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 風呂場に行って確認すると丁度良い感じの湯量だ。
 ラルフィナさんとルーミアの目的は風呂で、エルメリアは食事だったけど2人が風呂に入るとなれば入っていくよな。
 風呂に入ったら結構時間も遅くなるけど、街の住人とはいえ夜道を送り出すのは気が引ける。
 街の中といっても確実に安全とは言い切れない、武器持って歩いている冒険者はいるし、俺が気にしすぎなのかも知れないが、性分かね。
 部屋も余ってるだろうし、3人には泊まってもらうか。


「風呂の準備が出来たけどどうする?」


 キッチンで楽しそうに話している女性陣に聞く。
 気がつけば、いつの間にか獣人が多くなったな、もふもふだ。
 ちょっと前はアイシェラ1人だったのに。


「どうするとは?」


 リュイルが聞いて来る。


「ラルフィナさんとルーミアは風呂が目的で来たのだから入るだろ、風呂は大きいし余裕あるから全員ではいったらどうだ?」

「全員と言う事は、ヒロさんも一緒にお風呂に入るのでしょうか?」

「それは無理だろ、女性全員だよ」


 俺を含めた全員で入っても風呂には余裕があるけどさ。
 リリィの言うように一緒に入れたら嬉しいし、楽しそうではあるけど入ったら入ったで色々と大変そうだ。
 フィアは嫁だから大丈夫かもしれないが。


「はぁ、そうですか」


 リリィが残念そうな感じに肩を落としたのだが気のせいだよな。


「私は一緒でもいいわよ~、お風呂入りたいって来たの私だし、それに私の身体を見ても何とも思わないでしょ~」


 年齢はかなり年上でも見た目はかなり若いのだから、何も思わないわけがないよラルフィナさん。
 雰囲気ものんびり巨乳のお姉さんだし。
 押しかけるようにして、この家に来たけど着替えとか風呂セットとか持っているのだろうか。


「そんなこと無いです、ラルフィナさんは十分魅力的です」

「あら、うれしいわ~」
 
「手荷物なしできましたけど着替えとかあるんですか?」

「勢いで来たから何も持ってこなかったわ~」


 着替えも何も無しか、どうすんだ。


「ルーミアもエルメリアも風呂に入る用意は無いよな?」

「買い物途中で来てしまいましたので」

「私は食事だけだと思ってました」


 風呂で使うバスタオルなどは用意できるけど下着とかはなぁ。


「貴女達はお風呂の後はどうするの?」


 リュイルが3人に聞く。


「私は帰るつもりですよ~」

「私も」

「私もです」


 3人は風呂の後は帰るつもりなのか。
 泊まる事をとりあえずは言ってみる。


「風呂入ったら時間も遅くなるし、泊まっていったらどうだ、部屋数はそれなりにあるし」

「そうね、それなら後は寝るだけだし、私達が下着などは貸せるわね」

「時間も遅くなるでしょうし、何があるか分かりませんからヒロさんの言うとおり泊まっていかれたほうが良いかと」


 俺の提案に、リュイルとリリィが賛成し女性陣の間で話し合って、ラルフィナさん、ルーミア、エルメリアの3人は泊まる事になった。
 ラルフィナさんとエルメリアは風呂の事を知っていたし入ったこともあるのだろうけど、フィアやリュイル達、ルーミアはどうなんだ。


「なぁ、この中で風呂に入った事ある人いるか?」


 知っていた、ラルフィナさんとエルメリアは入ったことがあるようだ。
 他には、フィアとリリィは入ったことがあるようで、リュイル、アイシェラ、ラムリア、レスティナ、ルーミアは無いようだ。
 基本風呂は貴族の嗜好品らしいからな。
 リリィは風呂に入った事と話し方から良いとこの出なのかもしれない。


「入り方があるの?」

「まぁ、入る前にかけ湯して身体を洗うとか、ちょっとした事だけどな」


 リュイルが聞いて来るので簡単に答える。
 となると女性陣は一緒で教えながら先か、後に入ってもらうのがいいな。


「なら、入ったことある、フィアさん、リリィ、ラルフィナからお風呂の入り方を教えたらってから入るからヒロは先に入って良いわよ」

「いいのか?」

「ヒロさんがお風呂に入りたくて、この家を借りる事にしたのですから一番にお入りください」


 見れはみんな頷いているのでここは言葉に甘えよう。


「それじゃ先に入らせてもらう」



 風呂場に移動し、スキルを起動して必要な物を選んでいく。
 バスタオルと身体を洗うタオルが人数分より少し多めにして、あとは、シャンプーとリンス、ボディソープ、入浴剤、木製の手桶と桶をいくつかで良いか。
 水浴びのたびににリュイル達からタオルを借りていたのだが、ごわごわしていてたので今回購入した。
 購入したタオルは人数分置いてそれ以外はアイテムボックスへ。
 桶にシャンプーとリンス、ボディーソープを入れ、手桶に入浴剤とタオルを入れ準備よし。
 服を脱いで風呂に。
 風呂用のイスがなかったのでいくつか追加で購入し、桶と手桶と一緒に並べておく。
 身体を洗い入浴剤をいれ風呂に入る。


「はふぅ~」


 こっちに来てからはじめての風呂だ。
 身体を伸ばして入れるのは最高だ。
 やはり、風呂は良いリラックスできるし気持ちよい。
 身体も温まったので、湯からでて頭を洗う。
 頭を洗っていると、勢いよく扉が開く音が浴室に響いた。

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