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阿蘇灼熱ダンジョン編
各々の命の洗濯
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灼熱ダンジョンでの経験は、天外天のメンバーにとっては衝撃的だったみたいで、次の日に全員が組合から100万ずつ振り込んでもらい、それぞれ自由時間を取ることが決まった。
魔石の行き先が決まり次第、順次お金が振り込まれる予定だが、A級と準A級に関してはかなり遅くなると支部長に言われた。
副支部長も何故かクマができていた。
方々から無茶を言われているのだろう。
「そういえば、火龍の魔石もまだ行き先が決まってませんよね?」
「あれはほぼ決まっている。関東一帯の有事に備えて、魔力武器に組み込まれる予定だ」
「対ドラゴン武器ですか・・・」
僕の言葉に副支部長が深く頷いた。
「まだ数機しか稼動できていませんが、B級魔石で理論上、A級モンスターの装甲を貫けます。ただ、その一発で魔石が砂になるそうですが」
「B級魔石一個20~30万円しませんでしたっけ?」
「そうだな、高価な一撃だ。しかも連射は不可能。一回撃ったら20分休めないといけない」
「ドラゴンに踏み潰されそうですね」
「だから、冷却システムに取り付けられるらしいです。どのような機械かも伝えられていません」
「ただ、そうするとB級も使い捨て扱いだからな、各方面から非難がくるからまだ内緒だとよ」
僕にバラしている2人が「馬鹿らしい」みたいな表情で肩をすくめる。
「それで、1週間ほど灼熱ダンジョンは攻略しないと言っていたが、瀬尾はどうするつもりだ?」
「フィールドに行きますよ。あいつがここにいるのは分かっていますが、どこに潜伏しているのかはいまだに分かっていません。・・・あいつを捕まえて必ず殺す」
「人殺しはあまり推奨できんがな」
「警察に任せては?」
「・・・身内殺されたのに他人に任せろって?」
スンっと血が下がった気がした。
目に映る景色が何の価値もないただのゴミに見える。
「すみません。私が無神経でした」
副支部長が頭を下げた。
「瀬尾、許してやってくれないか?」
「・・・分かりました。これから外に行きます」
「分かった」
僕は部屋を出て、扉をしっかり閉めて頭を軽く二度叩く。
「他人に当たってどうする」
この恨みも、憎しみも、全てあいつが受け取らなければならないものだ。
一粒たりともこぼしてはならない。
一階に下りて、受付から僕のフィールド用の装備を受け取って着替えた。
ベルゼブブの籠手も装備して、2泊できるだけの道具をリュックに詰めて、阿蘇駅を目指してバスに乗った。
阿蘇駅からいつものように南へ下っていく。
アイテムを落とすモンスターの生息地に行くと、明円の3人が頑張って狩りをしていた。
時々笑顔が見えるから、それなりにいい思いをしているのだろう。
装備も良くなっている気がする。
そのまま南下していくと、温泉施設が見えてくる。
近くにはゴブリンやコボルトが様子をうかがっているが、入り口で警戒している探索者がいるためそれ以上近づけない。
担当している探索者には組合から報酬が貰えるようになっていて、実力はあるのに芽の出ない探索者と復帰した探索者の受け皿になっていた。
ここに来るまでに、それなりにモンスターも出てきたが、倒すのも面倒臭い。
へたばっているのを横目で見ながら通り過ぎた。
さらにしばらく歩くとお腹も減ってきたので、拠点を作るつもりで2~3人用のテントを張って中で携帯食とちょっとしたお菓子と飲み物を出して寝そべった。
「フィールドだとこれでも行けるから、向こうでも3日ぐらい行けるだろうと勘違いしたんだろうな」
スキルを展開していると、虫も来ないので不快な思いをしたことがない。
だから阿蘇のメインダンジョンを甘く見ていた。
下手したら死人が出ていた。
「次はもっと確実に進めるようにしないと」
それから周囲をブラブラと見回り、変わった場所はないか、不自然な場所はないか確認する。
そうすると、徐々に日は翳り周りが暗くなってきた。
僕は動けなくなったモンスターを踏んで魔石を取り、ランタンの中に入れて光を灯す。
持ち歩く分量を制限するため、料理器具などは持ってきていない。
キャンプ料理には憧れるが、ダンジョン中では重しになるだけだ。
僕は空を見上げて星を探す。
なるべく光っているものがいい。
「あれかな・・・じーちゃんばーちゃん、お父さんお母さん。好きな人できたよ。ちょっと不思議な感じのする人だけど、すごくいい人。機会があったら紹介するね」
僕はそれだけ伝えて、テントに戻って灯りを小さくする。
明日も朝早く行動しよう。
翌朝、心地よい朝日に顔を照らされ、自然と目が開いてテントの外に出た。
ゆっくりと背筋を伸ばして体をほぐし、気持ちを落ち着けて、僕はそれに近づいた。
「何してるんですか・・・莉乃さん」
何故か僕のスキルを受けてぶっ倒れている莉乃さんが、小さく唸りながら僕を睨んでいた。
「京平くんは私のこと好きなんじゃなかったの!?」
周りに人がいないことをいいことに、莉乃さんが大きな声で僕を怒る。
「えっと、間違いなく好きですよ」
「だったら、何で私のところに来てくれなかったの!? 休みだよ? みんな疲れた体を回復させた後の休み! 好きなら私のところに来て、私の時間が空いてないか確認するでしょ! それから一緒にどこか行かない? ってなるでしょ! いいんだよ、私はダンジョンでも、どこでも! 誘ってくれることが嬉しいんだから。なのに、1人でダンジョン! 何故に!?」
テンション高く僕に怒る莉乃さん。
じーちゃんばーちゃん、見てますか?
この人が好きな人です。
「何で笑ってるの? 私は怒っているんだよ?」
「そうだね。ごめんね、莉乃さん」
僕は莉乃さんを抱きしめた。
「うぉぉぉぉ・・・」
「ちょっとね、一番輝いている星に伝えたいことがあって、どうしても町の光がない場所に来たかったんだ」
「・・・私も一緒でいいじゃない」
「内緒のことだよ」
「私にも?」
「莉乃さんにも」
「うー、私も内緒事あるわよ。だから、京平くんが内緒事持っても、理解できる。でもね、だったらね、私を不安にさせないで。内緒事以上に私を好きだと見せて。私の記憶を京平くんで一杯にして。1分1秒を無駄にしたくないの・・・お願い・・・でないと・・・」
莉乃さんの体が小刻みに震え出す。
僕は彼女の顔を見ると、真っ青になって視線が宙を彷徨っていた。
「莉乃さん! 莉乃さん、僕を見て!」
「・・・京平くん」
虚ろなその目に、僕は彼女の頭を抱き抱えて耳を胸につけ、手で彼女の目を覆った。
「僕の心臓の音、聞こえますか?」
「・・・うん」
「大好きですよ、莉乃さん。だから僕を見て」
「・・・うん」
ゆっくりと僕の胸から耳を離して、目を覆っていた僕の手を外し、僕を見た。
震えていた体は落ち着き、視線もしっかり僕を見ている。
もう大丈夫そうだ。
「それにしても、よく僕の場所が分かりましたね」
「ダンジョンに行った事は組合で装備を着てたって聞いたから、前回、2人で来たときのことを思い出して阿蘇駅から南下したの」
「でも、あの時は途中で東に進路を変えましたよね?」
「草がね枯れてるの。スキルの影響みたいだけど、足跡みたいなものだよ」
確かに、僕がスキルを展開していると、周囲一帯の草は枯れていく。
でも、すぐに復活するため、よほど微妙な変化を見逃さないようにしないと僕には追いつけなかっただろう。
「ん? 莉乃さん、装備以外の荷物は?」
「え?」
よくよく見ると、莉乃さんは単槍といくつかのアイテムを装備してはいるが、食料などを入れるリュックが見当たらない。
「・・・」
「持ってきてなかった。そういえばお腹が空いてきたね」
「食べますか?」
「うん!」
僕の持っている食料の一食分が消えてしまった。
1泊で戻ることになりそうだ。
せっかくきたのにこのまま帰るのは勿体無いので、温泉施設に行くことにした。
探索者と自衛隊はタダで入れるようになっているため、入り口で挨拶するとフリーで入れた。
「温泉なんて久々だね」
「僕は最初に見つけた時に入りましたね」
「どうして温泉に入ろうと思ったの?」
「コボルトがフン攻撃来てきたんですよ。流石に放置できなくて、洗うついでに入ったんですよ。今までの傷跡が綺麗さっぱりになりましたからね」
「フン攻撃は嫌だよね。そういえば、フンって消えるの?」
「消えますよ。臭いも何もかも。ただ気持ち悪さだけが残ります」
「うーん、入るか」
「入りますねー」
17歳だと肌はほぼ変わらない。
莉乃さんも、僕から見ると変わってないように見えるが、本人は「いいねこれ!」っと感動していた。
それからのんびり帰って夕方に組合に到着し、服を着替えて洗いたい装備だけ持って帰ることにした。
組合にクリーニングサービスがあるのだが、自分でやらないと気が済まなくて利用していない。
あと、他人に預けるのが怖いというのもある。
「あ、瀬尾さんにお会いしたい人が来ております。少々お待ちください」
受付の人が突然僕を呼び止めてどこかに行った。
莉乃さんは、みんなに私の肌を見せるんだ! とか言って天外天が泊まっているホテルに行った。
1人で受付の人を待っていると、数分でその人が、営業っぽい人を連れて戻ってきた。
「瀬尾さん」ご紹介します。松下魔力電機産業の松嶋様です」
「初めまして、ご紹介に預かりました松下魔力電機産業の営業本部で課長を務めております松嶋といいます。よろしくお願いします」
僕はビックリして、差し出された名刺をロボットのように受け取った。
魔石の行き先が決まり次第、順次お金が振り込まれる予定だが、A級と準A級に関してはかなり遅くなると支部長に言われた。
副支部長も何故かクマができていた。
方々から無茶を言われているのだろう。
「そういえば、火龍の魔石もまだ行き先が決まってませんよね?」
「あれはほぼ決まっている。関東一帯の有事に備えて、魔力武器に組み込まれる予定だ」
「対ドラゴン武器ですか・・・」
僕の言葉に副支部長が深く頷いた。
「まだ数機しか稼動できていませんが、B級魔石で理論上、A級モンスターの装甲を貫けます。ただ、その一発で魔石が砂になるそうですが」
「B級魔石一個20~30万円しませんでしたっけ?」
「そうだな、高価な一撃だ。しかも連射は不可能。一回撃ったら20分休めないといけない」
「ドラゴンに踏み潰されそうですね」
「だから、冷却システムに取り付けられるらしいです。どのような機械かも伝えられていません」
「ただ、そうするとB級も使い捨て扱いだからな、各方面から非難がくるからまだ内緒だとよ」
僕にバラしている2人が「馬鹿らしい」みたいな表情で肩をすくめる。
「それで、1週間ほど灼熱ダンジョンは攻略しないと言っていたが、瀬尾はどうするつもりだ?」
「フィールドに行きますよ。あいつがここにいるのは分かっていますが、どこに潜伏しているのかはいまだに分かっていません。・・・あいつを捕まえて必ず殺す」
「人殺しはあまり推奨できんがな」
「警察に任せては?」
「・・・身内殺されたのに他人に任せろって?」
スンっと血が下がった気がした。
目に映る景色が何の価値もないただのゴミに見える。
「すみません。私が無神経でした」
副支部長が頭を下げた。
「瀬尾、許してやってくれないか?」
「・・・分かりました。これから外に行きます」
「分かった」
僕は部屋を出て、扉をしっかり閉めて頭を軽く二度叩く。
「他人に当たってどうする」
この恨みも、憎しみも、全てあいつが受け取らなければならないものだ。
一粒たりともこぼしてはならない。
一階に下りて、受付から僕のフィールド用の装備を受け取って着替えた。
ベルゼブブの籠手も装備して、2泊できるだけの道具をリュックに詰めて、阿蘇駅を目指してバスに乗った。
阿蘇駅からいつものように南へ下っていく。
アイテムを落とすモンスターの生息地に行くと、明円の3人が頑張って狩りをしていた。
時々笑顔が見えるから、それなりにいい思いをしているのだろう。
装備も良くなっている気がする。
そのまま南下していくと、温泉施設が見えてくる。
近くにはゴブリンやコボルトが様子をうかがっているが、入り口で警戒している探索者がいるためそれ以上近づけない。
担当している探索者には組合から報酬が貰えるようになっていて、実力はあるのに芽の出ない探索者と復帰した探索者の受け皿になっていた。
ここに来るまでに、それなりにモンスターも出てきたが、倒すのも面倒臭い。
へたばっているのを横目で見ながら通り過ぎた。
さらにしばらく歩くとお腹も減ってきたので、拠点を作るつもりで2~3人用のテントを張って中で携帯食とちょっとしたお菓子と飲み物を出して寝そべった。
「フィールドだとこれでも行けるから、向こうでも3日ぐらい行けるだろうと勘違いしたんだろうな」
スキルを展開していると、虫も来ないので不快な思いをしたことがない。
だから阿蘇のメインダンジョンを甘く見ていた。
下手したら死人が出ていた。
「次はもっと確実に進めるようにしないと」
それから周囲をブラブラと見回り、変わった場所はないか、不自然な場所はないか確認する。
そうすると、徐々に日は翳り周りが暗くなってきた。
僕は動けなくなったモンスターを踏んで魔石を取り、ランタンの中に入れて光を灯す。
持ち歩く分量を制限するため、料理器具などは持ってきていない。
キャンプ料理には憧れるが、ダンジョン中では重しになるだけだ。
僕は空を見上げて星を探す。
なるべく光っているものがいい。
「あれかな・・・じーちゃんばーちゃん、お父さんお母さん。好きな人できたよ。ちょっと不思議な感じのする人だけど、すごくいい人。機会があったら紹介するね」
僕はそれだけ伝えて、テントに戻って灯りを小さくする。
明日も朝早く行動しよう。
翌朝、心地よい朝日に顔を照らされ、自然と目が開いてテントの外に出た。
ゆっくりと背筋を伸ばして体をほぐし、気持ちを落ち着けて、僕はそれに近づいた。
「何してるんですか・・・莉乃さん」
何故か僕のスキルを受けてぶっ倒れている莉乃さんが、小さく唸りながら僕を睨んでいた。
「京平くんは私のこと好きなんじゃなかったの!?」
周りに人がいないことをいいことに、莉乃さんが大きな声で僕を怒る。
「えっと、間違いなく好きですよ」
「だったら、何で私のところに来てくれなかったの!? 休みだよ? みんな疲れた体を回復させた後の休み! 好きなら私のところに来て、私の時間が空いてないか確認するでしょ! それから一緒にどこか行かない? ってなるでしょ! いいんだよ、私はダンジョンでも、どこでも! 誘ってくれることが嬉しいんだから。なのに、1人でダンジョン! 何故に!?」
テンション高く僕に怒る莉乃さん。
じーちゃんばーちゃん、見てますか?
この人が好きな人です。
「何で笑ってるの? 私は怒っているんだよ?」
「そうだね。ごめんね、莉乃さん」
僕は莉乃さんを抱きしめた。
「うぉぉぉぉ・・・」
「ちょっとね、一番輝いている星に伝えたいことがあって、どうしても町の光がない場所に来たかったんだ」
「・・・私も一緒でいいじゃない」
「内緒のことだよ」
「私にも?」
「莉乃さんにも」
「うー、私も内緒事あるわよ。だから、京平くんが内緒事持っても、理解できる。でもね、だったらね、私を不安にさせないで。内緒事以上に私を好きだと見せて。私の記憶を京平くんで一杯にして。1分1秒を無駄にしたくないの・・・お願い・・・でないと・・・」
莉乃さんの体が小刻みに震え出す。
僕は彼女の顔を見ると、真っ青になって視線が宙を彷徨っていた。
「莉乃さん! 莉乃さん、僕を見て!」
「・・・京平くん」
虚ろなその目に、僕は彼女の頭を抱き抱えて耳を胸につけ、手で彼女の目を覆った。
「僕の心臓の音、聞こえますか?」
「・・・うん」
「大好きですよ、莉乃さん。だから僕を見て」
「・・・うん」
ゆっくりと僕の胸から耳を離して、目を覆っていた僕の手を外し、僕を見た。
震えていた体は落ち着き、視線もしっかり僕を見ている。
もう大丈夫そうだ。
「それにしても、よく僕の場所が分かりましたね」
「ダンジョンに行った事は組合で装備を着てたって聞いたから、前回、2人で来たときのことを思い出して阿蘇駅から南下したの」
「でも、あの時は途中で東に進路を変えましたよね?」
「草がね枯れてるの。スキルの影響みたいだけど、足跡みたいなものだよ」
確かに、僕がスキルを展開していると、周囲一帯の草は枯れていく。
でも、すぐに復活するため、よほど微妙な変化を見逃さないようにしないと僕には追いつけなかっただろう。
「ん? 莉乃さん、装備以外の荷物は?」
「え?」
よくよく見ると、莉乃さんは単槍といくつかのアイテムを装備してはいるが、食料などを入れるリュックが見当たらない。
「・・・」
「持ってきてなかった。そういえばお腹が空いてきたね」
「食べますか?」
「うん!」
僕の持っている食料の一食分が消えてしまった。
1泊で戻ることになりそうだ。
せっかくきたのにこのまま帰るのは勿体無いので、温泉施設に行くことにした。
探索者と自衛隊はタダで入れるようになっているため、入り口で挨拶するとフリーで入れた。
「温泉なんて久々だね」
「僕は最初に見つけた時に入りましたね」
「どうして温泉に入ろうと思ったの?」
「コボルトがフン攻撃来てきたんですよ。流石に放置できなくて、洗うついでに入ったんですよ。今までの傷跡が綺麗さっぱりになりましたからね」
「フン攻撃は嫌だよね。そういえば、フンって消えるの?」
「消えますよ。臭いも何もかも。ただ気持ち悪さだけが残ります」
「うーん、入るか」
「入りますねー」
17歳だと肌はほぼ変わらない。
莉乃さんも、僕から見ると変わってないように見えるが、本人は「いいねこれ!」っと感動していた。
それからのんびり帰って夕方に組合に到着し、服を着替えて洗いたい装備だけ持って帰ることにした。
組合にクリーニングサービスがあるのだが、自分でやらないと気が済まなくて利用していない。
あと、他人に預けるのが怖いというのもある。
「あ、瀬尾さんにお会いしたい人が来ております。少々お待ちください」
受付の人が突然僕を呼び止めてどこかに行った。
莉乃さんは、みんなに私の肌を見せるんだ! とか言って天外天が泊まっているホテルに行った。
1人で受付の人を待っていると、数分でその人が、営業っぽい人を連れて戻ってきた。
「瀬尾さん」ご紹介します。松下魔力電機産業の松嶋様です」
「初めまして、ご紹介に預かりました松下魔力電機産業の営業本部で課長を務めております松嶋といいます。よろしくお願いします」
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