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7章 可愛いが爆発している
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家に入る前は、玄関前でバサバサとコートをはたく。
そして、部屋に入ったら、まずは風呂。
花粉の季節になってからのルーティーンだが、これが結構幸せだったりする。
「お前、あと1ヶ月ちょいで、新卒じゃなくなるんだな」
「はい。……後輩ができるなんて、ちょっと、不安ですね」
「まあ、なんか教えるみたいな役は振らないようにするからさ」
赤くなった鼻をちょんちょんと触ると、篠山は顎を引いて避けた。
その仕草が子犬のようで、ついついかまいたくなってしまう。
「あはは。かーわい」
「ん……そもそろ薬切れる時間なので、……っくし」
控えめなくしゃみ。可愛い。
そして、それを見たオレの頭には、ちょっとばかし悪い考えが浮かんでしまった。
薬を飲んだあと、ぽわぽわ状態でセックスしたらどうなるんだろ……?
「きょうは早めに飯食ってさっさと寝ような」
「はい。あしたはご迷惑おかけしたくないので、ちゃんと睡眠とります」
22:00。早めの寝支度を済ませ、布団にもぐる。
薬は20分くらいで効いてくるようなので、そこまでに寝落ちてしまわないよう、やたらに話を振った。
4月からの新体制についてという、小難しい内容で。
「…………なるほど」
「ほんとに分かったのかぁ?」
「はい……たぶん」
目がとろんとしている。
脇腹をつついてみても、「うぅん」と小声でこぼすだけで、めちゃくちゃ眠そうだ。
オレはイタズラ心満載で、篠山に甘えてすり寄る。
「しのやまぁ。エッチしたいー」
「ん……はぃ」
緩慢な動きで服を脱ごうとしているが、うまくいかないらしい。
もたもたするのを手伝って、そのままキスをする。
「安西さん、なんかきょうは、すごい……積極的ですね」
「うん。会社で寝てるの見てたら可愛くて、ムラムラしてた」
「言ってくれれば、薬飲む前にちゃんとしたのに……」
むくりと起き上がり、寝ぼけた顔で引き出しを開けている。
オレはローションのボトルを手に取りながら言った。
「自分でほぐすから、ちょっと待ってて。寝るなよ」
「寝ないですよ……」
四つん這いになり、あえてよく見えるような角度で、うしろをほぐす。
「ん……、ん」
「すご……安西さん、お尻でオナニーしてる」
眠たそうな声なのに、視線はオレの全身を舐め回すように見ている。
「きもちいい?」
「……、自分じゃ分かんな……」
「そこ、くいって指曲げてみて?」
「ふぁ……、ぁ」
「うん、じょうず。でも、俺ならもっと気持ちよくしてあげられるよ」
敬語が……とれている?
これはレア体験かも、なんてことを考える余裕があったのは、そこまでだった。
「ねえ……会社で俺がねてるとき、えっちな想像した?」
舌足らずな言葉責め。
妖しい手つきで撫で回されて、力が抜ける。
ごろりと仰向けになると、篠山はオレの体をまたいで膝立ちになった。
「たとえばこんなふうに……、俺のちんこ、口につっこまれちゃうとか」
「ん……!? んぅ、」
「なめて」
オレがペニスを咥えこむと、篠山はゆるゆると腰を前後に振り始めた。
髪を掴まれているので、逃げられない。
「んぐ、……っん、はぁっ、んむ」
「涙目の安西さん、かわいー……」
「はぁっ、んぅ……っ、ん」
「もっと口すぼめて」
苦しい。のに、口の中を征服されて、なんとも言えない快感が押し寄せる。
篠山は眠たそうに目をこすりながら、首だけで振り返って言った。
「すごいね、ちんこ勃ってる。まだなんにもさわってないのに」
「ん、んぅっ」
「これ、いま口につっこんでるの、あとでお尻に挿れるんだよ。……わかる?」
いつもと違う口調で、やたらに興奮してしまう。
「んぐっ、……んぅ、ふ、ぁ」
「じゃー……ほんとのエッチしよっか」
口が開放される。
……と、篠山はつつっと舌を這わせながら、徐々に下に降りていった。
首筋、胸、脇腹、へそ……徐々に期待する場所に近づいてきて、思わず身悶えてしまう。
「腰、ゆれてる」
「んっ、……早く、欲し、」
「まーだ。おりこうにしてないと、あげない」
「お利口ってなに」
「勝手にきもちよくなっちゃだめ。俺がいいよっていうまで、動かないで、がまんして」
太ももの内側や、脚の付け根など、きわどいところをしつこく舐める。
「ふ……ぁ、も、ぅ、お願い」
「お尻ひくひくしてる。どうしてそんな、淫乱になっちゃったの?」
「篠山が、いっぱいしてくれるから」
「そっかー……。毎日ハメられて、えっち大好きになっちゃったんだね。はずかしい格好いっぱいさせられて、イッてるところも見せちゃって」
呂律が回っておらず、ぽわぽわ。
なのに、言っていることは言葉責めだから、感覚がおかしくなってくる。
「想像だけでイける?」
「む、むり……っ」
「できるよ。ちょっとまってて」
そして、部屋に入ったら、まずは風呂。
花粉の季節になってからのルーティーンだが、これが結構幸せだったりする。
「お前、あと1ヶ月ちょいで、新卒じゃなくなるんだな」
「はい。……後輩ができるなんて、ちょっと、不安ですね」
「まあ、なんか教えるみたいな役は振らないようにするからさ」
赤くなった鼻をちょんちょんと触ると、篠山は顎を引いて避けた。
その仕草が子犬のようで、ついついかまいたくなってしまう。
「あはは。かーわい」
「ん……そもそろ薬切れる時間なので、……っくし」
控えめなくしゃみ。可愛い。
そして、それを見たオレの頭には、ちょっとばかし悪い考えが浮かんでしまった。
薬を飲んだあと、ぽわぽわ状態でセックスしたらどうなるんだろ……?
「きょうは早めに飯食ってさっさと寝ような」
「はい。あしたはご迷惑おかけしたくないので、ちゃんと睡眠とります」
22:00。早めの寝支度を済ませ、布団にもぐる。
薬は20分くらいで効いてくるようなので、そこまでに寝落ちてしまわないよう、やたらに話を振った。
4月からの新体制についてという、小難しい内容で。
「…………なるほど」
「ほんとに分かったのかぁ?」
「はい……たぶん」
目がとろんとしている。
脇腹をつついてみても、「うぅん」と小声でこぼすだけで、めちゃくちゃ眠そうだ。
オレはイタズラ心満載で、篠山に甘えてすり寄る。
「しのやまぁ。エッチしたいー」
「ん……はぃ」
緩慢な動きで服を脱ごうとしているが、うまくいかないらしい。
もたもたするのを手伝って、そのままキスをする。
「安西さん、なんかきょうは、すごい……積極的ですね」
「うん。会社で寝てるの見てたら可愛くて、ムラムラしてた」
「言ってくれれば、薬飲む前にちゃんとしたのに……」
むくりと起き上がり、寝ぼけた顔で引き出しを開けている。
オレはローションのボトルを手に取りながら言った。
「自分でほぐすから、ちょっと待ってて。寝るなよ」
「寝ないですよ……」
四つん這いになり、あえてよく見えるような角度で、うしろをほぐす。
「ん……、ん」
「すご……安西さん、お尻でオナニーしてる」
眠たそうな声なのに、視線はオレの全身を舐め回すように見ている。
「きもちいい?」
「……、自分じゃ分かんな……」
「そこ、くいって指曲げてみて?」
「ふぁ……、ぁ」
「うん、じょうず。でも、俺ならもっと気持ちよくしてあげられるよ」
敬語が……とれている?
これはレア体験かも、なんてことを考える余裕があったのは、そこまでだった。
「ねえ……会社で俺がねてるとき、えっちな想像した?」
舌足らずな言葉責め。
妖しい手つきで撫で回されて、力が抜ける。
ごろりと仰向けになると、篠山はオレの体をまたいで膝立ちになった。
「たとえばこんなふうに……、俺のちんこ、口につっこまれちゃうとか」
「ん……!? んぅ、」
「なめて」
オレがペニスを咥えこむと、篠山はゆるゆると腰を前後に振り始めた。
髪を掴まれているので、逃げられない。
「んぐ、……っん、はぁっ、んむ」
「涙目の安西さん、かわいー……」
「はぁっ、んぅ……っ、ん」
「もっと口すぼめて」
苦しい。のに、口の中を征服されて、なんとも言えない快感が押し寄せる。
篠山は眠たそうに目をこすりながら、首だけで振り返って言った。
「すごいね、ちんこ勃ってる。まだなんにもさわってないのに」
「ん、んぅっ」
「これ、いま口につっこんでるの、あとでお尻に挿れるんだよ。……わかる?」
いつもと違う口調で、やたらに興奮してしまう。
「んぐっ、……んぅ、ふ、ぁ」
「じゃー……ほんとのエッチしよっか」
口が開放される。
……と、篠山はつつっと舌を這わせながら、徐々に下に降りていった。
首筋、胸、脇腹、へそ……徐々に期待する場所に近づいてきて、思わず身悶えてしまう。
「腰、ゆれてる」
「んっ、……早く、欲し、」
「まーだ。おりこうにしてないと、あげない」
「お利口ってなに」
「勝手にきもちよくなっちゃだめ。俺がいいよっていうまで、動かないで、がまんして」
太ももの内側や、脚の付け根など、きわどいところをしつこく舐める。
「ふ……ぁ、も、ぅ、お願い」
「お尻ひくひくしてる。どうしてそんな、淫乱になっちゃったの?」
「篠山が、いっぱいしてくれるから」
「そっかー……。毎日ハメられて、えっち大好きになっちゃったんだね。はずかしい格好いっぱいさせられて、イッてるところも見せちゃって」
呂律が回っておらず、ぽわぽわ。
なのに、言っていることは言葉責めだから、感覚がおかしくなってくる。
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