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黄泉比良坂編
蝿の王
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天使と悪魔。
空想の存在としては有名な生き物だが、人間よりも高位の存在として認知されている。
その中でも蝿の王は特別な地位にいる存在だ。
「エイジ! 吸収だ!」
「やってるぜ、主人!」
そんなバカな・・・。
エイジの回答に僕は愕然とした。
エイジに吸収された対象は、1人残らず倒れていたはずだ。
例外はなんらかの対処できるスキルを持っているヤツらだけ。
だけど、こいつはそんなスキルは持っていないはずだ!
なのに、何で蝿の王は倒れないんだ!?
「ソウルイーター・・・でしょ? 貴方の名前って」
「・・・だからなんだぜ?」
「ふふふ・・・。吸収系のスキルの中でも上位に位置するけど・・・所詮は暴食の下位互換よねぇ!」
突風が吹いてバランスを崩し、僕は地面に膝をつく。
風が蝿の王の口に吸い込まれていく。
「美味しい、おいしい、オイシイヨォォォォォオオオオオオオオオ!」
周囲の木々が枯れていく。
土も心なしかパサパサし始めたような気がする。
「こ・・・このヤロー!」
「あーははははははははは! 所詮この程度よね! 私の暴食にはお前程度では追いつけない!」
蝿の王が僕に襲いかかった。
羽を震わせて5メートルもある身体を軽快に移動させてきた!
僕の左側から2本の足を振り回す。
上下に分かれて攻撃が向かってくる!
ジャンプで避けることはできない!
長さもあるから後ろに下がっても無駄だ!
僕は大鎚を大きくして受け止めるために構えて力を入れた。
頭上を何かが通り過ぎた。
大鎚に何か当たった感触はない。
蝿の王は2本の左足を振りかぶっている!
やられた!
大鎚を構え直そうとするが、ヤツの方が早い!
左足の1本が僕の右腕にぶつかった。
「ぐぁぁぁあああああ!」
エイジが叫び声を上げ、僕の身体は宙を待って木に衝突した。
背中の装備がメキッと音を立てる。
『瀬尾くん!大丈夫か!?』
「僕は・・・大丈夫です!」
インカムから声が聞こえる。
衝撃無効のおかげで、僕自身は大丈夫だ。
だが・・・、
「ちくしょう! チクショウ! 何もできないヤツが! あの程度のやつが俺様の上位互換? ありえるか!」
「エイジ! 大丈夫か?」
「大丈夫だぜ、主人。チクショウ! 主人! 俺様はアイツがムカつくぜ! クソったれ! 俺様を捻じ曲げやがった!」
二の腕が折れてしまった。
動かそうと思ったが上手くいかない。
エイジに頼んで形状変化でなんとか元の形に戻ったが、動かすときに少しだけ違和感が残った。
「この!」
「お前程度の精霊が、私の前に立つな! もし立ちたいのなら! 精霊王を連れて来なさい!」
蝿の王と日野さんが空を飛び攻防を繰り広げる。
パワーも速さも蝿の王の方が上だが、日野さんは相手の風を利用して攻撃を避けている。
「瀬尾くん!」
「大丈夫か!?」
朱野さんたちが駆け寄って来たが、金田さんと真山さんの顔色が悪い。
「・・・吸われましたか?」
「情けないが、かなりやられた。瀬尾くんの吸収は、身体が動かせなくなるだけだったが、あれは違う」
思い出したのか身震いして拳を握る。
「身体の芯から抉り取られた感じがした。範囲外の今でも回復している気がしない」
ギリギリとエイジが歯軋りをしている。
力の差を他の人から客観的に言われて悔しいみたいだ。
「テンペスト」
声が空気を震わせた。
ヤツの声だ。
まるで楽しくて楽しくて仕方がないかのように。
「朱野さん、防御! エイジも吸収!」
「指向誘導!」
「エアシールド!」
空気が渦巻く。
うねりを上げて黒い竜巻が四つ、五つ、六つと数を増やし、地面を抉り、木々を粉砕し黄泉比良坂を壊し始めた!
日野さんは竜巻の風に耐えきれず、南へ飛ばされた。
竜巻が勢いを落とさず天に登り、何かにぶつかって透明な膜を破壊する。
『日野さん! 瀬尾様! ミラクルミスティーの方々聞こえますか!?』
インカムから一条さんとは違う声が聞こえて来た。
「聞こえます!」
『こちら連絡担当の園木と言います! 一条本部長もそちらに向かいましたので現状を私が報告します! 現在黄泉比良坂を四重の結界で覆っていますが、第一層の県警・市警合同で構築した結界が破壊されました! 次は自衛隊担当の第二層! 第三層は神社庁! 第四層を出雲大社が担当しています! 現状余裕は全くありません! 急いで竜巻を破壊してください!』
緊急事態に僕がこちらに向かってくる竜巻の前に立つ。
「エイジ!」
「跡形もなく消し飛ばすぜ!」
竜巻の風がエイジに吸収されていくが、勢いそのままで残ったものがあった。
竜巻によって巻き上げられた土や粉砕された木々だ。
それらがそのまま僕に降り注ぎ、視界を遮った。
「エイジ! どうにか!」
「ダメですぜ! これは俺様には吸えないぜ!」
増幅の杖とマントを持っている左手で顔を隠す。
せめて目には入らないようにしないと戦うことができなくなる。
「やっぱり、それって厄介ね」
蝿の王の声が近くで聞こえた。
まずい!
自分の腕で視界を覆っている!
薄く目を開けて手を外し、声の方を見ると、蝿の王が長い足を振り下ろしていた。
対応が遅れた!
せめて致命傷だけは避けないと、と思い身体を捻って直撃を回避する。
それでも蝿の王の一撃は風を巻き起こし、地面にクレーターを作り出して、僕はなす術なく吹き飛ばされる。
そして、また木に叩きつけられてズルズルと地面に落ちた。
持っていた杖はヤツの攻撃が掠ったのか、上の部分が抉り取られ、マントは真ん中からバッサリと裂けていた。
持っていても、今の状態じゃ邪魔にしかならないので、マントと杖、そして指輪とミサンガも一緒に、決して飛ばないように地面に縫い付けて一番近い竜巻に向けて走る。
蝿の王の注意は朱野さんたちが引いている。
日野さんも上空から戻って来た。
「急いで竜巻を消して来ます! 耐えてください!」
『頼んだぞ。情けないが、シルフィールドじゃヤツの風に対抗できなかった!』
日野さんの力でもあの竜巻を散らせることができなかったのか!
僕は二つ目の竜巻に近づき、突風に耐えながら右腕を前に出す。
そのタイミングで、エイジは前腕の背にある口を大きく開いてそれを吸い込んだ。
消え去る竜巻と、襲いかかる土砂と粉砕された木片。
それらが僕の目に入らないよう左手で覆って次を探して向かう。
「エイジ! さっきの口は魔力を吸う口だったと思うけど!?」
「そうですぜ! 流石主人! 俺様のことを理解していらっしゃる!」
「あの竜巻は風じゃないのか?」
「あれは魔力ですぜ。風は巻き込まれただけに過ぎませんぜ。だから、表の風をどうこうしようが竜巻には何の影響も無いんですぜ」
それで日野さんでは対処できなかったのか。
僕は三つ目四つ目と次々に竜巻を破壊していくが蝿の王からの妨害はない。
いざとなったらあの4人を振り切って僕の方に来ることもできただろうに、余裕があるのだろう。
そして、最後の竜巻に手を伸ばしたとき、横から硬式野球のボールほどの物体が飛んできた。
身体強化していたためなんとか避けれたが、それがUターンして来たのを見て、その場から一度飛び退いた。
それは・・・巨大な蝿だった。
「眷属か!」
ブゥゥゥゥンと羽を震わせて宙を舞、僕に向けて急降下する。
速い!
咄嗟にその場から飛び退く。
流石に音速はないだろうが、迎撃できる速度じゃない。
「吸収は?」
「すぐに範囲外に行っちまう。捉えきれねーぜ」
なんとかしてコイツの動きを止めないといけない。
生命力吸収が効けばなんとか・・・。
「主人」
「どうした?」
「コイツは実体がない。多分ヤツの魔力で出来ている眷属だぜ。魔力吸収するしかないぜ」
魔力吸収の範囲はかなり狭い。
それならまず、捉えるか動けなくするしかない。
「エイジ、ハエ叩きだ」
右手に野球ボール並みに大きくなった蝿に相応しいハエ叩きが作り出された。
「主人・・・これは武器ですか?」
「安心していい。蝿特化の完璧な武器だ!」
僕は巨大なお好み焼きをひっくり返せそうなハエ叩きを構える。
蝿が今までよりも速く襲いかかって来た。
僕はそれに合わせてハエ叩きを振り抜く。
手に何かを叩いた感触が伝わった。
後ろを見ると、格子状に切られた蝿が姿を保てずに紫色のモヤへと変わっていく。
「エイジ、念の為吸収してくれ」
「承知だぜ、主人」
蝿を吸収して、続けて竜巻を吸収する。
黄泉比良坂を覆う結界は、僕がモタモタしている間に第二層も破壊されてしまった。
急いで日野さん達の場所に戻らなければ!
空想の存在としては有名な生き物だが、人間よりも高位の存在として認知されている。
その中でも蝿の王は特別な地位にいる存在だ。
「エイジ! 吸収だ!」
「やってるぜ、主人!」
そんなバカな・・・。
エイジの回答に僕は愕然とした。
エイジに吸収された対象は、1人残らず倒れていたはずだ。
例外はなんらかの対処できるスキルを持っているヤツらだけ。
だけど、こいつはそんなスキルは持っていないはずだ!
なのに、何で蝿の王は倒れないんだ!?
「ソウルイーター・・・でしょ? 貴方の名前って」
「・・・だからなんだぜ?」
「ふふふ・・・。吸収系のスキルの中でも上位に位置するけど・・・所詮は暴食の下位互換よねぇ!」
突風が吹いてバランスを崩し、僕は地面に膝をつく。
風が蝿の王の口に吸い込まれていく。
「美味しい、おいしい、オイシイヨォォォォォオオオオオオオオオ!」
周囲の木々が枯れていく。
土も心なしかパサパサし始めたような気がする。
「こ・・・このヤロー!」
「あーははははははははは! 所詮この程度よね! 私の暴食にはお前程度では追いつけない!」
蝿の王が僕に襲いかかった。
羽を震わせて5メートルもある身体を軽快に移動させてきた!
僕の左側から2本の足を振り回す。
上下に分かれて攻撃が向かってくる!
ジャンプで避けることはできない!
長さもあるから後ろに下がっても無駄だ!
僕は大鎚を大きくして受け止めるために構えて力を入れた。
頭上を何かが通り過ぎた。
大鎚に何か当たった感触はない。
蝿の王は2本の左足を振りかぶっている!
やられた!
大鎚を構え直そうとするが、ヤツの方が早い!
左足の1本が僕の右腕にぶつかった。
「ぐぁぁぁあああああ!」
エイジが叫び声を上げ、僕の身体は宙を待って木に衝突した。
背中の装備がメキッと音を立てる。
『瀬尾くん!大丈夫か!?』
「僕は・・・大丈夫です!」
インカムから声が聞こえる。
衝撃無効のおかげで、僕自身は大丈夫だ。
だが・・・、
「ちくしょう! チクショウ! 何もできないヤツが! あの程度のやつが俺様の上位互換? ありえるか!」
「エイジ! 大丈夫か?」
「大丈夫だぜ、主人。チクショウ! 主人! 俺様はアイツがムカつくぜ! クソったれ! 俺様を捻じ曲げやがった!」
二の腕が折れてしまった。
動かそうと思ったが上手くいかない。
エイジに頼んで形状変化でなんとか元の形に戻ったが、動かすときに少しだけ違和感が残った。
「この!」
「お前程度の精霊が、私の前に立つな! もし立ちたいのなら! 精霊王を連れて来なさい!」
蝿の王と日野さんが空を飛び攻防を繰り広げる。
パワーも速さも蝿の王の方が上だが、日野さんは相手の風を利用して攻撃を避けている。
「瀬尾くん!」
「大丈夫か!?」
朱野さんたちが駆け寄って来たが、金田さんと真山さんの顔色が悪い。
「・・・吸われましたか?」
「情けないが、かなりやられた。瀬尾くんの吸収は、身体が動かせなくなるだけだったが、あれは違う」
思い出したのか身震いして拳を握る。
「身体の芯から抉り取られた感じがした。範囲外の今でも回復している気がしない」
ギリギリとエイジが歯軋りをしている。
力の差を他の人から客観的に言われて悔しいみたいだ。
「テンペスト」
声が空気を震わせた。
ヤツの声だ。
まるで楽しくて楽しくて仕方がないかのように。
「朱野さん、防御! エイジも吸収!」
「指向誘導!」
「エアシールド!」
空気が渦巻く。
うねりを上げて黒い竜巻が四つ、五つ、六つと数を増やし、地面を抉り、木々を粉砕し黄泉比良坂を壊し始めた!
日野さんは竜巻の風に耐えきれず、南へ飛ばされた。
竜巻が勢いを落とさず天に登り、何かにぶつかって透明な膜を破壊する。
『日野さん! 瀬尾様! ミラクルミスティーの方々聞こえますか!?』
インカムから一条さんとは違う声が聞こえて来た。
「聞こえます!」
『こちら連絡担当の園木と言います! 一条本部長もそちらに向かいましたので現状を私が報告します! 現在黄泉比良坂を四重の結界で覆っていますが、第一層の県警・市警合同で構築した結界が破壊されました! 次は自衛隊担当の第二層! 第三層は神社庁! 第四層を出雲大社が担当しています! 現状余裕は全くありません! 急いで竜巻を破壊してください!』
緊急事態に僕がこちらに向かってくる竜巻の前に立つ。
「エイジ!」
「跡形もなく消し飛ばすぜ!」
竜巻の風がエイジに吸収されていくが、勢いそのままで残ったものがあった。
竜巻によって巻き上げられた土や粉砕された木々だ。
それらがそのまま僕に降り注ぎ、視界を遮った。
「エイジ! どうにか!」
「ダメですぜ! これは俺様には吸えないぜ!」
増幅の杖とマントを持っている左手で顔を隠す。
せめて目には入らないようにしないと戦うことができなくなる。
「やっぱり、それって厄介ね」
蝿の王の声が近くで聞こえた。
まずい!
自分の腕で視界を覆っている!
薄く目を開けて手を外し、声の方を見ると、蝿の王が長い足を振り下ろしていた。
対応が遅れた!
せめて致命傷だけは避けないと、と思い身体を捻って直撃を回避する。
それでも蝿の王の一撃は風を巻き起こし、地面にクレーターを作り出して、僕はなす術なく吹き飛ばされる。
そして、また木に叩きつけられてズルズルと地面に落ちた。
持っていた杖はヤツの攻撃が掠ったのか、上の部分が抉り取られ、マントは真ん中からバッサリと裂けていた。
持っていても、今の状態じゃ邪魔にしかならないので、マントと杖、そして指輪とミサンガも一緒に、決して飛ばないように地面に縫い付けて一番近い竜巻に向けて走る。
蝿の王の注意は朱野さんたちが引いている。
日野さんも上空から戻って来た。
「急いで竜巻を消して来ます! 耐えてください!」
『頼んだぞ。情けないが、シルフィールドじゃヤツの風に対抗できなかった!』
日野さんの力でもあの竜巻を散らせることができなかったのか!
僕は二つ目の竜巻に近づき、突風に耐えながら右腕を前に出す。
そのタイミングで、エイジは前腕の背にある口を大きく開いてそれを吸い込んだ。
消え去る竜巻と、襲いかかる土砂と粉砕された木片。
それらが僕の目に入らないよう左手で覆って次を探して向かう。
「エイジ! さっきの口は魔力を吸う口だったと思うけど!?」
「そうですぜ! 流石主人! 俺様のことを理解していらっしゃる!」
「あの竜巻は風じゃないのか?」
「あれは魔力ですぜ。風は巻き込まれただけに過ぎませんぜ。だから、表の風をどうこうしようが竜巻には何の影響も無いんですぜ」
それで日野さんでは対処できなかったのか。
僕は三つ目四つ目と次々に竜巻を破壊していくが蝿の王からの妨害はない。
いざとなったらあの4人を振り切って僕の方に来ることもできただろうに、余裕があるのだろう。
そして、最後の竜巻に手を伸ばしたとき、横から硬式野球のボールほどの物体が飛んできた。
身体強化していたためなんとか避けれたが、それがUターンして来たのを見て、その場から一度飛び退いた。
それは・・・巨大な蝿だった。
「眷属か!」
ブゥゥゥゥンと羽を震わせて宙を舞、僕に向けて急降下する。
速い!
咄嗟にその場から飛び退く。
流石に音速はないだろうが、迎撃できる速度じゃない。
「吸収は?」
「すぐに範囲外に行っちまう。捉えきれねーぜ」
なんとかしてコイツの動きを止めないといけない。
生命力吸収が効けばなんとか・・・。
「主人」
「どうした?」
「コイツは実体がない。多分ヤツの魔力で出来ている眷属だぜ。魔力吸収するしかないぜ」
魔力吸収の範囲はかなり狭い。
それならまず、捉えるか動けなくするしかない。
「エイジ、ハエ叩きだ」
右手に野球ボール並みに大きくなった蝿に相応しいハエ叩きが作り出された。
「主人・・・これは武器ですか?」
「安心していい。蝿特化の完璧な武器だ!」
僕は巨大なお好み焼きをひっくり返せそうなハエ叩きを構える。
蝿が今までよりも速く襲いかかって来た。
僕はそれに合わせてハエ叩きを振り抜く。
手に何かを叩いた感触が伝わった。
後ろを見ると、格子状に切られた蝿が姿を保てずに紫色のモヤへと変わっていく。
「エイジ、念の為吸収してくれ」
「承知だぜ、主人」
蝿を吸収して、続けて竜巻を吸収する。
黄泉比良坂を覆う結界は、僕がモタモタしている間に第二層も破壊されてしまった。
急いで日野さん達の場所に戻らなければ!
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