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四二五
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だが居場所さえ判ればそれでいい。
虫さえ回収できれば本人とは後で会えばいいのだ。
俺はまた別のウェイトレスに声をかけた。
「ここには地下があるだろ?どうやって行くんだ?」
ウェイトレスは不思議そうに首をかしげる。
「地下は従業員しか入れませんが、どう言ったご用でしょうか?」
そう来たか。
まあ、そりゃそうか。
「いや、地下その物に用はない。入口だけ判れば良いんだ」
自分で言ってても怪しいなと思う。
用が無いのに従業員しか入れない地下の入口を知りたがる男を、怪しむなと言うのは無理がある。
「……本当に何のご用でしょう?」
あからさまに怪しまれている。
仕方がない、諦めよう。
俺は適当にごまかしてその場を去った。
とりあえず外に出よう。
俺は建物の外に出ると、外から外観を眺めた。
「レオさん。その位置で呼べば回収できますよ」
管理人が言った。
「本当か?呼ぶってどうすればいい?」
「頭の中でページを開けますか?」
管理人が言うページとは、頭の中に浮かぶ表示の事だ。
これを他人に上手く説明するのは難しいが、意識すると表示が浮かぶのだ。
「表示したぞ」
「それではその中の外部端末を開いて下さい。そこから更に諜報関係を開いて」
俺は管理人に言われるがままにページを進める。
「テクノセクトと書いてある筈です。オンになっている項目を選んで下さい。それが情報収集中のテクノセクト、今回は『セクトビートル』が行動中ですね。それを呼び戻すに設定して下さい」
俺はその通りにする。
すると、虫が戻ってくるのが感じられた。
「大丈夫か?自力で戻って来られない時もあるんじゃないか?」
俺は管理人に尋ねた。
「そのような場合も無くは無いでしょうが、大抵は自力で何とかしようとします。どうしても駄目な時は、その旨が通知されますよ」
へえ。
便利なもんだな。
「テクノセクトを数匹もらった筈です。全てレオさんに接続されていますから、いつでも使えますよ」
管理人はそう言うと、では。と言って声が聞こえなくなった。
ものの数十秒で虫が戻ってきた。
これは俺が放ったビートルだ。
良く出来ているが、近くで見れば虫でない事はすぐに判る。
「さて」
俺は回収したビートルを懐にしまうと、今度はミスリル銀山を目指す。
カルタスたちはもう着いただろうか。
歩きだとかなり遠い。
おそらく迎えが来た筈だ。
俺はボードを呼び出す。
しばらく待つとボードが飛んでくる。
俺はそれにヒラリと飛び乗ると、そのまま急上昇して帝国の上空を滑った。
目撃した街の人々が、こちらを見上げて指を指しているのが見える。
「驚かせたか。済まないな」
俺はそう呟いて、一路ミスリル銀山の拠点へと向かった。
虫さえ回収できれば本人とは後で会えばいいのだ。
俺はまた別のウェイトレスに声をかけた。
「ここには地下があるだろ?どうやって行くんだ?」
ウェイトレスは不思議そうに首をかしげる。
「地下は従業員しか入れませんが、どう言ったご用でしょうか?」
そう来たか。
まあ、そりゃそうか。
「いや、地下その物に用はない。入口だけ判れば良いんだ」
自分で言ってても怪しいなと思う。
用が無いのに従業員しか入れない地下の入口を知りたがる男を、怪しむなと言うのは無理がある。
「……本当に何のご用でしょう?」
あからさまに怪しまれている。
仕方がない、諦めよう。
俺は適当にごまかしてその場を去った。
とりあえず外に出よう。
俺は建物の外に出ると、外から外観を眺めた。
「レオさん。その位置で呼べば回収できますよ」
管理人が言った。
「本当か?呼ぶってどうすればいい?」
「頭の中でページを開けますか?」
管理人が言うページとは、頭の中に浮かぶ表示の事だ。
これを他人に上手く説明するのは難しいが、意識すると表示が浮かぶのだ。
「表示したぞ」
「それではその中の外部端末を開いて下さい。そこから更に諜報関係を開いて」
俺は管理人に言われるがままにページを進める。
「テクノセクトと書いてある筈です。オンになっている項目を選んで下さい。それが情報収集中のテクノセクト、今回は『セクトビートル』が行動中ですね。それを呼び戻すに設定して下さい」
俺はその通りにする。
すると、虫が戻ってくるのが感じられた。
「大丈夫か?自力で戻って来られない時もあるんじゃないか?」
俺は管理人に尋ねた。
「そのような場合も無くは無いでしょうが、大抵は自力で何とかしようとします。どうしても駄目な時は、その旨が通知されますよ」
へえ。
便利なもんだな。
「テクノセクトを数匹もらった筈です。全てレオさんに接続されていますから、いつでも使えますよ」
管理人はそう言うと、では。と言って声が聞こえなくなった。
ものの数十秒で虫が戻ってきた。
これは俺が放ったビートルだ。
良く出来ているが、近くで見れば虫でない事はすぐに判る。
「さて」
俺は回収したビートルを懐にしまうと、今度はミスリル銀山を目指す。
カルタスたちはもう着いただろうか。
歩きだとかなり遠い。
おそらく迎えが来た筈だ。
俺はボードを呼び出す。
しばらく待つとボードが飛んでくる。
俺はそれにヒラリと飛び乗ると、そのまま急上昇して帝国の上空を滑った。
目撃した街の人々が、こちらを見上げて指を指しているのが見える。
「驚かせたか。済まないな」
俺はそう呟いて、一路ミスリル銀山の拠点へと向かった。
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