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鳩と告白
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「もちろん。またお誘いしてもいいですか?」
公威さんは私を見ている。
「お姉様、黙ってないで、お返事は?」
律子がじれったそうに急かしてくる。
背後で、鳩が一斉に飛び立つ大きな羽音がした。
びっくりして、振り向いた私の目に飛び込んできたのは、今西さんが歩いている鳩の群れを追いかけている様子だった。
「今西さんたら! あーもう、何やってんの。鳩がかわいそうよ」
「すんません。あっ、ほら律子さん、鳩は一周して戻って来ましたよ! 鳩の習性なんやね、あっちあっち」
律子と今西さんが、雷門から寺の境内に向かって鳩を追って行く。
「ははは! 愉快な人たちだ」
公威さんは笑い上戸なのか、ずっと笑っている。
「今西さんが、あんな人とは知りませんでした。りっちゃんも、今日は失礼なことばかり言って。どうぞ、ご気分を悪くされませんように」
「いやいや。あのお二人は、わかってらっしゃる」
「え?」
「私と文子さんを二人きりにしてくれたんですよ」
「え? どういう?」
「気づかなかったのですか?」
私はぽかんと口を開けてしまった。続きの言葉が出ない。
公威さんは、私を見て再び声を上げて楽しげに笑った。
「今日、文子さんと偶然出会うなんて、私はあなたとのご縁を感じました。決めました。今後は、文子さんと真剣にお付き合いしたい」
公威さんは笑うのをやめて仰った。
公威さんは私を見ている。
「お姉様、黙ってないで、お返事は?」
律子がじれったそうに急かしてくる。
背後で、鳩が一斉に飛び立つ大きな羽音がした。
びっくりして、振り向いた私の目に飛び込んできたのは、今西さんが歩いている鳩の群れを追いかけている様子だった。
「今西さんたら! あーもう、何やってんの。鳩がかわいそうよ」
「すんません。あっ、ほら律子さん、鳩は一周して戻って来ましたよ! 鳩の習性なんやね、あっちあっち」
律子と今西さんが、雷門から寺の境内に向かって鳩を追って行く。
「ははは! 愉快な人たちだ」
公威さんは笑い上戸なのか、ずっと笑っている。
「今西さんが、あんな人とは知りませんでした。りっちゃんも、今日は失礼なことばかり言って。どうぞ、ご気分を悪くされませんように」
「いやいや。あのお二人は、わかってらっしゃる」
「え?」
「私と文子さんを二人きりにしてくれたんですよ」
「え? どういう?」
「気づかなかったのですか?」
私はぽかんと口を開けてしまった。続きの言葉が出ない。
公威さんは、私を見て再び声を上げて楽しげに笑った。
「今日、文子さんと偶然出会うなんて、私はあなたとのご縁を感じました。決めました。今後は、文子さんと真剣にお付き合いしたい」
公威さんは笑うのをやめて仰った。
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