グレイロード

未月 七日

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第四章 〜再会と過去

70話 『漂流する侍』 アステラ監獄決戦編

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 月光丸の船上にて、祖父・ウィローから託された魔族語で書かれた暗黒大戦記を見つめるグレイ。
「魔族ってどこにいるのかな?」
「それは…未界ユニバースじゃないのか」
「やっぱそうだよなぁ~ノースとウエスト、イーストもちょっと行ったけど見なかったし、やっぱ未界かぁ」
 マタタビの話では、ノース大陸にエルフなどの希少種族がいるということを聞いたことがあったが、ノース大陸でそういった人物と出会うことはなかった。それと同じように魔族もエルフ同様、人間界では希少種族。そう簡単には会えなかった。
「ただ未界は未だ未知の領域だ。3人では厳しいだろうな」
 ゼクシードはグレイとニーナに目をやり、現状の戦力を確認する。
「だよなぁ~」
 母親の手がかりに一番近しい存在、妹のクロナを探す旅だったが、ゼクシードとグレイは、同意見でクロナは未界にいると想定する。そうなると、今やるべきことは未界へ向けての戦力増強。仲間を集める必要がある。

「にしても、仲間集めってどうするんだ?」
「成り行きで?」
「テキトーかよ」
 実際、成り行きで入ったニーナはそれしか言いようがなかった。
 似たような目的を持っていて、適度な人間性と、実力を兼ね備えた人物。
「ソウヤさんでも入れる?」
「端から諦めて引き抜きに切り替えるんじゃない」
 
「ねぇ!それならまだ行ったことないところへ行ってみない?」
 ニーナは未だ訪れたことのない土地への進行を進言する。
「それって、サウス大陸とか?」
「うん!」
「まぁ、悪くない提案だと思うぞ。確率は低いがクロナがいる可能性も0ではないしな」
「そんじゃ、とりあえずサウス大陸へ向かうか!」
 ゼクシードのお墨付きも得て、グレイはニーナの提案を聞き入れ、月光丸をサウス大陸進行へ向ける。

 人生初のサウス大陸。一体どんなところなのだろうか。未知という意味ではサウス大陸は、グレイにとって未界と変わらないほど。
「ゼクシード、サウス大陸について何か知ってる?」
「そうだな…寒冷のノース、温暖のサウスと言われるくらいには平均気温が高いことで有名だな。まぁそれでも春夏秋冬はあるから冬場は涼しいとは思うが」
「温暖のサウスか。確か農産物にサボテンがあったよね?」
「あぁ、ウチワサボテンだな」
「えぇ?!サウス大陸ってサボテン食べるの?」
「食用のな」
 地理学について多少学びを得ているグレイとゼクシードの会話に驚きを隠せないニーナ。まさかこの世に食べるサボテンなんてものがあるとは。
「おいしいのそれ?」
 ニーナは食用のウチワサボテンの味を聞く。
「知らん…。」
「でも、分類は野菜だよ!ニヒヒッ」
「もう野菜は勘弁してくれ…。」
 隙あらば野菜語りをするグレイにはもう飽き飽きなゼクシード。
 
 
 グレイの故郷であるマクアケ村を出立し、南東へ下って行き、そのまま南西海へ出て船を走らせること6時間。ニーナも自分専用に調合してもらった酔い止めを飲むと、何とも不思議なことに、船酔いを一切しなくなったのだ。
「この薬すごいわ!全く気持ち悪くないもん!」
「あのお婆さん凄い人だったんだ。で、そっちの薬は何?」
「え?!」
 ニーナは酔い止めと同じ袋に詰めていた紫色の小瓶を指摘され、背中の後ろに隠す。
「いや、これは、何でもないの、えぇ、本当に」
「動揺しすぎだろ」
 そのいかがわしい色に形状、内容量、何となくだがゼクシードには想像がついていた。
「ませてるな」
「そんなんじゃないわボケェ!!!!」
 ニーナは今まで聞いたこともないような訛りでゼクシードにキレ散らかす。
「何か分かるの?ゼクシード」
「ん?まぁびや…」
「ちょちょちょちょちょちょ!!!!本当に違うから!!!断じて違うから!!!」
 ニーナは大声でゼクシードの言葉を掻き消し、口封じをする。そう、その小瓶に入っていた物はゼクシードの想像通り、媚薬であった。
 メリンダの薬草屋のお婆さんのご厚意で勝手に調合されて渡された効果抜群の媚薬。グレイとニーナの関係性を勘違いしたお婆さんの暴走に過ぎないが、ニーナの一方的な想いはあながち間違ってはいなかった。

「これはメリンダの薬草屋でね…」

「おい、何だあれ」
 まるでニーナの話をガン無視するかのように、ゼクシードは話題を転換する。そして、ゼクシードが指す指の先には、1人の水死体らしきものが浮かんでいた。
「まさか?!」
 グレイは大至急、海へ飛び込み海にうつ伏せに溺れる人間に泳ぎ寄っていく。
「ちょっと何なのよ!」
「ニーナ!すぐにゴムタイヤを出してこい!浮き輪代わりにする!」
 ゼクシードの端的な命令でニーナは動き出し、月光丸の倉庫からホイールの外れたゴムタイヤを持ってきて、グレイの側へ投げ込む。

 ボチャン!!
「グレイ!使って!」
 グレイは立ち泳ぎをしながら海面に浮かぶ男を仰向けにし、タイヤに捕まってゼクシードたちの助けを待つ。
 すぐにゼクシードとニーナは月光丸から縄階段を下ろし、それに捕まるグレイと男を引き上げる。
「「せーーーーのっ!!!」」
 ドカンッ。
 2人は勢い余って尻餅をつくも、何とか男を引き上げることに成功した。
「ゼクシード!容態は」
「だいぶ体が冷え切っている。低体温症だ。多分だが肺の機能も低下している。すぐに医者に見せた方がいいな。グレイ、操縦できるか?」
「直進だけなら」
「じゃあ頼む。大至急サウス大陸を目指してくれ!僕は応急処置に入る!」
「わかった!」
 ゼクシードは月光丸の操縦をグレイとニーナに託し、後方のキャビンへ男を運び入れ、身体中の水気を拭き取りベッドへ寝かせる。そして、簡易ヒーターを起動させ、部屋の温度を上げる。そして、安全確保、呼吸確認、起動確保、人工呼吸、心臓マッサージと、できうる限りの応急処置を施し様子を見る。

「大丈夫かな?あの人」
「まぁゼクシードは医師免許を取りかけたやつだから、きっと大丈夫だよ」
「そうだったの?!」
 グレイはニーナに、ゼクシードにまつわる昔話を話してやる。
 ゼクシードが治癒魔法の鍛錬に勤しんだことや、その才能に恵まれなく勉学で医学の道を目指したこと。途中で親友の暴走を止める手段を模索するために研究者に転身し、アルビニウムの研究と治療薬の研究を並行していた過去を話す。

「元は医者志望だったんだね」
「友達のトールさんの件がそうさせたんだ。でもゼクシードらしいよね。本当に仲間思いの良いやつだよ、あいつ」
「そうだね」
 それから3、40分ほど月光丸を走らせたか、キャビンからゼクシードが出てくる。

「ゼクシード!どうだった」
「何とか呼吸もできて、身体中の海水も全て吐き出したよ。ただ、多分だけど肺の裂傷が酷いかもな。呼吸が辛そうだ」
「どうすればいいのよ」
「今の設備では何にも。ここからは専門職の仕事だ。僕たちにできることは、サウス大陸にいち早く駆けつけることだけだ」
 そう言ってゼクシードは操縦を代わり、ニーナにスピードを上げる旨を話すと、ニーナは快く承諾する。
 モーターをフルスロットルにし、全速全開でサウス大陸を目指す月光丸。


「医者は欲しいよな。こういうこともあるし」
「そうだな。それから設備の増築や器具も揃えないとだな。」
 こういった万が一のトラブルに遭遇した時の対処が未だ乏しいパーティー。今回はゼクシードの経験が活きたが専門職でない以上、応急処置以上のことはできないからだ。これから先、星界の使徒や闇ギルドと対峙していくなら尚のこと。
「他にいないのか?入って欲しいやつは」
「んーー、やっぱ戦闘員!さすがに心許ないよな」
「悪かったな、心許なくて」
「いやいや、ゼクシードは後方支援でしょ(笑)」
 

 あれからさらに3時間ほどが経過し、辺りは陽が落ち、完全に夜になっていた。
「どうする?船を止める?」
「いや、進もう。彼の容態はいつ悪化してもおかしくない」
 視界の悪い中、それでも前へ進むことを決めるゼクシード。グレイは月光丸の船体に取り付けられたライトのスイッチをできるだけ入れ、真っ暗な闇の中でも前が見えるように灯を灯す。


「ねぇ、シルフィア」
『なんじゃ』
「治癒魔法とか使える?」
『当たり前じゃ、わらわを舐めるでないぞ』
 グレイはシルフィアが治癒魔法を扱えることを聞き出し、キャビンに足を運び男の容態を確認させる。
「どお?ゼクシード曰く、肺がやられてるらしいんだ」
『んーーー。わからん。直接見てみないことには』
 シルフィアは実体化させた体をさらに小さくし、男の口へ近づいていく。
『肺を見てくれば良いのか?』
「うん!お願い」
『よっと!』
 シルフィアは男の口から体内へ侵入し、肺を目指す。そして、シルフィアがたどり着いた先では、ズタズタに荒れた肺が姿を現す。
『これは酷いのぅ。これで呼吸ができているなんて、信じられんな』
「シルフィア?どう」
『肺へ辿り着いたぞ。相当酷い状態じゃ』
「治せる?」
『一晩じゃ無理じゃな。大した魔力も出せぬし。延命治療じゃ』
「それで構わないよ。このペースなら1週間しないくらいでサウスには着くし」
『承知じゃ』
 シルフィアは実体化した体に残る全てのマナを使い、男の肺へ治癒魔法をかけるが、ものの十数秒で消えてしまう。
『さすがに早過ぎじゃろ~』
 フラ~。
 シルフィアは力を使い果たし、グレイの体の中で倒れ、寝てしまう。攻撃魔法に比べて緻密な魔力コントロールとマナを使う治癒魔法は、不完全なシルフィアの体に相当な負荷をかけることがわかった。
 この1日十数秒の延命治療がどれだけの効果が期待できるのか。最後にならなければわからない。

---------------------

 それから6日後。
 グレイら一行を乗せた月光丸は、サウス大陸北西部沿岸の街、サウス大陸で精肉供給率1位を誇る広大な放牧地を展開する畜産都市・ハムタウンに到着する。

 海を渡り、すぐ目の前に開ける広大な緑の土地と牛や豚、鳥、羊、馬、兎などの多くの家畜たち。
「すっげぇ…何平方メートルあるんだこれ」
「牛も豚もいっぱいいるね」

「2人とも、先に病院だからな」
「「了解」」
 グレイとニーナはゼクシードに敬礼をして、放牧地から離れ都市の方へ向かって月光丸を走らせる。
 そして、ハムタウンにあるミドリ医院に男を連れて診察してもらうと、気を失いつつも、容態は回復傾向にあり、ゼクシードが心配していた肺に関しても、シルフィアによる延命治療が思いの外有効であったために、数日の入院治療で治るとのことだった。

「グレイ、君が彼を」
「たまたまだよ。たまたまシルフィアなら治癒魔法が使えるんじゃないかと思って、この1週間頼んだんだ」
「君には本当に頭が上がらないな」
「シルフィア、出ておいで」
『ゼクシード!!貴様、グレイではなくわらわを誉めぬか!!』
「ええ勿論。風の大精霊様に感謝を」
 ゼクシードは胸に手を置き、シルフィアに深く頭を下げる。
 適材適所。ゼクシードにできないことはグレイとニーナが、グレイにできないことはゼクシードとニーナが、そして、ニーナにできないことはグレイとゼクシードが。こうして互いの欠点を補っていけるパーティーこそ、パーティーの理想系であるとゼクシードは考える。


「とりあえずは良かったね」
「そうだな」
 グレイとゼクシード、そしてニーナの3人は病室で男が目覚めるのを待つ。3日ほど病室に通い詰め、ようやくその時が来た。
 目を覚ました男は周囲を見回し、周りに置いてある精密機械や清潔な部屋に驚きを隠せない。
「なんだ?!ここは。夢の世界か」
 男は自分の体中に貼られた電極パッドや点滴を引きちぎろうとするが、慌ててグレイたちが止める。
「ちょっと、何してるんですか!!」
「君は?」
「俺はグレイ、海で溺れていた貴方をここまで運んだ者です」
「海?溺れる?…?!百鬼夜行はどうなった!!!」

「「「百鬼夜行?!」」」
 病室に居合わせた3人は男の話を聞き驚愕する。一体男は何を言っているのか。
「こうしては居られないのだ!俺は百鬼夜行を止めなければならない!俺はすぐに壱仇神ノ祠イツクシンノホコラへ向かわなければ、いや、向かったのか?あれ…どうだったんだ、」

 グレイはゼクシードたちと目を合わせ、困惑の表情を見せる。その男の語る話は全く持って意味がわからない。百鬼夜行や壱仇神ノ祠、突拍子もないことを語り続ける男を落ち着かせ、一個一個噛み砕いて整理していく。

「まず、貴方の名前は?」
「俺の名…は、ランマル…。ランマル=ヒノだ」
「ランマルさん。どうして、海で溺れてたんです?それも南西海のど真ん中で」
「分からない…最後に覚えていることは、壱仇神ノ祠に向かったことだけだ」

「では、その壱仇神ノ祠とは何ですか?」 
 先ほどから幾度も出てくる壱仇神ノ祠という単語。グレイはその単語に触れる。
「壱仇神ノ祠はニホン国の最後の砦、関所だ」
「日出る国…ニホン国…」
 ランマルの語るこれまでの話は、全てニホン国にまつわる話なのであった。
 つまり、ランマルの出身地は人界中部の離島、日出る国・ニホン国の侍であった。
「そして、今まさに壱仇神ノ祠を渡り、妖魔どもが侵略してくるのだ」
「それが百鬼夜行ということですか…。」
 ここで初めてランマルの語る話の点が一直線に結びつく。そして、ランマル曰く、現在進行形でニホン国では、今まさに妖魔の大群による百鬼夜行なる大災害が引き起こされようとしているという。

「だから俺はこんなところで寝ている場合じゃないんだ!今すぐにでもニホン国に帰らなければならない!」
 ランマルは自分を止めようとするグレイに頭を下げ、救ってくれたことに感謝はするものの、病室から抜け出すことに深くを謝りを入れる。
「これにて失礼する。グレイ」
「待ってください。」
「ん?何だ」
「どうやってニホン国へ戻るんですか?船は?お金は?」
 そう言われて初めてランマルは自分が何も待ち合わせていなかったことに気づく。
「待て!俺の鎧は?刀は?どこだ!」
 グレイはポケットから一つの木製の筒らしきものを手渡す。
「紋所?!それは俺のだ!」
 それは紋所と呼ばれる家紋や定紋、紋章が記された身分を証明するものであり、火にそれを囲む『の』の字のようなマークが金で描かれたもの。
「俺たちがランマルさんを救出した時には、すでにこれしか持ち合わせては居ませんでした。おそらく、刀や鎧は何かの拍子に外れ、潮に流されたのだと…」
「そうか…そうだったのか。それでもこれがあってよかった」
 ランマルは家紋の入った紋所を胸に押し当て大事に両手で包み込む。

「ランマルさん、今の貴方には何もない。故郷を思い、急ぎ向かいたい気持ちはわかりますが、急がば回れです。順を追って行きましょう」
「え?!」
「グレイ…」
 ゼクシードはグレイに対して心配の目を向けていたが、グレイは至って冷静に状況を判断し、ランマルに提案している。

「ここまで事情を知ってしまった以上、見過ごすわけにはいかないでしょ」
「グレイ、本当に俺をニホン国へ連れて行ってくれるのか?」
「はい!協力します。いいよね?ゼクシード、ニーナ」
「フッ、反対しても曲げないだろ」
「もちのろんよ!!」

 事情はわからないが、南西海まで漂流し、装備一式を失ったランマル。彼のどうしても故郷に戻り、百鬼夜行を止めたいという意思を汲んだグレイは、ランマルに協力し、共に日出る国・ニホン国を目指すことにした。
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