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11.魔王対元魔王!

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どこかいいとこあるの?」
「城の中に訓練場を作ってある。」
「おぉー!便利!」

いいねぇ、すでに整った場所があるのは。
楽で!

「ひろーい」
「学校の運動場ぐらいはあるんじゃないか?」
「そだねー」
的もあるし、あの器具はどう使うんだろ??鍛えるのに使うような道具がいっぱいだ。

「主人、手合わせ願う」
「デュークと?」
「うむ」
「うん、いいよ。私もどのくらいか知りたいし~」
まあ、今代の勇者には勝てる実力だろうけどね。

「じゃ、やろ」

手頃な相手となれるのかはわからない。Sランクの勇者が勝てたのだから、Sくらいではないかとは思うけど私は超越したS3だ。どのくらいの強さなのかはわかるかもしれない。身体能力的な意味で。

元魔王のデュークの武器は闇の魔法剣二本。私はそれと対峙して槍の形に変えた闇魔法を用意。
剣2本対槍で、どのような戦いをするのかと観戦者たちは興味深そうな目を向けてくる。

互いに武器を手に取り接近しあってぶつかり合う。

槍の穂先が二本の剣の動きを全て防ぎ、弾き飛ばして無防備になったところを石突で腹部に突きが入る。重い一撃であったのかその一撃でデュークは地面に転がり勢いが死んだところで血反吐を吐いた。
その後動かなくなってしまったので駆け寄ってしゃがみ込む。
様子を見て微妙に震えているので意識はあると判断。


「……」
痙攣してる死体が出来上がりました。

「大丈夫~?」
「…鬼がおる…」
「どうも鬼ちゃんです」
全員が恐怖に歪んだ顔で腰を抜かしていたり、怖がっているようだ。ドン引きしている様子に呆れた声を出す。

「光使ってないんだからそんなに引かなくても…」
「にゃー」

全員が少し距離を置いて抱っこポジのエル以外が離れた場所でこそこそしてる。

「エル~みんながいじめるー」
「にゃ~」
エルだけは味方だっ!

「猫が猫被んなよ…」
「ゴマ擦ってるな…」

「……ぐふっぐっふふふふっ」
あ、魔王が復活した…血反吐吐きながら。

「魔王様っ!!」
「魔王様こっち!!」
「「「お前は黙ってろ!!」」」

理不尽…

魔王様(現在)は拗ねました~

あっちはあっちで魔王様(過去)に体を無理に動かしたらダメだとか、ポーションを丁寧に飲ませたりとか、完全に過保護に相手にしてるし…

その行動をされてる側は側で怒り寸前だし。まあね、今デュークは魔王じゃないもんね。魔王の部下だもんね。魔王を放って同格を心配してるあたり配下として良くないよね。

「鬼、ほら水」
「あ、ありがと。カイト」
水持ってくるカイトの方が部下力あるよね。

カイトの行動を見て、デュークが周りに集っている部下力ゼロ達を吹き飛ばした。

「お前らァ!!」
「「「?!」」」
ほーら、説教始まったぞー。
頑張って~(棒)

プライド高い彼らの焚付け役までして、デュークは多忙ですな。

「次俺とやって」
「お?やる気高いねー。さすが監獄長」
「それはゲーム世界の話だろ」
「やる気高いから高得点ですっ」
「あーそうかい」

カイトの武器は短剣か。なら私は片手剣にしよう。闇魔法で作っていた槍を片手剣に形を変えて構える。

「オイオイ、そんなことまで出来んのかよ」
「私のできること部下としてもっと確認して?」
「そりゃ、ごもっとも!!」

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