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幼皇后は宴で限界!
最初の試練
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今までのものは所詮挨拶である。これだけのために盛大に宴を開いてるわけがない。これは、末端の妃が陛下の目に触れる機会を作ることも目的の一つなのだ。
だから陛下の渡りのない妃たちが舞を舞ったり、楽を奏でたりする演目がずらりと続く。それも合間合間に休みが入り、妃同士が情報交換できるようになっているから余計時間がかかるのだ。
この頃になると演目に参加しない高位の妃たちはあまり動かなくなる。程度に差はあれど、市井の娘なら慌てて不浄場に駆け込みかねない量の秘水を抱えているのは同じこと。おのおの秘水を溢れさせない一番いい態勢でじっと終わるのを待っているのだ。もちろんおしっこなんて知りませんというすまし顔で。
下位の妃はもう少し余裕がある。演目に参加すると準備や片付けのために中座するので、そのついでに中身を片付けられる。これが暗黙の了解であるため、渡りがあるのに演目に参加する人は我慢がきかないお子様だと思われてしまう。
アルムはそれでもいいから参加したかったが、皇后に参加権はないため、長い長い宴の最中ずっと我慢を強いられるしかなかった。
ふと、陛下が侍女を呼びつけ、隣のアルムにも聞こえない小声で何やら指示を出した。
アルムにとって最も辛い時間が始まる。
宮廷楽士の奏でる音楽がゆったりした静かなものから激しく壮大な音に変わる。ーーちょっとした音くらいならかき消してしまうような。
戻ってきた侍女がこっそり筒状のものを渡した。陛下は衣の前をくつろげて、取り出した男根を筒に突っ込む。二人の並ぶ卓の前には布がかかっているので、実際にその様を視界に入れてしまう妃はアルムだかなのだけれど。
すぐそこに迫っている事態にアルムは耳を塞ぎたかったが、高貴な女性にそんなはしたないことは許されない。音楽で誤魔化しているとはいえすぐ隣の放尿音ははっきりと聞こえて、釣られて決壊しそうになるのを筋肉だけでぐっと堪える。びくびく内腿が痙攣して、少しでも気を抜けば漏らしてしまいそうだった。
こんな時ばかりは皇后の身分が憎い。この場で一番酒精を浴びているのはアルムと陛下だ。だというのに、陛下だけ好きな時に進行を遮り用を足すことが許されている。
他の高位の妃たちも中座を許されない身ではあるが、摂取しなければならない水分量が違う。しかも、アルムは中座できない妃の中では最年少で、まだまだ身体が未発達。このような宴を想定して育てられていないので、アルムと同年代の澪峯の娘よりもたよりない器でしかないのに。
無限にも思えた時間が過ぎ、音楽が元のゆったりとしたものに戻る。最初の難関はなんとか乗り切ることができた。
宴は折り返しにも至っていないというのに、アルムの膀胱はすでに悲鳴をあげていた。
だから陛下の渡りのない妃たちが舞を舞ったり、楽を奏でたりする演目がずらりと続く。それも合間合間に休みが入り、妃同士が情報交換できるようになっているから余計時間がかかるのだ。
この頃になると演目に参加しない高位の妃たちはあまり動かなくなる。程度に差はあれど、市井の娘なら慌てて不浄場に駆け込みかねない量の秘水を抱えているのは同じこと。おのおの秘水を溢れさせない一番いい態勢でじっと終わるのを待っているのだ。もちろんおしっこなんて知りませんというすまし顔で。
下位の妃はもう少し余裕がある。演目に参加すると準備や片付けのために中座するので、そのついでに中身を片付けられる。これが暗黙の了解であるため、渡りがあるのに演目に参加する人は我慢がきかないお子様だと思われてしまう。
アルムはそれでもいいから参加したかったが、皇后に参加権はないため、長い長い宴の最中ずっと我慢を強いられるしかなかった。
ふと、陛下が侍女を呼びつけ、隣のアルムにも聞こえない小声で何やら指示を出した。
アルムにとって最も辛い時間が始まる。
宮廷楽士の奏でる音楽がゆったりした静かなものから激しく壮大な音に変わる。ーーちょっとした音くらいならかき消してしまうような。
戻ってきた侍女がこっそり筒状のものを渡した。陛下は衣の前をくつろげて、取り出した男根を筒に突っ込む。二人の並ぶ卓の前には布がかかっているので、実際にその様を視界に入れてしまう妃はアルムだかなのだけれど。
すぐそこに迫っている事態にアルムは耳を塞ぎたかったが、高貴な女性にそんなはしたないことは許されない。音楽で誤魔化しているとはいえすぐ隣の放尿音ははっきりと聞こえて、釣られて決壊しそうになるのを筋肉だけでぐっと堪える。びくびく内腿が痙攣して、少しでも気を抜けば漏らしてしまいそうだった。
こんな時ばかりは皇后の身分が憎い。この場で一番酒精を浴びているのはアルムと陛下だ。だというのに、陛下だけ好きな時に進行を遮り用を足すことが許されている。
他の高位の妃たちも中座を許されない身ではあるが、摂取しなければならない水分量が違う。しかも、アルムは中座できない妃の中では最年少で、まだまだ身体が未発達。このような宴を想定して育てられていないので、アルムと同年代の澪峯の娘よりもたよりない器でしかないのに。
無限にも思えた時間が過ぎ、音楽が元のゆったりとしたものに戻る。最初の難関はなんとか乗り切ることができた。
宴は折り返しにも至っていないというのに、アルムの膀胱はすでに悲鳴をあげていた。
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