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百華祭
逃げますって、そりゃ。
しおりを挟む「ま、まっ、てぇ、ギブ、ギ……ぅぅ」
ぜぇぜぇいいながら、廊下を走り回る俺。
「お待ちください~ユイリーンさまぁ~!」
「一度、一度でいいのでお願いします~!」
「無理!!……ぜっ、った、い、むりぃ~!」
普段だったら
こんな時間に廊下なんか走らないのに。
なんの時間だって!?
総合的な学習の時間。
つまり
学園祭準備の時間。
ってことは、普通だったら、
クラスの皆と交流して、
仲良くなって、
友達いっぱいできてぇ~(*≧∀≦)人(≧∀≦*)♪
って感じになるはずだったのに!
なぜかそのクラスの人達に必死の形相で追いかけられてる!!
なんでって!
そりゃねぇ!
メイド服着させられそうになったら、逃げるっしょ!?
あのね、メジャーで採寸してもらってたあたりはいいのよ、
ありがと~作ってくれて~( *´艸`)って思ってたんだよ?
でも!!
なんで完成形がメイド服~!?
てか、
もう、ギブ!!
息が!!
きれて!!!
走れん!!!
そうだ、
どっか隠れよう。
パッと見えた図書室に入って、
(いやぁ、この図書室も豪華)
どっか隠れるとこぉ~
さ~って見渡したら、
ぅおっとぉ……人がいたぁ
その子も、本から目を話して俺のことを見て
「ゆ、ゆゆ……!」
ちょっ!!!
まっ、まって、待って!!!
「だぁ……め!!俺がきたこと、秘密ね!?」
慌てて口をふさいで、お願い(*つ´・∀・)つ
したら、
「…………/////////」
ありゃ!?
なんかこの子だんだんと顔が赤くなってるけど、大丈夫か?
でも、
クラスの子達の足音が大きくなるから
「ここ、ちょっと隠して~…」
って、その子の服を引っ張って、オレの顔を、廊下の窓から見えないように隠してもらって……
あれ、
この格好、
壁ドンしてもらってるみたいだ……
なんて思いながら、
どどどどどどどどど……
っていう足音がさるまで息を潜めて待ったら、
「は、鼻血……!?大丈夫??」
なんか、
この子の顔から血が……
「だ、大丈夫です……」
っていってはいるけど……ホントに大丈夫かな??
病気なのかな!?
色白だもんね?
大丈夫??
本読むなら、座って読んだ方がいいよ。
はい、ティッシュ
ほんとは保健室まで送ってあげたいけど……
「ごめん、俺、今のうちに反対方向に逃げないと。身体、お大事にね!!」
って、
申し訳ないけど、バイバイした。
あまりに慌てて逃げたからだろう、
前をよく見ないでこそこそ周囲を見ながら逃げてたせいで、
「わっ…………!!」
「うっ…………!!」
誰かにぶつかってしまった。
ぶつかった衝撃で、頭がくらくらしたけど
「す、すみませ…………」
慌てて起き上がってぶつかってしまった人を見たら……
「あ…………。」
「ゆいりくん。久しぶりですね」
懐かしい人に、会った。
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