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第4章〜儀式の始まり…そして…
83話〜魔神の水晶と神の水晶
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ハクリュウ達が、ユリナがミリアになり困惑している頃。祭壇に置かれた魔神ディスペアーが封印されている水晶が紫色に微かに光り始めていた。
そしてその水晶の中の魔神ディスペアーは、今の儀式の状況が、自分がやろうとしている事と違う事に気付き話し出した。
「オルドパルス!?何故、異世界の者が5人……いや、6人もいるのだ?」
オルドパルスは慌てて封印の水晶の方を向き、
「それは、どういう事なのでしょう?確かに3人の勇者と1人の魔王を召喚したはずですが」
オルドパルスは辺りを見渡してみた。
「フムゥ。そうなると……5人目は先程化けた女だとして、後1人はいったい何処にいるというのだ」
「後1人は、ここにはいないようだ。ただ、こっちに向かって来ている。これは、他の者が仕組んだ事かもしれん。もしかしたら、厄介な事が起こるかもしれんな」
ディスペアーがそう話をしていると、カプリアが隠し持っていた水晶からホープの声がして、
「カプリア、頼みがあるんだけど。僕をあの水晶の側に置いてくれないかな。少しディスペアーと話したい事があるんだ」
カプリアはホープに言われ魔神の水晶に近づき、隠し持っていた水晶を置こうとした。
それを見てオルドパルスは阻止しようとしたが、
「オルドパルスよ。今は手を出さなくてもよい。我もこの水晶の中の……いや、この水晶を使い話す者に用がある」
「ほぉ。魔神と言うから、もっと恐ろしいやつかと思っておったがのぉ」
カプリアはそう言うと、ホープの水晶を魔神の水晶と隣合わせに置いた。
「やあ、久しぶりだね。君と話すのは何年ぶりかな?」
「ホープ。お前は相変わらずのようだな。まあいい。それで、これを仕組んだのは、お前なのか?」
「僕がこんな事をすると思う?」
「いや、それはないな。だがお前は、これを仕組んだ人物が誰か分かっているんじゃないのか」
「ああ。恐らくは、例の城の者達が何らかの方法を使い、また何かを企んでいるらしい」
その話を聞いていたカプリアは首を傾げ、
「その例の城の者達とは、もしやあの結界の城の者達の事を言っているのかのぉ?」
「うん、そうだよ。よく分かったね」
「ホープ。私は、以前からあの周辺から発せられる魔力が気になり調べており、その時にあの城の事を知りました」
「カプリア。じゃ城の説明はしなくて大丈夫だね」
ホープがそう言うとカプリアは水晶を見ながら頷いた。
「そうなると、恐らくこの儀式は、その者達に利用されたのかもしれんな」
それを聞いていたオルドパルスは頭を抱えながら、うなだれるように地べたに両膝をつき、
「何という事だ!?では、あの方達は私を利用し、この儀式を完成させ、その後……」
「オルドパルス殿。そういう事のようだのぉ。さて、どうする?このままでは奴らの思い通りになってしまうが」
「そうだね。どうにかして、早急に儀式を取り止めないと。でもその前に、先に生贄にされた2人を助けないといけないよね」
「確かに、これを仕組んだ者があの結界の者であるならば尚更中止せねばならんな」
ホープとディスペアーがそう言うとオルドパルスは魔神ディスペアーの水晶を手に持ちユウの所に向かった。
カプリアもホープの水晶を持ちノエルの方に向かった。
そしてその水晶の中の魔神ディスペアーは、今の儀式の状況が、自分がやろうとしている事と違う事に気付き話し出した。
「オルドパルス!?何故、異世界の者が5人……いや、6人もいるのだ?」
オルドパルスは慌てて封印の水晶の方を向き、
「それは、どういう事なのでしょう?確かに3人の勇者と1人の魔王を召喚したはずですが」
オルドパルスは辺りを見渡してみた。
「フムゥ。そうなると……5人目は先程化けた女だとして、後1人はいったい何処にいるというのだ」
「後1人は、ここにはいないようだ。ただ、こっちに向かって来ている。これは、他の者が仕組んだ事かもしれん。もしかしたら、厄介な事が起こるかもしれんな」
ディスペアーがそう話をしていると、カプリアが隠し持っていた水晶からホープの声がして、
「カプリア、頼みがあるんだけど。僕をあの水晶の側に置いてくれないかな。少しディスペアーと話したい事があるんだ」
カプリアはホープに言われ魔神の水晶に近づき、隠し持っていた水晶を置こうとした。
それを見てオルドパルスは阻止しようとしたが、
「オルドパルスよ。今は手を出さなくてもよい。我もこの水晶の中の……いや、この水晶を使い話す者に用がある」
「ほぉ。魔神と言うから、もっと恐ろしいやつかと思っておったがのぉ」
カプリアはそう言うと、ホープの水晶を魔神の水晶と隣合わせに置いた。
「やあ、久しぶりだね。君と話すのは何年ぶりかな?」
「ホープ。お前は相変わらずのようだな。まあいい。それで、これを仕組んだのは、お前なのか?」
「僕がこんな事をすると思う?」
「いや、それはないな。だがお前は、これを仕組んだ人物が誰か分かっているんじゃないのか」
「ああ。恐らくは、例の城の者達が何らかの方法を使い、また何かを企んでいるらしい」
その話を聞いていたカプリアは首を傾げ、
「その例の城の者達とは、もしやあの結界の城の者達の事を言っているのかのぉ?」
「うん、そうだよ。よく分かったね」
「ホープ。私は、以前からあの周辺から発せられる魔力が気になり調べており、その時にあの城の事を知りました」
「カプリア。じゃ城の説明はしなくて大丈夫だね」
ホープがそう言うとカプリアは水晶を見ながら頷いた。
「そうなると、恐らくこの儀式は、その者達に利用されたのかもしれんな」
それを聞いていたオルドパルスは頭を抱えながら、うなだれるように地べたに両膝をつき、
「何という事だ!?では、あの方達は私を利用し、この儀式を完成させ、その後……」
「オルドパルス殿。そういう事のようだのぉ。さて、どうする?このままでは奴らの思い通りになってしまうが」
「そうだね。どうにかして、早急に儀式を取り止めないと。でもその前に、先に生贄にされた2人を助けないといけないよね」
「確かに、これを仕組んだ者があの結界の者であるならば尚更中止せねばならんな」
ホープとディスペアーがそう言うとオルドパルスは魔神ディスペアーの水晶を手に持ちユウの所に向かった。
カプリアもホープの水晶を持ちノエルの方に向かった。
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