲んだ。
「……そんな可愛く言われて、抑えられるかな。自分勝手な感じになっちゃったらごめんね」
そう言いながら達紀は、いきなりぐいっと中に入ってきた。
「あっ……、んはぁ、」
「動くよ」
「……っ、は、ぁあっ……、あん」
達紀の動きに合わせて、甘ったるい声が漏れてしまう。
徐々に奥に届きそうになってきて、興奮しているのが分かりやすすぎるくらい、俺のちんちんは固くなっている。
最奥まで入って、中をトントンと突かれたら、あまりの気持ち良さに、腰が浮いてしまった。
「おねだり上手だね」
「ん、気持ちいい。……ぁ、ああっ」
動きが激しくなり、お互い息を弾ませながら感触を味わう。
達紀は少し乱暴に俺の腰を掴んで、突き上げるようにしてきた。
「僕のちんこ、あおのことどうしてるか分かる?」
「あ……、んっ、中いじめて……ぅ」
「うん、そうだね。純粋で恥ずかしがり屋さんのあおの中を、ちんこで犯しちゃってる」
「はぁっ……あ、ぁぅ、きもちい」
中も気持ちいいんだけど、前もうずいてしまう。
察してくれたらしい達紀は、全体を大きくしごきながら、中を突いた。
ぐちぐちと、いやらしい音。
「あぁ……っ、たつき、んぅ、好きっ」
「……あーやばい。先にイッちゃいそう」
達紀は腰の律動をゆるめ、手のスピードを速める。
ぐにぐにと刺激されて、あごが跳ね上がった。
「あ、はぁっ、も、も……、ぁあッ」
「イケそう?」
「んん……イッちゃう、イキたい」
懇願すると、達紀は俺のものを素早くしごきながら、パンパンと音がするくらい、激しく腰を振った。
「だめ、あ、いく……っ、イク……ッ!……ぁあああっ……!……ッ……!」
「あお、あお……っ!……ッ!」
いつもは理性的な達紀が、真っ赤な顔で俺の名前を呼びながら、本能のままに俺の中で絶頂を迎える。
これは何にも勝るよろこびで、身も心も許してくれているのだと、感じることができる。
お互い呼吸を整えると、達紀はふふっと笑った。
「エッチな知識とかなんにもなさそうなあおが、気持ちよさそうに感じてるのを見ると、……すごくいけないことしてる気がして、興奮するんだ。僕があおをこうしてるって」
「達紀にいっぱいいけないことして欲しいよ」
「僕だって分かんないことだらけだもん。一緒に、どうやったらもっと気持ちよくなるのか、いっぱい試したいね」
さらさらと額をなでられ、心地良くて、目をつぶる。
「僕ね、心底思う。あおをバンドに誘って良かったって」
「うん。俺も、無理だって決めつけて逃げたりしなくてよかった」
体を触り合ったりキスしたり、お互いの好きなところを言い合ったり……。
身に余る甘々な時間を過ごして、ぼんやりと眠たくなりながら、思った。
青春って、ワイワイとテンションを上げて、あちこち出かけたり派手な遊びをするものだと思っていたし、自分とは無縁なものだと思っていた。
けれど実際は違って、こんな風に好きな人と手を繋いでまどろんだり、バンドだって、派手な風に見えるのは本番の一瞬で、その他の日常は意外と地味に、職人的な作業だ。
それでも楽しい。
恋と、バンドと、青春が。
朝から機材業者の大型トラックが来て、ステージ自体の搬入から始まり、ドラムセット、アンプ、ミキサー……と、次々運ばれてくるごとに、視聴覚ルームがライブハウスに様変わりしていく。
1階旧校舎の裏から3階まで、重い機材を運びながら、達紀と初めてのお昼を食べた日のことを思い出した。
絶望的な気持ちでいた、あの日の自分に言ってあげたい。
いま君は、その隣に居てくれた王子さまやその仲間と一緒に、最高のライブを目指してる。
祐司たちもちゃんと仲良くなっていて、見に来てくれる。
全てがうまくいっている、と。
「おわりー! おつかれ!」
チャボのかけ声で搬入が終わった。
細かなタイムスケジュールの確認などは、業者と部長で話してくれるらしい。
「きょうの宿題はよく寝ることだからな。20:00には寝ることー」
チャボはにひひと笑って、料理部の設営へ走っていった――文化部の掛け持ちは想像以上に大変だ。
時刻は15:30。
帰るには少し余裕がある。
……となると、俺も達紀も、多分考えることは同じだ。
「家、行ってもいい? 少し甘えたくて」
滅多にない、俺からのおねだり。
達紀はちょっと目を丸くしたあと、眉尻を下げて言った。
「僕も、前日だし、あおを補給しておきたかった」
家に着くと、意外なことに、達紀はギターを下ろして早々に部屋の隅に追いやってしまった。
あおを補給、の前に、軽く合わせたいとか言うのかなと思っていたんだけど。
「僕は直前は何もしない派。きょうのリハで大丈夫だったから、もう何もしない」
そう言って、俺の体をぎゅーっと抱きしめた。
「補給って、こういうことね」
優しい表情で何度もキスされたら、ドキドキしてしまう。
「俺の甘えたいは、こういうことだよ」
少し恥ずかしく思いながら、ブレザーを脱ぎ、ネクタイを抜く。
ワイシャツのボタンに手をかけたら、手首を掴んで阻止され、その代わり達紀が丁寧に外して脱がしてくれた。
「ん、痕消えたね。よかった」
達紀はくすくすと笑いながら、俺の鎖骨の下を指の腹でなでる。
「願掛け?でつけて欲しいな。達紀のしるし」
「どこがいい?」
「どこでもいいよ。でも、達紀以外は絶対見ないところがいい」
達紀は目を伏せて微笑み、俺のズボンを下着ごと取り払うと、右脚の内ももにくっきりとした赤い痕をつけた。
「絶対に僕しかつけられないところ」
言いながら大胆に俺の脚を掴んで開き、股間のあたりをそろそろとなめ始めた。
いきなりすぎて、びっくりしてしまう。
「……ん、たつき、はぁ」
「可愛い。エッチな気持ちになってきた?」
うなずくと、達紀は、左手でやわやわと玉を触りながら、付け根を軽くしごく。
達紀は制服のジャケットを脱いだだけの姿だから、なんだかすごく恥ずかしいことをされている気がして、顔が熱くなる。
玉をもむ左手の小指が、つんつんとお尻の穴の辺りをつつく。
俺は期待してしまって、つい、ヒクつかせてしまった。
「たつきも、裸になって。触りたい」
「うん。ついでに必要なものもとってくるね」
バサバサと脱ぎながら、棚からローションとゴムを取り出す。
見慣れたと思うのに、この均衡のとれた体を見ると、興奮のメーターが焼き切れる感じがするのだ。
いまから抱かれるんだぞ、と思うと。
達紀はローションで丁寧にお腹の中をならしてくれた。
その動きひとつひとつに愛情を感じるし、俺のことをいっぱい考えてくれてるんだろうなということが分かる。
「達紀、もう欲しいよう」
「まだもう少しな気がするよ。まだほぐれきってな……」
「んーん、いいから。達紀のちんちんで開いてくれればいい」
俺の大胆なお願いに、達紀はちょっと目を見開いたあと、ごくりと生唾を飲んだ。
「……そんな可愛く言われて、抑えられるかな。自分勝手な感じになっちゃったらごめんね」
そう言いながら達紀は、いきなりぐいっと中に入ってきた。
「あっ……、んはぁ、」
「動くよ」
「……っ、は、ぁあっ……、あん」
達紀の動きに合わせて、甘ったるい声が漏れてしまう。
徐々に奥に届きそうになってきて、興奮しているのが分かりやすすぎるくらい、俺のちんちんは固くなっている。
最奥まで入って、中をトントンと突かれたら、あまりの気持ち良さに、腰が浮いてしまった。
「おねだり上手だね」
「ん、気持ちいい。……ぁ、ああっ」
動きが激しくなり、お互い息を弾ませながら感触を味わう。
達紀は少し乱暴に俺の腰を掴んで、突き上げるようにしてきた。
「僕のちんこ、あおのことどうしてるか分かる?」
「あ……、んっ、中いじめて……ぅ」
「うん、そうだね。純粋で恥ずかしがり屋さんのあおの中を、ちんこで犯しちゃってる」
「はぁっ……あ、ぁぅ、きもちい」
中も気持ちいいんだけど、前もうずいてしまう。
察してくれたらしい達紀は、全体を大きくしごきながら、中を突いた。
ぐちぐちと、いやらしい音。
「あぁ……っ、たつき、んぅ、好きっ」
「……あーやばい。先にイッちゃいそう」
達紀は腰の律動をゆるめ、手のスピードを速める。
ぐにぐにと刺激されて、あごが跳ね上がった。
「あ、はぁっ、も、も……、ぁあッ」
「イケそう?」
「んん……イッちゃう、イキたい」
懇願すると、達紀は俺のものを素早くしごきながら、パンパンと音がするくらい、激しく腰を振った。
「だめ、あ、いく……っ、イク……ッ!……ぁあああっ……!……ッ……!」
「あお、あお……っ!……ッ!」
いつもは理性的な達紀が、真っ赤な顔で俺の名前を呼びながら、本能のままに俺の中で絶頂を迎える。
これは何にも勝るよろこびで、身も心も許してくれているのだと、感じることができる。
お互い呼吸を整えると、達紀はふふっと笑った。
「エッチな知識とかなんにもなさそうなあおが、気持ちよさそうに感じてるのを見ると、……すごくいけないことしてる気がして、興奮するんだ。僕があおをこうしてるって」
「達紀にいっぱいいけないことして欲しいよ」
「僕だって分かんないことだらけだもん。一緒に、どうやったらもっと気持ちよくなるのか、いっぱい試したいね」
さらさらと額をなでられ、心地良くて、目をつぶる。
「僕ね、心底思う。あおをバンドに誘って良かったって」
「うん。俺も、無理だって決めつけて逃げたりしなくてよかった」
体を触り合ったりキスしたり、お互いの好きなところを言い合ったり……。
身に余る甘々な時間を過ごして、ぼんやりと眠たくなりながら、思った。
青春って、ワイワイとテンションを上げて、あちこち出かけたり派手な遊びをするものだと思っていたし、自分とは無縁なものだと思っていた。
けれど実際は違って、こんな風に好きな人と手を繋いでまどろんだり、バンドだって、派手な風に見えるのは本番の一瞬で、その他の日常は意外と地味に、職人的な作業だ。
それでも楽しい。
恋と、バンドと、青春が。
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