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阿蘇ダンジョン攻略編
砕けゆく装備
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「クソ! まただ逃げろ!」
4つ目の部屋のモンスターを倒す直前に、そいつは自爆の兆候を見せ、木下が僕に叫ぶ。
各部屋のモンスターは全て自爆した。
生命力を吸収していても、スキルや魔法の発動は止められないため、自爆の兆候を確認したら逃げるしかない。
通路まで逃げれたら1番いいのだが、最初の火龍同様、今回の金属の鎧を着た巨大妖狐も部屋の奥にいたため、僕と木下は可能な限り離れて防御の姿勢をとった。
大爆発と共に飛んでくる妖狐の鎧。
自爆で死んでいるんだから消えてくれればいいものを、どうも最後の攻撃としてみなされているようで、僕の腕や足にゴスゴス衝突してくる。
バキっと嫌な音がした。
黒い煙が晴れて装備を確認する。
アイスドラゴンの素材を使ったショルダーガードにヒビが入っていた。
アイスドラゴンの素材は冷却システムにも関係しているので、壊れて欲しくないのに・・・。
「後・・・何部屋だ?」
「1部屋・・・。精霊、鬼、スライム、ゴーレムのどれかだろうけど・・・」
僕の答えを聞いて、ハァーっとため息を吐いた。
流石の木下も疲労を隠せないようだ。
「陽炎の反応は?」
木下は首を横に振る。
・・・如月さんはここには居ないらしい。
「先にボスに行かね?」
「そうするか・・・」
このままだと、ボスに行く前に僕たちの精神力と装備が限界に達してしまう。
ボス部屋には幾つかの装飾があったが、最初のドラゴンバスターで一部破壊されていた。
「ダメだ。開かない」
押し引きスライド、全て試してみたが全く動かない。
「仕掛けがないか熱感知とかで分からないかな?」
「何だか遮断されてる感じがするんだよな」
「全部屋クリアしないとダメな仕掛けか」
「・・・だっる」
後1部屋・・・やるしかない。
木下が扉を開けた。
最初の部屋は火龍のファイアブレス、2部屋目は猪の突進、3部屋目は蟻の強酸、4部屋目は妖狐の鬼火。
この部屋は最大限警戒する。
「今度は岩か!」
「打ち返すよ! 引いたら入れなくなる!」
木下は巨大な炎の右腕で殴り、僕は蹴り慣れた右足で蹴る。
ドラゴンバスターがあれば・・・。
衝撃は感じないとはいえ、今の僕の力ではA級の上位種相手は力不足としか言えない。
2人の力で何とか岩を弾く事はできたが、相手を見て僕たちは気を引き締める。
「黒鬼」
「でけー!」
だらりと下げられていた棍棒が振り上げられた。
轟音と共に強風が吹き荒れ、僕らの身体を強く押す。
続いて棍棒が地面に突き立てられ、土の壁が作られた。
「鬼なら近接だろうが!」
「行くな、バカ!」
壁を乗り越えようとした木下に岩の弾が襲いかかる。
しかも、1発ではなく3発が横一列になって飛んできてる。
壁から飛び出した瞬間に岩3つを確認できた木下に、それらを避ける余裕はなく、可能な限り身を捩って岩と岩の隙間を狙う。
「瓶は守れ!」
「イテェ!!」
瓶は守れたようだが、木下は痛い思いをしたみたいだ。
僕は物理無効が働くかと思ったが、魔法の効果もあったみたいだ。
・・・さっきの攻撃で木下が死ぬ可能性もあったのか!
「木下! 不用意な行動したら、死ぬぞ! 物理無効も効かないと思った方がいい!」
「マジかよ・・・慣れっちまったよ。洒落にならねーじゃねーか・・・」
僕もそうだが、◯◯無効系のスキルに慣れてしまうと、その法則が崩れてしまった時、慣れてしまった身体が急にはついていかないことが多々ある。
今回のは岩という物質に含まれている魔法要素を勘付くことが出来なかった木下が迂闊だった。
僕も壁を乗り越えようと、ロッククライミングの要領で壁の凸凹に足と手をかける。
結構な高さはあったが、もうすぐ1番上に辿り着く。
そう思って手を伸ばすと、急に僕の身体は押された。
「は?」
壁から手が出て僕の身体を押していた。
僕は落ちながらその手が壁の中に消えていくのを見て歯を食いしばった。
「何がしたいんだ、この壁は!」
僕を殺す意志を感じられない!
目的は時間稼ぎ?
奥の黒鬼が何かをするのか!?
「邪魔くせー!」
ガリガリガリガリ!
まるで工事現場で建物を解体しているかのような音が響いた。
木下が炎のドリルで壁に穴を開けようとしているようだ。
その考えは正解みたいで、木下の身体が徐々に前に進んでいく。
「よっしゃ! 見たかこら!」
ドリルを抜いて穴の奥を見る木下。
「木下! 穴を広げろ! ・・・木下?」
壁の向こうを見ていた木下がこっちを見た。
「逃げろ!」
木下が飛んだ。
同時に僕も広間の壁に飛びついて掴み登る。
木下が作った穴から、青白い光が出てきて広間の壁に当たって抉った。
そしてそれは黒鬼が作った壁を削り、太いレーザーの様になって僕に向かって襲いかかってきた。
「クソォォォォ!」
必死になって壁を移動して天井の赤い鍾乳石を掴んで、雲梯の様に移動してまだ破壊されていない黒鬼の壁に乗り木下に向かって走る。
「木下!」
「何だ!」
「僕を奴に投げろ!」
僕の考えを理解したのか、木下は炎の手を作り出して僕に向かってきた。
僕は後ろのレーザーを気にしながらも、黒鬼目がけて壁から飛ぶ。
距離は全く足りない。
スキルの範囲にも入らない。
その僕の身体を木下は掴んで、方向を修正して・・・投げた!
横からは極太レーザーが襲いかかる。
だが、木下に力で投げられた僕の方が早かった。
ドォォォォォォン!!
僕の右足が黒鬼の頭にヒットした。
右足の加重に加えて、今回は木下の力がプラスされていて、流石に強化版の鬼でも無傷では済まなかったらしい。
人間だったら頭蓋骨陥没状態になって、ヨロヨロと後退りした。
「自爆はさせない!」
スキルは使わずに黒鬼との距離を詰める。
「仕留めるぞ!」
木下も上からドリルを構えて降下していた。
黒鬼は下を向いていた顔を上げ・・・ニヤリと笑った。
「しまった!」
黒鬼の胸が赤く光った。
今から逃げるにしても、自爆を回避する事はできない!
背を向けたら冷却システムが壊れるかもしれない!
「木下防御ぉぉぉぉぉぉ!!」
僕の声に、木下はドリルを解除して身を丸くする。
僕も身を縮めて地面に屈んだ。
攻撃を受ける箇所は最小限に!
重要装備は死守する!
視界がオレンジ色に染まって、僕の身体が吹き飛ばされる。
外温も急激に上昇したみたいで装備がアラートを鳴らし始めた。
前の4体よりも火力が高かったようだ。
更に足や肩の装備にゴン! ゴン! と何かがぶつかっている。
衝撃無効のため、どれ程の物体がぶつかっているのは分からない。
それから地面を転がって広間の端まで押しやられてようやく止まった。
「イッテーー! あの棍棒、何だよあれ! 足を貫きやがった!」
「木下! やられたのか!?」
「こぉの! 大丈夫だ! この姿なら出血はねぇ!」
痛みを無視して木下が立ち上がる。
ただ、その足は宙に浮いていて歩くことを拒否していた。
「お前の方こそ・・・大丈夫なのか?」
「・・・アラートが出っぱなしだ」
右足のドラゴンバスターに大きな亀裂が入って、もう何か攻撃を食らったら多分破壊されるだろう。
ショルダーガードも何発も物がぶつかったのか、所々が欠けている。
ヘルメットにも大きな凹みがあった。
もう間も無く・・・この装備は役目を終える。
その時間を少しでも長くしなければ・・・。
この装備が死んだら・・・僕も死ぬ。
ただ・・・一縷の望みもある。
「如月さんは」
「・・・」
居ないらしい・・・。
望みは消え去った・・・。
ハァ・・・9階か・・・。
4つ目の部屋のモンスターを倒す直前に、そいつは自爆の兆候を見せ、木下が僕に叫ぶ。
各部屋のモンスターは全て自爆した。
生命力を吸収していても、スキルや魔法の発動は止められないため、自爆の兆候を確認したら逃げるしかない。
通路まで逃げれたら1番いいのだが、最初の火龍同様、今回の金属の鎧を着た巨大妖狐も部屋の奥にいたため、僕と木下は可能な限り離れて防御の姿勢をとった。
大爆発と共に飛んでくる妖狐の鎧。
自爆で死んでいるんだから消えてくれればいいものを、どうも最後の攻撃としてみなされているようで、僕の腕や足にゴスゴス衝突してくる。
バキっと嫌な音がした。
黒い煙が晴れて装備を確認する。
アイスドラゴンの素材を使ったショルダーガードにヒビが入っていた。
アイスドラゴンの素材は冷却システムにも関係しているので、壊れて欲しくないのに・・・。
「後・・・何部屋だ?」
「1部屋・・・。精霊、鬼、スライム、ゴーレムのどれかだろうけど・・・」
僕の答えを聞いて、ハァーっとため息を吐いた。
流石の木下も疲労を隠せないようだ。
「陽炎の反応は?」
木下は首を横に振る。
・・・如月さんはここには居ないらしい。
「先にボスに行かね?」
「そうするか・・・」
このままだと、ボスに行く前に僕たちの精神力と装備が限界に達してしまう。
ボス部屋には幾つかの装飾があったが、最初のドラゴンバスターで一部破壊されていた。
「ダメだ。開かない」
押し引きスライド、全て試してみたが全く動かない。
「仕掛けがないか熱感知とかで分からないかな?」
「何だか遮断されてる感じがするんだよな」
「全部屋クリアしないとダメな仕掛けか」
「・・・だっる」
後1部屋・・・やるしかない。
木下が扉を開けた。
最初の部屋は火龍のファイアブレス、2部屋目は猪の突進、3部屋目は蟻の強酸、4部屋目は妖狐の鬼火。
この部屋は最大限警戒する。
「今度は岩か!」
「打ち返すよ! 引いたら入れなくなる!」
木下は巨大な炎の右腕で殴り、僕は蹴り慣れた右足で蹴る。
ドラゴンバスターがあれば・・・。
衝撃は感じないとはいえ、今の僕の力ではA級の上位種相手は力不足としか言えない。
2人の力で何とか岩を弾く事はできたが、相手を見て僕たちは気を引き締める。
「黒鬼」
「でけー!」
だらりと下げられていた棍棒が振り上げられた。
轟音と共に強風が吹き荒れ、僕らの身体を強く押す。
続いて棍棒が地面に突き立てられ、土の壁が作られた。
「鬼なら近接だろうが!」
「行くな、バカ!」
壁を乗り越えようとした木下に岩の弾が襲いかかる。
しかも、1発ではなく3発が横一列になって飛んできてる。
壁から飛び出した瞬間に岩3つを確認できた木下に、それらを避ける余裕はなく、可能な限り身を捩って岩と岩の隙間を狙う。
「瓶は守れ!」
「イテェ!!」
瓶は守れたようだが、木下は痛い思いをしたみたいだ。
僕は物理無効が働くかと思ったが、魔法の効果もあったみたいだ。
・・・さっきの攻撃で木下が死ぬ可能性もあったのか!
「木下! 不用意な行動したら、死ぬぞ! 物理無効も効かないと思った方がいい!」
「マジかよ・・・慣れっちまったよ。洒落にならねーじゃねーか・・・」
僕もそうだが、◯◯無効系のスキルに慣れてしまうと、その法則が崩れてしまった時、慣れてしまった身体が急にはついていかないことが多々ある。
今回のは岩という物質に含まれている魔法要素を勘付くことが出来なかった木下が迂闊だった。
僕も壁を乗り越えようと、ロッククライミングの要領で壁の凸凹に足と手をかける。
結構な高さはあったが、もうすぐ1番上に辿り着く。
そう思って手を伸ばすと、急に僕の身体は押された。
「は?」
壁から手が出て僕の身体を押していた。
僕は落ちながらその手が壁の中に消えていくのを見て歯を食いしばった。
「何がしたいんだ、この壁は!」
僕を殺す意志を感じられない!
目的は時間稼ぎ?
奥の黒鬼が何かをするのか!?
「邪魔くせー!」
ガリガリガリガリ!
まるで工事現場で建物を解体しているかのような音が響いた。
木下が炎のドリルで壁に穴を開けようとしているようだ。
その考えは正解みたいで、木下の身体が徐々に前に進んでいく。
「よっしゃ! 見たかこら!」
ドリルを抜いて穴の奥を見る木下。
「木下! 穴を広げろ! ・・・木下?」
壁の向こうを見ていた木下がこっちを見た。
「逃げろ!」
木下が飛んだ。
同時に僕も広間の壁に飛びついて掴み登る。
木下が作った穴から、青白い光が出てきて広間の壁に当たって抉った。
そしてそれは黒鬼が作った壁を削り、太いレーザーの様になって僕に向かって襲いかかってきた。
「クソォォォォ!」
必死になって壁を移動して天井の赤い鍾乳石を掴んで、雲梯の様に移動してまだ破壊されていない黒鬼の壁に乗り木下に向かって走る。
「木下!」
「何だ!」
「僕を奴に投げろ!」
僕の考えを理解したのか、木下は炎の手を作り出して僕に向かってきた。
僕は後ろのレーザーを気にしながらも、黒鬼目がけて壁から飛ぶ。
距離は全く足りない。
スキルの範囲にも入らない。
その僕の身体を木下は掴んで、方向を修正して・・・投げた!
横からは極太レーザーが襲いかかる。
だが、木下に力で投げられた僕の方が早かった。
ドォォォォォォン!!
僕の右足が黒鬼の頭にヒットした。
右足の加重に加えて、今回は木下の力がプラスされていて、流石に強化版の鬼でも無傷では済まなかったらしい。
人間だったら頭蓋骨陥没状態になって、ヨロヨロと後退りした。
「自爆はさせない!」
スキルは使わずに黒鬼との距離を詰める。
「仕留めるぞ!」
木下も上からドリルを構えて降下していた。
黒鬼は下を向いていた顔を上げ・・・ニヤリと笑った。
「しまった!」
黒鬼の胸が赤く光った。
今から逃げるにしても、自爆を回避する事はできない!
背を向けたら冷却システムが壊れるかもしれない!
「木下防御ぉぉぉぉぉぉ!!」
僕の声に、木下はドリルを解除して身を丸くする。
僕も身を縮めて地面に屈んだ。
攻撃を受ける箇所は最小限に!
重要装備は死守する!
視界がオレンジ色に染まって、僕の身体が吹き飛ばされる。
外温も急激に上昇したみたいで装備がアラートを鳴らし始めた。
前の4体よりも火力が高かったようだ。
更に足や肩の装備にゴン! ゴン! と何かがぶつかっている。
衝撃無効のため、どれ程の物体がぶつかっているのは分からない。
それから地面を転がって広間の端まで押しやられてようやく止まった。
「イッテーー! あの棍棒、何だよあれ! 足を貫きやがった!」
「木下! やられたのか!?」
「こぉの! 大丈夫だ! この姿なら出血はねぇ!」
痛みを無視して木下が立ち上がる。
ただ、その足は宙に浮いていて歩くことを拒否していた。
「お前の方こそ・・・大丈夫なのか?」
「・・・アラートが出っぱなしだ」
右足のドラゴンバスターに大きな亀裂が入って、もう何か攻撃を食らったら多分破壊されるだろう。
ショルダーガードも何発も物がぶつかったのか、所々が欠けている。
ヘルメットにも大きな凹みがあった。
もう間も無く・・・この装備は役目を終える。
その時間を少しでも長くしなければ・・・。
この装備が死んだら・・・僕も死ぬ。
ただ・・・一縷の望みもある。
「如月さんは」
「・・・」
居ないらしい・・・。
望みは消え去った・・・。
ハァ・・・9階か・・・。
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