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第2章〜冒険の果て
83話~ガルド疑問を抱く
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ここはシャインスプラウト城。辺りは既に暗くなっていた。
ブレインは寝室のベッドの上に腰掛け物思いにふけている。
(モルケノフの話によれば、明日実行すると言っていた。これが上手くいけば……。だが、本当にそのガルドが……)
俯き頭を抱えながら、ガルドが兄の子供で神に選ばれし者なのか、本当に城で起きていることを解決することができるのかと自問自答していた。
場所は変わり、ここはモルケノフの屋敷。
数時間前__あれからガルドとマグドとレフィカルは、ユリィナとビスカとマリアンヌとジェシカと合流し屋敷の中へ入る。
その後すぐに、モルケノフの乗る馬車が屋敷の建物の前に停車した。
モルケノフは建物内に入ろうとしているガルドをみるなり、自分の書斎の方にくるように伝え建物の中へと入る。
そしてガルド達は、何が起きたのかと話しながらあとを追った。その後ガルドは、途中でみんなと別れモルケノフの書斎へと向かう。
現在__ガルドは、マルティスを交え書斎でモルケノフと話をしている。
「うむ、どうしたものか……。迂闊に屋敷をでればみつかってしまう」
「ですが、モルケノフ様。あの件を解決するためには、」
「マルティス。だがこのままでは、間違いなくあの者に邪魔をされかねん」
その話は、ほぼモルケノフとマルティスのみで一方的に進んでいた。
(話が纏まらねぇみてぇだが。いつまでもこうしてるわけにもいかねぇだろうし。だが俺が口を出した所で、どうなるってこともねぇだろうしなぁ)
そう思いながらガルドは、二人の話を黙って聞いている。
(うむ、どうしたものか……。話が一向に進まん。まさかマルティスが反論するとは思わなかった。
それにガルド様は黙ったままだ。何かいい案でも出してくれると思ったのだが、これはかいかぶりすぎたか)
モルケノフはそう思い悩んでいた。
(これは困りました。モルケノフ様の言いたいことは分かるのですが。
今この計画を変更してしまえば、確実に犯人に知られてしまいます。さて、どうしましょうか?
それにガルド様は、この計画の真の目的を知らない。知ってしまえば、恐らくこの依頼を断られるだろう)
そう思い困り果てマルティスはガルドに視線を向ける。
ガルドはその視線を感じ取りマルティスの方を向いた。
(マルティスは、なんで俺をみる? まさか、この場をどうにかしろってことなのか……だが、俺に何ができるってんだっ!
そもそも、なんでここに呼ばれた? いや、二人の話を聞く限り、度々なぜか俺の名が、)
そう自問自答していたが、どうしても気になり問いかける。
「話を聞いてて気になったんだが。俺がジルフォードにみつかるとまずいとか。今回の件を片づけるのは、俺じゃないと駄目ってどういう事だ?」
一呼吸したあと再び口を開いた。
「まぁ、ジルフォードの件はなんとなく分かる。だがなんで、城で起きている事件を解決するのに俺じゃなきゃいけねぇんだ?」
そう聞かれモルケノフとマルティスは、なんと答えればいいのか言葉に詰まり悩み始める。
それをみて不思議に思いながらもガルドは、二人の返答を待っていた。
「そうですね。このままでは、話が前に進まず無駄に時間だけがすぎてしまいます。モルケノフ様、やはり事実を話された方が良いのでは?」
「マルティス。確かにその方がいいのかもしれん。だがなぁ……」
「事実……って。いったいどういう事だ? 何を隠していやがるっ!」
ガルドは何か隠していることが分かり二人を問い詰める。
「ガルド様。本来なら、この件が解決してから話そうと思ったのだが、」
軽く息を吐き吸うとモルケノフは、重い口を開き話し始めた。
ブレインは寝室のベッドの上に腰掛け物思いにふけている。
(モルケノフの話によれば、明日実行すると言っていた。これが上手くいけば……。だが、本当にそのガルドが……)
俯き頭を抱えながら、ガルドが兄の子供で神に選ばれし者なのか、本当に城で起きていることを解決することができるのかと自問自答していた。
場所は変わり、ここはモルケノフの屋敷。
数時間前__あれからガルドとマグドとレフィカルは、ユリィナとビスカとマリアンヌとジェシカと合流し屋敷の中へ入る。
その後すぐに、モルケノフの乗る馬車が屋敷の建物の前に停車した。
モルケノフは建物内に入ろうとしているガルドをみるなり、自分の書斎の方にくるように伝え建物の中へと入る。
そしてガルド達は、何が起きたのかと話しながらあとを追った。その後ガルドは、途中でみんなと別れモルケノフの書斎へと向かう。
現在__ガルドは、マルティスを交え書斎でモルケノフと話をしている。
「うむ、どうしたものか……。迂闊に屋敷をでればみつかってしまう」
「ですが、モルケノフ様。あの件を解決するためには、」
「マルティス。だがこのままでは、間違いなくあの者に邪魔をされかねん」
その話は、ほぼモルケノフとマルティスのみで一方的に進んでいた。
(話が纏まらねぇみてぇだが。いつまでもこうしてるわけにもいかねぇだろうし。だが俺が口を出した所で、どうなるってこともねぇだろうしなぁ)
そう思いながらガルドは、二人の話を黙って聞いている。
(うむ、どうしたものか……。話が一向に進まん。まさかマルティスが反論するとは思わなかった。
それにガルド様は黙ったままだ。何かいい案でも出してくれると思ったのだが、これはかいかぶりすぎたか)
モルケノフはそう思い悩んでいた。
(これは困りました。モルケノフ様の言いたいことは分かるのですが。
今この計画を変更してしまえば、確実に犯人に知られてしまいます。さて、どうしましょうか?
それにガルド様は、この計画の真の目的を知らない。知ってしまえば、恐らくこの依頼を断られるだろう)
そう思い困り果てマルティスはガルドに視線を向ける。
ガルドはその視線を感じ取りマルティスの方を向いた。
(マルティスは、なんで俺をみる? まさか、この場をどうにかしろってことなのか……だが、俺に何ができるってんだっ!
そもそも、なんでここに呼ばれた? いや、二人の話を聞く限り、度々なぜか俺の名が、)
そう自問自答していたが、どうしても気になり問いかける。
「話を聞いてて気になったんだが。俺がジルフォードにみつかるとまずいとか。今回の件を片づけるのは、俺じゃないと駄目ってどういう事だ?」
一呼吸したあと再び口を開いた。
「まぁ、ジルフォードの件はなんとなく分かる。だがなんで、城で起きている事件を解決するのに俺じゃなきゃいけねぇんだ?」
そう聞かれモルケノフとマルティスは、なんと答えればいいのか言葉に詰まり悩み始める。
それをみて不思議に思いながらもガルドは、二人の返答を待っていた。
「そうですね。このままでは、話が前に進まず無駄に時間だけがすぎてしまいます。モルケノフ様、やはり事実を話された方が良いのでは?」
「マルティス。確かにその方がいいのかもしれん。だがなぁ……」
「事実……って。いったいどういう事だ? 何を隠していやがるっ!」
ガルドは何か隠していることが分かり二人を問い詰める。
「ガルド様。本来なら、この件が解決してから話そうと思ったのだが、」
軽く息を吐き吸うとモルケノフは、重い口を開き話し始めた。
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