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黄泉比良坂編
歪な復活
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目の前で、蝿の頭をつけた元人間が大粒の涙を流しながら嘆いている。
「何でよぉぉぉ。他にもいっぱい器はあったはずなのに、こんなちっぽけな器になってしまったのよぉ。そっちの身体でもよかったじゃない。こんな騙しアイテムを作ってまで私を嵌めたかったの? そんなに笑い者にしたかったのぉぉぉぉ!?」
座った状態で顔を伏せているため、僕たちの姿は見えていないかもしれない。
でも、僕らは動くことができなかった。
さっきの一撃が僕の目では捉えきれてないほど速かったからだ。
「指令室見えているか? 緊急事態だ俺たちが今どこにいるか不明だが、黄泉比良坂ごと封印できるならやってくれ!」
『今、君たちはギリギリ黄泉比良坂にかかっている! だが、いいのか!?』
「今見えてるこいつがヤバすぎます! 頼みます!」
日野さんが緊張した声でインカムに語りかける。
向こうからも僕らが緊張して目の前のモンスターに対峙していることが理解できたのか、一条さんの心配する声が届いた。
「才城所長。神社庁に連絡してすぐに黄泉比良坂を閉じてください!」
『君たちだけで大丈夫なんですか? 応援は!?』
「・・・僕らだけでやります!」
鬼教官クラスの火力や城島さんクラスの補助なら話は別だが、松江市の探索者組合にはそんなスキルホルダーはいない。
この蝿の王がどれ程の力で復活しているのか不明だが、最悪の犠牲は最小限でいい。
そう思っていたら、ガンガン! と埋まった扉から音がして、瓦礫が崩れて金田さんと真山さんが部屋に入ってきた。
「これは・・・どういう状況だ?」
「蝿人間? こんなモンスターどこから来たの?」
「金田さん、真山さん・・・」
この人たちまで巻き込んでしまったか。
最悪、朱野さんだけなら防御で凌いで何とかと考えていたが、2人も一緒になると状況が悪くなる。
「すみませんが、状況は凄く悪いです。アイツがどのくらい元の強さに戻っているか不明ですが、ダンジョンのボスがこの場にいると考えてください。あと、今この場はスキルが上手く使えません」
「そいつは・・・」
「マズいわね」
「出来れば、この場から逃げて欲しいんですが・・・」
蝿の王の目が僕らを捕捉している。
そして・・・またその目に涙を浮かべた。
「ほら・・・この身体より遥かにマシな身体がこんなに・・・魔眼を奪われて、暴食とも切り離された私にこんな身体まであてがって・・・酷すぎる・・・酷すぎるわ!」
もう逃げられそうにない。
右腕に注意しながらジリジリと間合いをつめると、ふわっと風が僕の前髪を撫でた。
日野さんの何か合図かと思ったが、彼もスキルが上手く使えないはず。
横目で見ると、歯を食いしばっていた。
「全員避けろ!」
「酷すぎるわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあああああああああああ!」
突風が僕の体を押した。
バランスが崩れる。
「指向誘導!」
朱野さんのスキル。
流石に僕の場所までは効果はない!
金田さんと真山さんが彼女の後ろに転がって移動していた。
ここら辺は長年のパーティの経験だろう。
僕と日野さんには無理な行動だ。
「加重!」
せめて重さを増やして風に耐えようと、棍棒を地面につけるが、風に対してこれは悪手だった。
「ダメだ! 瀬尾!」
日野さんの警告の直後に、僕の右肩から左脇まで服が切れた。
耐え切れずに身体が浮いて壁に叩きつけられる。
「朱野!」
「右側を守れ! 俺が左を守る!」
僕の身体に襲いかかっている風の刃を3人で守る。
朱野さんは指向誘導、金田さんが反撃の盾、真山さんのスキルだけ僕は知らないがかなり厳しそうだ。
「もう嫌! スキルが使いづらいじゃない! 誰なのよこんな場所を作ったのは!」
その体の持ち主だよ、と心で突っ込んで、ベルゼブブの籠手で顔を守る。
この場のせいか、風の刃もプロテクターを切り刻むまでは威力はないみたいだ。
「嫌い! 嫌い! 大っ嫌い!」
風が渦巻いて天井が崩落し始めた。
地下の天井ということで上の階が見えるかと思ったら、外に溢れた風がそのまま破壊を起こして、外の天井と壁を破壊していく。
その風に乗って蝿の王が部屋から飛び出し、僕は焦って日野さんを見る。
「日野さん!」
「追うぞ! 来い!」
日野さんが穴の下に立ち、僕は彼の横に並んだ。
更に朱野さんたちも集まる。
「朱野さんは休んでください!」
「馬鹿なこと言わないで。この程度で休んでたら2級を名乗る資格ないのよ!」
「この程度って・・・」
おそらく金田さんたちが守る直前にできた傷なのだろう。
両腕のプロテクターがない場所に幾つもの切り傷が出来ていた。
「ここから出れば、スキルも元に戻るわ。情けない状態のまま休めなんて言わないで。せめてアイツが悔しがって消えるのを見届けるわ!」
プライドか誇りか・・・もしくはボスモンスターと言えど、弱体化している相手に背を向けたくないのか。
「時間がない! 行くぞ! シルフィード!」
風が渦巻いて、僕らの足下で一瞬だけ暴風と化した。
それは一瞬だけだったが、僕らの体を飛ばして上の階に送るには十分だったらしく、僕は何とか身体を捻ってコンクリートの床に両足をつけた。
「ここは・・・」
まるで何かを作る場所なのか保管しておく倉庫だったのか?
それなりに広さのある建物の中に僕らはいた。
先ほどの蝿の王の風で天井と壁は無惨に破壊されていたが・・・。
「うっ!」
「くっさーーーーー!」
「ゲホゲホ! い、息が!」
「主人! 俺様が環境を吸う! 今なら万全に吸うことが出来るぜ!」
「お、俺たちの周りも!」
まるで何日も履いた靴下が腐ったかのような香りが僕たちの鼻を突き刺した。
日野さんは即座に風を操ってことなきを得たが、僕はエイジが一拍置いて環境を吸い始めたので、ダイレクトに臭いを嗅ぐことになってしまった。
ミラクルミスティーの3人も、思いっきり吸ってしまったのか、エイジのスキル範囲内で涙目で鼻を押さえている。
「胸のプロテクターの内側にガスマスクがあるはずだ。小型の空気ボンベにつながっているはずだから、しばらく活動はできるはず」
日野さんの声を聞いて、3人は急いでプロテクターの内側からマスクを取り出して装着する。
あれがなくなった瞬間、彼らは行動不可能になるだろう。
それほどまでにひどい臭いだった。
「日野さん! アイツは!!」
「シルフィード! 追えるか!?」
日野さんの焦りが伝わったのか、シルフィードも真剣な表情で頷いて蝿の王がいる方向を指差した。
その方向の壁はほとんど崩壊していて外が丸見えで、ヤツがいるのか小型の竜巻が天に向かって伸びている。
それが・・・こっちに向かってきた!
「シルフィード! 竜巻を散らせ!」
「エイジ! 吸収!」
「指向誘導!」
残っていた壁と天井を破壊して戻ってきた竜巻の向きをまず朱野さんが変え、僕と日野さんが同時に竜巻を消滅させる。
中からは、何故か右腕を体に巻き付けて、涙を流しながら回転している蝿の王が飛び出て、まるで漫画のようにビタンッと音を立てて左の壁に叩きつけられた。
「・・・」
僕らが何とも言えずにお互いを見る。
蝿の王はズルズルと壁から落ちて床に倒れて徐々に涙の水溜りを作り出していく。
「ねえ・・・酷いと思わない?」
蝿の王が倒れたまま僕らに声をかけた。
恐らく返事は期待していないだろう。
僕らは警戒を怠らずに風の攻撃に備える。
「暗い洞窟からようやく出れたと思ったら、訳わからない攻撃で動けなくされて、頭を何発も殴られたの。痛い痛いって言いたかったけど言えなくて、魔眼で支配しようとしても効かなくて・・・。頭を潰されて解体されて、何とか魂だけ隠れて時を待ってたら、ほとんど強制的にこの身体に憑けられて・・・。この身体ね、魔力の伝導が凄く悪いの。凄く酷いのよ。それでも何とかしようと思ったら!」
がばっと蝿の王が頭を上げて大量の涙を散らした。
「私の羽が無いじゃない!」
僕らは何も言えずにただ立っている。
「私の羽が! 髑髏マークの自慢の羽が! この身体のせいで! こんな不完全な復活をするなんて!」
頭を抱えてのたうち回る。
僕らからの攻撃なんて気にもとめていないのか、毛ほども脅威を感じていないのか。
どうすべきか悩んでいる僕らを無視して、蝿の王は天を仰いで魔力を放出した。
「絶対に許さないわよ! システムぅぅぅぅぅぅぅぅううううううううう!」
その言葉に、僕は全身を震わせて右手を握りしめた。
「何でよぉぉぉ。他にもいっぱい器はあったはずなのに、こんなちっぽけな器になってしまったのよぉ。そっちの身体でもよかったじゃない。こんな騙しアイテムを作ってまで私を嵌めたかったの? そんなに笑い者にしたかったのぉぉぉぉ!?」
座った状態で顔を伏せているため、僕たちの姿は見えていないかもしれない。
でも、僕らは動くことができなかった。
さっきの一撃が僕の目では捉えきれてないほど速かったからだ。
「指令室見えているか? 緊急事態だ俺たちが今どこにいるか不明だが、黄泉比良坂ごと封印できるならやってくれ!」
『今、君たちはギリギリ黄泉比良坂にかかっている! だが、いいのか!?』
「今見えてるこいつがヤバすぎます! 頼みます!」
日野さんが緊張した声でインカムに語りかける。
向こうからも僕らが緊張して目の前のモンスターに対峙していることが理解できたのか、一条さんの心配する声が届いた。
「才城所長。神社庁に連絡してすぐに黄泉比良坂を閉じてください!」
『君たちだけで大丈夫なんですか? 応援は!?』
「・・・僕らだけでやります!」
鬼教官クラスの火力や城島さんクラスの補助なら話は別だが、松江市の探索者組合にはそんなスキルホルダーはいない。
この蝿の王がどれ程の力で復活しているのか不明だが、最悪の犠牲は最小限でいい。
そう思っていたら、ガンガン! と埋まった扉から音がして、瓦礫が崩れて金田さんと真山さんが部屋に入ってきた。
「これは・・・どういう状況だ?」
「蝿人間? こんなモンスターどこから来たの?」
「金田さん、真山さん・・・」
この人たちまで巻き込んでしまったか。
最悪、朱野さんだけなら防御で凌いで何とかと考えていたが、2人も一緒になると状況が悪くなる。
「すみませんが、状況は凄く悪いです。アイツがどのくらい元の強さに戻っているか不明ですが、ダンジョンのボスがこの場にいると考えてください。あと、今この場はスキルが上手く使えません」
「そいつは・・・」
「マズいわね」
「出来れば、この場から逃げて欲しいんですが・・・」
蝿の王の目が僕らを捕捉している。
そして・・・またその目に涙を浮かべた。
「ほら・・・この身体より遥かにマシな身体がこんなに・・・魔眼を奪われて、暴食とも切り離された私にこんな身体まであてがって・・・酷すぎる・・・酷すぎるわ!」
もう逃げられそうにない。
右腕に注意しながらジリジリと間合いをつめると、ふわっと風が僕の前髪を撫でた。
日野さんの何か合図かと思ったが、彼もスキルが上手く使えないはず。
横目で見ると、歯を食いしばっていた。
「全員避けろ!」
「酷すぎるわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁあああああああああああ!」
突風が僕の体を押した。
バランスが崩れる。
「指向誘導!」
朱野さんのスキル。
流石に僕の場所までは効果はない!
金田さんと真山さんが彼女の後ろに転がって移動していた。
ここら辺は長年のパーティの経験だろう。
僕と日野さんには無理な行動だ。
「加重!」
せめて重さを増やして風に耐えようと、棍棒を地面につけるが、風に対してこれは悪手だった。
「ダメだ! 瀬尾!」
日野さんの警告の直後に、僕の右肩から左脇まで服が切れた。
耐え切れずに身体が浮いて壁に叩きつけられる。
「朱野!」
「右側を守れ! 俺が左を守る!」
僕の身体に襲いかかっている風の刃を3人で守る。
朱野さんは指向誘導、金田さんが反撃の盾、真山さんのスキルだけ僕は知らないがかなり厳しそうだ。
「もう嫌! スキルが使いづらいじゃない! 誰なのよこんな場所を作ったのは!」
その体の持ち主だよ、と心で突っ込んで、ベルゼブブの籠手で顔を守る。
この場のせいか、風の刃もプロテクターを切り刻むまでは威力はないみたいだ。
「嫌い! 嫌い! 大っ嫌い!」
風が渦巻いて天井が崩落し始めた。
地下の天井ということで上の階が見えるかと思ったら、外に溢れた風がそのまま破壊を起こして、外の天井と壁を破壊していく。
その風に乗って蝿の王が部屋から飛び出し、僕は焦って日野さんを見る。
「日野さん!」
「追うぞ! 来い!」
日野さんが穴の下に立ち、僕は彼の横に並んだ。
更に朱野さんたちも集まる。
「朱野さんは休んでください!」
「馬鹿なこと言わないで。この程度で休んでたら2級を名乗る資格ないのよ!」
「この程度って・・・」
おそらく金田さんたちが守る直前にできた傷なのだろう。
両腕のプロテクターがない場所に幾つもの切り傷が出来ていた。
「ここから出れば、スキルも元に戻るわ。情けない状態のまま休めなんて言わないで。せめてアイツが悔しがって消えるのを見届けるわ!」
プライドか誇りか・・・もしくはボスモンスターと言えど、弱体化している相手に背を向けたくないのか。
「時間がない! 行くぞ! シルフィード!」
風が渦巻いて、僕らの足下で一瞬だけ暴風と化した。
それは一瞬だけだったが、僕らの体を飛ばして上の階に送るには十分だったらしく、僕は何とか身体を捻ってコンクリートの床に両足をつけた。
「ここは・・・」
まるで何かを作る場所なのか保管しておく倉庫だったのか?
それなりに広さのある建物の中に僕らはいた。
先ほどの蝿の王の風で天井と壁は無惨に破壊されていたが・・・。
「うっ!」
「くっさーーーーー!」
「ゲホゲホ! い、息が!」
「主人! 俺様が環境を吸う! 今なら万全に吸うことが出来るぜ!」
「お、俺たちの周りも!」
まるで何日も履いた靴下が腐ったかのような香りが僕たちの鼻を突き刺した。
日野さんは即座に風を操ってことなきを得たが、僕はエイジが一拍置いて環境を吸い始めたので、ダイレクトに臭いを嗅ぐことになってしまった。
ミラクルミスティーの3人も、思いっきり吸ってしまったのか、エイジのスキル範囲内で涙目で鼻を押さえている。
「胸のプロテクターの内側にガスマスクがあるはずだ。小型の空気ボンベにつながっているはずだから、しばらく活動はできるはず」
日野さんの声を聞いて、3人は急いでプロテクターの内側からマスクを取り出して装着する。
あれがなくなった瞬間、彼らは行動不可能になるだろう。
それほどまでにひどい臭いだった。
「日野さん! アイツは!!」
「シルフィード! 追えるか!?」
日野さんの焦りが伝わったのか、シルフィードも真剣な表情で頷いて蝿の王がいる方向を指差した。
その方向の壁はほとんど崩壊していて外が丸見えで、ヤツがいるのか小型の竜巻が天に向かって伸びている。
それが・・・こっちに向かってきた!
「シルフィード! 竜巻を散らせ!」
「エイジ! 吸収!」
「指向誘導!」
残っていた壁と天井を破壊して戻ってきた竜巻の向きをまず朱野さんが変え、僕と日野さんが同時に竜巻を消滅させる。
中からは、何故か右腕を体に巻き付けて、涙を流しながら回転している蝿の王が飛び出て、まるで漫画のようにビタンッと音を立てて左の壁に叩きつけられた。
「・・・」
僕らが何とも言えずにお互いを見る。
蝿の王はズルズルと壁から落ちて床に倒れて徐々に涙の水溜りを作り出していく。
「ねえ・・・酷いと思わない?」
蝿の王が倒れたまま僕らに声をかけた。
恐らく返事は期待していないだろう。
僕らは警戒を怠らずに風の攻撃に備える。
「暗い洞窟からようやく出れたと思ったら、訳わからない攻撃で動けなくされて、頭を何発も殴られたの。痛い痛いって言いたかったけど言えなくて、魔眼で支配しようとしても効かなくて・・・。頭を潰されて解体されて、何とか魂だけ隠れて時を待ってたら、ほとんど強制的にこの身体に憑けられて・・・。この身体ね、魔力の伝導が凄く悪いの。凄く酷いのよ。それでも何とかしようと思ったら!」
がばっと蝿の王が頭を上げて大量の涙を散らした。
「私の羽が無いじゃない!」
僕らは何も言えずにただ立っている。
「私の羽が! 髑髏マークの自慢の羽が! この身体のせいで! こんな不完全な復活をするなんて!」
頭を抱えてのたうち回る。
僕らからの攻撃なんて気にもとめていないのか、毛ほども脅威を感じていないのか。
どうすべきか悩んでいる僕らを無視して、蝿の王は天を仰いで魔力を放出した。
「絶対に許さないわよ! システムぅぅぅぅぅぅぅぅううううううううう!」
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