グレイロード

未月 七日

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第四章 〜再会と過去

67話 『呪怨と大精霊』

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 ノース大陸南岸、造船都市・エヴァンを出航し北上、反時計回りでウエスト大陸北東に位置する水の都・クリアスを目指す一行はそれぞれが船の上で時間を潰す。ゼクシードは舵を取りながらファイルに詰め込まれた多くのレポートを読みまくり、グレイは釣竿を海に投げ入れ、獲物が食いつくのをただひたすらに待つ。その横で海に向かってゲロを吐くニーナ。

「おい、魚がゲロに食いつくわけないだろ」
「わざとなわけないでしょ!!ンン…ウオロロロロ~」
 露骨に船酔いをして、海面にゲロを撒き散らすニーナに気を遣ってかゼクシードは少し速度を落とすが、ニーナは早く目的地を目指すように伝える。
「本当に大丈夫なのか?」
「大丈夫よ!」
 ヴィーーーーーン!!!
 ゼクシードは月光丸のモーターを全開にして先を目指すと、その勢いにつられて、ニーナは余計にゲロを押し上げる。それと同時に速い餌に食いついた魚。
「?!来た!!!!」
 グレイが思いっきり釣竿を引き、持ち上げた中くらいの魚に、ニーナはゲロをぶちまける。
 ウオロロロロ~
「おいーーーーーーーー!!!!!」
 何とタイミングのいいことか。釣り上げた魚がゲロまみれで異臭を放ってしまう。
「最悪だ…」
「ごめん…なさい~」
 バタンッ。
 ニーナは酔いとショックで船上に倒れ込む。


 船酔いをし、船上で倒れてからどれくらいが経っただろうか。ニーナは、月光丸の後方に建築された家屋の中で目を覚まし、ベッドから立ち上がって戸を開け外へ出ると、空は陽が落ち暗くなっていた。
「あれ?もう夜なの…」
 ニーナは月光丸の船上を歩き回り、グレイとゼクシードを探すと、月光丸から少し離れた砂浜にて、2人が焚き火を囲んでいたのを見つけ、月光丸から降りて駆け寄る。
 
 そこは造船都市エヴァンから80キロ近くは離れた場所に位置する孤島。そこに船を停泊させ、グレイとゼクシードは焚き火を起こし、釣った魚たちを棒に通して焚き火の周辺に並べて焼き上がるのを待つ。
「2人とも~」
 ニーナは手を振ってグレイらに駆け寄るとグレイもそれに気づいて手を振る。
「起きたんだ。体調良くなった?」
「なんとか…。それでここは?もうウエスト大陸?」
「まさか…流石に早すぎるよ。あれから8時間くらい船を走らせて…視界も悪くなってきたから、たまたま見つけた孤島に停泊した感じか」
「ふ~ん。」
ーー8時間も寝込んでたんだ、アタシ。

 パチパチと火花を立てながら寒スズキを焼いていくグレイとゼクシード。1番初めに焼いていた出来の良い寒スズキの塩焼きをニーナに差し向けるグレイ。
「腹減ってんだろ?先にどうぞっ」
「ありがとう///」
 ニーナは木の持ち手を受け取り、ホカホカに焼かれた寒スズキの塩焼きに目を躍らせる。
「いただきます…」
 アムッ…。 
 ニーナは寒スズキのほぐれた身を口いっぱいに頬張り咀嚼する。その暖かさと美味しさ、そして何より自分のために作られたのだという幸福感で満たされていく。
「んん…おいひい」
「よかった」
 
 孤島の砂浜で焚き火を囲む3人。その温もりは決して焚き火のおかげだけではない。そこに確かに生まれた何か。それを大切に胸の内にしまうニーナだった。

 
 食事を済ませたグレイはゼクシードの元へ行き、アルビニウムの在庫が残っているか確認する。
「ゼクシード、アルビニウムってまだあるの?」
「ん?最初に作った火力の高い方なら。改良版は素材と時間があれば何とか」
「とりあえずいくつか持っておきたいんだけど?」
「あぁ。そうだな」
 そういってゼクシードは立ち上がり月光丸にある自室に戻り、アルビニウムのケースを3つほど取ってきてグレイに手渡す。

「僕も確認しておきたいんだが、風の大精霊は戦闘にどれだけ関与できるんだい?自分で作り託しておいて何だけど…正直、グレイに危害を及ぼしてしまうアルビニウムなんかより、風の大精霊は断然良いと思ってしまう…」
「んーー。多分ゼクシードが思っているような、凄い力じゃないよ…。」
「どういうことだい?」

 それを説明するためには、当の本人を具象化する方が早いと判断したグレイは、シルフィアを呼び起こし、出てきてもらうことにした。
「おいで、シルフィア…」
 ピュイン…。スゥーー。
 グレイの心臓部が微かに光り、そこから一つの小さな光の玉が空を舞うように現れたかと思えば、グレイの肩で妖精の形を成す。
『ふわぁ~~なぁに?』
「寝てたの?」
「貴様が魔法を使わせるからであろう」

「と、まぁこういうことなんだけど。シルフィア、ゼクシードに説明してあげてくれる?俺との契約と魔法について」
「そんなことのために、わらわを…」
 嫌々というか、めんどくさそうというか、仏頂面な態度でシルフィアはゼクシードに話し始める。

 シルフィアの話によると、グレイの体には呪怨という呪いが付与されているらしく、その呪いこそが魔法が使えない原因、『魔力適性0』に繋がっているらしく、その呪いを取り除かない限りは、グレイの体を介しての魔法出力はできないらしい。そのため、シルフィアが魔法を扱うためには、一度グレイの体外へ出て実体化した上で、己の保有するマナで出力する必要があるため、クロエの時のようなシルフィア本来の力を上乗せする魔法は使えないらしい。
 さらには、現在のシルフィアの立ち位置はグレイの心臓部の代替。グレイの命を繋ぎ止める役割のため、シルフィアのマナの約8、9割がグレイの心臓の代替を生成することに使っているため、体外へ出て実体化するためのマナと、そこから魔法を出力するマナで、ほぼ全ての容量を満たし切っている。そのため魔法のランクや出力にもよるが大体1、2発。多くて3発魔法を使えば休息のため体内に戻って寝込んでしまうという。

「だからさ、あんまり使い勝手が良いわけでもないんだよね~」
『誰のせいだ』
「そうっすね…ハハハハ…」

「風の大精霊でさえ抗えない呪怨。それがグレイの体質の秘密。ただそうなるとそれを付与したのは誰かということにも…」
 ゼクシードは研究職の性か、更なる謎や疑問に対して向き合い続ける。

「まぁとにかく、これからもゼクシードの力が必要だ!ってことさ」
「そうか。そういうことならすぐにでも改良版の製作に取り掛かった方が良さそうだな」
 
 ゼクシードはグレイにも調合リストを共有し、自分の扱うアルビニウムにどういった成分が入っているのかも頭の片隅に入れておくよう伝える。そして次に向かう大都市、水の都・クリアスにてリストにある素材を集めるよう話す。
 こうして次なる目的、改良版アルビニウムの素材を集めることと、祖父・ウィローにクロエの事を聞く事と、明確にしたところで一行は床に伏す。

 こうして造船都市・エヴァン発、グレイたちの冒険の初日が終わる。

ーー-------------------

 次の日の早朝。
「ねぇ、ゼクシード…ウッ、酔い止めとか、ないの?…ウッ!」
 ニーナは相当船酔いが酷いようでゼクシードに酔い止めを要求するが、冒険を始めてすぐのため、そういった万能薬は完備していないらしく、ニーナはクリアス到着までの間我慢するしかなかった。

「これは…酔い止めは沢山買い込んでおいた方が良さそうだね」
「みたいだな…。」
 
 ただ何事もなく海上をひたすらに進む日々が4日程経ち、スローペースでウエスト大陸、北東部沿岸の街『メリンダ』に到着した一行は、水陸両用の海賊船・月光丸でそのまま街へ乗り上げ、車道を通行していく。

「ここら辺も相当都市開発が進んでるんだね」
「みたいだな。UMNの協力もあるんだろうが、ノース大陸と何ら遜色ないな」
 ウエスト大陸では、故郷であるマクアケ村から11年間一歩も外に出たことがなかったグレイ。マタタビに連れられ訪れたいくつかの街々も、此処、メリンダほど栄えてはいなかった。ゼクシードの反応からも元からというよりかは、ここ3年半の間の出来事と捉えて良さそうで、グレイの出身大陸は少しずつ新しい形に進化していた。
 
「ここまで発展しているとは思わなかったし、クリアスで揃えようと思っていたが、メリンダで揃うなら買い揃えようか」
「そうだね。製作には時間もかかるだろうし」
 想像以上に都市開発が進んでいたメリンダで改良版アルビニウムの材料を買い揃えることにした一行はいくつかのマーケットを回ることにした。

「酔い止めも忘れないでね!」
「はいはい」
 ニーナの船酔いが相当酷いため、酔い止めも忘れずに買う必要がある。

 造船都市・エヴァンを中心に丸3年間程、修行兼仕事としてリカートン造船所に資材を運ぶ仕事をこなし、日給金貨1枚と銀貨5枚を支給されていたグレイは、現在、総額金貨1240枚ほどの貯金があったため、お金に困ることはなかった。

 まずは薬草屋に行って、ゼクシードから渡されたメモに書いてある物を買い込む。
寒明草カンメイソウ
・ラルクの実
水菜花ミズナカ
・煉獄草

「っと、これか!全部揃いそうだな」
「グレイ…どれが船酔いに効くの?」
 ニーナは膝に手をついて前屈みに薬草を見つめるが、名前やその効能を見てもよく分からない。
「いや~さすがの俺も1からはちょっと…。調合してある市販品を買いに行こうか」
「お客様、何をお探しで?」
 船酔いに効く薬草について話していたグレイとニーナの元へ現れる薬草屋の店主であるお婆さん。
 お婆さんはニーナに歩み寄り、悩みを聞く。
「ほうほう、なるほど。船酔いが酷いと…。それなら、動心草ドウシンソウにマツマエの実に北灰ホッカイを混ぜてすり潰すのがいいかもねぇ。」
「ふんふん、全然分からないわ」
 ニーナはお婆さんの話を頷きながら聞くも、基本は理解しない。もはや呪文や魔法の詠唱にしか聞こえない。

「お嬢さんは粉と錠剤、どちらがえぇかのぅ?」
「粉は苦手!」
「そうかいそうかい、今すぐ調合するから待ってておくれ」

 なぜか話の流れでニーナの船酔いに効く薬を薬草屋で調合することになり、グレイたちは会計を済ませると同時に少しの間待つことにした。
 酔い止めの調合中、どうしても暇だったニーナは少しモゾモゾしながらグレイの方をチラチラ見るが、グレイは全く気づくそぶりを見せない。

「んんんん…ねぇ…グレ…」
「シルフィア~」
 ニーナがグレイの名を呼びかけると同時にグレイはシルフィアを呼び実体化させる。

『なんだよ~急に』
「もし俺が薬とか飲んだらどうなるの?」
『んぁ??どういうことだぁ』
「いやさぁ、俺の体の一部になってるシルフィアも薬の恩恵って受けたりするのかなとか思ったりして…ご飯とかもさ。苦いもん食べたら不味いとか思ったり、冷たいもん食べたら一緒に頭痛がるとか!」
『心臓に直接的に作用する物は、ワラワにも害が生じるのぅ。それ以外は大したことない』
「ふ~~ん。そういうもんか」

ーーちょっと!!!アタシより精霊なんかと話していたいわけ!もう!!グレイのバカ!!
 ニーナは心の中で自分へ見向きもしないグレイを罵る。

「でも味覚とかはあるんだろ?」
『それは勿論。実体化した今もあるぞ』
「野菜は好き?」
『大好物だ!!』
「一緒だね!じゃあ今日の夕飯は一緒に野菜炒めでも食べようか」
『フフフッ!!名案だ!ワラワに野菜炒めを振る舞え』
 風の大精霊・シルフィアと少しずつだが心を通わせていくグレイを横で見つめるニーナは、どこかシルフィアに嫉妬しながらショートパンツの生地を強く握りしめる。

 それから20分ほどが経ったか、奥の部屋から出てきた店主のお婆さんは、袋に小分けされた錠剤型の酔い止めを一月分作りニーナに手渡す。
「とりあえず物は試し。多く作りすぎて効かなかったらどうしようもないからねぇ。もし、効くようならまたいらしてよ」
「わかったわ!ありがとうお婆ちゃん」
「それから、これはサービスじゃ」
 そういってお婆さんはニーナにピンクの液体が入った小瓶を手渡す。
「何これ?これも酔い薬?」
 お婆さんはニーナの耳元に手を置き、グレイに聞こえない声で何やらコソコソ話をする。
「ふんんんん??!!///////」

 お婆さんにコソコソ話をされてからニーナの頬は真っ赤に染まり改めてグレイの方を見つめてしまう。
「ん?どした?」
「何でもないわ!!いくわよ」
「なんか怒ってる?」
「怒ってない!!早く!」
 ニーナはグレイにバレないよう照れを隠しながら薬草屋を後にする。

「ホッホッホッ!!若いのう~」
 薬草屋のお婆さんはニーナの照れ顔に笑みを浮かべながら見守る。

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