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三二七
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「とにかく、どうするかは自分たちで決めてくれ。特に命令が無ければ個人の裁量で行動していい。俺もそうしている」
俺はそう言って三人を見回した。
そしてトラゴスに言った。
「トラゴス。君はカルタスに会ったら帰ってくるように言われていたんだったな」
「はい。そうです」
「もう戻らなくてもいい。相手が奴らだと判った以上、わざわざ奴らに利用される必要もないだろう」
「判りました。私も帰りたくありません。ずっとカルタスとここで幸せに暮らします」
ちょっと意味合いが変わってきている気もするが、まあそれで良いだろう。
どうぞお幸せに。
「でもお前、トラゴスの村に一緒に行くって言ってたじゃねえか。どうするんだ?」
カルタスが俺に言った。
「それはレイスの記憶を覗いてからだ。そこに答えがあれば、わざわざ行く必要は無い」
「レイスの記憶を覗く?」
カルタスが片眉をあげた。
「さっきオオムカデンダルがレイスの記憶を吸い出したんだ。あとでそれを見に行く」
「記憶を吸い出した……?そんな事が……」
出来るんだよ。
彼らは。
「そんな事まで出来ちゃうのね」
オレコが驚くと言うよりも呆れたような顔をした。
「お前はどうする?ここに残るのか?」
俺はもう一度オレコに尋ねた。
「……判らないわよ。でも一人だけ参加しなかったってのも、後から心残りになりそうね」
「良いじゃねえか。一緒にまた暴れようぜ」
カルタスが笑いながら言った。
別に俺たちはならず者と言う訳ではないのだが。
「……一度戻るわ。お店もあのままにしておけないし」
オレコは冷静にそう言った。
カルタスとはこの辺が違う。
「お、そうだな。じゃあ、俺も一旦戻るわ。花もあのままじゃ枯れちまわあ」
それはお前が一番最初に気にしなくてはならない事だったんだぞ。
本当に花屋かコイツ。
「レオさん。百足様がお呼びです」
突然、部屋の天井から管理人の声がした。
カルタスとオレコは驚いて辺りをキョロキョロと伺う。
「なんだよ、今の声は」
カルタスが思わず声に出した。
「おい、レオ。準備が出来たぞ、見に来いよ」
今度はオオムカデンダルの声がした。
「判った、今行く。他の三人も連れてきて良いか?」
「おお、構わんぞ。全員来いよ」
そう言うとオオムカデンダルの声は聞こえなくなった。
「な、なに?今の……」
オレコが俺に尋ねる。
「オオムカデンダルが呼んでる。彼の声が、ラボからここに届いたんだ」
「じゃあ、もう一人の声は?」
「彼は『管理人』と呼ばれている。ここの事実上の管理を任されている存在だ。俺も上手くは説明できんが」
俺はそう言って三人を見回した。
そしてトラゴスに言った。
「トラゴス。君はカルタスに会ったら帰ってくるように言われていたんだったな」
「はい。そうです」
「もう戻らなくてもいい。相手が奴らだと判った以上、わざわざ奴らに利用される必要もないだろう」
「判りました。私も帰りたくありません。ずっとカルタスとここで幸せに暮らします」
ちょっと意味合いが変わってきている気もするが、まあそれで良いだろう。
どうぞお幸せに。
「でもお前、トラゴスの村に一緒に行くって言ってたじゃねえか。どうするんだ?」
カルタスが俺に言った。
「それはレイスの記憶を覗いてからだ。そこに答えがあれば、わざわざ行く必要は無い」
「レイスの記憶を覗く?」
カルタスが片眉をあげた。
「さっきオオムカデンダルがレイスの記憶を吸い出したんだ。あとでそれを見に行く」
「記憶を吸い出した……?そんな事が……」
出来るんだよ。
彼らは。
「そんな事まで出来ちゃうのね」
オレコが驚くと言うよりも呆れたような顔をした。
「お前はどうする?ここに残るのか?」
俺はもう一度オレコに尋ねた。
「……判らないわよ。でも一人だけ参加しなかったってのも、後から心残りになりそうね」
「良いじゃねえか。一緒にまた暴れようぜ」
カルタスが笑いながら言った。
別に俺たちはならず者と言う訳ではないのだが。
「……一度戻るわ。お店もあのままにしておけないし」
オレコは冷静にそう言った。
カルタスとはこの辺が違う。
「お、そうだな。じゃあ、俺も一旦戻るわ。花もあのままじゃ枯れちまわあ」
それはお前が一番最初に気にしなくてはならない事だったんだぞ。
本当に花屋かコイツ。
「レオさん。百足様がお呼びです」
突然、部屋の天井から管理人の声がした。
カルタスとオレコは驚いて辺りをキョロキョロと伺う。
「なんだよ、今の声は」
カルタスが思わず声に出した。
「おい、レオ。準備が出来たぞ、見に来いよ」
今度はオオムカデンダルの声がした。
「判った、今行く。他の三人も連れてきて良いか?」
「おお、構わんぞ。全員来いよ」
そう言うとオオムカデンダルの声は聞こえなくなった。
「な、なに?今の……」
オレコが俺に尋ねる。
「オオムカデンダルが呼んでる。彼の声が、ラボからここに届いたんだ」
「じゃあ、もう一人の声は?」
「彼は『管理人』と呼ばれている。ここの事実上の管理を任されている存在だ。俺も上手くは説明できんが」
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