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勇者なんかお断り!!13歳と半年
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リヨネッタ13歳と半年
ハビエルの一件以降、積極的に両親たちも動きリヨネッタはスティーブの正式な婚約者として発表された。
リヨネッタも今までのような拒絶をせずに婚約発表を望んだことも大きいだろう。
これで彼女にナンパ騎士のゾグラフ家は手を出すことができないが、よっぽどのことが無い限り彼女は勇者と結婚することになるだろう。
だが、この告知で彼女が知ったことがある。
誰も彼女の魔力量に突っ込まなかった理由―
世界の英雄である勇者の子孫、第一王子スティーブと、勇者一行の1人であり伝説の魔法使いの子孫サンチェス公爵家の長女リヨネッタの婚約が決定した。
そう大々的に国王から宣言されたのである。
勿論、両親とその世代も驚いていたが祖父母たちの世代は堂々としていた。
魔法使いの遺言により子孫であるサンチェス家は爵位を得ると同時にその正体を隠していたのだ。
(どおりで妾が魔力を持っていればいるほど、祖父母世代の人間が喜んでいたものよ。勇者を5歳の時に泣かした件も半年で許されたのも、婚約が内密に決まった時に反対が少なかったのもそういうことか…)
ついでに僧侶はダヴィデの家である宰相一家だった。
つまり勇者と聖女は初代王妃と王で、僧侶は宰相兼公爵家に、剣士と魔法使いも公爵家になっていたのだ。勇者の子孫一行で女の子はリヨネッタだけだった。
むしろリヨネッタがどこと結婚するかが、国の未来の肝の話になっていた可能性が高い。
(勇者一行子孫の唯一の女児が魔王の生まれ変わりである妾であるとは…ここは聖女がくるポジションだろうになぁ、ざまあ見よ、人間ども。)
僧侶の子孫も剣士の子孫も魔王の支配下だった四天王と縁が深くなっており、聖女の生まれ変わりはリヨネッタの親友だ。勇者は勇者だったが、婚約者として発表されてしまった。
いよいよ天下が見えた、そう魔王である彼女は思った。
この日からリヨネッタはご機嫌だった。
部屋でくつろぐ彼女の傍には、黒いスライムがころころといくつも転がっている。
―あるじ、あるじ
―好き、大好き
―あいたかった、あの光の人間のせいで近づけなかった
―またあるじの邪魔をするやつ、呪う、溶かす
―光の人間いると動けない、くやしい
四天王だった怨霊たちと共存するように融合して生き延びたスライムたちは、物騒なことを言って転がっている。
あの後、ゾグラフ家から帰宅した彼女はドレスの裏側にびっしりと黒いスライムがくっついていることに気が付いた。
水の魔法で介抱してやり話を聞いて、自身の部屋の屋根裏に住まわせることにしたのだ。
光属性の人間がいると動けないと聞き、それ以降はスティーブを自室に招くことをせずにいる。
タイミングとしては婚約発表がされる直前からだったが、周囲の人間が安堵して気が付いていなかった。これが後に面倒なことになるのだが、彼女は確かな旧友に会えたことに浮かれて気が付いていなかった。
(人間に転生して13年、ずっと旧知の魔族と魔物を探していたが誰も会えなんだ。やっと、妾の前世は証明された。あぁ、良かった…)
次の日はアイーシャに会う日でもあり、彼女はかつての中で最高潮の機嫌になっていた。
そして、迂闊になっていた。
翌日
ニコニコといつも通りに騎士科の校舎へ向かう。
「どこに行くんだ婚約者どの?」
「む、勇者か?なんじゃその呼び名は…妾は友人に会いに行くのじゃ。どいてたもれ。」
朝から晩まで一緒のスティーブに会ったところで感動など湧かない。なんならさっきの本日最後の授業も隣の席だった。
「そうやって毎週毎週、騎士科にいくのはどうかと思うぞ。」
「なぜだぇ?好きな人に会いに行くのに、何がいけない。」
「お前!!自分の立場がわかっているのか!」
もちろん好きな友人と言う意味で彼女は言ったつもりだった。だが、普段からすれ違っている二人では通じない。
カッとなったスティーブに腕を強引に掴まれる。
「何をする、離さぬか。」
「行かせない、行かせるもんか!」
バチバチと魔法と聖なる光がぶつかり、火花が廊下に散る。生徒たちが逃げ惑うのをみてスティーブとリヨネッタは咄嗟に力を弱めた。しかし、腕の拘束は外れずにそのまま彼のネクタイで縛られた。
どうやらツンドラ過ぎる魔王に、勇者な婚約者の堪忍袋の緒が切れてしまったようだ。
「勇者よ、そなたは何を考えている!?」
「屋上だろう?屋上にお前の好きな相手とやらはいるのだろう。余を入れなくなった部屋にも招きいれているんだろう??俺というものがありながら!!」
「なにを言って…」
一人称が混ざるほど激高したスティーブは、そのままいつもの護衛ではなく調査用の騎士を呼んでどこかに指示を出した。彼らにそのまま引き渡される。
「ここで待っていろ。その相手とやらとは余が…、俺が話をつけてくる。今後は自由に会えると思うな。」
「は、え…待て…、やめよ!!」
「入学式からずっと気に喰わなかったんだ。」
「妾が気に喰わぬなら、妾に言えばよかろう??」
普段の護衛と違い、調査用の騎士をどこまで傷を負わせずに攻撃していいのか解らず、リヨネッタが困っている間にスティーブは走り出した。
(このままだと聖女の生まれ変わりでアイーシャと勇者の生まれ変わりであるスティーブが邂逅する!!どうなる、攻略対象とやらに勇者は…スティーブはなったのかぇ?2人は無事か、アイーシャはヒロインになってしまったのかぇ?)
リヨネッタの心臓がかつてないほどにドキドキと動いた。
混乱する彼女は状況判断ができなくなった。
(この心臓の早鐘はなんだぇ、何故アイーシャより先にスティーブのことを考えてしまったのじゃ…)
十数分後
リヨネッタがなんとか調査用の騎士ともめながら、護衛の騎士と一緒に話し合いをしている間に彼は戻ってきた。
「何も相手に酷いことはしておらぬよな??」
「うるさい、魔王め!!このままお前を余以外には誰も入れない光の棟に連れていく!!」
スティーブは怒ったままだが態度は変わらず、調査用の騎士からリヨネッタを引き取った。
魔王は嫉妬に駆られた勇者に光の棟に監禁されてしまった。
また、アイーシャはこの日を境に自主退学してしまったのだった。
ハビエルの一件以降、積極的に両親たちも動きリヨネッタはスティーブの正式な婚約者として発表された。
リヨネッタも今までのような拒絶をせずに婚約発表を望んだことも大きいだろう。
これで彼女にナンパ騎士のゾグラフ家は手を出すことができないが、よっぽどのことが無い限り彼女は勇者と結婚することになるだろう。
だが、この告知で彼女が知ったことがある。
誰も彼女の魔力量に突っ込まなかった理由―
世界の英雄である勇者の子孫、第一王子スティーブと、勇者一行の1人であり伝説の魔法使いの子孫サンチェス公爵家の長女リヨネッタの婚約が決定した。
そう大々的に国王から宣言されたのである。
勿論、両親とその世代も驚いていたが祖父母たちの世代は堂々としていた。
魔法使いの遺言により子孫であるサンチェス家は爵位を得ると同時にその正体を隠していたのだ。
(どおりで妾が魔力を持っていればいるほど、祖父母世代の人間が喜んでいたものよ。勇者を5歳の時に泣かした件も半年で許されたのも、婚約が内密に決まった時に反対が少なかったのもそういうことか…)
ついでに僧侶はダヴィデの家である宰相一家だった。
つまり勇者と聖女は初代王妃と王で、僧侶は宰相兼公爵家に、剣士と魔法使いも公爵家になっていたのだ。勇者の子孫一行で女の子はリヨネッタだけだった。
むしろリヨネッタがどこと結婚するかが、国の未来の肝の話になっていた可能性が高い。
(勇者一行子孫の唯一の女児が魔王の生まれ変わりである妾であるとは…ここは聖女がくるポジションだろうになぁ、ざまあ見よ、人間ども。)
僧侶の子孫も剣士の子孫も魔王の支配下だった四天王と縁が深くなっており、聖女の生まれ変わりはリヨネッタの親友だ。勇者は勇者だったが、婚約者として発表されてしまった。
いよいよ天下が見えた、そう魔王である彼女は思った。
この日からリヨネッタはご機嫌だった。
部屋でくつろぐ彼女の傍には、黒いスライムがころころといくつも転がっている。
―あるじ、あるじ
―好き、大好き
―あいたかった、あの光の人間のせいで近づけなかった
―またあるじの邪魔をするやつ、呪う、溶かす
―光の人間いると動けない、くやしい
四天王だった怨霊たちと共存するように融合して生き延びたスライムたちは、物騒なことを言って転がっている。
あの後、ゾグラフ家から帰宅した彼女はドレスの裏側にびっしりと黒いスライムがくっついていることに気が付いた。
水の魔法で介抱してやり話を聞いて、自身の部屋の屋根裏に住まわせることにしたのだ。
光属性の人間がいると動けないと聞き、それ以降はスティーブを自室に招くことをせずにいる。
タイミングとしては婚約発表がされる直前からだったが、周囲の人間が安堵して気が付いていなかった。これが後に面倒なことになるのだが、彼女は確かな旧友に会えたことに浮かれて気が付いていなかった。
(人間に転生して13年、ずっと旧知の魔族と魔物を探していたが誰も会えなんだ。やっと、妾の前世は証明された。あぁ、良かった…)
次の日はアイーシャに会う日でもあり、彼女はかつての中で最高潮の機嫌になっていた。
そして、迂闊になっていた。
翌日
ニコニコといつも通りに騎士科の校舎へ向かう。
「どこに行くんだ婚約者どの?」
「む、勇者か?なんじゃその呼び名は…妾は友人に会いに行くのじゃ。どいてたもれ。」
朝から晩まで一緒のスティーブに会ったところで感動など湧かない。なんならさっきの本日最後の授業も隣の席だった。
「そうやって毎週毎週、騎士科にいくのはどうかと思うぞ。」
「なぜだぇ?好きな人に会いに行くのに、何がいけない。」
「お前!!自分の立場がわかっているのか!」
もちろん好きな友人と言う意味で彼女は言ったつもりだった。だが、普段からすれ違っている二人では通じない。
カッとなったスティーブに腕を強引に掴まれる。
「何をする、離さぬか。」
「行かせない、行かせるもんか!」
バチバチと魔法と聖なる光がぶつかり、火花が廊下に散る。生徒たちが逃げ惑うのをみてスティーブとリヨネッタは咄嗟に力を弱めた。しかし、腕の拘束は外れずにそのまま彼のネクタイで縛られた。
どうやらツンドラ過ぎる魔王に、勇者な婚約者の堪忍袋の緒が切れてしまったようだ。
「勇者よ、そなたは何を考えている!?」
「屋上だろう?屋上にお前の好きな相手とやらはいるのだろう。余を入れなくなった部屋にも招きいれているんだろう??俺というものがありながら!!」
「なにを言って…」
一人称が混ざるほど激高したスティーブは、そのままいつもの護衛ではなく調査用の騎士を呼んでどこかに指示を出した。彼らにそのまま引き渡される。
「ここで待っていろ。その相手とやらとは余が…、俺が話をつけてくる。今後は自由に会えると思うな。」
「は、え…待て…、やめよ!!」
「入学式からずっと気に喰わなかったんだ。」
「妾が気に喰わぬなら、妾に言えばよかろう??」
普段の護衛と違い、調査用の騎士をどこまで傷を負わせずに攻撃していいのか解らず、リヨネッタが困っている間にスティーブは走り出した。
(このままだと聖女の生まれ変わりでアイーシャと勇者の生まれ変わりであるスティーブが邂逅する!!どうなる、攻略対象とやらに勇者は…スティーブはなったのかぇ?2人は無事か、アイーシャはヒロインになってしまったのかぇ?)
リヨネッタの心臓がかつてないほどにドキドキと動いた。
混乱する彼女は状況判断ができなくなった。
(この心臓の早鐘はなんだぇ、何故アイーシャより先にスティーブのことを考えてしまったのじゃ…)
十数分後
リヨネッタがなんとか調査用の騎士ともめながら、護衛の騎士と一緒に話し合いをしている間に彼は戻ってきた。
「何も相手に酷いことはしておらぬよな??」
「うるさい、魔王め!!このままお前を余以外には誰も入れない光の棟に連れていく!!」
スティーブは怒ったままだが態度は変わらず、調査用の騎士からリヨネッタを引き取った。
魔王は嫉妬に駆られた勇者に光の棟に監禁されてしまった。
また、アイーシャはこの日を境に自主退学してしまったのだった。
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