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5章 そろそろ腹割って話さない?
5-3
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ふたりで、狭い湯船に浸かる。
篠山にバックハグされるような格好で、盛大に照れてしまう。
思い描いていた甘々のシチュエーションで、幸せすぎた。
「篠山……早速当たってんだけど」
「当たり前じゃないですか。好きな人とこんな状況で、反応しない方がおかしいですよ」
ね、と言って、綺麗な手がオレの下腹部をなぞる。
「……安西さんだって、人のこと言えないじゃないですか」
「ちがっ。お前が意識させるようなこと言うから」
お湯の中で、ペニスを扱かれる。
ジャブジャブと波立つ音に混じって、甘ったるい声を漏らしてしまう。
「ん……、はぁ」
「可愛い。こっち向いてください。キスしたいです」
半身だけ振り返ると、篠山は口の中に舌を差し込んできて、くまなく犯しながら、手淫を続けた。
「んぅ……っ、ん、ふぅっ」
「気持ちよさそう。でも、お付き合いして初めてのエッチがお風呂じゃ、情緒ないですよね」
「ぁぅ、手、離せ……、イッちゃ……ぅ」
「イキたいですか?」
「ここじゃやだぁ……っ」
篠山は満足そうに笑いながら手を離し、腰が砕けたオレの体を引き上げた。
脱衣所に引っ張られ、あっという間に拭かれ――その間もずっと、あちこち舐めたり撫でたりされていて、オレの意思はほぼない。
そのまま横抱きでベッドに運んだ……と思ったら、思い切り放り投げられた。
そして、獲物をとらえた肉食獣のように、オレのひざを割ってペニスを咥え込む。
「あ、ぁ……っ、やめ、いきなりっ、」
「一回イッてください。じゃないと俺、無理させちゃいそうで」
余裕のなさそうな声。
濃厚なフェラチオをしながら、しつこく乳首を攻めてくる。
「あンッ、あっ、イ……ッ、ぁあああああ…………!!」
びくびくと跳ねる腰を押さえつけて、全て飲み込んだ。
「…………っ、大丈夫ですか?」
「んぅ、……おさまんない」
「ですよね。ごめんなさい。でも、安西さんのエッチな顔見たくて、ちょっと、抑えられそうになくて……」
と言いながら、勃起したままのものに、妖しい手つきで触れてくる。
どんな魔術を使っているのかと問いただしたくなるほど、身体中が性感帯になって、溶けてしまいそうだ。
「あ……っ、はあっ、んっ、ぁ」
「好きって言ってくれて、本当にうれしいです」
「んっ、……ぁあっ、だめ、あぅ」
「ここ気持ちいいですか? 安西さんの気持ちいいところ、いっぱい探しましょうね」
「ふぁ……っ」
いつの間にやらローションを取り出し、指をつぷりと埋めてきた。
「俺、あの仕事に関して深い意味は感じてなかったんですよね。でも……」
指が増える。中を擦られて、声が裏返る。
「予約表に『安西周』って書いてあるの見たとき、人生で一番くらい興奮したんですよ。会社バレの恐怖もありましたけど、でも、本当に安西さんだったら……って」
濡れた瞳で見下ろされて、ゾクゾクする。
「な、……んっ、んぅ」
「だって、安西さん、かっこいいじゃないですか。優しいし、仕事できるし、俺みたいなのに気遣って、飲み会でも浮かないようにしてくれたり。そんな完璧な先輩が乱れるところなんて。……ほら」
「ひぁ……ッ」
「ここ、気持ちいいですよね」
「や、そこ……っ、だめ、ぁあっ」
しつこく同じところを攻め続けられて、訳が分からなくなってくる。
体をよじっても押さえつけられて、より深いところをまさぐられてしまうので、逃げられない。
唐突に、ずるりと指が引き抜かれる。
篠山はうっすら笑いながら、コンドームの袋をたぐりよせた。
「安西さんの中に入ったら、いままで誰かとのセックス中に感じてきた安心感なんて、ちゃちなものだなと思いました」
オレの脚を掴み、ぐっと持ち上げる。
後孔にペニスをくっつけながら、独り言のように続けた。
「ここに挿れると……ぶわっと、セロトニンとアドレナリンが」
「ん……、ぁ……っ」
「気持ちよくて、幸せで、胸が苦しくて、」
「ふ、ぁ、…………っ、んんっ」
「めちゃくちゃ興奮するけど、めちゃくちゃ寂しかったです。これっきりかもって思って、不安になるから、何度も『セックス好きですか』って聞いちゃったりして……あとで、何やってんだろって自己嫌悪に陥ったり」
ずぷずぷ沈んできた体が、最奥に届いた。
腹の中がパツパツで、体の地味な揺れでも、大仰に喘いでしまう。
「ああっ、んっ、まだ動くの、だめ……っ、」
「ダメですか?」
「んんっ、いまだめ、……だめ、ぁ……」
「動いてないですよ」
「あー……、あ、あ……っ」
「呼吸するだけで感じてます?」
篠山がゆるゆると動き出す。
オレは自分の手の甲を噛んだ。
「んん……っ、んぅ」
「声我慢しないでいいですよ。顔も見せてください」
「は……、ゃらぁっ、だめ、あぅ」
「いっぱいイッてください」
パンパンと、激しく肌がぶつかる音が響く。
えぐるように前立腺を突かれて、思わず身悶えた。
「ひぁ……っ、ぁあっ、あ……ッ、イッ、」
「……っ、はぁ、やばいです」
「やだ、またイッちゃ、…………ぁあああッ!!」
びゅくびゅくと吐き出しながら、涙がにじむ。
篠山はその精液を広げるように、人差し指でねっとりと、へその周りを撫でた。
その間にも激しく奥を突かれていて、訳がわからなくなってくる。
「あんっ、あ……ッ、しのやまぁ、」
「可愛い。呼んでくれるの、うれしいです」
「んん……、きもちぃ、変……っ、も、なんで……っ」
「すぐイッちゃいます?」
こくこくとうなずく。
シーツを強く握りしめると、篠山はオレの首元に顔を埋めながら言った。
「俺、魔法使えるんですよ。安西さんのこと、いっぱいイかせられるの。なんでか分かりますか?」
「わ、かんな……っ」
「大好きだから。こんなふうに」
「あぁっ、…………ッ!!」
絶頂。しかし、精液は出ない。目の前がチカチカする。
「空イキしちゃいました?」
「ん、ふぅっ、……っ」
「ダメだ、やっぱり無理させちゃいますね。全然自制きかない。すみません」
と謝りながらも、腰を振るのはやめない。
オレだって『やだ』とは口ばかりで、本当はその体にしがみついて、もっともっとと欲しがっている。
「はぁっ、も……、激し、……ひぅ」
「…………っ、安西さん、ごめんなさい。ほんとに、抱き潰しちゃうかも」
「ん、……して、してっ」
「あー……もう。ほんとに」
篠山は、汗ばんだ額に張り付く髪を掻き上げながら言った。
「あと、実は俺、自分がイくタイミング自在なので。一晩中イかずに抱き続けるのも、何回も何回も出すのも、どっちもいけます。どっちがいいですか?」
「……っ、だして、いっぱい。気持ちよくなってほし……っ」
「じゃあ、1回出させてください。でもそのあとも、たくさんしたいので。……って、やばっ。安西さん、さっきより締め付け……」
「ぁんっ、あん、しのやまぁ、すきっ、好きぃ……」
「…………ッ、イク」
篠山は眉間にしわを寄せながら、オレの体をめちゃくちゃに突き上げ、吐精した。
余韻を味わう間もなくずるっと引き抜いたそれは、射精直後とは思えないほど強く勃起したままだ。
ゴムの先を雑に結んで捨て、間髪入れずに新たなものをはめる。
「お互い気が済むまでエッチして、とろとろになって、溶け合うみたいに一緒に眠りたいですね」
「ん……。オレ、なるべくくっついて、篠山に甘えて寝たい……」
篠山はオレの横に寝そべり、真面目な顔でぎゅうっと抱きしめると、ちょっとうれしそうにささやいた。
「安西さん、大好きです」
ぐずぐずになった後孔に、熱い塊が再び侵入してくる。
ガクガクと体全体を揺らすように奥をつきながら、篠山も息を切らしている。
――たくさん甘やかしたいですね
そんなことを、意識を飛ばす目前に、言われた気がする。
篠山にバックハグされるような格好で、盛大に照れてしまう。
思い描いていた甘々のシチュエーションで、幸せすぎた。
「篠山……早速当たってんだけど」
「当たり前じゃないですか。好きな人とこんな状況で、反応しない方がおかしいですよ」
ね、と言って、綺麗な手がオレの下腹部をなぞる。
「……安西さんだって、人のこと言えないじゃないですか」
「ちがっ。お前が意識させるようなこと言うから」
お湯の中で、ペニスを扱かれる。
ジャブジャブと波立つ音に混じって、甘ったるい声を漏らしてしまう。
「ん……、はぁ」
「可愛い。こっち向いてください。キスしたいです」
半身だけ振り返ると、篠山は口の中に舌を差し込んできて、くまなく犯しながら、手淫を続けた。
「んぅ……っ、ん、ふぅっ」
「気持ちよさそう。でも、お付き合いして初めてのエッチがお風呂じゃ、情緒ないですよね」
「ぁぅ、手、離せ……、イッちゃ……ぅ」
「イキたいですか?」
「ここじゃやだぁ……っ」
篠山は満足そうに笑いながら手を離し、腰が砕けたオレの体を引き上げた。
脱衣所に引っ張られ、あっという間に拭かれ――その間もずっと、あちこち舐めたり撫でたりされていて、オレの意思はほぼない。
そのまま横抱きでベッドに運んだ……と思ったら、思い切り放り投げられた。
そして、獲物をとらえた肉食獣のように、オレのひざを割ってペニスを咥え込む。
「あ、ぁ……っ、やめ、いきなりっ、」
「一回イッてください。じゃないと俺、無理させちゃいそうで」
余裕のなさそうな声。
濃厚なフェラチオをしながら、しつこく乳首を攻めてくる。
「あンッ、あっ、イ……ッ、ぁあああああ…………!!」
びくびくと跳ねる腰を押さえつけて、全て飲み込んだ。
「…………っ、大丈夫ですか?」
「んぅ、……おさまんない」
「ですよね。ごめんなさい。でも、安西さんのエッチな顔見たくて、ちょっと、抑えられそうになくて……」
と言いながら、勃起したままのものに、妖しい手つきで触れてくる。
どんな魔術を使っているのかと問いただしたくなるほど、身体中が性感帯になって、溶けてしまいそうだ。
「あ……っ、はあっ、んっ、ぁ」
「好きって言ってくれて、本当にうれしいです」
「んっ、……ぁあっ、だめ、あぅ」
「ここ気持ちいいですか? 安西さんの気持ちいいところ、いっぱい探しましょうね」
「ふぁ……っ」
いつの間にやらローションを取り出し、指をつぷりと埋めてきた。
「俺、あの仕事に関して深い意味は感じてなかったんですよね。でも……」
指が増える。中を擦られて、声が裏返る。
「予約表に『安西周』って書いてあるの見たとき、人生で一番くらい興奮したんですよ。会社バレの恐怖もありましたけど、でも、本当に安西さんだったら……って」
濡れた瞳で見下ろされて、ゾクゾクする。
「な、……んっ、んぅ」
「だって、安西さん、かっこいいじゃないですか。優しいし、仕事できるし、俺みたいなのに気遣って、飲み会でも浮かないようにしてくれたり。そんな完璧な先輩が乱れるところなんて。……ほら」
「ひぁ……ッ」
「ここ、気持ちいいですよね」
「や、そこ……っ、だめ、ぁあっ」
しつこく同じところを攻め続けられて、訳が分からなくなってくる。
体をよじっても押さえつけられて、より深いところをまさぐられてしまうので、逃げられない。
唐突に、ずるりと指が引き抜かれる。
篠山はうっすら笑いながら、コンドームの袋をたぐりよせた。
「安西さんの中に入ったら、いままで誰かとのセックス中に感じてきた安心感なんて、ちゃちなものだなと思いました」
オレの脚を掴み、ぐっと持ち上げる。
後孔にペニスをくっつけながら、独り言のように続けた。
「ここに挿れると……ぶわっと、セロトニンとアドレナリンが」
「ん……、ぁ……っ」
「気持ちよくて、幸せで、胸が苦しくて、」
「ふ、ぁ、…………っ、んんっ」
「めちゃくちゃ興奮するけど、めちゃくちゃ寂しかったです。これっきりかもって思って、不安になるから、何度も『セックス好きですか』って聞いちゃったりして……あとで、何やってんだろって自己嫌悪に陥ったり」
ずぷずぷ沈んできた体が、最奥に届いた。
腹の中がパツパツで、体の地味な揺れでも、大仰に喘いでしまう。
「ああっ、んっ、まだ動くの、だめ……っ、」
「ダメですか?」
「んんっ、いまだめ、……だめ、ぁ……」
「動いてないですよ」
「あー……、あ、あ……っ」
「呼吸するだけで感じてます?」
篠山がゆるゆると動き出す。
オレは自分の手の甲を噛んだ。
「んん……っ、んぅ」
「声我慢しないでいいですよ。顔も見せてください」
「は……、ゃらぁっ、だめ、あぅ」
「いっぱいイッてください」
パンパンと、激しく肌がぶつかる音が響く。
えぐるように前立腺を突かれて、思わず身悶えた。
「ひぁ……っ、ぁあっ、あ……ッ、イッ、」
「……っ、はぁ、やばいです」
「やだ、またイッちゃ、…………ぁあああッ!!」
びゅくびゅくと吐き出しながら、涙がにじむ。
篠山はその精液を広げるように、人差し指でねっとりと、へその周りを撫でた。
その間にも激しく奥を突かれていて、訳がわからなくなってくる。
「あんっ、あ……ッ、しのやまぁ、」
「可愛い。呼んでくれるの、うれしいです」
「んん……、きもちぃ、変……っ、も、なんで……っ」
「すぐイッちゃいます?」
こくこくとうなずく。
シーツを強く握りしめると、篠山はオレの首元に顔を埋めながら言った。
「俺、魔法使えるんですよ。安西さんのこと、いっぱいイかせられるの。なんでか分かりますか?」
「わ、かんな……っ」
「大好きだから。こんなふうに」
「あぁっ、…………ッ!!」
絶頂。しかし、精液は出ない。目の前がチカチカする。
「空イキしちゃいました?」
「ん、ふぅっ、……っ」
「ダメだ、やっぱり無理させちゃいますね。全然自制きかない。すみません」
と謝りながらも、腰を振るのはやめない。
オレだって『やだ』とは口ばかりで、本当はその体にしがみついて、もっともっとと欲しがっている。
「はぁっ、も……、激し、……ひぅ」
「…………っ、安西さん、ごめんなさい。ほんとに、抱き潰しちゃうかも」
「ん、……して、してっ」
「あー……もう。ほんとに」
篠山は、汗ばんだ額に張り付く髪を掻き上げながら言った。
「あと、実は俺、自分がイくタイミング自在なので。一晩中イかずに抱き続けるのも、何回も何回も出すのも、どっちもいけます。どっちがいいですか?」
「……っ、だして、いっぱい。気持ちよくなってほし……っ」
「じゃあ、1回出させてください。でもそのあとも、たくさんしたいので。……って、やばっ。安西さん、さっきより締め付け……」
「ぁんっ、あん、しのやまぁ、すきっ、好きぃ……」
「…………ッ、イク」
篠山は眉間にしわを寄せながら、オレの体をめちゃくちゃに突き上げ、吐精した。
余韻を味わう間もなくずるっと引き抜いたそれは、射精直後とは思えないほど強く勃起したままだ。
ゴムの先を雑に結んで捨て、間髪入れずに新たなものをはめる。
「お互い気が済むまでエッチして、とろとろになって、溶け合うみたいに一緒に眠りたいですね」
「ん……。オレ、なるべくくっついて、篠山に甘えて寝たい……」
篠山はオレの横に寝そべり、真面目な顔でぎゅうっと抱きしめると、ちょっとうれしそうにささやいた。
「安西さん、大好きです」
ぐずぐずになった後孔に、熱い塊が再び侵入してくる。
ガクガクと体全体を揺らすように奥をつきながら、篠山も息を切らしている。
――たくさん甘やかしたいですね
そんなことを、意識を飛ばす目前に、言われた気がする。
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