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失敗とは一瞬の油断が原因である
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水の音がする。
とぷとぷこぼれて、地面を叩く水音がする。
それは、つまり、自分以外の誰かがもらしたということではないか。
湊の処理能力の下がった頭はそう判断をくだした。
おもらしした。条件達成。外に出れる。おしっこできる。もう、すぐに!
そう結論付けた瞬間、僅かに気が緩み、じょ…じょわ……と大きめのおちびりをしてしまった。
「……っふぅ……んんんんっ…………」
なんとか途中で止めたものの、溢れ出したおしっこはスカートの下に着込んだジャージまでもを湿らせた。
でもとめられたからまだもらしてない。
周囲の会話に気を配る余裕などなかった溶けた頭の湊はそう考えた。
じゃあ誰がもらしたんだろう。あの口うるさい眼鏡だといいな。
顔を上げてすぐ見えたマリンは、右手で股を押さえ、左手は耳を塞ぎ、半泣きになりながら必死に耐えている。
それならば凪沙がもらしたのだろう。あれだけ人をコケにしてくれたのだ。こっちだって嘲笑ってやらなきゃ気が済まない。
凪沙の足元には水溜りがあった。少し位置がズレていることに首を捻ったけれど、動いたのだろうか。
そして、凪沙の手には空のペットボトル。
……ペットボトル?
よく見たら小刻みに震える凪沙の足は濡れていない。タイツなら内股を伝うはずなのに、乾いたままだ。
「え……?」
頭が真っ白になる。
視界に映る凪沙が勝利の笑みを浮かべている気がした。
「うそ……やだ……っひぃ……」
受け入れたくない現実に、括約筋が緩む。
しゅい…しゅいいと漏れだしたおしっこは、もう止められなかった。
「あっ……あ……あああ…………」
勢いを増したおしっこはジャージを濡らしながらも衰えず太ももを伝って膝伝いに地面へと注がれる。
スカートごと押さえつけていたせいで、そこまでぐっしょり濡れてしまった。
パンツも、ジャージも、スカートも、至る所がびしょびしょで色を変えるほど派手な被害。
けれど水音の小さな静かな決壊だった。
酷使したお股はじんじん痺れて力が入らない。大量に蓄えていた苦痛の元は流れ出てしまったからお腹はすっかりからっぽ。
6時間越し、しかも1L飲んだうえでの放尿は気持ちよかった。快楽だった。
しかしピークを過ぎてしまえば絶望でもあった。下半身を包む生温かさが気持ち悪かった。
もう止めようと思えば止められそうだったけれど、投げやりな気分でやめてしまった。
踵押さえの体勢のままの湊の下の水溜りは、どんどん広がっている。
最後の1滴まで出し切ってしまったその瞬間、湊は元の部室の扉の前に放り出されていた。
条件達成。ミッションコンプリート。
「おもらし」したので領域から無事出られたというわけだ。
ぐしょぐしょの下半身だけが、変態怪異の名残りだった。
とぷとぷこぼれて、地面を叩く水音がする。
それは、つまり、自分以外の誰かがもらしたということではないか。
湊の処理能力の下がった頭はそう判断をくだした。
おもらしした。条件達成。外に出れる。おしっこできる。もう、すぐに!
そう結論付けた瞬間、僅かに気が緩み、じょ…じょわ……と大きめのおちびりをしてしまった。
「……っふぅ……んんんんっ…………」
なんとか途中で止めたものの、溢れ出したおしっこはスカートの下に着込んだジャージまでもを湿らせた。
でもとめられたからまだもらしてない。
周囲の会話に気を配る余裕などなかった溶けた頭の湊はそう考えた。
じゃあ誰がもらしたんだろう。あの口うるさい眼鏡だといいな。
顔を上げてすぐ見えたマリンは、右手で股を押さえ、左手は耳を塞ぎ、半泣きになりながら必死に耐えている。
それならば凪沙がもらしたのだろう。あれだけ人をコケにしてくれたのだ。こっちだって嘲笑ってやらなきゃ気が済まない。
凪沙の足元には水溜りがあった。少し位置がズレていることに首を捻ったけれど、動いたのだろうか。
そして、凪沙の手には空のペットボトル。
……ペットボトル?
よく見たら小刻みに震える凪沙の足は濡れていない。タイツなら内股を伝うはずなのに、乾いたままだ。
「え……?」
頭が真っ白になる。
視界に映る凪沙が勝利の笑みを浮かべている気がした。
「うそ……やだ……っひぃ……」
受け入れたくない現実に、括約筋が緩む。
しゅい…しゅいいと漏れだしたおしっこは、もう止められなかった。
「あっ……あ……あああ…………」
勢いを増したおしっこはジャージを濡らしながらも衰えず太ももを伝って膝伝いに地面へと注がれる。
スカートごと押さえつけていたせいで、そこまでぐっしょり濡れてしまった。
パンツも、ジャージも、スカートも、至る所がびしょびしょで色を変えるほど派手な被害。
けれど水音の小さな静かな決壊だった。
酷使したお股はじんじん痺れて力が入らない。大量に蓄えていた苦痛の元は流れ出てしまったからお腹はすっかりからっぽ。
6時間越し、しかも1L飲んだうえでの放尿は気持ちよかった。快楽だった。
しかしピークを過ぎてしまえば絶望でもあった。下半身を包む生温かさが気持ち悪かった。
もう止めようと思えば止められそうだったけれど、投げやりな気分でやめてしまった。
踵押さえの体勢のままの湊の下の水溜りは、どんどん広がっている。
最後の1滴まで出し切ってしまったその瞬間、湊は元の部室の扉の前に放り出されていた。
条件達成。ミッションコンプリート。
「おもらし」したので領域から無事出られたというわけだ。
ぐしょぐしょの下半身だけが、変態怪異の名残りだった。
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