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ご当地グルメ祭り
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「子供たち~お父さん、これから
豚まん持って帰ってくるって!
今夜は豚まんよ~」
「わーい!豚まん!楽しみ~。
早くお父さん帰って来ないかな?」
あれは十数年前の事、父が管理職を
務めていて休みが少なく出張を数多く
こなしていた時の事だった。
私はあまり記憶にないが父は配達や
営業等をこなしていき5本の指に入る程の
管理職まで成り上がっていったらしい。
そんな仕事ができる父は誇らしかったが
休みの日はあまり構ってもらえず
私達兄弟は寂しさを感じていた。
そんなある日の夜、おやすみを言いに
行くと父が関西への出張準備をしていた。
翌朝起きると父が既に出掛けた後で
私達も学校の用意をし登校した。
出張から3日目の夕方だったか母から
父がお土産を買って帰ってくると言う
今思えば、土産を沢山買って出来る限り
早く帰ってこようとする父は私達家族が
凄く大切で愛されていたんだなと思う。
父が帰ってくると、私達は玄関に迎えに
行き大量のご当地グルメを抱えた父に
おかえりと言いながらお土産を奪い取り
リビングへと走っていった。
母が豚まんを蒸している間に父と
お土産を興奮して見ながら色んな話を
していたのを今でも覚えている。
さっそくその日の夕飯は551の豚まん
初めて食べた551の豚まんは特に凄く
美味しく感動し、みんな笑顔だった。
デザートに八ツ橋や赤福を食べ
翌朝には京都祇園のパンを食べる等
まさに、ご当地グルメ祭りだった!
その後も父は鱒寿司、鯖寿司、ういろう
なども出張帰りに買って来ては
家族みんなで食べ、沢山堪能した。
それから父は退職し交通警備員へ
当然、あの時食べていたご当地グルメは
しばらく買えなく、私は社会人になった
私はあの時、味わった時が忘れられず
ネットで取り寄せたらと思い検索して
見ることにした。沢山の取り寄せグルメ
の中から記憶を頼りに探し出す。すると
いくつか似たようなパッケージや店名等
を発見するが、私の食への記憶力だけは
自信あり、似たような品には惑わされない
お目当ての商品を見つけ迷いなく購入へ
家族分だと思ったよりも値段が高いなと
一瞬感じたが味も思い出も、値段以上と
確信して購入。あとは届くのを待つばかり
数日後、配達される日になり
ソワソワしながら休んでいると
母に何か届くの?と聞かれるが
うーん……まぁ……ねと言葉を濁し待つ
暫くすると、玄関前に停まるトラック
その音が聞こえると、ハンコを片手に
私は玄関へ、ほぼ玄関チャイムと同時に
ドアを開け配達員にお礼を言いつつ
荷物を受け取り、両親がいるリビングへ
「はい!コレ」
そう言いながら取り寄せたグルメを
両親に見せる。今度は私が父が
お土産として買って来てくれたグルメを
ネットで取り寄せ、家族にふるまい
堪能している。昔の話をしながら笑顔で
この先、私にも家族が出来た時に
似たような事があるかもと思いながら
豚まん持って帰ってくるって!
今夜は豚まんよ~」
「わーい!豚まん!楽しみ~。
早くお父さん帰って来ないかな?」
あれは十数年前の事、父が管理職を
務めていて休みが少なく出張を数多く
こなしていた時の事だった。
私はあまり記憶にないが父は配達や
営業等をこなしていき5本の指に入る程の
管理職まで成り上がっていったらしい。
そんな仕事ができる父は誇らしかったが
休みの日はあまり構ってもらえず
私達兄弟は寂しさを感じていた。
そんなある日の夜、おやすみを言いに
行くと父が関西への出張準備をしていた。
翌朝起きると父が既に出掛けた後で
私達も学校の用意をし登校した。
出張から3日目の夕方だったか母から
父がお土産を買って帰ってくると言う
今思えば、土産を沢山買って出来る限り
早く帰ってこようとする父は私達家族が
凄く大切で愛されていたんだなと思う。
父が帰ってくると、私達は玄関に迎えに
行き大量のご当地グルメを抱えた父に
おかえりと言いながらお土産を奪い取り
リビングへと走っていった。
母が豚まんを蒸している間に父と
お土産を興奮して見ながら色んな話を
していたのを今でも覚えている。
さっそくその日の夕飯は551の豚まん
初めて食べた551の豚まんは特に凄く
美味しく感動し、みんな笑顔だった。
デザートに八ツ橋や赤福を食べ
翌朝には京都祇園のパンを食べる等
まさに、ご当地グルメ祭りだった!
その後も父は鱒寿司、鯖寿司、ういろう
なども出張帰りに買って来ては
家族みんなで食べ、沢山堪能した。
それから父は退職し交通警備員へ
当然、あの時食べていたご当地グルメは
しばらく買えなく、私は社会人になった
私はあの時、味わった時が忘れられず
ネットで取り寄せたらと思い検索して
見ることにした。沢山の取り寄せグルメ
の中から記憶を頼りに探し出す。すると
いくつか似たようなパッケージや店名等
を発見するが、私の食への記憶力だけは
自信あり、似たような品には惑わされない
お目当ての商品を見つけ迷いなく購入へ
家族分だと思ったよりも値段が高いなと
一瞬感じたが味も思い出も、値段以上と
確信して購入。あとは届くのを待つばかり
数日後、配達される日になり
ソワソワしながら休んでいると
母に何か届くの?と聞かれるが
うーん……まぁ……ねと言葉を濁し待つ
暫くすると、玄関前に停まるトラック
その音が聞こえると、ハンコを片手に
私は玄関へ、ほぼ玄関チャイムと同時に
ドアを開け配達員にお礼を言いつつ
荷物を受け取り、両親がいるリビングへ
「はい!コレ」
そう言いながら取り寄せたグルメを
両親に見せる。今度は私が父が
お土産として買って来てくれたグルメを
ネットで取り寄せ、家族にふるまい
堪能している。昔の話をしながら笑顔で
この先、私にも家族が出来た時に
似たような事があるかもと思いながら
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