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4章
第38話 反撃
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王立騎士魔導学院
図書館
「ズドドドドォーーー!!」
キャロルが放った高密度のエネルギーがカースクリーチャーの背後を襲い、真っ二つに両断する。
そのままミースに襲いかかる。目を見開くミース。
ミース『・・・・・・避けきれない!!!!』
何とか回避を試みるミース。
ノアにかかる剣圧が消える。
「ドォーーン!!!」
「シュウゥゥゥウーーーーーン」
煙が収まっていく。
ノア少し咳き込みながら周りの様子をうかがう。
キャロルは剣を支えにしてギリギリ立っている状態だ。
ノア『ミースはどうなった?!』
ミース「クうッ、やってくれたわねぇ・・・・・・」
ミースは左腕を失っていた。
吹き出した血を止めるため、何かの回復術をかけている。
ノア『今だ!!今ならキャロルを連れて退避できる!!!』『先生たちと合流できればこちらの勝ちだ!』
ノアは全ての力を振り絞り疾走し、キャロルを抱えて、図書館の窓ガラスに突っ込む。
4階から校庭に飛び降りる。着地の衝撃を爆風で相殺。
全力で走る。
ノア『死ぬなよ!!キャロル!!!』
ミース「文字通り、尻尾を巻いて逃げるか・・・・・・」「逃がすわけないでしょ」
右手を挙げ、槍ほどの大きさの棘を生成する。
ミース「これで、後ろから串刺しにしてあげるわ」
右手を振りかぶる・・・・・・。
「カツン、カッツン」
ミース「??!」
靴音に慌てて振り向くミース。
アルベルト「やあ、こんにちは」
ミース「お前は・・・・・・」『キャットナイトか?!』『そういえば・・・・・・魔法隔壁が消滅している?!』『シャットンを無視してなぜ、ここに来た?』
回想>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>
学院の敷地内に到着したアルベルト。
手当たり次第に、近くいる闇魔法生物を切りきざむ。
アルベルト「ひどい状況だ・・・・・・」「あれは、ニャータ学院長か・・・・・・。あちらは任せておこう」
ぱっと見この付近に生徒はいない。
アルベルト『避難できたのか・・・・・・?』
カーリン「アルベルトさ~ん!」
ひとり校舎の方から走ってくる生徒。
アルベルト「君は確か・・・・・・王室貴族の・・・・・・」
カーリン「良かったー、すぐ見つかってー・・・・・・ハァハァ・・・・・・」
息を切らせるカーリン。
アルベルト「どうしてここに?」
カーリン「騎士団の人が来てくれるって聞いたから・・・・・・」
アルベルト「そうなのか・・・・・・しかし、ここは危ない!」
カーリン「大方の生徒は地下大講堂に避難して、先生が守っています!」
アルベルト「わ、わかった・・・・・・報告してくれてありがとう!」「君も地下に避難した方がいい!」
カーリン「わかっています、でもどうしても伝えたいことがあって・・・・・・」
アルベルト「・・・・・・なんだ?!聞こう!」
回想終了<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<
アルベルト「ずいぶんと弟たちをいたぶってくれたみたいだね」
ミース「弟??」
アルベルト「私は第二騎士団長アルベルト・フォン・クリューゼ」
ミース「ああ・・・・・・そういうことっ!」「兄弟ね!」「だから、なんだ!騎士団長だかなんだか知らないが切り刻んでやるよぉ!!」
切り落とされた左肩をかばいながら吠える。
アルベルト「つい先日、フラゴールと名乗る幹部と戦ったところだが・・・・・・君は彼より強いのかな?」
ミース「!?」『フラゴールが!?・・・・・・こいつにやられたのか?!』
自身の劣勢を感じ取り、狼狽するミース。
不意打ちを狙ってアルベルトに先制攻撃するが、あっさりとはじかれる。
ミース「ちっ!」
華麗な空中回し蹴りをミースに叩き込むアルベルト。
「ズシン!!」
メキメキとミースの体躯が歪む。
ミース「ガハッ!」
『この威力!ただの蹴りじゃないーーー!!』
吹き飛ばされるミース。
「ズザザザーー」
あっさり床に転がされ、身悶えする。
ミース「クぅっ・・・・・・・・」
アルベルト「正直、君程度に時間をかけている暇はないんだ」
「この瞬間にも、襲われている後輩たちを助けに行かなければいけない・・・・・・」
「ここで、観念してもらうよ」
ミース「ッ・・・・・・」
剣を持つ右手を大きく引き、左手の掌底をミースに向け攻撃の構えを作るアルベルト。
ミース『・・・・・・まずい!!!』
アルベルト「偉大なる精霊ルーニャの名において、万物の精霊を招聘する・・・・・・」
剣が発光し始める。
アルベルト「我が剣に結集し、邪悪を穿ち、闇を拓く、聖偉なる力を与えたまえ!」
「キイィィィィィィィィィィーーーーーーン!!!」
物凄い勢いでアルベルトの剣に力が集積していく。
「ジジジジジ、ガタガタガタガタ・・・・・・・・」
床が、いや地面が激しく振動する。
小物や本が床に落ちる。
もはやどこにも逃げる隙の無いミース。動くことすらできず敗北を悟る。
ミース『こういう厄介な奴がいるから若い芽を摘みにきたのに、これじゃ意味ないわ・・・・・・・・』
アルベルト「霊」「王」「剣」
言葉と同時に、剣を前に突き出す。
ピカッと一瞬、強烈な光。
「ズッドォオーーーーーーーーー!!!!!!」
とんでもない幅の光柱が剣から放たれ、一瞬でミースを消し飛ばす。
「ドドドドドーーーー!!!!!」
光柱は図書館の壁を突き抜け、外を飛行する闇魔法生物も次々と蒸発させる。
その様子は王都からも確認することができた。
アルベルトは剣の仰角を少しずつ上げていき、放たれたエネルギーで可能な限り飛行闇魔法生物を排除する。
腕が直角になるころには光線の束は収束し、その残滓がキラリと瞬いて消える。
光柱の通った部分だけ雲が割れていた。
「カラン、コロン・・・・・・」
アルベルトが剣を鞘に納めようとしていると、
ミースの本体と思われる魔力結晶核が落ちてきて床を跳ねる。
拾って文字を確認するアルベルト。
ー「10ミース」ーの文字。
アルベルト「フッ・・・・・・」
一瞥して放り投げ、剣で一閃する。
結晶は砕けて、搔き消える。
ミースは完全に消滅した。
図書館
「ズドドドドォーーー!!」
キャロルが放った高密度のエネルギーがカースクリーチャーの背後を襲い、真っ二つに両断する。
そのままミースに襲いかかる。目を見開くミース。
ミース『・・・・・・避けきれない!!!!』
何とか回避を試みるミース。
ノアにかかる剣圧が消える。
「ドォーーン!!!」
「シュウゥゥゥウーーーーーン」
煙が収まっていく。
ノア少し咳き込みながら周りの様子をうかがう。
キャロルは剣を支えにしてギリギリ立っている状態だ。
ノア『ミースはどうなった?!』
ミース「クうッ、やってくれたわねぇ・・・・・・」
ミースは左腕を失っていた。
吹き出した血を止めるため、何かの回復術をかけている。
ノア『今だ!!今ならキャロルを連れて退避できる!!!』『先生たちと合流できればこちらの勝ちだ!』
ノアは全ての力を振り絞り疾走し、キャロルを抱えて、図書館の窓ガラスに突っ込む。
4階から校庭に飛び降りる。着地の衝撃を爆風で相殺。
全力で走る。
ノア『死ぬなよ!!キャロル!!!』
ミース「文字通り、尻尾を巻いて逃げるか・・・・・・」「逃がすわけないでしょ」
右手を挙げ、槍ほどの大きさの棘を生成する。
ミース「これで、後ろから串刺しにしてあげるわ」
右手を振りかぶる・・・・・・。
「カツン、カッツン」
ミース「??!」
靴音に慌てて振り向くミース。
アルベルト「やあ、こんにちは」
ミース「お前は・・・・・・」『キャットナイトか?!』『そういえば・・・・・・魔法隔壁が消滅している?!』『シャットンを無視してなぜ、ここに来た?』
回想>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>
学院の敷地内に到着したアルベルト。
手当たり次第に、近くいる闇魔法生物を切りきざむ。
アルベルト「ひどい状況だ・・・・・・」「あれは、ニャータ学院長か・・・・・・。あちらは任せておこう」
ぱっと見この付近に生徒はいない。
アルベルト『避難できたのか・・・・・・?』
カーリン「アルベルトさ~ん!」
ひとり校舎の方から走ってくる生徒。
アルベルト「君は確か・・・・・・王室貴族の・・・・・・」
カーリン「良かったー、すぐ見つかってー・・・・・・ハァハァ・・・・・・」
息を切らせるカーリン。
アルベルト「どうしてここに?」
カーリン「騎士団の人が来てくれるって聞いたから・・・・・・」
アルベルト「そうなのか・・・・・・しかし、ここは危ない!」
カーリン「大方の生徒は地下大講堂に避難して、先生が守っています!」
アルベルト「わ、わかった・・・・・・報告してくれてありがとう!」「君も地下に避難した方がいい!」
カーリン「わかっています、でもどうしても伝えたいことがあって・・・・・・」
アルベルト「・・・・・・なんだ?!聞こう!」
回想終了<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<<
アルベルト「ずいぶんと弟たちをいたぶってくれたみたいだね」
ミース「弟??」
アルベルト「私は第二騎士団長アルベルト・フォン・クリューゼ」
ミース「ああ・・・・・・そういうことっ!」「兄弟ね!」「だから、なんだ!騎士団長だかなんだか知らないが切り刻んでやるよぉ!!」
切り落とされた左肩をかばいながら吠える。
アルベルト「つい先日、フラゴールと名乗る幹部と戦ったところだが・・・・・・君は彼より強いのかな?」
ミース「!?」『フラゴールが!?・・・・・・こいつにやられたのか?!』
自身の劣勢を感じ取り、狼狽するミース。
不意打ちを狙ってアルベルトに先制攻撃するが、あっさりとはじかれる。
ミース「ちっ!」
華麗な空中回し蹴りをミースに叩き込むアルベルト。
「ズシン!!」
メキメキとミースの体躯が歪む。
ミース「ガハッ!」
『この威力!ただの蹴りじゃないーーー!!』
吹き飛ばされるミース。
「ズザザザーー」
あっさり床に転がされ、身悶えする。
ミース「クぅっ・・・・・・・・」
アルベルト「正直、君程度に時間をかけている暇はないんだ」
「この瞬間にも、襲われている後輩たちを助けに行かなければいけない・・・・・・」
「ここで、観念してもらうよ」
ミース「ッ・・・・・・」
剣を持つ右手を大きく引き、左手の掌底をミースに向け攻撃の構えを作るアルベルト。
ミース『・・・・・・まずい!!!』
アルベルト「偉大なる精霊ルーニャの名において、万物の精霊を招聘する・・・・・・」
剣が発光し始める。
アルベルト「我が剣に結集し、邪悪を穿ち、闇を拓く、聖偉なる力を与えたまえ!」
「キイィィィィィィィィィィーーーーーーン!!!」
物凄い勢いでアルベルトの剣に力が集積していく。
「ジジジジジ、ガタガタガタガタ・・・・・・・・」
床が、いや地面が激しく振動する。
小物や本が床に落ちる。
もはやどこにも逃げる隙の無いミース。動くことすらできず敗北を悟る。
ミース『こういう厄介な奴がいるから若い芽を摘みにきたのに、これじゃ意味ないわ・・・・・・・・』
アルベルト「霊」「王」「剣」
言葉と同時に、剣を前に突き出す。
ピカッと一瞬、強烈な光。
「ズッドォオーーーーーーーーー!!!!!!」
とんでもない幅の光柱が剣から放たれ、一瞬でミースを消し飛ばす。
「ドドドドドーーーー!!!!!」
光柱は図書館の壁を突き抜け、外を飛行する闇魔法生物も次々と蒸発させる。
その様子は王都からも確認することができた。
アルベルトは剣の仰角を少しずつ上げていき、放たれたエネルギーで可能な限り飛行闇魔法生物を排除する。
腕が直角になるころには光線の束は収束し、その残滓がキラリと瞬いて消える。
光柱の通った部分だけ雲が割れていた。
「カラン、コロン・・・・・・」
アルベルトが剣を鞘に納めようとしていると、
ミースの本体と思われる魔力結晶核が落ちてきて床を跳ねる。
拾って文字を確認するアルベルト。
ー「10ミース」ーの文字。
アルベルト「フッ・・・・・・」
一瞥して放り投げ、剣で一閃する。
結晶は砕けて、搔き消える。
ミースは完全に消滅した。
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