トーメイさんは生産者

yukami

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第4話

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さて、アルに説明して、一緒に広場に向かう。

『メイ様。なんで、男と会う約束なんてしたのですか。怒りますよ?』
[1人では会いたくないんだよ。アル…だめ?]

『いや、会いたくないなら行かなきゃいいじゃないですか。』
[ごめん。それに、今日は店の宣伝にもなるだろうし…あいつは私より先にこの世界に来てるから。]

『むぅ。販売するアイテム、まだ製造してないのにですか?』
[うっ。それは、そうだけど。アルがいれば怖くないし。]
『……はあ。わかりました。ですが、外に出るのは久々です。視線が痛いですね。』
[あはは、ゴーストの守護霊とか初めて知ったらしいからじゃないかな?]
『笑い事じゃないです。メイ様を他の皆さんが見えてないから別の何かと勘違いしてそうです。』

あー。イベントか?!みたいな。
『さて、金髪の緑目は…』

「…おい。ゴースト…だよな?おまえか?莉亜…メイの守護霊は。」

『ん?あぁ、あなたですか。メイ様の言ってた方は。結構簡単に合流できましたね。アルといいます。』

「…嗚呼よろしく。で、メイは?」
『なんだ、容姿について聞かされてないのですか?メイ様はびっくりさせるつもりでしたか。はい、メイ様からです。』

「え。」
[私はアルの隣にいるよ。ユウ。]

「…は?」
[透明のアバターなんだ。]

「……いやいやいや…」
『嘘じゃないですよ?』
「嘘か、バグだろ!それ!」

[違うよ。ちゃんと設定したんだもん。]
『だもん。とか可愛い。』
[む。アルは静かにしてなさい。]
『ですが、可愛いものは可愛いのです。』

「…だから、話すのを縛ったのか。……まじかよ。どうやった。」
[カラー設定の一番下までスクロールして見つけた。]
「…あのクソ長いやつの下まで行ったの?!…そんな隠し要素よくも…まあ。」

『…まあ、おそらくですが。メイ様が女性であったこともあると思います。』
「!なんでだ!」

『男なら透明化したらやりたいことなんていっぱいあるかもですが、女性はないでしょう?』
「…あ。」

そこ、男同士納得するな。でも、大将さんもそんな感じなんだろうな。性別聞いて来たし。

[さて、挨拶も終わったし。とりあえず、私の無人店舗場所宣伝していい?というか、わかるかな?大きな屋敷があるでしょう?]

「え。あのイベント起きるかもしれないけどなかなか起きねぇ!って話題の屋敷が店?!」
あ、わかるのか。

[まあ、まだアイテム作り出してないから始まったら一回見に来てよ。]
「まあ、行くけど。フレンドもいいか?」
[構わないよ。]
『そこの警備員もしてます。不正なことを見たら魔法で対処します。メイ様に許可貰ったので、あの家でも魔法使えるようになりました。以後よろしくお願いします。』

「…メイの守護霊怖いんだけど。…メイは生産系の職業で遊んでるなら、素材集め手伝おうか?」
[いえ、剣で戦ってるから素材集めには困ってないよ?]

「…え。メイが戦うの?」
[うん。]

「俺見たいな。ソレ。」
「うおっ。びっくりさせんな。ケンジ。」

…ケンジ?確か大将さんのとこにいた…

「本当にいんの?おまえの彼女。どこよ。」
「…うっせ。ゴーストの隣だって言ってるぞ?」
[彼女ではないです。]
『そうですね。メイは私の彼女です。』

…アルが参戦するとややこしくなる。
[アル、静かに。]
『…。』

「へー。ユウ。寝取られる前に寝とけよ?」
「黙れ。GMコールすんぞ。」

[それで、狩に行くのは構わないですよ。どこ行きます?]
「レベルいくつ?」

『9ですよ。変質者さん。』
「…この守護霊消していい?ユウ。」
「いや、おまえが悪い。…てか、結構高いな。じゃ、ダンジョン行こうぜ。」

ダンジョン…。
[…パーティは組まない方向で。]
「いや、罠とかあるから!」
『それに関しては私が言いますので、安心してください。』
[ということで、アルに頼むから。ユウは何もしてこないで。]

「ユウ…嫌われてんな。何したんだ。」
[ネタバレしてきながらゲームを一緒にプレイしてました。]

「うわ。俺もそれやだ。ネタバレとかそんなことするやつだったわけ…フレンドリストから消していい?」
「やめて!フレンドだろ!消さないで!!反省してるから!」


男泣きなんで見たくないです。アルの手を握って、ダンジョンに催促します。
「うおっ?!消えた!いや、ゴースト消えたらわかんなくなるから!消すな!」
『声出しますから。』
「声だけって怖ぇーよ。」
仕方ないので手を離してアルの姿を見えるようにします。アルがジト目でユウを睨みつけます。

『で、どこに行けばいいのですか?』
「う。まあ、20階層ぐらいの小さいダンジョン行こうか。」

小さくなくていいのに。
[大きいのはどこにあるの?]
「この国にはないな。少し離れた山…ていうか、鉱山自体が中ぐらいのダンジョンで、大きいのはフェレスっていう国にある。ゴーレムの住処で…」

…聞いた私が馬鹿だった。今のは私のミス。国の名前まで言わなくていいんです。出てくる魔物の種類まで言わなくても…まあ、これくらいのネタバレならいいですけど。質問するときはケンジさんに答えてもらうことにしましょうか。

『……そこは、別の国にあるぜ。でいいのに、なんで、国の名前言っちゃうんですか。消しますよ?』
「馬鹿だ。馬鹿がいる。」

「うえ?!今の俺が悪いの?!」
[いや、聞いた私が馬鹿だった。気にしないで。]

「俺が悪いって言ってるじゃねぇか!」
『親切心も時には毒になるのですね。いいこと学べました。』
「うん、ありがとう。お礼としてフレンドリストから消さないでやる。」

「クッソ!」

哀れなユウ。いじられている。
それよりも早く行きたい。

[早く行こ。]

『そうですね。』
「そうだな。こっちだ。ってか見えてるけど、町の中心にある塔だ。」

へー。
なかなか高い。

「さ、行くか。」
[はい。]
『初戦闘楽しみです。』
ケンジさんを先頭に3人でダンジョン目指す。





「置いてくな!」


弄られユウは小並感半端ないのでしたっ。

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