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三八〇
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「どうした。来ないのか?」
呼び掛けるも尻込みして誰一人掛かっては来なかった。
「お前の所の兵隊は役に立たんな。お前に似て」
俺はファズに言った。
「クソッ!クソッ!クソッ!クソッ!クソッ!なんなんだテメエはッ!邪魔ばっかりしやがってよおっ!俺がテメエに何かしたのかよッ!」
ファズがわめき散らす。
まるで駄々っ子だ。
そう、コイツは単にガキなのだ。
実年齢は大人だが、わがままに育ったらこうなると言う典型的なクソガキだ。
人の痛みなど省みない、自分の欲望の為にキロをおもちゃにする。
だが、コイツはもう大人なのだ。
これ以上成長などしない。
チャンスを与えたにもかかわらず、反省もしない。
コイツを生かしておく理由などない。
生かしておけば、きっとまた同じことを繰り返すのだ。
ネオジョルトにもこんなヤツは必要ない。
ならば消してやった方が世の為だ。
「貴様らが今見てる光景が、人生最後の光景だ。こんな光景で人生を終えるなんてクソみたいな人生だな。次はもう少し真面目に生きてみることだ……もし、生まれ変われれば、だが」
俺がそう言うと、一人が走って逃げ出した。
そして、それに連鎖するように全員が我先にと逃げ出した。
「あ、おい!テメエら!どこへ行く!戻ってきて戦わねえか!」
ファズが叫ぶ。
だが、足を止める者は居ない。
「逃げられはしない」
俺は右手の触手を真っ直ぐに伸ばした。
槍のように一直線に伸び、廊下を一直線に並んで逃げ出す男たちを、全員串刺にした。
「ああっ!」
「ぎゃああっ!」
「ぐひいっ!」
様々な声をあげて全員が絶命する。
逃げ遅れて廊下に入れなかった者たちが、その光景に腰を抜かしてその場にへたり込んだ。
ちっ、失禁してやがる。
「……!!」
ファズは言葉を失い、ただ俺を睨み付けていた。
握りしめた拳が、かすかに震えているのが判る。
「やるしかねえ……!」
どうやらやる気になったようだな。
俺を倒す以外に生き残る術が無いと言う事を、理解したようだった。
「おい、テメエ!その触手を使うな!」
は?
「卑怯だろ!正々堂々素手で勝負しろよ!」
ファズが叫んだ。
なるほどな。
言い分はもっともだが、お前が言えた義理か。
もう、恥も外聞もかなぐり捨てた訳だ。
俺は無言で触手を引っ込めた。
「馬鹿めぇッ!」
ファズが隠し持っていたナイフを引き抜き、得意のフットワークで一気に詰め寄った。
ズボッ!
嫌な音がした。
肉をえぐる音だ。
俺はファズの顔を見た。
ファズがニヤリと笑う。
そして。
「ぐぶあっ!」
嗚咽のような声を漏らし、口から鮮血を噴き出した。
俺の顔にファズの血が掛かった。
ファズの腹には俺の右腕が深く刺さっていた。
呼び掛けるも尻込みして誰一人掛かっては来なかった。
「お前の所の兵隊は役に立たんな。お前に似て」
俺はファズに言った。
「クソッ!クソッ!クソッ!クソッ!クソッ!なんなんだテメエはッ!邪魔ばっかりしやがってよおっ!俺がテメエに何かしたのかよッ!」
ファズがわめき散らす。
まるで駄々っ子だ。
そう、コイツは単にガキなのだ。
実年齢は大人だが、わがままに育ったらこうなると言う典型的なクソガキだ。
人の痛みなど省みない、自分の欲望の為にキロをおもちゃにする。
だが、コイツはもう大人なのだ。
これ以上成長などしない。
チャンスを与えたにもかかわらず、反省もしない。
コイツを生かしておく理由などない。
生かしておけば、きっとまた同じことを繰り返すのだ。
ネオジョルトにもこんなヤツは必要ない。
ならば消してやった方が世の為だ。
「貴様らが今見てる光景が、人生最後の光景だ。こんな光景で人生を終えるなんてクソみたいな人生だな。次はもう少し真面目に生きてみることだ……もし、生まれ変われれば、だが」
俺がそう言うと、一人が走って逃げ出した。
そして、それに連鎖するように全員が我先にと逃げ出した。
「あ、おい!テメエら!どこへ行く!戻ってきて戦わねえか!」
ファズが叫ぶ。
だが、足を止める者は居ない。
「逃げられはしない」
俺は右手の触手を真っ直ぐに伸ばした。
槍のように一直線に伸び、廊下を一直線に並んで逃げ出す男たちを、全員串刺にした。
「ああっ!」
「ぎゃああっ!」
「ぐひいっ!」
様々な声をあげて全員が絶命する。
逃げ遅れて廊下に入れなかった者たちが、その光景に腰を抜かしてその場にへたり込んだ。
ちっ、失禁してやがる。
「……!!」
ファズは言葉を失い、ただ俺を睨み付けていた。
握りしめた拳が、かすかに震えているのが判る。
「やるしかねえ……!」
どうやらやる気になったようだな。
俺を倒す以外に生き残る術が無いと言う事を、理解したようだった。
「おい、テメエ!その触手を使うな!」
は?
「卑怯だろ!正々堂々素手で勝負しろよ!」
ファズが叫んだ。
なるほどな。
言い分はもっともだが、お前が言えた義理か。
もう、恥も外聞もかなぐり捨てた訳だ。
俺は無言で触手を引っ込めた。
「馬鹿めぇッ!」
ファズが隠し持っていたナイフを引き抜き、得意のフットワークで一気に詰め寄った。
ズボッ!
嫌な音がした。
肉をえぐる音だ。
俺はファズの顔を見た。
ファズがニヤリと笑う。
そして。
「ぐぶあっ!」
嗚咽のような声を漏らし、口から鮮血を噴き出した。
俺の顔にファズの血が掛かった。
ファズの腹には俺の右腕が深く刺さっていた。
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