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5章 きぼう
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「それじゃあ、おやすみ。朝練は7:00からね」
達紀はそう言って部屋の電気を消した。
俺は達紀の布団の端っこで丸まって、緊張している。
めちゃくちゃうれしい。けど、こんな、密着して寝るなんて。
みんながいるし、絶対に変な気を起こすわけにはいかないんだけど――自信がないという意味でも緊張してしまう。
達紀が黙って布団に入ってきた。
「もうちょっとこっち来ていいよ」
小声で優しくささやかれたら、一気に心拍数が上がった。
しかし達紀は、そんな俺の内心を知ってか知らずか、腰の辺りに手を回して、ちょっと引き寄せるような仕草をする。
にじりと体をくっつけたら、達紀の肌のにおいを感じた。
嘆息。眠れるかな。
胸に顔を埋めたい衝動を抑え、仰向けのままじっと目をつぶる。
リラックスするよう深呼吸をしていると、達紀が、俺の手につんつんと触れてきた。
布団の中でそっと繋ぐ。
すると達紀は、俺の手の甲をするするとなでたり、指の間をなぞったり……。
要するに、手つきがあやしい。
しかし俺は俺で、はねのければいいものを、当然そんなことをするはずもなく、指を絡めてしまう。
達紀は、徐々に大胆に、俺の手の形を確かめるようになではじめた。
俺も応えるから、まるで手だけで交わっているよう。
周りに聞こえないよう、小さく吐息を逃がす。
寝相のふりをして、ごろっと達紀の方に向いた。
さすがに達紀はこちらには向かないけど、体は仰向けのまま、首だけこてんと、こちらに傾けてくれた。
綺麗な顔の王子さまが、目をつぶっている。
やばい。勃ちそう。
物理的に密着した状態で、さっきのお風呂の中のことを思い出してしまった。
あごを跳ね上げ、眉間にしわを寄せながら射精する達紀は……。
してはいけない想像を振り払い、仰向けに姿勢を戻す。
並んで寝られるだけで十分。
そう思うのに、体はじわじわと、ダメな反応を示す。
うっすら目を開けた達紀と、モロに視線がかち合った。
そして多分、俺の異変に気づいた。
さすがにまずいと思ったのだろう、ちょっとズレて体を離してくれた。
しかしそんなことでおさまるはずもなく。
俺はとんでもなく恥ずかしく思いながら、そっと布団を抜け出し、トイレに向かった。
個室で、息を殺しつつズボンに手をかける……と、後ろポケットに入れたスマホが震えた。
[ひとりでしてるの?]
心臓が飛び出そうになる。
なんて返せばいいんだ……。
泣きたくなりながら、「うん」とだけ送る。
すると、すぐに返信が来た。
[僕にされてるところ、想像して]
驚きのあまり、スマホを取り落としそうになった。
達紀が、そんなことを書いてくるなんて。
もどかしく思いながらズボンを下げ、左手にスマホを持ったまま、右手で擦る。
するとまた、メッセージが送られてきた。
[咥えてるところ。思い浮かべられる?]
[お尻も触ってる]
[じゅぽっじゅぽって、音立ててるところ、想像してね]
「……ッ」
LINE画面に次々と送られてくる、エッチな想像。
字面を見ているだけで、興奮のメーターが振り切れそうだ。
[あおのちんこ咥えながら、乳首もくりくりっていじってる]
目をつぶって想像しながら、Tシャツをあごで挟んで、乳首をいじる。
声を出さないよう必死にこらえながら擦ると、台の上に置いていたスマホが震えた。
[これで最後。誰も見てないから、恥ずかしいくらいいっぱい擦って、誰にも見せられないくらいエッチな顔でイッてね]
「……っ、……」
次々と送信取り消しになっていく画面を見ながら、擦る手を速める。
左手の人差し指をなめて濡らし、お尻の穴の周りをくにくにといじりながら擦った。
「………、……ッ」
上り詰める感覚。
言われなくたって、絶対にだらしない顔だ。
「……っ、ィ…………ッ、……!……ッ……!……!」
息を詰めたまま、ドクドクと吐精する。
お尻の穴には、第二関節くらいまで、指が入っていた。
いわゆる賢者タイムで、死にたくなりながら部屋に戻った。
よかった、みんな寝ているらしい。
達紀はどうだろうか。
寝ていて欲しいと願いながら布団に入ると、ばっちり起きていた。
そして、何も言わないまま軽くキスされ、頭をするするとなでられた。
恥ずかしい……けど、うれしい。
達紀はスマホをすいすいと操作したあと、画面をこちらに見せた。
[僕もしてくる。あおとおんなじくらい、エッチな想像するね。先に寝てていいよ。おやすみ]
王子さまは、わざと俺の足にゴリッとしたものを押し当てて、すまし顔のまま部屋を出ていった。
しばし呆然としていたけれど、すぐに、急激な眠気が襲ってきた。
朝早くから移動。たくさんバンドの練習をして、お風呂でイかせてもらって、トイレで抜いて。
体力タンクはすっからかんだ。
達紀がどんな顔で帰ってくるのか見たかったけど――それは叶わず、気づいたら寝てしまっていた。
達紀はそう言って部屋の電気を消した。
俺は達紀の布団の端っこで丸まって、緊張している。
めちゃくちゃうれしい。けど、こんな、密着して寝るなんて。
みんながいるし、絶対に変な気を起こすわけにはいかないんだけど――自信がないという意味でも緊張してしまう。
達紀が黙って布団に入ってきた。
「もうちょっとこっち来ていいよ」
小声で優しくささやかれたら、一気に心拍数が上がった。
しかし達紀は、そんな俺の内心を知ってか知らずか、腰の辺りに手を回して、ちょっと引き寄せるような仕草をする。
にじりと体をくっつけたら、達紀の肌のにおいを感じた。
嘆息。眠れるかな。
胸に顔を埋めたい衝動を抑え、仰向けのままじっと目をつぶる。
リラックスするよう深呼吸をしていると、達紀が、俺の手につんつんと触れてきた。
布団の中でそっと繋ぐ。
すると達紀は、俺の手の甲をするするとなでたり、指の間をなぞったり……。
要するに、手つきがあやしい。
しかし俺は俺で、はねのければいいものを、当然そんなことをするはずもなく、指を絡めてしまう。
達紀は、徐々に大胆に、俺の手の形を確かめるようになではじめた。
俺も応えるから、まるで手だけで交わっているよう。
周りに聞こえないよう、小さく吐息を逃がす。
寝相のふりをして、ごろっと達紀の方に向いた。
さすがに達紀はこちらには向かないけど、体は仰向けのまま、首だけこてんと、こちらに傾けてくれた。
綺麗な顔の王子さまが、目をつぶっている。
やばい。勃ちそう。
物理的に密着した状態で、さっきのお風呂の中のことを思い出してしまった。
あごを跳ね上げ、眉間にしわを寄せながら射精する達紀は……。
してはいけない想像を振り払い、仰向けに姿勢を戻す。
並んで寝られるだけで十分。
そう思うのに、体はじわじわと、ダメな反応を示す。
うっすら目を開けた達紀と、モロに視線がかち合った。
そして多分、俺の異変に気づいた。
さすがにまずいと思ったのだろう、ちょっとズレて体を離してくれた。
しかしそんなことでおさまるはずもなく。
俺はとんでもなく恥ずかしく思いながら、そっと布団を抜け出し、トイレに向かった。
個室で、息を殺しつつズボンに手をかける……と、後ろポケットに入れたスマホが震えた。
[ひとりでしてるの?]
心臓が飛び出そうになる。
なんて返せばいいんだ……。
泣きたくなりながら、「うん」とだけ送る。
すると、すぐに返信が来た。
[僕にされてるところ、想像して]
驚きのあまり、スマホを取り落としそうになった。
達紀が、そんなことを書いてくるなんて。
もどかしく思いながらズボンを下げ、左手にスマホを持ったまま、右手で擦る。
するとまた、メッセージが送られてきた。
[咥えてるところ。思い浮かべられる?]
[お尻も触ってる]
[じゅぽっじゅぽって、音立ててるところ、想像してね]
「……ッ」
LINE画面に次々と送られてくる、エッチな想像。
字面を見ているだけで、興奮のメーターが振り切れそうだ。
[あおのちんこ咥えながら、乳首もくりくりっていじってる]
目をつぶって想像しながら、Tシャツをあごで挟んで、乳首をいじる。
声を出さないよう必死にこらえながら擦ると、台の上に置いていたスマホが震えた。
[これで最後。誰も見てないから、恥ずかしいくらいいっぱい擦って、誰にも見せられないくらいエッチな顔でイッてね]
「……っ、……」
次々と送信取り消しになっていく画面を見ながら、擦る手を速める。
左手の人差し指をなめて濡らし、お尻の穴の周りをくにくにといじりながら擦った。
「………、……ッ」
上り詰める感覚。
言われなくたって、絶対にだらしない顔だ。
「……っ、ィ…………ッ、……!……ッ……!……!」
息を詰めたまま、ドクドクと吐精する。
お尻の穴には、第二関節くらいまで、指が入っていた。
いわゆる賢者タイムで、死にたくなりながら部屋に戻った。
よかった、みんな寝ているらしい。
達紀はどうだろうか。
寝ていて欲しいと願いながら布団に入ると、ばっちり起きていた。
そして、何も言わないまま軽くキスされ、頭をするするとなでられた。
恥ずかしい……けど、うれしい。
達紀はスマホをすいすいと操作したあと、画面をこちらに見せた。
[僕もしてくる。あおとおんなじくらい、エッチな想像するね。先に寝てていいよ。おやすみ]
王子さまは、わざと俺の足にゴリッとしたものを押し当てて、すまし顔のまま部屋を出ていった。
しばし呆然としていたけれど、すぐに、急激な眠気が襲ってきた。
朝早くから移動。たくさんバンドの練習をして、お風呂でイかせてもらって、トイレで抜いて。
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