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一一二
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!?
爆風の中、俺はフィエステリアームを見つけた。
だが。
フィエステリアームの姿がまた変わっていた。
顔の形がクルミの殻のようになってる。
顔の正面はピッタリと閉じられているように見えた。
これはまさか。
防御に適した形に変わったのか。
あの大爆発を至近距離で顔面に受け、それを完全にシャットアウトしたのか。
信じられない。
離れた場所にいる俺でさえ、爆風に押し返されたと言うのに。
「く……くくっ……化け物めぇ……!」
ルドムのうめくような声が聞こえた。
その表情は見たこともないような苦悶の表情だ。
あのクールなルドムがこんな顔をするのか。
俺はその事にこそ驚いた。
ルドムにしてみれば、ロック鳥を仕留めに来て、それよりも恐ろしい物を相手にさせられているのだ。
敵ながら気の毒としか言いようがない。
クルミの顔が左右に割れて、中からフィエステリアームの顔が現れる。
と言っても、その顔も変身した顔だから何が顔かは判らないが。
ガシッ!
呆気に取られた一瞬の隙を突いて、フィエステリアームはルドムの両肩を掴まえた。
長く延びたフィエステリアームの両腕は、間合いの空いたルドムを一方的に捕らえていた。
「しまっ……!」
「僕の勝ちだ」
フィエステリアームは言うが早いか、そのままルドムを吊し上げる。
両腕は肩から首へと移った。
長い腕で吊し上げられたルドムの両足は宙に浮いている。
文字通りの首吊り状態だ。
「ぐっ……ググッ……!」
苦しそうなルドムのうめき声。
「僕の勝ちだよね?認めるかい?」
フィエステリアームがルドムに問いかける。
しかし、ルドムには帝国将軍としてのプライドと意地がある。
恐らく、けっして敗けを認めはしないだろう。
首に食い込むフィエステリアームの指を何とか外そうともがく。
だが自らの体重により、もがけばもがくほど指は喉に食い込んだ。
これでもフィエステリアームは手加減しているはずだ。
本気ならば、たぶんルドムの首はちぎれている。
そうこうするうちに、ルドムは動かなくなった。
「あれ?死んじゃった」
フィエステリアームが無表情で言った。
まさか、そんなはずは。
俺は心臓の鼓動が早くなったのを感じた。
本当に殺したのか。
「ま、どっちにしろフィエステリアームの勝ちだな」
オオムカデンダルはそう言ったが、その声には何の感情もこもっていない。
「アレ、使わなかったよ」
「ああ、そうだな。よくやった。だが、少し手こずったな」
オオムカデンダルがそう言ってフィエステリアームに近付いた。
「だいたい判った。次はもっと上手くやれる」
フィエステリアームも感情のこもらない声で言った。
「さて……どうすっかなあ」
オオムカデンダルは地面に打ち捨てられたルドムを見下ろしながら、そう呟いた。
爆風の中、俺はフィエステリアームを見つけた。
だが。
フィエステリアームの姿がまた変わっていた。
顔の形がクルミの殻のようになってる。
顔の正面はピッタリと閉じられているように見えた。
これはまさか。
防御に適した形に変わったのか。
あの大爆発を至近距離で顔面に受け、それを完全にシャットアウトしたのか。
信じられない。
離れた場所にいる俺でさえ、爆風に押し返されたと言うのに。
「く……くくっ……化け物めぇ……!」
ルドムのうめくような声が聞こえた。
その表情は見たこともないような苦悶の表情だ。
あのクールなルドムがこんな顔をするのか。
俺はその事にこそ驚いた。
ルドムにしてみれば、ロック鳥を仕留めに来て、それよりも恐ろしい物を相手にさせられているのだ。
敵ながら気の毒としか言いようがない。
クルミの顔が左右に割れて、中からフィエステリアームの顔が現れる。
と言っても、その顔も変身した顔だから何が顔かは判らないが。
ガシッ!
呆気に取られた一瞬の隙を突いて、フィエステリアームはルドムの両肩を掴まえた。
長く延びたフィエステリアームの両腕は、間合いの空いたルドムを一方的に捕らえていた。
「しまっ……!」
「僕の勝ちだ」
フィエステリアームは言うが早いか、そのままルドムを吊し上げる。
両腕は肩から首へと移った。
長い腕で吊し上げられたルドムの両足は宙に浮いている。
文字通りの首吊り状態だ。
「ぐっ……ググッ……!」
苦しそうなルドムのうめき声。
「僕の勝ちだよね?認めるかい?」
フィエステリアームがルドムに問いかける。
しかし、ルドムには帝国将軍としてのプライドと意地がある。
恐らく、けっして敗けを認めはしないだろう。
首に食い込むフィエステリアームの指を何とか外そうともがく。
だが自らの体重により、もがけばもがくほど指は喉に食い込んだ。
これでもフィエステリアームは手加減しているはずだ。
本気ならば、たぶんルドムの首はちぎれている。
そうこうするうちに、ルドムは動かなくなった。
「あれ?死んじゃった」
フィエステリアームが無表情で言った。
まさか、そんなはずは。
俺は心臓の鼓動が早くなったのを感じた。
本当に殺したのか。
「ま、どっちにしろフィエステリアームの勝ちだな」
オオムカデンダルはそう言ったが、その声には何の感情もこもっていない。
「アレ、使わなかったよ」
「ああ、そうだな。よくやった。だが、少し手こずったな」
オオムカデンダルがそう言ってフィエステリアームに近付いた。
「だいたい判った。次はもっと上手くやれる」
フィエステリアームも感情のこもらない声で言った。
「さて……どうすっかなあ」
オオムカデンダルは地面に打ち捨てられたルドムを見下ろしながら、そう呟いた。
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