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愛の告白と、その結末

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 一体何十分と経っただろうか。
 気持ちはいいけれど決して達することのできない絶妙な快感と、より大きな刺激を迎えるために激しく動き続けることにモレーナの身体は限界を迎えていた。

「ンッ……ぁあッ、も、むりぃ……」

 へにゃへにゃと力が抜けてセオの胸へと倒れる。


「モレーナ、君はいけない子だ。私の言うことが聞けなかったのだから、お仕置きをしなければね。……何がいい?」

 何がいいかと聞かれたら、ひとつしかない。

「突いてぇ……セオに奥まで突いてほしいのぉ」
「それは『ご褒美』だろう?」
「お願い、セオぉ」

「そうだな……。そういえば、君はあの女に挿れられた玩具を抜いた時に心底残念そうにしていたね。……うん、お仕置きはそれにしよう」

 言い終わるやいなや、セオの胸へと圧し掛かるモレーナを横へずらして立ち上がり、チェストの引き出しを漁っていく。


「淫乱な君にはこれがぴったりだ」

 セオが取り出したのは女性が用意した大人の玩具とは似ているようで、形状が少し異なるものだった。太さも一回りほど違う。
 力の抜けたモレーナを抱き抱えて壁際に置かれたチェストに座らせると、大きく脚をM字に開いて用意した玩具をずぶずぶと埋めていく。

「やっ、やぁッ……」

 あっさりと全てが埋まると、セオは椅子をチェストの前へと移動させてその場へ座った。
 丁度、モレーナの丸見えの秘部が、セオの目線の高さになる。

 恥ずかしくてモレーナが両脚を閉じようとするとセオに声で制された。

「モレーナ。お仕置きの意味、わかっているよね?」

 冷ややかな声音にびくりと震えて大人しく言うことを聞くと、セオが手元にあるスイッチを押す。同時にモレーナのナカに入った玩具が振動とともに大きくうねる。

「ンァあっ……あっ、ぁアンッ!?」

 形状が異なると思った部分は花芽に当たっていた。ぷつぷつとした突起が振動によって擦れることでモレーナに更なる快感を与える。
 モレーナが喘ぎ身悶えている間、セオはその様子を眺めながら暇そうに口を開く。

「モレーナ、これは安全性が確証されているから安心して楽しんでくれていいよ。――私達は仕事柄、何が安全で何が人間に害があるかを知っておかなければならないだろう? だから、研究員達が調べ上げた品物を結果とともに全てくれるんだよ。君はまだ入団して間もないからそこまでは求めていないんだけどね。……使うこともないし邪魔なだけだと思っていたんだけど、君の役に立って良かったよ」

「ンァあっ……セオッツ! やだ、これぇ…んぁッ」


 セオの声はモレーナに聞こえているのかどうか。
 激しく蠢く玩具によって絶頂を迎えそうになると、すかさずセオがスイッチを止める。そして、モレーナの熱がおさまると再びスイッチを入れて高みへと導く。
 何度も何度も、繰り返しそれが続けられた。

「セオッ、ごめんなさっ、ぁアッ……ごめん、セオ!」
「何が悪かったと思っているの?」

 涙を流して喘ぎながら謝るモレーナに、セオが静かに問う。

「嫌がってるセオに無理やりッ、したことぉ!」
「他には?」

「セオの言いつけをッ、んぁアッ……守れなかったことぉ!」
「言いつけって?」

「さっきぃッ、わた、んあアッ…、しが、イけなかったからッ」
「他には?」

「ほかッ……、扉! んはぁッ、セオの合図じゃないのに開けちゃったッあァアッ!」
「……他には?」

「ほか、にッ? えっと……んぅッ。はッ、媚薬入りの水、飲んじゃったッはぅッ」
「他に、ある?」

「ほか…あアッ、セオ以外の人の手でッ……気持ちよく、なっちゃったことぉ! ……んぁあッ!?」

 幾度となく繰り返される問いかけに、答えを見つけては叫ぶ。
 
 セオからの問いが終わったかと思うと、いつの間にかモレーナの向かいに立ったセオによってナカに埋められていた玩具を勢いよく引き抜かれた。
 そして、モレーナとセオの唇が重なった。

 角度を変えては舌を絡ませて、一旦離したら再び角度を変えてキスを繰り返す。
 嬉しくて、モレーナの頬を涙が伝った。


「モレーナ、ごめんね」


 そういうセオは、いつもの優しいセオだ。

「セオッ、好きっ! 大好き!!」

 何度目かわからない『好き』を繰り返す。キスをしたまま抱き抱えられて、再びベッドへと移動する。
 今度はモレーナがおねだりする間もなく、セオがナカへと入ってきた。

 ねっとりと唾液を絡ませあいながら、セオがモレーナを激しく揺さぶる。
 モレーナが絶頂を迎えるとセオも精液を解き放つ。しかし、瞬く間に膨れ上がったセオの男根によって何度も体勢を変えては絶頂を迎えた――。



***


 窓から差し込む光によって室内が徐々に明るくなる。
 既にモレーナは幾度となく意識を飛ばしかけていたが、その度にセオからの甘い刺激によって意識を取り戻していた。


 潜入捜査の翌日だ。
 ノクスの本部に戻って調査報告をしなければならない。

 体を洗い流すために二人して浴室に行き、お互いの身体を洗い流し合っていると、気持ちが昂って浴室の中でも体を繋げて睦み合った。
 浴室は喘ぎ声や結合部から響く淫らな水音が反響して、より興奮が高まるということをモレーナは知った。

 入浴を終えると、用意されていた朝食を室内のテーブルで食べた。
 愛液や唾液をお互いにひたすら舐め合っていたので、食事を摂る時によくわからない違和感を覚えた。味覚が麻痺していたのかもしれない。

 食事を終えるとセオが出勤に向けて着替え始める。申し訳ないけれど、モレーナは適当な理由をつけて休ませてもらうことにした。
 腰も足もガクガクと震えて一人では歩けないし、なにより着る服がない。紐と僅かな布地だけの下着にもならない衣装では出勤ができなかった。

 部屋でゆっくり休むと良いと言われて、セオのシャツを着せられた。ふんわりとセオの優しい香りに包まれて、モレーナの気分は絶好調だ。

 去り際に頬にキスをされる。

 行ってきます、と言って歩き出したセオに向かって、モレーナは決意表明をした。


「セオ! 私、絶対セオに私のこと好きになってもらうから!」

 だから、待っていてねと微笑むと、セオが「期待している」と優しい笑みを浮かべて手を振り扉をしめた。



 二人が恋人になる未来は、きっとすぐそこ――


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