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一輪の薔薇
一輪の薔薇26
しおりを挟む「あー、いや、言葉は間違ってないんだが、言うな、誰にもその言葉で言うな」
「は?」
「そうか・・・・・・本当に子供だったか」
再度ため息をついて肩を落とした藤原を見ながら首をかしげる。
何か変なことを言っただろうか。
「・・・・・・あ」
「それ以上言うなよ?間違っても俺にあってるか確認するなよ?」
私は思わず自分の口に手を当てた。
急に顔の熱がまた上がってきて焦ってしまう。
「まぁ、その、でも、未成年を家に泊めたのは事実だからな。
責任も取れないのに、親御さんには申し訳無い」
「それは・・・・・・婚約者がいるから?」
困ったように頭をぐしゃぐしゃかいていた藤原の手が止まる。
私は思わず聞いてしまった。
聞かなければ良かったのに。
「加茂のやつか」
「何もしないでね?私が色々知りたいって言っただけだから」
「何もしないよ。あいつも馬鹿じゃない。約束を守ればそれでいい」
もしかしてまた藤原の心が何か冷めていくのではと、思わずびくびくしてしまう。
そんな私に気がついたのか、苦笑いを浮かべた。
「悪い。心配させたな。大丈夫だ、いつも通りだから」
「うん・・・・・・」
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