青少年の純然たる恋と興味

御堂どーな

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5章 きぼう

5-7

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「それじゃあ、おやすみ。朝練は7:00からね」

 達紀はそう言って部屋の電気を消した。
 俺は達紀の布団の端っこで丸まって、緊張している。
 めちゃくちゃうれしい。けど、こんな、密着して寝るなんて。

 みんながいるし、絶対に変な気を起こすわけにはいかないんだけど――自信がないという意味でも緊張してしまう。

 達紀が黙って布団に入ってきた。

「もうちょっとこっち来ていいよ」

 小声で優しくささやかれたら、一気に心拍数が上がった。
 しかし達紀は、そんな俺の内心を知ってか知らずか、腰の辺りに手を回して、ちょっと引き寄せるような仕草をする。

 にじりと体をくっつけたら、達紀の肌のにおいを感じた。
 嘆息。眠れるかな。
 胸に顔を埋めたい衝動を抑え、仰向けのままじっと目をつぶる。

 リラックスするよう深呼吸をしていると、達紀が、俺の手につんつんと触れてきた。
 布団の中でそっと繋ぐ。
 すると達紀は、俺の手の甲をするするとなでたり、指の間をなぞったり……。
 要するに、手つきがあやしい。

 しかし俺は俺で、はねのければいいものを、当然そんなことをするはずもなく、指を絡めてしまう。
 達紀は、徐々に大胆に、俺の手の形を確かめるようになではじめた。
 俺も応えるから、まるで手だけで交わっているよう。
 周りに聞こえないよう、小さく吐息を逃がす。

 寝相のふりをして、ごろっと達紀の方に向いた。
 さすがに達紀はこちらには向かないけど、体は仰向けのまま、首だけこてんと、こちらに傾けてくれた。
 綺麗な顔の王子さまが、目をつぶっている。

 やばい。勃ちそう。
 物理的に密着した状態で、さっきのお風呂の中のことを思い出してしまった。
 あごを跳ね上げ、眉間にしわを寄せながら射精する達紀は……。

 してはいけない想像を振り払い、仰向けに姿勢を戻す。
 並んで寝られるだけで十分。
 そう思うのに、体はじわじわと、ダメな反応を示す。

 うっすら目を開けた達紀と、モロに視線がかち合った。
 そして多分、俺の異変に気づいた。
 さすがにまずいと思ったのだろう、ちょっとズレて体を離してくれた。
 しかしそんなことでおさまるはずもなく。

 俺はとんでもなく恥ずかしく思いながら、そっと布団を抜け出し、トイレに向かった。



 個室で、息を殺しつつズボンに手をかける……と、後ろポケットに入れたスマホが震えた。

[ひとりでしてるの?]

 心臓が飛び出そうになる。
 なんて返せばいいんだ……。
 泣きたくなりながら、「うん」とだけ送る。
 すると、すぐに返信が来た。

[僕にされてるところ、想像して]

 驚きのあまり、スマホを取り落としそうになった。
 達紀が、そんなことを書いてくるなんて。

 もどかしく思いながらズボンを下げ、左手にスマホを持ったまま、右手で擦る。
 するとまた、メッセージが送られてきた。

[咥えてるところ。思い浮かべられる?]
[お尻も触ってる]
[じゅぽっじゅぽって、音立ててるところ、想像してね]

「……ッ」

 LINE画面に次々と送られてくる、エッチな想像。
 字面を見ているだけで、興奮のメーターが振り切れそうだ。

[あおのちんこ咥えながら、乳首もくりくりっていじってる]

 目をつぶって想像しながら、Tシャツをあごで挟んで、乳首をいじる。
 声を出さないよう必死にこらえながら擦ると、台の上に置いていたスマホが震えた。

[これで最後。誰も見てないから、恥ずかしいくらいいっぱい擦って、誰にも見せられないくらいエッチな顔でイッてね]

「……っ、……」

 次々と送信取り消しになっていく画面を見ながら、擦る手を速める。
 左手の人差し指をなめて濡らし、お尻の穴の周りをくにくにといじりながら擦った。

「………、……ッ」

 上り詰める感覚。
 言われなくたって、絶対にだらしない顔だ。

「……っ、ィ…………ッ、……!……ッ……!……!」

 息を詰めたまま、ドクドクと吐精する。
 お尻の穴には、第二関節くらいまで、指が入っていた。



 いわゆる賢者タイムで、死にたくなりながら部屋に戻った。
 よかった、みんな寝ているらしい。
 達紀はどうだろうか。

 寝ていて欲しいと願いながら布団に入ると、ばっちり起きていた。
 そして、何も言わないまま軽くキスされ、頭をするするとなでられた。
 恥ずかしい……けど、うれしい。

 達紀はスマホをすいすいと操作したあと、画面をこちらに見せた。

[僕もしてくる。あおとおんなじくらい、エッチな想像するね。先に寝てていいよ。おやすみ]

 王子さまは、わざと俺の足にゴリッとしたものを押し当てて、すまし顔のまま部屋を出ていった。
 
 しばし呆然としていたけれど、すぐに、急激な眠気が襲ってきた。
 朝早くから移動。たくさんバンドの練習をして、お風呂でイかせてもらって、トイレで抜いて。
 体力タンクはすっからかんだ。

 達紀がどんな顔で帰ってくるのか見たかったけど――それは叶わず、気づいたら寝てしまっていた。
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