百色学園高等部

shine

文字の大きさ
上 下
90 / 101
普段の学校生活に戻りま~す

家族とわかれて

しおりを挟む




夏休み残すこと、あと数日。



の、前に~!

宿題が終ってない!


いや、本当、忘れてた。



いや~さ~……、


ね!?



ほら、




夏休み生徒会の合宿行って、

そのあとすぐに叔父さん達と旅行しまくって、


そりゃぁあ、忘れるよ!


(まぁ、言い訳するなって感じだけど)




当然ながら宿題が終わってない。


から、


急いで終わらせようと、頑張る。


あーあと、1週間くらいしかないや……どれ先に終らせるのがいいかな。
とりあえず、メンタルやられそうな世界史からにしようかな。

時間かかりそうなの後に回すと、後で焦っちゃうから。


こっちのレポートは、ご飯食べる時に資料よんで、夜終らせよう……


数学は、思ったより複雑な計算式だから時間がかかる。

でも、残りの日数を考えると、今日はあと3ページは進めないと。睡眠時間は少し削ったってどうともなる。夜やろう。




って、感じで。

やっと一人になって、



ひといきついて、








安心したかのように…………






風邪をひいた。



最初はだるいくらいだった。

咳が少し。
身体が少し熱っぽいかも。

でも、
そんくらいなら大丈夫。




宿題終らせなきゃ。


ベットに机を設置して、
やらなきゃいけない宿題をする。






でも、次の日には

だんだん、げほげほいうようになって、





隣の部屋に響くのはやだったから、耐える。

ああ、でも、テレビつけてれば誤魔化せるかな。



そう思って、最近は寝る時までテレビつけっぱなし。
大丈夫なときは消しとくけど。



とりあえず、宿題だけは終らせたい。

目が霞んで、文字が良く見えないから、
何度も目を擦る。


げほげほ……

ってすると、身体が一緒に震えるて。
シャーペンを持つ手も震える。

ほんとに宿題が思うように進まない。



「早めに終らせておけばよかったな……」


小さく呟いた声も、かすれて、
声を出したことによって逆に
喉に刺激があったみたいで、


さらに咳が増える。




とにかく、

だるくて。



動きにくかった。





ご飯とりに行くのも面倒で、

いつもより三倍の時間かかって

エレベーターまで行って。


そしたら
自販機発見。



そこにはポカリとか栄養ゼリーとかカロリーメイトとかいっぱいあった。



それを買って、
ふらふら部屋に帰る




でも、

喉が、
何て言うんだろう……

飲み込むのを拒否してる。
胸焼けと言うか……


ゼリーが通る瞬間、
ジャリジャリって、感覚がする。
一瞬は、
ゼリーの温度で喉が冷えて気持ちいいんだけど、

飲み込むときに息できないから、
苦しくなる。


なんとか、食事……って、いっていいかわからないけど、それを終らせると。



急に、胸に競り上がるものがあって。


なんとか、必死に飲み込もうとこらえるけど、


んぐっ……


やっと食べた
ゼリーを少し吐いてしまった。



でも、そこには。

「な……に、これ…………」



赤いのが少し混じってて。


さっきまで熱でボーッとしてた頭が、
急にクリアになった。



食べたゼリーは透明だった。
こんな赤い色はしてない。

じゃあ、これは、なに??


「血……………………!?」


チラッとよぎった思考を

「……まさ、か……ね…………」

急いで消し去る。



だが、
舌は鉄の味を捉えて、



血だろうか??


わからない。


けど、ものすごく恐怖が襲ってくる。


血……って、どういうこと?


風邪で……そんなことある??



たまたまかな?


やだ、俺、…………もしかして、死ぬの?


嘘だ!

風邪なんかで死にたくない



今見たものを消し去りたくて、洗面台で手を洗う。


口もゆすいで、

ペッてしたら、ちょっとだけ、赤い気がする。


気のせいか、それとも…………






何度も、何度も、口をゆすいだ。

しおりを挟む
感想 15

あなたにおすすめの小説

全寮制男子校でモテモテ。親衛隊がいる俺の話

みき
BL
全寮制男子校でモテモテな男の子の話。 BL 総受け 高校生 親衛隊 王道 学園 ヤンデレ 溺愛 完全自己満小説です。 数年前に書いた作品で、めちゃくちゃ中途半端なところ(第4話)で終わります。実験的公開作品

ある少年の体調不良について

雨水林檎
BL
皆に好かれるいつもにこやかな少年新島陽(にいじまはる)と幼馴染で親友の薬師寺優巳(やくしじまさみ)。高校に入学してしばらく陽は風邪をひいたことをきっかけにひどく体調を崩して行く……。 BLもしくはブロマンス小説。 体調不良描写があります。

学院のモブ役だったはずの青年溺愛物語

紅林
BL
『桜田門学院高等学校』 日本中の超金持ちの子息子女が通うこの学校は東京都内に位置する野球ドーム五個分の土地が学院としてなる巨大学園だ しかし生徒数は300人程の少人数の学院だ そんな学院でモブとして役割を果たすはずだった青年の物語である

眠りに落ちると、俺にキスをする男がいる

ぽぽ
BL
就寝後、毎日のように自分にキスをする男がいる事に気付いた男。容疑者は同室の相手である三人。誰が犯人なのか。平凡な男は悩むのだった。 総受けです。

親衛隊総隊長殿は今日も大忙しっ!

BL
人は山の奥深くに存在する閉鎖的な彼の学園を――‥ 『‡Arcanalia‡-ア ル カ ナ リ ア-』と呼ぶ。 人里からも離れ、街からも遠く離れた閉鎖的全寮制の男子校。その一部のノーマルを除いたほとんどの者が教師も生徒も関係なく、同性愛者。バイなどが多い。 そんな学園だが、幼等部から大学部まであるこの学園を卒業すれば安定した未来が約束されている――。そう、この学園は大企業の御曹司や金持ちの坊ちゃんを教育する学園である。しかし、それが仇となり‥ 権力を振りかざす者もまた多い。生徒や教師から崇拝されている美形集団、生徒会。しかし、今回の主人公は――‥ 彼らの親衛隊である親衛隊総隊長、小柳 千春(コヤナギ チハル)。彼の話である。 ――…さてさて、本題はここからである。‡Arcanalia‡学園には他校にはない珍しい校則がいくつかある。その中でも重要な三大原則の一つが、 『耳鳴りすれば来た道引き返せ』

俺の義兄弟が凄いんだが

kogyoku
BL
母親の再婚で俺に兄弟ができたんだがそれがどいつもこいつもハイスペックで、その上転校することになって俺の平凡な日常はいったいどこへ・・・ 初投稿です。感想などお待ちしています。

風紀“副”委員長はギリギリモブです

柚実
BL
名家の子息ばかりが集まる全寮制の男子校、鳳凰学園。 俺、佐倉伊織はその学園で風紀“副”委員長をしている。 そう、“副”だ。あくまでも“副”。 だから、ここが王道学園だろうがなんだろうが俺はモブでしかない────はずなのに! BL王道学園に入ってしまった男子高校生がモブであろうとしているのに、主要キャラ達から逃げられない話。

嫌われものの僕について…

相沢京
BL
平穏な学校生活を送っていたはずなのに、ある日突然全てが壊れていった。何が原因なのかわからなくて気がつけば存在しない扱いになっていた。 だか、ある日事態は急変する 主人公が暗いです

処理中です...