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第2章〜冒険の果て
73話〜各々の策案
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ここはモルケノフの屋敷。モルケノフは急ぎ屋敷に戻りマルティスを書斎に呼んだ。
「モルケノフ様、いったいどうされたのですか?」
「マルティス、ああどうしたらいい。ゼプトルスが陛下に今城で起きている事を話してしまった。」
「それはどういう事なのですか?確かこの件については外部の者は知らないはず。」
「ああ、そのはずなのだがな。何故かゼプトルスは知っておった。」
「それは変ですね。城の者達には固く口止めをしてあるはずです。ですが、現にゼプトルス様の耳に入っているとなれば、城の内部の者でこの件に関与している者が漏らしたか、この件にゼプトルス様ご自身が関与されているとしか考えられません。」
「私もそのどちらかだとは思うのだが。」
「後者であれば、最初から知っていてもおかしくはありませんが。」
「うむ、そうなのだがな。ただ、ゼプトルスを疑うにも確証がない事には話にならん。」
「では如何致しましょう。ガルド様達の潜入調査は中止した方がいいと思いますが。」
「その方がいいのだろうが。……いや待て、却って好都合かもしれぬ。この事をガルド様達に話した上、城に潜入してもらう。ゼプトルスが関与しているとすれば、何らかの方法で内部の者と接触しているはず。」
「なるほど。確かにそうですね。では、この事を至急ガルド様に伝えて参りたいと思います。」
「うむ、マルティスよろしく頼む。」
「承知しました。それはそうと、陛下にガルド様の事について話す事はできたのですか?」
「いや、今日はゼプトルスが来た為、陛下とその事について話をする事が出来なかった。」
「では、まだガルド様がここに来ている事は知らないのですね。」
「ああ、そうなる。陛下にガルド様の事を話した上で、この件が片付き次第お目通りをと思っておったのだがな。明日も陛下の元にゼプトルスが来る可能性は大いにある。さて、どうしたものか……。」
「確かにこのままでは、陛下にガルド様の事を話す事なくお目通りとなってしまいます。」
「ああ、本当ならば陛下に確認を取った上で会うのが良いのだろうが。」
そう言いながらモルケノフとマルティスはどうしたらいいかと考えていた。
ここはゼプトルスの屋敷。ゼプトルスは書斎にて本を読んでいた。
するとフードを深々と被った男性が部屋に入ってきた。
この男性はマリウス=テッドと言い魔族の者で自分の利益の為ゼプトルスと手を組み、2人にとって邪魔な存在であるモルケノフを陥れようとしている。
「ゼプトルス様、城の様子は如何でしたでしょうか?」
「ん?マリウスか。いや、大した収穫はなかった。それより、あの件をモルケノフが密かに探っている様だ。」
「なるほど。では、如何なさいましょう。このままでは、もう魔族領土に連れて行きお金に替える事は出来なくなってしまいます。それでは我々の利益が断たれてしまう。」
「ああ、確かにこの利益を断たれるのはかなり痛い。だが、どうしたらいい?」
「では、さらに巧妙な手を考えては如何でしょうか。」
「今より良い方法があると言うのか?」
「あるのはありますが、それを行うには魔族領土にいる者を連れて来なければなりませんので、少しお時間を頂く事になります。」
「それは構わないが、いったいどんな方法を使うと言うのだ?」
ゼプトルスがそう聞くとマリウスはその方法を教えた。
その後マリウスは書斎を後にし魔族領土エクスダールへと向かった。
そしてゼプトルスは、また本を開き読み始めた。
「モルケノフ様、いったいどうされたのですか?」
「マルティス、ああどうしたらいい。ゼプトルスが陛下に今城で起きている事を話してしまった。」
「それはどういう事なのですか?確かこの件については外部の者は知らないはず。」
「ああ、そのはずなのだがな。何故かゼプトルスは知っておった。」
「それは変ですね。城の者達には固く口止めをしてあるはずです。ですが、現にゼプトルス様の耳に入っているとなれば、城の内部の者でこの件に関与している者が漏らしたか、この件にゼプトルス様ご自身が関与されているとしか考えられません。」
「私もそのどちらかだとは思うのだが。」
「後者であれば、最初から知っていてもおかしくはありませんが。」
「うむ、そうなのだがな。ただ、ゼプトルスを疑うにも確証がない事には話にならん。」
「では如何致しましょう。ガルド様達の潜入調査は中止した方がいいと思いますが。」
「その方がいいのだろうが。……いや待て、却って好都合かもしれぬ。この事をガルド様達に話した上、城に潜入してもらう。ゼプトルスが関与しているとすれば、何らかの方法で内部の者と接触しているはず。」
「なるほど。確かにそうですね。では、この事を至急ガルド様に伝えて参りたいと思います。」
「うむ、マルティスよろしく頼む。」
「承知しました。それはそうと、陛下にガルド様の事について話す事はできたのですか?」
「いや、今日はゼプトルスが来た為、陛下とその事について話をする事が出来なかった。」
「では、まだガルド様がここに来ている事は知らないのですね。」
「ああ、そうなる。陛下にガルド様の事を話した上で、この件が片付き次第お目通りをと思っておったのだがな。明日も陛下の元にゼプトルスが来る可能性は大いにある。さて、どうしたものか……。」
「確かにこのままでは、陛下にガルド様の事を話す事なくお目通りとなってしまいます。」
「ああ、本当ならば陛下に確認を取った上で会うのが良いのだろうが。」
そう言いながらモルケノフとマルティスはどうしたらいいかと考えていた。
ここはゼプトルスの屋敷。ゼプトルスは書斎にて本を読んでいた。
するとフードを深々と被った男性が部屋に入ってきた。
この男性はマリウス=テッドと言い魔族の者で自分の利益の為ゼプトルスと手を組み、2人にとって邪魔な存在であるモルケノフを陥れようとしている。
「ゼプトルス様、城の様子は如何でしたでしょうか?」
「ん?マリウスか。いや、大した収穫はなかった。それより、あの件をモルケノフが密かに探っている様だ。」
「なるほど。では、如何なさいましょう。このままでは、もう魔族領土に連れて行きお金に替える事は出来なくなってしまいます。それでは我々の利益が断たれてしまう。」
「ああ、確かにこの利益を断たれるのはかなり痛い。だが、どうしたらいい?」
「では、さらに巧妙な手を考えては如何でしょうか。」
「今より良い方法があると言うのか?」
「あるのはありますが、それを行うには魔族領土にいる者を連れて来なければなりませんので、少しお時間を頂く事になります。」
「それは構わないが、いったいどんな方法を使うと言うのだ?」
ゼプトルスがそう聞くとマリウスはその方法を教えた。
その後マリウスは書斎を後にし魔族領土エクスダールへと向かった。
そしてゼプトルスは、また本を開き読み始めた。
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