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第17話 義母さんも、濃ゆいのが好き
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「貴樹君、ちょっとお話ししましょう。リビングへいらっしゃい。カルピスでも飲みながらお話ししましょう」
「はい」
咲江さんと俺はリビングへ行った。咲江さんが冷蔵庫から瓶入りカルピスを、冷凍庫から氷を取り出し、ガラスのコップに水を注いでカルピスを作ってくれた。
「ちょっと濃いめが私流なんだけど、貴樹君はどっちが好き? 濃いめ? 薄め? 普通?」
「あ、普通で……」
そういえば紗希はカルピス・オン・ザ・ロックが好きだったな。去年の夏、ぐびぐび飲んでた。あんな濃いカルピス、俺には無理だ。紗希も咲江さんもカルピスは濃いのが好きなんだな。
あ……。もしかして……サキュバスだから……そういうのが好きなのかも知れないな……。
「はいどうぞ」
「ありがとうございます」
冷たいカルピスが火照った身体に染み渡る。咲江さんは濃いめのカルピスをストローで飲んでいた。
「あん、これくらい濃い方が美味しいのよね。喉にからみつく感じがとてもいいの……」
「そ、そうですか」
今は細いストローで濃いめのカルピス飲んでいるだけだが、夜になれば……親父のカフェラテを……そのお口で……。いかんいかん、考えるな、俺。
そういえば、今日親父遅いな。また12時過ぎるんだろうか。IT関連は大変だ。
「さて、話の続きね」
ストローから口を離して、咲江さんがしゃべり出した。
「さっきのフェロモンだけど……何時でもどこでも出ちゃうってわけじゃないの」
「あ、それ知ってます。カフェラテを飲む前に出ちゃうんですよね」
咲江さんにパンツ脱がされ、さらに、目の前で紗希にカフェラテしてもらったのだ。もう何も恥ずかしくない。ズバズバ言ってやろう。
「うーん、ちょっと違うなあ」
「え? そうなんですか? ネットではそう書いてありましたけど」
「ネットに書いてあるサキュバスの話なんて、間違いだらけよ。信じちゃ駄目」
そうなのか。
「……フェロモンはね、恋愛感情に比例して出るものなの」
「恋愛感情?」
「そう。愛している人から貰う。そのことを想像したときにだけ、出るものなのよ」
「愛している人?」
「そう。紗希ちゃんの場合……貴樹君」
俺は混乱した。どういうことなのだろう。紗希が……紗希が、俺を愛している?
「紗希ちゃん、さっき貴樹君にキスしたでしょ?」
「え、ええ」
「一生懸命誤魔化していたけど、あれが何よりの証拠ね。紗希ちゃんは貴樹君を愛しているわ。でも、おそらく、本人はその気持ちを正しく認識していないわ」
「どういうことでしょうか?」
「人間の男の人だって、悩むでしょ? 俺は彼女が好きなのか、それとも彼女の身体が……セックスが好きなのかって」
確かに、男にとって「彼女が好きなのか、それとも彼女とのセックスが好きなのか」というのは永遠のテーマだ。
俺はセックスしたことはないがな。
「サキュバスも同じなのよ。私はこの人が好きなんだろうか、それとも、この人の……出すものが好きなんだろうか、って悩むものなの」
「は、はあ……」
なんつーか……凄い話だ。
「きっと、貴樹君の出すカフェラテはとっても美味しいのよ。だから間違いなく、紗希ちゃんは貴樹君と、貴樹君のカフェラテが好き」
「そ、そんなに……美味しいんでしょうかね?」
「うん、すごく美味しいのよ、きっと」
「……ありがとうございます」
「どれくらい美味しいのかなあ。私も興味あるわ。うふふ。少し味見させてくれる? 貴樹君の濃ゆくて熱いカフェラテ!」
咲江さんが淫靡な笑みを浮かべた。
「はい」
咲江さんと俺はリビングへ行った。咲江さんが冷蔵庫から瓶入りカルピスを、冷凍庫から氷を取り出し、ガラスのコップに水を注いでカルピスを作ってくれた。
「ちょっと濃いめが私流なんだけど、貴樹君はどっちが好き? 濃いめ? 薄め? 普通?」
「あ、普通で……」
そういえば紗希はカルピス・オン・ザ・ロックが好きだったな。去年の夏、ぐびぐび飲んでた。あんな濃いカルピス、俺には無理だ。紗希も咲江さんもカルピスは濃いのが好きなんだな。
あ……。もしかして……サキュバスだから……そういうのが好きなのかも知れないな……。
「はいどうぞ」
「ありがとうございます」
冷たいカルピスが火照った身体に染み渡る。咲江さんは濃いめのカルピスをストローで飲んでいた。
「あん、これくらい濃い方が美味しいのよね。喉にからみつく感じがとてもいいの……」
「そ、そうですか」
今は細いストローで濃いめのカルピス飲んでいるだけだが、夜になれば……親父のカフェラテを……そのお口で……。いかんいかん、考えるな、俺。
そういえば、今日親父遅いな。また12時過ぎるんだろうか。IT関連は大変だ。
「さて、話の続きね」
ストローから口を離して、咲江さんがしゃべり出した。
「さっきのフェロモンだけど……何時でもどこでも出ちゃうってわけじゃないの」
「あ、それ知ってます。カフェラテを飲む前に出ちゃうんですよね」
咲江さんにパンツ脱がされ、さらに、目の前で紗希にカフェラテしてもらったのだ。もう何も恥ずかしくない。ズバズバ言ってやろう。
「うーん、ちょっと違うなあ」
「え? そうなんですか? ネットではそう書いてありましたけど」
「ネットに書いてあるサキュバスの話なんて、間違いだらけよ。信じちゃ駄目」
そうなのか。
「……フェロモンはね、恋愛感情に比例して出るものなの」
「恋愛感情?」
「そう。愛している人から貰う。そのことを想像したときにだけ、出るものなのよ」
「愛している人?」
「そう。紗希ちゃんの場合……貴樹君」
俺は混乱した。どういうことなのだろう。紗希が……紗希が、俺を愛している?
「紗希ちゃん、さっき貴樹君にキスしたでしょ?」
「え、ええ」
「一生懸命誤魔化していたけど、あれが何よりの証拠ね。紗希ちゃんは貴樹君を愛しているわ。でも、おそらく、本人はその気持ちを正しく認識していないわ」
「どういうことでしょうか?」
「人間の男の人だって、悩むでしょ? 俺は彼女が好きなのか、それとも彼女の身体が……セックスが好きなのかって」
確かに、男にとって「彼女が好きなのか、それとも彼女とのセックスが好きなのか」というのは永遠のテーマだ。
俺はセックスしたことはないがな。
「サキュバスも同じなのよ。私はこの人が好きなんだろうか、それとも、この人の……出すものが好きなんだろうか、って悩むものなの」
「は、はあ……」
なんつーか……凄い話だ。
「きっと、貴樹君の出すカフェラテはとっても美味しいのよ。だから間違いなく、紗希ちゃんは貴樹君と、貴樹君のカフェラテが好き」
「そ、そんなに……美味しいんでしょうかね?」
「うん、すごく美味しいのよ、きっと」
「……ありがとうございます」
「どれくらい美味しいのかなあ。私も興味あるわ。うふふ。少し味見させてくれる? 貴樹君の濃ゆくて熱いカフェラテ!」
咲江さんが淫靡な笑みを浮かべた。
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