百色学園高等部

shine

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普段の学校生活に戻りま~す

夜遊び

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「ねぇ、ユイリくん、こんな夜遅くまでこんなところいていいのぉ~??」


「ん~ま、一応、規則はあってないようなもんだし~」

「そうなの~アタシは心配だけどな~」



こんな夜

どこにいるかって!?




バー………………






………………みたいな……( ・∀・)ヘラヘラ


ここのお姉さん(オカマさんだけど)
優しいから、最近たむろしてる。



話し相手になってくれるんだ。


ほらさ、
俺、役員になったし。



白蓮寮の4階にいるじゃん。

一人部屋じゃん。


寂しいじゃん。


多分、この広い部屋は役員用の特権だろうし、
役員が仕事も勉強も両立できるように、気を散らさないで集中できるようにって、そんな配慮の部屋なんだろうけどさ。

やっぱり、
寂しいじゃん。


それにさ、俺、ほら、


やっぱり嫌われものなんだなーって……

教室に入ったらみんななんか俺を見ても目を逸らすし、
それでも頑張ってにっこり笑って毎日元気良く挨拶してるのに、急にトイレに駆け出す人多いし、

なんか視線感じてそっち見たら、赤い顔で睨まれてて、目があった瞬間顔そらされたりするし、



教室で構ってくれるの三藤くんと、そのお友達だけだし……



うぅぅ……



寂しい淋しい。





そんな感じで人恋しさに飢えててさ、

蓮先輩とちょっとだけLINE送ったり、三藤君とも会話して……それでも二人とも忙しい人達だから




なんとまぁ、

俺、

夜中に抜け出しちまった!




寮をww



意外と、
夜の街っていい感じだよ~


こう、
街灯がないと
すーっごく真っ暗だけどね。

月明かりがない、曇った日は
歩くの怖いけど。


駅のまわりは結構明るい。

警察にはばれないように
変装だけはしっかりするんだけど、
俺は背が高いから高校生には見えないでしょ~って、勝手に思ってるけど……。


ともかく、
そんな感じで夜ぶらぶら道を探索してたらさ、


なんか、大荷物抱えてるお姉さんがいて。
よたよた歩いてたから、

「あの……手伝いましょうか~??」


って声かけたのが、
この、おn……オカマネエサン……w


いや、最初は、背の高いお姉さんかなーって、思ったんだよ!

しかも、夜は暗くて人の顔が良く見えなかったし!



なのに、

「あらぁ~ありがとうねぇ~嬉しいわぁ~…」

って、声は、ちょっと低くて…………うん。
察してしまった。



まぁ、
別にそういう偏見はなくて単に一瞬想像の違いに驚いただけで
声かけた以上は手伝ったし、


手伝った……
…うん、実はほとんど手伝えてないんだけど……


だって、身体は男だから筋肉は、ハルカさん(このオカマネエサンの名前ね)の方があって。

俺が荷物ひとつ持ったら、

重!!!

ってなったんだよ、


しばらくは
なんとか持ちこたえたんだけど、

……。


途中で情けないことに、
俺、息がきれてきちゃって……


え、凄いね?さっきまでハルカさん、この量持ってたの?って驚いちゃったよ。


でも、その持ち物を



薄暗がりに、
青っぽいネオンのついたレンガのお店があってさ、


(ハルカさん、そこのお店のオーナーだから。)


そこまで持ってって、


バイバイ~

って、しようと思ったら、
一杯おごってくれるっていうから、

ちょっと疲れちゃったし、



「ありがと~」


って、


ハルカさんに話し相手になってもらいつつ……

そのお店で休憩して。


結構、居心地がいいんだよ?

ほら、学校だと、あまり会話してくれる人がいなくてなんかギクシャクしてる人ばっかりいるけど……


ここは、なんか面白い人もいる。ハルカさんみたいなオカマさんいれば、何度も好きな人にふられて酔いにきてる人もいたり?

結構いろんな人がいて、俺みたいな陰キャでも受け入れてくれるこんな感覚が好き。


ムリに明るく振る舞わなくても、
嘘で虚勢をはって過ごさなくてもいい、
素でいられる、
ここが好き。



そんな感じで、
俺はこのお店の常連さんになりつつある。



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