13 / 53
第13話 若い子って……本当に濃ゆいのよね
しおりを挟む
会話は続く。
「カフェラテの抽出にはスタミナが必要。ということで、今日はスタミナメニューよ。あ、でも、紗希ちゃんの初カフェラテ記念ということでお赤飯の方がよかったかな?」
いや、結構です。
「スタミナとカフェラテ、どんな関係があるの?」
俺の困惑などどこ吹く風で、無邪気な紗希が聞いた。
「ふふ。大人になれば分かるわよ、紗希ちゃん」
「ふーん」
頼む。咲江さんと紗希よ。やめてくれ。どうにもこうにも、いたたまれない。
なんの話してるか、本当に分かってないのか?
そんな俺の怒りと恥ずかしさの混ざった顔を咲江さんが察したようだ。
「ごめんね、貴樹君。この話し嫌だったかな?」
「いえ、そんなに」
嫌というより、気まずいんだよ。
「ごめんね、兄さん。嫌な話だった?」
「そ、そんなことないぞ、紗希」
「ちょっと浮かれすぎたかな、私。ごめん。兄さんにとってはデリケートな話題だよね」
「だ、大丈夫、そんなにデリケートじゃないぞ」
とりあえず俺は「たはは」と、力なく笑った。
「ところで兄さん」
「なんだ?」
「何時がいい?」
「へ?」
「だーかーらー、カフェラテ。夜の」
「あ、ああ……カフェラテ……」
「あら、夜もカフェラテなの?! やだ、だったらもっとスタミナメニューにすればよかったわ! あん、もっとニンニク入れとけば良かったわ!」
いや、結構です咲江さん。
「若い子のカフェラテかぁ。思い出すわ。若い子のカフェラテ、本当に濃ゆいのよねぇ……」
うっとり遠くを見つめる咲江さん。時々俺をチラ見する。気持ち下。つか、あそこ。
「そっかあ、貴樹君の、濃ゆいんだ……」
えっと……その視線とお言葉、どういう意味ですか?
「やっぱり若い方が濃ゆいの?」
紗希もういい。
「そりゃ、もう! コクと香りが段違いなの!」
「ふーん……」
紗希も俺を見る。咲江さん同様、視線が低い。つか、(略
「えーと、カフェラテの時間だったっけ、紗希?」
この話題を終わらせたい俺。話を切り替える。
「うん」
「お風呂上がりはどうだ?」
「お風呂上がり?」
「そうだ。き、綺麗になってるし」
カフェラテといえど食品。飲食業に従事するもの、手洗いは基本中の基本だ。入浴後ならなおよし。おそらく。
「わかった。兄さんの部屋に行けばいいかな?」
「お、おう」
「楽しみだな、夜のカフェラテ。兄さんは?」
「ふあっ? そ、そうだな、俺としても、紗希のためにカフェラテするのは、楽しみだ」
「また気持ちいいといいね」
「だ、だな」
俺のセリフを聞いた咲江さんが「あらまあ」と笑った。そして、
「そっか、貴樹君気持ちよかったんだ」
と、続けた。
「え、ええ。まあ」
「紗希ちゃんのお口、最高?」
「えーっと、その、なんつーか……最高でした」
血が繋がっていないとはいえ母親の前だ。カフェラテで「気持ちいい」とか「お口最高」とか話題にするのはとても恥ずかしいんだが、そのへん、分かって貰えないのだろうか?
「お風呂上がりかあ……優しいなあ、貴樹君。ちゃんと洗って綺麗にするんだね。衛生的にはそれが一番だものね。紗希ちゃん思いなんだ」
「あ、ありがとうございます」
ここ、お礼を言うところか?
「石けんの香りがお口に広がると、ああ、愛されてるなって思えるのよねぇ……」
うっとりとした目で咲江さんが言った。
「いいなあ、紗希ちゃん。こんな優しい兄さんで。こんなに愛情たっぷりなら、きっと濃くて新鮮で美味しいのでしょうね」
「そうだよ。兄さん、優しいんだ。優しいから濃ゆいのかな?」
咲江さん。頼む。この会話……限界です。これ以上、我慢は無理です……。マシンからなんか出そうです……。
「そっか。じゃ、お母さんにもすこし、カフェラテ分けてもらおうかな? いいよね、優しい貴樹君?」
「はい、もちろ……え、えええっ!」
ななななな何を言ってるんだこの人は!?
「もー、お母さん、だめだよ。血が繋がっていないといっても、兄さんお母さんの息子なんだよ?」
「だから?」
「兄さんは兄さん! 私のなの!」
「紗希ちゃんのケチ。ね、貴樹君、別にいいよね? 一杯だけ、義母《おかあ》さんのためにカフェラテくれない?」
「お、俺は、そ、その、紗希にしか提供しない主義なんで」
ドギマギしながら俺は咲江さんに言った。紗希はちょっと怒っている。しばらくの沈黙のあと、咲江さんが笑い出した。
「もう、冗談よ、二人とも。私はパパからちゃんと貰ってるからいいの。ごめんね、貴樹君。あまりにも貴樹君がかわいいから、ちょっとからかっちゃったの」
咲江さんが笑う。しれっと「パパからちゃんと貰ってる」って言ったよな、今。だめだ、咲江さんがカフェラテしている姿を想像してしまう。
「さ、お食事も済んだことだし、紗希ちゃん。お風呂にしなさい」
「はーい」
咲江さんは食器を食洗機に突っ込みはじめた。
「あ、そうだ!」
咲江さんがポンと手を叩く。
「紗希ちゃん、貴樹君と一緒にお風呂に入ったらいいのよ! 兄妹でしょ? 問題ないわ! それに……きっと、濃ゆくなるわよ! なんなら、お風呂でカフェラテしたら?」
はあああ? お風呂でカフェラテ!? 湯船の中で? そりゃ、露天風呂では月見酒とかあるけど! あるけど!
……カフェラテは駄目だろう? ホットドリンクだぞ? のぼせるだろ!
「あ……えーと……そ、その……あう、あう」
俺が返事に困っていると、
「あのさー、お母さん。私と兄さんは、兄妹なの! 血は繋がっていないけど、兄妹なの! それも高校生の! 高校生の兄妹が一緒にお風呂入るわけ無いでしょ? 恥ずかしいよ、さすがに」
と紗希が咲江さんに抗議した。乳首が透けているのは問題ないのかよ、と俺は心の中で紗希に突っ込む。
「そっか、紗希ちゃん、もう高校生だもんね」
咲江さんが納得した。俺は少しだけがっかりした。
「じゃ、先にお風呂入るね、兄さん」
「ああ。じゃあ、俺は……試験勉強しておくよ」
咲江さんにごちそうさまを言って、俺は自分の部屋に戻った。
「ふう……」
思わずため息が出た。咲江さんとあんなにしゃべったのは初めてだった。いつもは紗希がだーっと色々しゃべって、ニコニコ相づちを打つだけなのだ。あんなに赤裸々に直球な人とは知らなかった。
親父は咲江さんがサキュバスって知らないのか。大人だからな。夫婦だからな。普通にセックスして……最後は……。
あとはご想像にお任せします。
「カフェラテの抽出にはスタミナが必要。ということで、今日はスタミナメニューよ。あ、でも、紗希ちゃんの初カフェラテ記念ということでお赤飯の方がよかったかな?」
いや、結構です。
「スタミナとカフェラテ、どんな関係があるの?」
俺の困惑などどこ吹く風で、無邪気な紗希が聞いた。
「ふふ。大人になれば分かるわよ、紗希ちゃん」
「ふーん」
頼む。咲江さんと紗希よ。やめてくれ。どうにもこうにも、いたたまれない。
なんの話してるか、本当に分かってないのか?
そんな俺の怒りと恥ずかしさの混ざった顔を咲江さんが察したようだ。
「ごめんね、貴樹君。この話し嫌だったかな?」
「いえ、そんなに」
嫌というより、気まずいんだよ。
「ごめんね、兄さん。嫌な話だった?」
「そ、そんなことないぞ、紗希」
「ちょっと浮かれすぎたかな、私。ごめん。兄さんにとってはデリケートな話題だよね」
「だ、大丈夫、そんなにデリケートじゃないぞ」
とりあえず俺は「たはは」と、力なく笑った。
「ところで兄さん」
「なんだ?」
「何時がいい?」
「へ?」
「だーかーらー、カフェラテ。夜の」
「あ、ああ……カフェラテ……」
「あら、夜もカフェラテなの?! やだ、だったらもっとスタミナメニューにすればよかったわ! あん、もっとニンニク入れとけば良かったわ!」
いや、結構です咲江さん。
「若い子のカフェラテかぁ。思い出すわ。若い子のカフェラテ、本当に濃ゆいのよねぇ……」
うっとり遠くを見つめる咲江さん。時々俺をチラ見する。気持ち下。つか、あそこ。
「そっかあ、貴樹君の、濃ゆいんだ……」
えっと……その視線とお言葉、どういう意味ですか?
「やっぱり若い方が濃ゆいの?」
紗希もういい。
「そりゃ、もう! コクと香りが段違いなの!」
「ふーん……」
紗希も俺を見る。咲江さん同様、視線が低い。つか、(略
「えーと、カフェラテの時間だったっけ、紗希?」
この話題を終わらせたい俺。話を切り替える。
「うん」
「お風呂上がりはどうだ?」
「お風呂上がり?」
「そうだ。き、綺麗になってるし」
カフェラテといえど食品。飲食業に従事するもの、手洗いは基本中の基本だ。入浴後ならなおよし。おそらく。
「わかった。兄さんの部屋に行けばいいかな?」
「お、おう」
「楽しみだな、夜のカフェラテ。兄さんは?」
「ふあっ? そ、そうだな、俺としても、紗希のためにカフェラテするのは、楽しみだ」
「また気持ちいいといいね」
「だ、だな」
俺のセリフを聞いた咲江さんが「あらまあ」と笑った。そして、
「そっか、貴樹君気持ちよかったんだ」
と、続けた。
「え、ええ。まあ」
「紗希ちゃんのお口、最高?」
「えーっと、その、なんつーか……最高でした」
血が繋がっていないとはいえ母親の前だ。カフェラテで「気持ちいい」とか「お口最高」とか話題にするのはとても恥ずかしいんだが、そのへん、分かって貰えないのだろうか?
「お風呂上がりかあ……優しいなあ、貴樹君。ちゃんと洗って綺麗にするんだね。衛生的にはそれが一番だものね。紗希ちゃん思いなんだ」
「あ、ありがとうございます」
ここ、お礼を言うところか?
「石けんの香りがお口に広がると、ああ、愛されてるなって思えるのよねぇ……」
うっとりとした目で咲江さんが言った。
「いいなあ、紗希ちゃん。こんな優しい兄さんで。こんなに愛情たっぷりなら、きっと濃くて新鮮で美味しいのでしょうね」
「そうだよ。兄さん、優しいんだ。優しいから濃ゆいのかな?」
咲江さん。頼む。この会話……限界です。これ以上、我慢は無理です……。マシンからなんか出そうです……。
「そっか。じゃ、お母さんにもすこし、カフェラテ分けてもらおうかな? いいよね、優しい貴樹君?」
「はい、もちろ……え、えええっ!」
ななななな何を言ってるんだこの人は!?
「もー、お母さん、だめだよ。血が繋がっていないといっても、兄さんお母さんの息子なんだよ?」
「だから?」
「兄さんは兄さん! 私のなの!」
「紗希ちゃんのケチ。ね、貴樹君、別にいいよね? 一杯だけ、義母《おかあ》さんのためにカフェラテくれない?」
「お、俺は、そ、その、紗希にしか提供しない主義なんで」
ドギマギしながら俺は咲江さんに言った。紗希はちょっと怒っている。しばらくの沈黙のあと、咲江さんが笑い出した。
「もう、冗談よ、二人とも。私はパパからちゃんと貰ってるからいいの。ごめんね、貴樹君。あまりにも貴樹君がかわいいから、ちょっとからかっちゃったの」
咲江さんが笑う。しれっと「パパからちゃんと貰ってる」って言ったよな、今。だめだ、咲江さんがカフェラテしている姿を想像してしまう。
「さ、お食事も済んだことだし、紗希ちゃん。お風呂にしなさい」
「はーい」
咲江さんは食器を食洗機に突っ込みはじめた。
「あ、そうだ!」
咲江さんがポンと手を叩く。
「紗希ちゃん、貴樹君と一緒にお風呂に入ったらいいのよ! 兄妹でしょ? 問題ないわ! それに……きっと、濃ゆくなるわよ! なんなら、お風呂でカフェラテしたら?」
はあああ? お風呂でカフェラテ!? 湯船の中で? そりゃ、露天風呂では月見酒とかあるけど! あるけど!
……カフェラテは駄目だろう? ホットドリンクだぞ? のぼせるだろ!
「あ……えーと……そ、その……あう、あう」
俺が返事に困っていると、
「あのさー、お母さん。私と兄さんは、兄妹なの! 血は繋がっていないけど、兄妹なの! それも高校生の! 高校生の兄妹が一緒にお風呂入るわけ無いでしょ? 恥ずかしいよ、さすがに」
と紗希が咲江さんに抗議した。乳首が透けているのは問題ないのかよ、と俺は心の中で紗希に突っ込む。
「そっか、紗希ちゃん、もう高校生だもんね」
咲江さんが納得した。俺は少しだけがっかりした。
「じゃ、先にお風呂入るね、兄さん」
「ああ。じゃあ、俺は……試験勉強しておくよ」
咲江さんにごちそうさまを言って、俺は自分の部屋に戻った。
「ふう……」
思わずため息が出た。咲江さんとあんなにしゃべったのは初めてだった。いつもは紗希がだーっと色々しゃべって、ニコニコ相づちを打つだけなのだ。あんなに赤裸々に直球な人とは知らなかった。
親父は咲江さんがサキュバスって知らないのか。大人だからな。夫婦だからな。普通にセックスして……最後は……。
あとはご想像にお任せします。
0
お気に入りに追加
35
あなたにおすすめの小説
ヤンデレ美少女転校生と共に体育倉庫に閉じ込められ、大問題になりましたが『結婚しています!』で乗り切った嘘のような本当の話
桜井正宗
青春
――結婚しています!
それは二人だけの秘密。
高校二年の遙と遥は結婚した。
近年法律が変わり、高校生(十六歳)からでも結婚できるようになっていた。だから、問題はなかった。
キッカケは、体育倉庫に閉じ込められた事件から始まった。校長先生に問い詰められ、とっさに誤魔化した。二人は退学の危機を乗り越える為に本当に結婚することにした。
ワケありヤンデレ美少女転校生の『小桜 遥』と”新婚生活”を開始する――。
*結婚要素あり
*ヤンデレ要素あり
大好きな幼なじみが超イケメンの彼女になったので諦めたって話
家紋武範
青春
大好きな幼なじみの奈都(なつ)。
高校に入ったら告白してラブラブカップルになる予定だったのに、超イケメンのサッカー部の柊斗(シュート)の彼女になっちまった。
全く勝ち目がないこの恋。
潔く諦めることにした。
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
手が届かないはずの高嶺の花が幼馴染の俺にだけベタベタしてきて、あと少しで我慢も限界かもしれない
みずがめ
恋愛
宮坂葵は可愛くて気立てが良くて社長令嬢で……あと俺の幼馴染だ。
葵は学内でも屈指の人気を誇る女子。けれど彼女に告白をする男子は数える程度しかいなかった。
なぜか? 彼女が高嶺の花すぎたからである。
その美貌と肩書に誰もが気後れしてしまう。葵に告白する数少ない勇者も、ことごとく散っていった。
そんな誰もが憧れる美少女は、今日も俺と二人きりで無防備な姿をさらしていた。
幼馴染だからって、とっくに体つきは大人へと成長しているのだ。彼女がいつまでも子供気分で困っているのは俺ばかりだった。いつかはわからせなければならないだろう。
……本当にわからせられるのは俺の方だということを、この時点ではまだわかっちゃいなかったのだ。
百合系サキュバスにモテてしまっていると言う話
釧路太郎
キャラ文芸
名門零楼館高校はもともと女子高であったのだが、様々な要因で共学になって数年が経つ。
文武両道を掲げる零楼館高校はスポーツ分野だけではなく進学実績も全国レベルで見ても上位に食い込んでいるのであった。
そんな零楼館高校の歴史において今まで誰一人として選ばれたことのない“特別指名推薦”に選ばれたのが工藤珠希なのである。
工藤珠希は身長こそ平均を超えていたが、運動や学力はいたって平均クラスであり性格の良さはあるものの特筆すべき才能も無いように見られていた。
むしろ、彼女の幼馴染である工藤太郎は様々な部活の助っ人として活躍し、中学生でありながら様々な競技のプロ団体からスカウトが来るほどであった。更に、学力面においても優秀であり国内のみならず海外への進学も不可能ではないと言われるほどであった。
“特別指名推薦”の話が学校に来た時は誰もが相手を間違えているのではないかと疑ったほどであったが、零楼館高校関係者は工藤珠希で間違いないという。
工藤珠希と工藤太郎は血縁関係はなく、複雑な家庭環境であった工藤太郎が幼いころに両親を亡くしたこともあって彼は工藤家の養子として迎えられていた。
兄妹同然に育った二人ではあったが、お互いが相手の事を守ろうとする良き関係であり、恋人ではないがそれ以上に信頼しあっている。二人の関係性は苗字が同じという事もあって夫婦と揶揄されることも多々あったのだ。
工藤太郎は県外にあるスポーツ名門校からの推薦も来ていてほぼ内定していたのだが、工藤珠希が零楼館高校に入学することを決めたことを受けて彼も零楼館高校を受験することとなった。
スポーツ分野でも名をはせている零楼館高校に工藤太郎が入学すること自体は何の違和感もないのだが、本来入学する予定であった高校関係者は落胆の声をあげていたのだ。だが、彼の出自も相まって彼の意志を否定する者は誰もいなかったのである。
二人が入学する零楼館高校には外に出ていない秘密があるのだ。
零楼館高校に通う生徒のみならず、教員職員運営者の多くがサキュバスでありそのサキュバスも一般的に知られているサキュバスと違い女性を対象とした変異種なのである。
かつては“秘密の花園”と呼ばれた零楼館女子高等学校もそういった意味を持っていたのだった。
ちなみに、工藤珠希は工藤太郎の事を好きなのだが、それは誰にも言えない秘密なのである。
この作品は「小説家になろう」「カクヨム」「ノベルアッププラス」「ノベルバ」「ノベルピア」にも掲載しております。
セクスカリバーをヌキました!
桂
ファンタジー
とある世界の森の奥地に真の勇者だけに抜けると言い伝えられている聖剣「セクスカリバー」が岩に刺さって存在していた。
国一番の剣士の少女ステラはセクスカリバーを抜くことに成功するが、セクスカリバーはステラの膣を鞘代わりにして収まってしまう。
ステラはセクスカリバーを抜けないまま武闘会に出場して……
僕が美少女になったせいで幼馴染が百合に目覚めた
楠富 つかさ
恋愛
ある朝、目覚めたら女の子になっていた主人公と主人公に恋をしていたが、女の子になって主人公を見て百合に目覚めたヒロインのドタバタした日常。
この作品はハーメルン様でも掲載しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる