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第三章・守護者の救出
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[高坂純理21歳。東京オリンピック、女子100メートル走と走り幅跳びの金メダリスト。]
ショートパンクのヘアスタイルで頭を少し傾けて、自分がナンバーワンだと言わんばかりに金メダルを指に引っ掛けて不敵な表情でカメラを睨んでいる。
美人で素晴らしい身体能力があると世界から注目されるアスリートであるが、挑戦的な態度と生意気な言動でスポーツ界だけではなくマスコミからも叩かれた。
一流ファッション雑誌の表紙を飾った事もあるが、カメラマンやデザイナーと喧嘩したり、格闘家を殴り倒したという武勇伝も多々ある。
しかし、日本人で初めての陸上競技100メートルと幅跳びの金メダル二冠の成績をあげて世間を黙らせた。
家族の中でもリスペクトされるカリスマ的な存在で、父親はスパルタで子供達を鍛え上げたが、純理だけは自分の想像を遥かに超えた天才であるとインタビューで語っている。
[高坂洋太23歳。東京オリンピック、円盤投げ、銀メダリスト。]
鍛え上げた肉体と日本人離れした体格。柔道とレスリングの経験もあり、格闘競技の方が金メダルが確実ではないかと言われたが、父親の希望で円盤投げでオリンピックに出場した。
最近ではヘビー級のボクサーに転向すると言われているが、真意は不明である。
身長192cm体重115kg。ヘアスタイルは刈り上げ角刈りで漫画スラムダンクの赤木を意識している。
[高坂心地 17歳。東京オリンピック。サッカー日本代表チーム、金メダリスト。]
このドリブラーなくして日本チームが金メダルは取れなかっただろうと言われている。身長165cmでスリムだが、個人で打開して、殆どの得点をこの高校生ルーキーが決めて決勝戦まで勝ち上がった。
決勝戦はレッドカードで出場できなかったが、この若者がミラクルを起こしたのは間違いない。
現在、海外の有名チームからオファーがあるが、外国人は好きじゃないと断っている。Jリーグのプロ選手になるのかも決めてない。
「ちょっと、シゲトんちへ遊びに行ってくるね」
美月は食事を終えると母にそう告げて、お茶碗とお皿を片付け、台所から二階の自分の部屋に入って机の上で充電していたスマホにLINEの連絡があったのに気付いた。
な、なんと新しい友達のお知らせ。高坂三兄弟の末っ子、ココチからのコメントである。
「今日はありがとうございました。姉と兄が手術中なので、僕から簡単な挨拶とお礼です」
美月は焦って友達に追加して、コメントを返した。救急車で運ばれる前にLINEのIDを聞かれたが、まさか本当に連絡があるとは思ってなかった。
高坂心地は顔の傷から血を流しながら担架に寝転がり、iPhoneがポケットに入っているが、水に濡れて使えるかは不明だと微笑んでいた。
「いえ、とんでもないです。皆さま、大丈夫ですか?」
しかしその後の返事はなく、美月はちょっと返事を期待をしたのを後悔した。あんな超有名兄弟が自分なんかに構ってる暇はないだろう。
『まっ、私もあまり関わりたくはないけどね』
美月はスマホをハーフパンツのポケットに突っ込んで部屋を出ると、自転車に乗って近所の茂人の家へ向かった。
ショートパンクのヘアスタイルで頭を少し傾けて、自分がナンバーワンだと言わんばかりに金メダルを指に引っ掛けて不敵な表情でカメラを睨んでいる。
美人で素晴らしい身体能力があると世界から注目されるアスリートであるが、挑戦的な態度と生意気な言動でスポーツ界だけではなくマスコミからも叩かれた。
一流ファッション雑誌の表紙を飾った事もあるが、カメラマンやデザイナーと喧嘩したり、格闘家を殴り倒したという武勇伝も多々ある。
しかし、日本人で初めての陸上競技100メートルと幅跳びの金メダル二冠の成績をあげて世間を黙らせた。
家族の中でもリスペクトされるカリスマ的な存在で、父親はスパルタで子供達を鍛え上げたが、純理だけは自分の想像を遥かに超えた天才であるとインタビューで語っている。
[高坂洋太23歳。東京オリンピック、円盤投げ、銀メダリスト。]
鍛え上げた肉体と日本人離れした体格。柔道とレスリングの経験もあり、格闘競技の方が金メダルが確実ではないかと言われたが、父親の希望で円盤投げでオリンピックに出場した。
最近ではヘビー級のボクサーに転向すると言われているが、真意は不明である。
身長192cm体重115kg。ヘアスタイルは刈り上げ角刈りで漫画スラムダンクの赤木を意識している。
[高坂心地 17歳。東京オリンピック。サッカー日本代表チーム、金メダリスト。]
このドリブラーなくして日本チームが金メダルは取れなかっただろうと言われている。身長165cmでスリムだが、個人で打開して、殆どの得点をこの高校生ルーキーが決めて決勝戦まで勝ち上がった。
決勝戦はレッドカードで出場できなかったが、この若者がミラクルを起こしたのは間違いない。
現在、海外の有名チームからオファーがあるが、外国人は好きじゃないと断っている。Jリーグのプロ選手になるのかも決めてない。
「ちょっと、シゲトんちへ遊びに行ってくるね」
美月は食事を終えると母にそう告げて、お茶碗とお皿を片付け、台所から二階の自分の部屋に入って机の上で充電していたスマホにLINEの連絡があったのに気付いた。
な、なんと新しい友達のお知らせ。高坂三兄弟の末っ子、ココチからのコメントである。
「今日はありがとうございました。姉と兄が手術中なので、僕から簡単な挨拶とお礼です」
美月は焦って友達に追加して、コメントを返した。救急車で運ばれる前にLINEのIDを聞かれたが、まさか本当に連絡があるとは思ってなかった。
高坂心地は顔の傷から血を流しながら担架に寝転がり、iPhoneがポケットに入っているが、水に濡れて使えるかは不明だと微笑んでいた。
「いえ、とんでもないです。皆さま、大丈夫ですか?」
しかしその後の返事はなく、美月はちょっと返事を期待をしたのを後悔した。あんな超有名兄弟が自分なんかに構ってる暇はないだろう。
『まっ、私もあまり関わりたくはないけどね』
美月はスマホをハーフパンツのポケットに突っ込んで部屋を出ると、自転車に乗って近所の茂人の家へ向かった。
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