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122新年の宴
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あまのいわたて。コトリは、見知らぬ言葉の意味を考える。『いわ』と入っているので、何らかの岩なのであろうか。
視界が現実のものに変わるにつれ、どこか朧げだった意識もはっきりしたものに戻っていく。深い海底から水面に浮上していくかのような不思議な開放感を味わいつつ、無意識のうちに弾片を動かしていった。
シャラン。と鳴って、はっとする。どうやら、これが曲の最後の音だったらしい。コトリを中心として、神気の波がどこか彼方まですっと広がっていく。真っ白で清らかで澄み切った何かが、遠く遠くまで確かに駆け抜けていくのを感じた。
慌てて頭を下げると、シェンシャンをきゅっと胸に抱えて自分の座所へ戻る。これが合図となり、宴は次の段階へ移ることになった。ここからは歓談をしながらの食事となる。女官達がぞろぞろとやってきて、給仕を始めた。
にわかに騒々しくなる広間。
見ると、早速サトリがソラのクロガに話しかけているではないか。コトリは、こっそりと拳を小さく握ると、再び向かい側にある帳台を仰ぎ見た。カケルに声をかけたい。しかし、帳の向こう側の彼は王なのである。やはり王女の身では恐れ多すぎる。
すると、コトリの思いが通じたのか、帳の裾が脇へ寄せられて、中の人が少しだけ表側へ出てきたではないか。
「コトリ様」
心臓が跳ねる。コトリは姿勢を正した後、軽く頭を下げた。
「私達の仲です。そのように畏まらないでください」
「あ、あの、御即位おめでとうございます」
「どうもありがとう。先日は寿ぎの調べを奏でてくださったとか。ソラのあらゆる社が、姫からの祝を受け取ったと王宮に連絡してきました。こんなに嬉しいことはありません」
まさか、こんなに気安く話しかけてくれるとは。コトリは舌を噛みそうになりながらも応える。
「お喜びいただけて、良かったです」
しかし、幸せな時間はすぐに終わりを告げた。
「コトリ」
コトリは、一気に体を凍りつかせる。その声に、あからさまな嫌悪の体をとることは許されない。
「父上」
「新しきソラ王よ、身分をわきまえず下らぬことを申す非礼な娘で申し訳ない」
クレナ王は、コトリを見向きもせずに、こき下ろす。さんざん煮え湯を飲まされてきた存在なのだ。無視することで、こんな時だけでもどちらが上なのかを見せつけようとする、器の小さな醜い男。真正面にカケルを捉えると、下衆な笑みを浮かべた。
一方、カケルはクレナ王に向けて、今すぐ護身の神具を発動させたい衝動に駆られていた。祝いの言葉を下らぬと言い伏せる事こそ非礼。さらに言えば、此度の即位に際し、何の行動も起こさなかったクレナ王こそ、常識に欠けた存在と言える。
しかし、いちいち怒って相手していてはクレナ王の思うツボだ。カケルは別の話をすることにした。
「それはそうと、本日は奥方が一人少ないようにお見受けする。いかがなされたか」
すると、突然クレナ王は嬉々として話し始めた。
「実は昨年、あれは病に倒れてな。こうして新年の宴に出てはきたものの、喪中でな。それ故、前王の国葬や即位式にも行くことが叶わなかったのだ」
コトリは、こっそりと父親を睨む。仕方がなかったとばかりに話すクレナ王は、被り布をしていても得意顔であることは容易に想像できた。
実際は、民に妃が亡くなったことすら伝えないばかりか、葬式を行ったかどうかすら怪しい。長年連れ添った女が死んだというのに、悲嘆にくれた様子なども聞こえてこず。ましてや、取ってつけたような言い訳に使うなんて、あまりにも酷いとコトリは思うのだ。
「それは……お悔やみ申し上げます。とても美しく、教養のあるお方でしたのに。お寂しいことですね。はるばるソラまで来られないのも当然です」
カケルが同情してみせたのを見て、クレナ王は満足そうに頷いている。大方、上手く場を切り抜けられたとでも思っているのだろう。
何せ最近のクレナ王は、妃の死などに構っている暇は全くなかった。まず、自分の身を守るのに精一杯だったのだ。
押し寄せる流民、暴徒化する民、どこからか湧き出てくる正体不明の暗殺集団。もし、ソラへ行こうものならば、護衛が手薄になる移動中に身を狙われるのは、火を見るよりも明らか。新年の宴は王族全ての大移動となる故、警護がかなり厳しくなる故、わざわざ足を運んだが、そうでもなければ今も王宮の最奥で震えて小さくなっていたことだろう。
だが、そんなことをソラに悟られては恥だ。今ばかりは、堂々たる王らしい風体でいようと努めているのだった。
けれど、カケルはこのまま勘違いしたふりを貫く程、優しい王ではない。
「しかも、最近は手強い敵もいるようです。昨夜は、私の宮も多くの客がありましたから、丁寧にお迎えさせいただきました。さて、今宵は、どうなるのでしょうか。王も、よくお休みになれるといいですね」
そう言い終わるや否や、天井から何かが降ってきた。クレナ王は、自らの帳台の上に転がり込んできたものに目をやる。
「ひっ……!」
クレナ王は足をがくがくさせながら、たじろいで後退る。帳の存在があるために、コトリからは見えなかったが、そこにあったのは紛れもなく人間の耳。それにくっついていたのは、昨夜クレナ王が放った刺客の名前が書かれた紙である。
クレナ王の頭の中は、一瞬にして混乱に陥っていた。
秘密裏に手を組んでいたアグロが死に、身の回りにいた信頼できる者も次々と去っていく。帝国とは正式な話し合いを持つようになったものの、やはり小国の立場は弱い。
せめて、この機会に新王の首を刈ることができれば、一息つけると思っての策だったが、配下で最強の者を失ったばかりか、手の内全てが筒抜けになっているではないか。しかも、宣戦布告にも似た返り討ちを匂わされてしまった。
「何を小癪な。こんな脅し。しかも神聖たる新年の宴で」
そう話す声が、既に震えている。しかしカケルは、クレナ王にくれてやった物など、見なかったかのように振る舞っていた。
「そうですね。神聖と言えば、先程の奏で。やはり、あれを聞くと新年の訪れを感じることができます」
カケルの声はあくまで悠長である。クレナ王の様子など全く気づかぬフリをして、コトリへそっと微笑みかけるのだ。
「そのシェンシャン、最近使い始めたものですか?」
「えぇ」
「ぜひ、もっと近くで見せて、聞かせていただきたいものです。姫、どうかこちらへ」
カケルはコトリを手招きした。ところが。
「私を無視するな! 私を粗末に扱うな! 私の話を聞くのだ!」
クレナ王が突然帳台から出てきたかと思うと、コトリの腕を乱暴に掴んだのである。コトリは急に体が引っ張りあげられて、壊れた人形のように大きく揺れた。
「この娘は、帝国へ嫁ぐことが決まっている。崩壊を待つばかりのソラへなど、絶対にやらぬわ!」
ついに、化けの皮が剥がれた。コトリは必死に王の手から逃げて、その場へ留まろうと踏ん張るが、力及ばず。王はコトリを無理矢理引き摺り始めると、そのまま広間の外へ出ていってしまった。
辺りは、しんと静まりかえっている。
いくら待っても、王も、コトリも、戻ってこない。
「あれ、殺してもいいかな」
カケルの呟きを拾ったのは、クロガだった。
「まだ、駄目です。あれでも王ですから、どんな懐刀を温存しているかは不明。万が一、コトリ様のお体がさらに傷つくようなことになっては、元も子もありません。『その時』が近づいているのは確かです。もう暫くご辛抱を」
それでもカケルは、殺気を撒き散らし続けた。大切なコトリがあんな扱いを受けたのだ。とても黙ってはいられない。
ついに立ち上がると、帳台から出て、広間と隣り合った続きの間へ、大股で向かっていった。
「そこの」
声をかけた相手は、顔面蒼白のサヨである。ここは、クレナ側のお付きの者達が控えている場所なのだ。
「これを姫に渡してほしい。いずれ、必ず迎えに行くと伝えてくれ」
カケルは、懐から小箱を取り出すと、サヨの前へ差し出した。まさか、ソラの新王カケルから直々に声がかかるばかりか、大切な伝言まで預かることになるなんて。サヨの頭は沸騰寸前である。
「かしこまりました。命にかえても、必ず姫様にお渡しします」
サヨは、小箱を捧げ持つようにして、丁重に受け取った。
視界が現実のものに変わるにつれ、どこか朧げだった意識もはっきりしたものに戻っていく。深い海底から水面に浮上していくかのような不思議な開放感を味わいつつ、無意識のうちに弾片を動かしていった。
シャラン。と鳴って、はっとする。どうやら、これが曲の最後の音だったらしい。コトリを中心として、神気の波がどこか彼方まですっと広がっていく。真っ白で清らかで澄み切った何かが、遠く遠くまで確かに駆け抜けていくのを感じた。
慌てて頭を下げると、シェンシャンをきゅっと胸に抱えて自分の座所へ戻る。これが合図となり、宴は次の段階へ移ることになった。ここからは歓談をしながらの食事となる。女官達がぞろぞろとやってきて、給仕を始めた。
にわかに騒々しくなる広間。
見ると、早速サトリがソラのクロガに話しかけているではないか。コトリは、こっそりと拳を小さく握ると、再び向かい側にある帳台を仰ぎ見た。カケルに声をかけたい。しかし、帳の向こう側の彼は王なのである。やはり王女の身では恐れ多すぎる。
すると、コトリの思いが通じたのか、帳の裾が脇へ寄せられて、中の人が少しだけ表側へ出てきたではないか。
「コトリ様」
心臓が跳ねる。コトリは姿勢を正した後、軽く頭を下げた。
「私達の仲です。そのように畏まらないでください」
「あ、あの、御即位おめでとうございます」
「どうもありがとう。先日は寿ぎの調べを奏でてくださったとか。ソラのあらゆる社が、姫からの祝を受け取ったと王宮に連絡してきました。こんなに嬉しいことはありません」
まさか、こんなに気安く話しかけてくれるとは。コトリは舌を噛みそうになりながらも応える。
「お喜びいただけて、良かったです」
しかし、幸せな時間はすぐに終わりを告げた。
「コトリ」
コトリは、一気に体を凍りつかせる。その声に、あからさまな嫌悪の体をとることは許されない。
「父上」
「新しきソラ王よ、身分をわきまえず下らぬことを申す非礼な娘で申し訳ない」
クレナ王は、コトリを見向きもせずに、こき下ろす。さんざん煮え湯を飲まされてきた存在なのだ。無視することで、こんな時だけでもどちらが上なのかを見せつけようとする、器の小さな醜い男。真正面にカケルを捉えると、下衆な笑みを浮かべた。
一方、カケルはクレナ王に向けて、今すぐ護身の神具を発動させたい衝動に駆られていた。祝いの言葉を下らぬと言い伏せる事こそ非礼。さらに言えば、此度の即位に際し、何の行動も起こさなかったクレナ王こそ、常識に欠けた存在と言える。
しかし、いちいち怒って相手していてはクレナ王の思うツボだ。カケルは別の話をすることにした。
「それはそうと、本日は奥方が一人少ないようにお見受けする。いかがなされたか」
すると、突然クレナ王は嬉々として話し始めた。
「実は昨年、あれは病に倒れてな。こうして新年の宴に出てはきたものの、喪中でな。それ故、前王の国葬や即位式にも行くことが叶わなかったのだ」
コトリは、こっそりと父親を睨む。仕方がなかったとばかりに話すクレナ王は、被り布をしていても得意顔であることは容易に想像できた。
実際は、民に妃が亡くなったことすら伝えないばかりか、葬式を行ったかどうかすら怪しい。長年連れ添った女が死んだというのに、悲嘆にくれた様子なども聞こえてこず。ましてや、取ってつけたような言い訳に使うなんて、あまりにも酷いとコトリは思うのだ。
「それは……お悔やみ申し上げます。とても美しく、教養のあるお方でしたのに。お寂しいことですね。はるばるソラまで来られないのも当然です」
カケルが同情してみせたのを見て、クレナ王は満足そうに頷いている。大方、上手く場を切り抜けられたとでも思っているのだろう。
何せ最近のクレナ王は、妃の死などに構っている暇は全くなかった。まず、自分の身を守るのに精一杯だったのだ。
押し寄せる流民、暴徒化する民、どこからか湧き出てくる正体不明の暗殺集団。もし、ソラへ行こうものならば、護衛が手薄になる移動中に身を狙われるのは、火を見るよりも明らか。新年の宴は王族全ての大移動となる故、警護がかなり厳しくなる故、わざわざ足を運んだが、そうでもなければ今も王宮の最奥で震えて小さくなっていたことだろう。
だが、そんなことをソラに悟られては恥だ。今ばかりは、堂々たる王らしい風体でいようと努めているのだった。
けれど、カケルはこのまま勘違いしたふりを貫く程、優しい王ではない。
「しかも、最近は手強い敵もいるようです。昨夜は、私の宮も多くの客がありましたから、丁寧にお迎えさせいただきました。さて、今宵は、どうなるのでしょうか。王も、よくお休みになれるといいですね」
そう言い終わるや否や、天井から何かが降ってきた。クレナ王は、自らの帳台の上に転がり込んできたものに目をやる。
「ひっ……!」
クレナ王は足をがくがくさせながら、たじろいで後退る。帳の存在があるために、コトリからは見えなかったが、そこにあったのは紛れもなく人間の耳。それにくっついていたのは、昨夜クレナ王が放った刺客の名前が書かれた紙である。
クレナ王の頭の中は、一瞬にして混乱に陥っていた。
秘密裏に手を組んでいたアグロが死に、身の回りにいた信頼できる者も次々と去っていく。帝国とは正式な話し合いを持つようになったものの、やはり小国の立場は弱い。
せめて、この機会に新王の首を刈ることができれば、一息つけると思っての策だったが、配下で最強の者を失ったばかりか、手の内全てが筒抜けになっているではないか。しかも、宣戦布告にも似た返り討ちを匂わされてしまった。
「何を小癪な。こんな脅し。しかも神聖たる新年の宴で」
そう話す声が、既に震えている。しかしカケルは、クレナ王にくれてやった物など、見なかったかのように振る舞っていた。
「そうですね。神聖と言えば、先程の奏で。やはり、あれを聞くと新年の訪れを感じることができます」
カケルの声はあくまで悠長である。クレナ王の様子など全く気づかぬフリをして、コトリへそっと微笑みかけるのだ。
「そのシェンシャン、最近使い始めたものですか?」
「えぇ」
「ぜひ、もっと近くで見せて、聞かせていただきたいものです。姫、どうかこちらへ」
カケルはコトリを手招きした。ところが。
「私を無視するな! 私を粗末に扱うな! 私の話を聞くのだ!」
クレナ王が突然帳台から出てきたかと思うと、コトリの腕を乱暴に掴んだのである。コトリは急に体が引っ張りあげられて、壊れた人形のように大きく揺れた。
「この娘は、帝国へ嫁ぐことが決まっている。崩壊を待つばかりのソラへなど、絶対にやらぬわ!」
ついに、化けの皮が剥がれた。コトリは必死に王の手から逃げて、その場へ留まろうと踏ん張るが、力及ばず。王はコトリを無理矢理引き摺り始めると、そのまま広間の外へ出ていってしまった。
辺りは、しんと静まりかえっている。
いくら待っても、王も、コトリも、戻ってこない。
「あれ、殺してもいいかな」
カケルの呟きを拾ったのは、クロガだった。
「まだ、駄目です。あれでも王ですから、どんな懐刀を温存しているかは不明。万が一、コトリ様のお体がさらに傷つくようなことになっては、元も子もありません。『その時』が近づいているのは確かです。もう暫くご辛抱を」
それでもカケルは、殺気を撒き散らし続けた。大切なコトリがあんな扱いを受けたのだ。とても黙ってはいられない。
ついに立ち上がると、帳台から出て、広間と隣り合った続きの間へ、大股で向かっていった。
「そこの」
声をかけた相手は、顔面蒼白のサヨである。ここは、クレナ側のお付きの者達が控えている場所なのだ。
「これを姫に渡してほしい。いずれ、必ず迎えに行くと伝えてくれ」
カケルは、懐から小箱を取り出すと、サヨの前へ差し出した。まさか、ソラの新王カケルから直々に声がかかるばかりか、大切な伝言まで預かることになるなんて。サヨの頭は沸騰寸前である。
「かしこまりました。命にかえても、必ず姫様にお渡しします」
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