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第六話
⑰
しおりを挟む「面白かったね」
「あぁそうだね、最後のところ感動したよ」
「私も!また行きたいね」
「君の耳が治ればまたいつか行けるさ」
「うん、そうだね……このあとどうする?」
「町中を歩いてみたいな」
「分かった!着いてくよ」
「ありがとう。食べ物とか気になるなぁ」
「そうだね、美味しい物見つけよう」
それから二人は映画館を出て、夜の街へと歩いて行った。色々なもののお見上げや食べ物、お店など周って行った。
「どう?私に似合う?」
彼女はお土産屋さんで簪を見せた。主人公は鏡へと案内した。
「似合うんじゃないか、買えば?」
「そう思う?ありがと」
彼女はいそいそとお会計に進む。何だか懐かしい感じもした主人公だった。
「なんだ、これ?このワクワク感やら楽しい気持ちというのは……」
「お待たせ、見て、このかんざし着けて貰ったの」
「やっぱり似合うね、良いじゃないか」
「ありがとう!次は何処行く?」
「スイーツ食べてみたいな、連れってって!」
「道把握してあるからって無茶な事言うなよ~」
二人の距離は自然と近くなる。ふと外の大通りに出ると彼女は察知した。
「確かじゃないけど、嫌な予感がする……近いわね」
「嫌な予感だって?もしかして助手さんかい?」
「そうね、気を付けて行きましょう」
「了解!僕も警戒するよ」
しばらく歩いた時、彼女は感じた。その瞬間、主人公の肩に手が……
「君達、何歳?もう帰らないと行けない時間だよ」
「貴方達は?誰?」
「台東区の警察の者です。未成年が夜中に歩き回ってはいけませんよ」
「警部の人から聞いていたりは……」
「警部?どなたかわかりませんね」
「……!!」
頭の中で彼女が呟く
「この人達、私等を狙っている人達に違いない……」
「どうゆうことだ、でも警察官って名乗ってるぞ」
「多分、この人たち警察手帳持ってないはずよ」
「手帳……!?分かった!」
警察官を睨みつけながら密かに話す。
「お前ら……警察官なら警察手帳持ってるよな?見せてみろ」
「……!!」
一瞬動揺したのが分かり、直ぐ様その場を後として逃げ出した。
「待て!君達!!」
「逃がすな!」
彼女と主人公は必死に人混みの中を駆ける。
「君の勘は凄いな」
「貴方こそ、良く実行したわね」
「それよりね、周りを監視してくれてる警部さんとか担当の人とかの警察官の気配が全くしないの」
「気配?匂いとか居場所じゃなくて?」
「そうなの……映画館では複数人居たんだけどね」
「きっと助手の仲間達なのか……?」
「そうとしか考えられないわ、アイツ等しかこんなことはしないはず」
「大体、何で助手達は……」
「そんなことわからないよ、だって奴等は私達を狙ってるんだから」
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