156 / 214
155解き放つ
しおりを挟む
「コトリ様」
その秀麗な出で立ちに、コトリの心臓は止まりそうになる。
その人物の格好は、窓から見下ろした街にいる民のような異国風のもの。だが、精悍な顔立ちは完全に記憶通り、ヨロズ屋の主人なのである。
「あなた、紫の一員として、こんなところまで来てくださったの?」
まさか、彼だとは思っていなかった。ヨロズ屋には商売柄、移動も慣れているだろうし、人脈も見込まれる。コトリの捜索に手を割いてくれてるかもしれないとは思っていたが、単身こんな城にまで乗り込んでくるなんて。
コトリは、柵まで駆け寄った。ここまで来ると、見張りの男が深く眠り込んでいることが分かる。きっと神具によるものなのだろう。
「いえ、個人的な理由がありまして」
ソウは、挙動不審なコトリに、とろけるような笑みを向けている。ただの安堵だけではない、別の何かをたたえているのだ。
すると、急にコトリの胸元が熱くなり始めた。驚いて手をやると、そこにはカケルから貰った赤い石があって、光を発している。
「ちゃんと、持ってくださっていて良かった」
はっとして顔を上げると、ソウも胸元から光る石を取り出してきた。それは、青く輝いている。
「この二つの石は対になっています。国の礎を削り取ったものでもあるのですよ。これらは、大昔、一つの石でもありました。故に、引き合ってしまうのです」
「え、どういう……? これは、ソラの王様からいただいた大切なもので、なぜあなたが」
コトリは訳が分からず、上手く言葉にならない。話の内容もそうだが、以前ヨロズ屋の屋上で共に甘味を食べた時のような、ふんわりとした空気になってしまうのだ。ずっと張り詰めていた緊張が解けて、優しく壊れてしまいそうな。まだ助かったわけではないのだから、気を抜いてはいけないのに。そんな不安に、心が塗りつぶされてしまう。
すると、ソウはコトリのすぐ目の前までやってきて、片膝をついて彼女を見上げた。
「まずは、謝罪させてください。そして、どうか許してください」
そして、手妻のように、どこからか取り出してきた一枚の紙を掲げるようにしてコトリへ差し出す。
「私と、名の交換をしていただけませんか?」
コトリは、それを柵越しに見つめて、息を呑んだ。そこに合ったのは、クレナとソラの古語で書かれた文字。
『架瑠』
コトリの知識では、こう読めるはずだ。
「カケル……様?」
目の前にいる人物の名は、ソウのはず。しかし、カケル。そして、紙と続けざまに出された筆。その端には青、紫、黒、銀の色を使った組紐がぶら下がっていて、ご丁寧にソラ王家の紋章が入った金の飾りもついている。さらには、不思議な光る青い石。
「本当に、カケル様?」
コトリは、ついに自分の気が触れてしまって、幻想を見ているのか、死ぬ直前の走馬灯として願望の世界を覗き見ているのではないかと思った。
名の交換は、普通、女から申し出るものだ。それを男であり、一国の王である人物がするなんて。
しかも、長年身を焦がすように想い続けてきた人からなされているのだ。
現実味が、全く無い。
「これは、夢?」
もはやコトリの声は蝋燭の灯りのような儚さで、うわ言に近い。彼女が倒れてしまうのではないかと思ったカケルは、柵越しにコトリの手を取った。
「ずっと、ずっと、お慕いしておりました。あまりにも愛しくて、たまらなくて、クレナの商人になりすましたのが十年前です。あなたを一目見たくて、神具師としての腕を磨き、王宮の侍女であるサヨ様に近づきました。そして運良く、あなたのシェンシャンを創らせてもらえただけでも、この上ない幸運でしたが、もう我慢できません」
コトリは、未だ信じられない気持ちで相対する男の顔を見つめる。ずっと被り布で見えなかったその人が、素顔を晒している。さらには、火傷しそうなぐらい熱い視線を向けられている。コトリ自身も、そうだ。今、二人の間にあるのは帝国が用意した、目の前の重々しい柵だけ。
「名を、いただけませんでしょうか。どうか、我が妻に」
カケルは懇願するように声を絞り、そっと祈るようにして目を伏せる。
突然、牢の窓から白い光が差し込み始めた。空に晴れ間が出てきたらしい。それが、舞台の上の照明のようにして、二人の手元に注がれる。
コトリは、紙と筆を受け取った。
瞬時、今まで彼の正体に気づけなかった悔しさや恥ずかしさなど、様々な事が頭をよぎったが、もう全てどうでも良い。
絶体絶命の孤独や死にも近い境地を前に、颯爽と現れた愛する人。他には誰も来てくれないぐらい、故郷から遠く離れた地にまで、ちゃんと迎えにきてくれた。何より、心からの言葉をくれて、行動で示してくれた。
それに報いたい。
長年育ててきた自身の想いを今、解き放つ時。
筆が記す。
『琴璃』
二人の名が紙の上に並んだ。
カケルが極上の笑みを浮かべる。
「私は貴方の名を支配して、貴方は私の名を支配して、二人は二人の時を支配する。死が二人を分かちても神の下、共に在らんことを誓います」
カケルは、言葉と共に、神具らしき腕輪の一つを発動させ、二人を隔てる柵に力を加えていった。牢の見張りの話では、国の名にもなっているアダマンタイトという特殊金属が使われているという堅牢な柵が、ものの見事に柔らかくなり、カケルの手に押されて、しなっていく。コトリは、呆気にとられて眺めていることしかできない。
やがて、柵の間隔が広がって、コトリが抜け出せるぐらいの隙間ができた。
コトリは名をしたためた紙をカケルに差し出し、大きく頷く。通常、この後は紙を燃やして、灰を互いに持っておくものである。しかし、カケルは別の方法を考えていた。
「私達の場合は、こうしましょう。ほら、もっと近づいて」
二人の肘が触れそうになるほど近づくと、互いの胸元にある赤と青の光が真ん中で重なり合い、そこだけ紫色になる。カケルは、そこに折り畳んだ名の紙をかざすと、たちまち紙は消えてなくなってしまった。
「これで、お互いの名は、お互いの石に入ります」
カケルが拘りに拘りに抜いて用意していた仕掛けだった。
「これで私、カケル様と」
コトリは感極まって、すすり泣きにも近くなっている。身分を捨ててさえ、この人のものになりたかった。それが、ついに叶えられるのだ。
「そうだよ。もう、大丈夫。誰にもやらない。コトリは俺のものだ」
カケルは筆を片付けると、コトリをそっと抱き寄せた。コトリも、ピタリとカケルに寄り添う。カケルの上衣、大きく空いた襟ぐりから出る、頼もしい鎖骨に、コツンと額をつけると、どこか落ち着く匂いがした。
たちまちコトリは、自分が現実の世界に在るということ、カケルと共に居るということを実感する。こんなに幸せなことが存在するなんて、知らなかった。
「カケル様、ありがとうございます。私も、ずっと、ずっと、好きでした。これからも、ずっと、ずっと」
コトリの胸元の石のように、顔を赤らめるカケルは、酔いそうなほどの色気と喜びで溢れている。それを、花を背負っているかのような華やかな愛らしさをもって見つめ返すコトリ。暗黒の地獄の闇が晴れて、神のおわす白い世界にやってきたかのよう。
どちらからともなく、二人の顔が近づいていって――――。
合わさる二人の合間から、さらに強い紫の光が眩いばかりに輝き始めた。
雨の音は、もうしない。
その秀麗な出で立ちに、コトリの心臓は止まりそうになる。
その人物の格好は、窓から見下ろした街にいる民のような異国風のもの。だが、精悍な顔立ちは完全に記憶通り、ヨロズ屋の主人なのである。
「あなた、紫の一員として、こんなところまで来てくださったの?」
まさか、彼だとは思っていなかった。ヨロズ屋には商売柄、移動も慣れているだろうし、人脈も見込まれる。コトリの捜索に手を割いてくれてるかもしれないとは思っていたが、単身こんな城にまで乗り込んでくるなんて。
コトリは、柵まで駆け寄った。ここまで来ると、見張りの男が深く眠り込んでいることが分かる。きっと神具によるものなのだろう。
「いえ、個人的な理由がありまして」
ソウは、挙動不審なコトリに、とろけるような笑みを向けている。ただの安堵だけではない、別の何かをたたえているのだ。
すると、急にコトリの胸元が熱くなり始めた。驚いて手をやると、そこにはカケルから貰った赤い石があって、光を発している。
「ちゃんと、持ってくださっていて良かった」
はっとして顔を上げると、ソウも胸元から光る石を取り出してきた。それは、青く輝いている。
「この二つの石は対になっています。国の礎を削り取ったものでもあるのですよ。これらは、大昔、一つの石でもありました。故に、引き合ってしまうのです」
「え、どういう……? これは、ソラの王様からいただいた大切なもので、なぜあなたが」
コトリは訳が分からず、上手く言葉にならない。話の内容もそうだが、以前ヨロズ屋の屋上で共に甘味を食べた時のような、ふんわりとした空気になってしまうのだ。ずっと張り詰めていた緊張が解けて、優しく壊れてしまいそうな。まだ助かったわけではないのだから、気を抜いてはいけないのに。そんな不安に、心が塗りつぶされてしまう。
すると、ソウはコトリのすぐ目の前までやってきて、片膝をついて彼女を見上げた。
「まずは、謝罪させてください。そして、どうか許してください」
そして、手妻のように、どこからか取り出してきた一枚の紙を掲げるようにしてコトリへ差し出す。
「私と、名の交換をしていただけませんか?」
コトリは、それを柵越しに見つめて、息を呑んだ。そこに合ったのは、クレナとソラの古語で書かれた文字。
『架瑠』
コトリの知識では、こう読めるはずだ。
「カケル……様?」
目の前にいる人物の名は、ソウのはず。しかし、カケル。そして、紙と続けざまに出された筆。その端には青、紫、黒、銀の色を使った組紐がぶら下がっていて、ご丁寧にソラ王家の紋章が入った金の飾りもついている。さらには、不思議な光る青い石。
「本当に、カケル様?」
コトリは、ついに自分の気が触れてしまって、幻想を見ているのか、死ぬ直前の走馬灯として願望の世界を覗き見ているのではないかと思った。
名の交換は、普通、女から申し出るものだ。それを男であり、一国の王である人物がするなんて。
しかも、長年身を焦がすように想い続けてきた人からなされているのだ。
現実味が、全く無い。
「これは、夢?」
もはやコトリの声は蝋燭の灯りのような儚さで、うわ言に近い。彼女が倒れてしまうのではないかと思ったカケルは、柵越しにコトリの手を取った。
「ずっと、ずっと、お慕いしておりました。あまりにも愛しくて、たまらなくて、クレナの商人になりすましたのが十年前です。あなたを一目見たくて、神具師としての腕を磨き、王宮の侍女であるサヨ様に近づきました。そして運良く、あなたのシェンシャンを創らせてもらえただけでも、この上ない幸運でしたが、もう我慢できません」
コトリは、未だ信じられない気持ちで相対する男の顔を見つめる。ずっと被り布で見えなかったその人が、素顔を晒している。さらには、火傷しそうなぐらい熱い視線を向けられている。コトリ自身も、そうだ。今、二人の間にあるのは帝国が用意した、目の前の重々しい柵だけ。
「名を、いただけませんでしょうか。どうか、我が妻に」
カケルは懇願するように声を絞り、そっと祈るようにして目を伏せる。
突然、牢の窓から白い光が差し込み始めた。空に晴れ間が出てきたらしい。それが、舞台の上の照明のようにして、二人の手元に注がれる。
コトリは、紙と筆を受け取った。
瞬時、今まで彼の正体に気づけなかった悔しさや恥ずかしさなど、様々な事が頭をよぎったが、もう全てどうでも良い。
絶体絶命の孤独や死にも近い境地を前に、颯爽と現れた愛する人。他には誰も来てくれないぐらい、故郷から遠く離れた地にまで、ちゃんと迎えにきてくれた。何より、心からの言葉をくれて、行動で示してくれた。
それに報いたい。
長年育ててきた自身の想いを今、解き放つ時。
筆が記す。
『琴璃』
二人の名が紙の上に並んだ。
カケルが極上の笑みを浮かべる。
「私は貴方の名を支配して、貴方は私の名を支配して、二人は二人の時を支配する。死が二人を分かちても神の下、共に在らんことを誓います」
カケルは、言葉と共に、神具らしき腕輪の一つを発動させ、二人を隔てる柵に力を加えていった。牢の見張りの話では、国の名にもなっているアダマンタイトという特殊金属が使われているという堅牢な柵が、ものの見事に柔らかくなり、カケルの手に押されて、しなっていく。コトリは、呆気にとられて眺めていることしかできない。
やがて、柵の間隔が広がって、コトリが抜け出せるぐらいの隙間ができた。
コトリは名をしたためた紙をカケルに差し出し、大きく頷く。通常、この後は紙を燃やして、灰を互いに持っておくものである。しかし、カケルは別の方法を考えていた。
「私達の場合は、こうしましょう。ほら、もっと近づいて」
二人の肘が触れそうになるほど近づくと、互いの胸元にある赤と青の光が真ん中で重なり合い、そこだけ紫色になる。カケルは、そこに折り畳んだ名の紙をかざすと、たちまち紙は消えてなくなってしまった。
「これで、お互いの名は、お互いの石に入ります」
カケルが拘りに拘りに抜いて用意していた仕掛けだった。
「これで私、カケル様と」
コトリは感極まって、すすり泣きにも近くなっている。身分を捨ててさえ、この人のものになりたかった。それが、ついに叶えられるのだ。
「そうだよ。もう、大丈夫。誰にもやらない。コトリは俺のものだ」
カケルは筆を片付けると、コトリをそっと抱き寄せた。コトリも、ピタリとカケルに寄り添う。カケルの上衣、大きく空いた襟ぐりから出る、頼もしい鎖骨に、コツンと額をつけると、どこか落ち着く匂いがした。
たちまちコトリは、自分が現実の世界に在るということ、カケルと共に居るということを実感する。こんなに幸せなことが存在するなんて、知らなかった。
「カケル様、ありがとうございます。私も、ずっと、ずっと、好きでした。これからも、ずっと、ずっと」
コトリの胸元の石のように、顔を赤らめるカケルは、酔いそうなほどの色気と喜びで溢れている。それを、花を背負っているかのような華やかな愛らしさをもって見つめ返すコトリ。暗黒の地獄の闇が晴れて、神のおわす白い世界にやってきたかのよう。
どちらからともなく、二人の顔が近づいていって――――。
合わさる二人の合間から、さらに強い紫の光が眩いばかりに輝き始めた。
雨の音は、もうしない。
0
お気に入りに追加
22
あなたにおすすめの小説
あなたの子ですが、内緒で育てます
椿蛍
恋愛
「本当にあなたの子ですか?」
突然現れた浮気相手、私の夫である国王陛下の子を身籠っているという。
夫、王妃の座、全て奪われ冷遇される日々――王宮から、追われた私のお腹には陛下の子が宿っていた。
私は強くなることを決意する。
「この子は私が育てます!」
お腹にいる子供は王の子。
王の子だけが不思議な力を持つ。
私は育った子供を連れて王宮へ戻る。
――そして、私を追い出したことを後悔してください。
※夫の後悔、浮気相手と虐げられからのざまあ
※他サイト様でも掲載しております。
※hotランキング1位&エールありがとうございます!
【完結】いてもいなくてもいい妻のようですので 妻の座を返上いたします!
ユユ
恋愛
夫とは卒業と同時に婚姻、
1年以内に妊娠そして出産。
跡継ぎを産んで女主人以上の
役割を果たしていたし、
円満だと思っていた。
夫の本音を聞くまでは。
そして息子が他人に思えた。
いてもいなくてもいい存在?萎んだ花?
分かりました。どうぞ若い妻をお迎えください。
* 作り話です
* 完結保証付き
* 暇つぶしにどうぞ
娼館で元夫と再会しました
無味無臭(不定期更新)
恋愛
公爵家に嫁いですぐ、寡黙な夫と厳格な義父母との関係に悩みホームシックにもなった私は、ついに耐えきれず離縁状を机に置いて嫁ぎ先から逃げ出した。
しかし実家に帰っても、そこに私の居場所はない。
連れ戻されてしまうと危惧した私は、自らの体を売って生計を立てることにした。
「シーク様…」
どうして貴方がここに?
元夫と娼館で再会してしまうなんて、なんという不運なの!
挙式後すぐに離婚届を手渡された私は、この結婚は予め捨てられることが確定していた事実を知らされました
結城芙由奈
恋愛
【結婚した日に、「君にこれを預けておく」と離婚届を手渡されました】
今日、私は子供の頃からずっと大好きだった人と結婚した。しかし、式の後に絶望的な事を彼に言われた。
「ごめん、本当は君とは結婚したくなかったんだ。これを預けておくから、その気になったら提出してくれ」
そう言って手渡されたのは何と離婚届けだった。
そしてどこまでも冷たい態度の夫の行動に傷つけられていく私。
けれどその裏には私の知らない、ある深い事情が隠されていた。
その真意を知った時、私は―。
※暫く鬱展開が続きます
※他サイトでも投稿中
あの子を好きな旦那様
はるきりょう
恋愛
「クレアが好きなんだ」
目の前の男がそう言うのをただ、黙って聞いていた。目の奥に、熱い何かがあるようで、真剣な想いであることはすぐにわかった。きっと、嬉しかったはずだ。その名前が、自分の名前だったら。そう思いながらローラ・グレイは小さく頷く。
※小説家になろうサイト様に掲載してあります。
初夜に「俺がお前を抱く事は無い!」と叫んだら長年の婚約者だった新妻に「気持ち悪い」と言われた上に父にも予想外の事を言われた男とその浮気女の話
ラララキヲ
恋愛
長年の婚約者を欺いて平民女と浮気していた侯爵家長男。3年後の白い結婚での離婚を浮気女に約束して、新妻の寝室へと向かう。
初夜に「俺がお前を抱く事は無い!」と愛する夫から宣言された無様な女を嘲笑う為だけに。
しかし寝室に居た妻は……
希望通りの白い結婚と愛人との未来輝く生活の筈が……全てを周りに知られていた上に自分の父親である侯爵家当主から言われた言葉は──
一人の女性を蹴落として掴んだ彼らの未来は……──
<【ざまぁ編】【イリーナ編】【コザック第二の人生編(ザマァ有)】となりました>
◇テンプレ浮気クソ男女。
◇軽い触れ合い表現があるのでR15に
◇ふんわり世界観。ゆるふわ設定。
◇ご都合展開。矛盾は察して下さい…
◇なろうにも上げてます。
※HOTランキング入り(1位)!?[恋愛::3位]ありがとうございます!恐縮です!期待に添えればよいのですがッ!!(;><)
裏切りの代償
志波 連
恋愛
伯爵令嬢であるキャンディは婚約者ニックの浮気を知り、婚約解消を願い出るが1年間の再教育を施すというニックの父親の言葉に願いを取り下げ、家出を決行した。
家庭教師という職を得て充実した日々を送るキャンディの前に父親が現れた。
連れ帰られ無理やりニックと結婚させられたキャンディだったが、子供もできてこれも人生だと思い直し、ニックの妻として人生を全うしようとする。
しかしある日ニックが浮気をしていることをしり、我慢の限界を迎えたキャンディは、友人の手を借りながら人生を切り開いていくのだった。
他サイトでも掲載しています。
R15を保険で追加しました。
表紙は写真AC様よりダウンロードしました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる