人類はレベルとスキルを獲得できませんでした。

ケイ

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阿蘇山噴火編

阿蘇市の探索者組合

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阿蘇市は特殊な都市だ。

その都市は世界でも珍しくダンジョンの中にある。
ダンジョン発生時期に、その都市ごとダンジョン化し、その際にたまたま阿蘇神社がスキルを得た。しかも、これまた珍しい条件発動型のスキルで、何故か効果範囲が半径5キロとそれなりの広さがあり、そのおかげで効果範囲内はモンスターが現れない都市として有名となった。

「すまないが、これ頼む」

その都市の探索者組合に僕は来ていた。
鞄をドサっと置いて、中から魔石を台の上に置く。
その数、軽く見ても30以上あり、大きさも一目でB級以上ということがはっきり分かる。

「こ、これは・・・」
「口座入金で。後、一週間前にお願いしたことを確認したいのですが」
「え? あ、お名前は?」
「瀬尾京平です」
「あ、少々お待ちください」

受付の人がいなくなると途端に待合室が騒めき出した。

「さっきの、全部B級?」
「パーティで狩るモンスターだぞ? 他のメンバーはどこだ?」
「変な装備ね」
「バカ、あれは自衛隊推奨の装備だ。300万以上するぞ」
「え? 金持ち?」

その中、1組の男女が僕に近づいてきた。
表情から厄介な臭いがしてならない。

「おい、お前。そのヘルメットのカメラだろ。ダンジョン法でライブ動画を流したらいけない事理解してないのか?」

ダンジョン法を正確に理解していないアホは放置して、僕は受付が戻ってくるのを待つ。

「何とか言ったらどうなの?」
「そうだ! 言い訳ぐらいしてみろよ!」
「・・・」

バカらしすぎる。
チラリと他の探索者を見てみると、何人かがニタニタしてこっちを見ていた。
あの笑みは、ダンジョン法を理解して、この2人がどういう恥をかくのか楽しみにしている笑みだ。
完全に見せ物状態で、嫌な気分になってきた。
早く受付戻ってこないだろうか。

「お待たせし」
「おい! 受付!」
「は、はい!」
「こいつのカメラ、問題だろう!」
「え?」

受付が不思議そうに僕をみる。
僕は何も答えずに首を傾けた。

「ダンジョン法で、ライブ配信は禁止されているんでしょ?」
「はい、禁止されていますね」
「だよな! なのに、何でこいつはカメラを持ち込んでいるんだ?」
「?」

ダンジョン法を正確に理解している受付は彼らが何を言いたいのか理解できずに首を傾けた。
その姿に、後ろにいるオッサンどもが可笑しそうに笑い始める。

「何か問題が?」

受付の言葉に男の方が苛立ちを露わにした。

「カメラを持ち込んだんだぞ! 問題だろうが!」

ここでようやく受付は、彼らが何を勘違いしているのか理解した。

「えぇぇーーーーーー?」

冗談でしょっと言いたげな受付の声が待合室に響き、その声がツボったのかオッサンどもが大爆笑をあげた。

「ブハハハハハ!」
「ダメだ! 無知過ぎて笑うしかない!」
「ちょっ! 腹筋が! ダンジョンで痛めた腹筋が!」
「ぎゃあああああ、笑う振動で折れた腕が痛い!」

そこら中からの笑い声に居心地悪くなった男女に、俺は優しく伝える。

「カメラは大丈夫なんだよ」
「え?」
「ライブ配信しなければ、カメラはいいんだ。擦りつけとかトラブル回避のためにカメラ付けてる人結構いるぞ」
「え・・・」

2人が周囲を見渡す。
僕みたいに、ヘルメットのてっぺんに360度カメラを付けるのは珍しいが、ベテラン勢は目立たないところに小型カメラを設置していた。

「そんな! 私たちは取り上げられたわよ?」
「貴方たち2回違法配信していますよね?」
「・・・」

受付の言葉に、2人が黙る。

「健とみやという名前で生配信を1回、戦闘シーンをモザイク無しでアップが1回。そのせいで子供が食事中に吐いたとか、外に出なくなったとか苦情が相次いでいます。貴方方にカメラを持たせないのはそのせいですよ」
「・・・」
「次やったら罰金ですからね? 3回目を見逃すほど探索者組合は甘くないですよ?」

まるでゴミを見るかのような受付の目に、恐れをなした2人はすごすごと戻って行った。

「それでは改めて、依頼の件については情報はありませんでした」
「未登録の火魔法使いもか?」
「はい。福岡県の探索者組合から他県にも緊急伝達が飛びまして、情報を集めているようですが、そちらでも出てきてないそうです」

上手く隠れているのか、それとも情報が流れないよう操作しているのか。
悔しいが僕の情報収集力が不足している。
この街に来たのも、元々はここにいるかもと考えて来たに過ぎない。
期待はずれの現状に僕は肩を落とす。

「あとは、魔石ですね。全部B級というのには驚きましたが、念のためにカメラの記録を確認させてもらっても?」
「ああ、一週間分だから大変だと思うが頼みます」

ヘルメットを外して中にあるメモリーカードを取り出して受付に渡すと「2時間ほどお待ちください」と言われたので、携帯を取り出して充電設備のあるテーブルに座ってネットを開く。
もう、甘木市の火事のことなど、どこにも話題に上がらない。
留守電が何件か入っていたが、話をしたい人はこの世にはいない。
全て無視して画面を消した。

「どこにいやがる、安部浩」

目を閉じで過去を思い出す。
記憶をボヤけてしまわないように、鮮明に奴の姿と声を思い出す。
あの最悪な思い出を・・・忘れないように・・・。

「瀬尾さん、瀬尾さん」

受付の呼びかけに、僕ははっとして顔を上げた。

「査定終わりましたよ。4番窓口に行ってください」

いつの間にか時間が経っていたようだ。
僕は立ち上がって充電のコードを抜いて携帯をポケットに入れて4番の窓口へ向かった。
そこには男性の担当者が座っていて、僕を視認してお辞儀をした。
僕もお辞儀を返して正面の椅子に座る。

「瀬尾京平さんですね。通帳若しくはカードと本人確認できる物はございますか?」

僕は通帳と個人番号証明カードを取り出してトレイの上に置いた。

「ありがとうございます。カメラの記録を確認しましたが、既に3級以上の実力が認められました。昇級審査を受ければ3級になれますが、いかがしますか?」
「やりたいことがあるので、このままでいいです」
「4級よりも3級の方が待遇が良くなりますが?」
「義務も発生するので要りません」
「ふぅ・・・承知しました。少々お待ちください」

担当者がメモリーカードを僕に渡し、通帳を機械に通して情報を記入していく。
通帳が戻ってきて金額を確認すると、1000万の大台に乗っていた。
甘木市から、刀の売却代で生活していたため、徐々に減っていくお金を見ながら、どうかしなきゃなって考えていたが、それを気にしないで済む金額だ。

「それじゃ」
「瀬尾さま」

立ちあがろうとした僕を担当者が呼び止める。

「パーティは組みませんか?」

・・・前回も誰かに聞かれた気がする。

「スキルの性質上、パーティは向かないので。失礼します」

僕から話すことは何もない。
軽く会釈してそのまま席を立った。

それから僕は組合の備え付けのパソコンの前に座り、国・民間企業・個人からの依頼文書を確認していく。
何処かに僕と同じように利用された者がいないか、奴の足取りを掴める情報がないか。
一つ一つ目を通していき、期待できるものがないのを確認して席を離れようとすると、目の前に男が立っていた。

「・・・」
「・・・えっと、『何か』とか『だれ?』って聞いてくれると嬉しいかな」

申し訳なさそうにお願いしてくる彼に、僕は一度受付の方を見たが、誰もこちらを見ていない。
・・・承知していることなのか。

「なんか用?」
「あ、名前は聞いてくれないんだね。えっと、パーティ名が明円って言う3人組なんだ・・・」
「なんか、用?」

めんどくさい自己紹介はさせずに、僕は男を睨みつける。
男は揉める気はないのか、一歩下がって両手を上げる。

「すまないすまない。実はな、うちのパーティがちょっと壁にぶち当たっててな、アンタがB級の魔石を大量に出したからコツでもあるのかと思って声をかけたんだ」
「鍛えろ、スキルを使え、以上だ」

僕はそう言って出口に向かおうとすると、2人の女性がそれを遮ってきた。

「ちょっと、こっちは争う気はないって態度で示してるのに、少しぐらい話をしてくれてもいいじゃない」
「別に君の損にはならないでしょ?」

2人のセリフに僕の苛立ちが募る。

「僕にとって時間を費やされ損でしかないですね。退いてください」

横を通り抜けようとしても移動して遮る彼女たちに怒りを覚え、最初に男を見て次に受付を見る。
共に彼女たちを止めようとはせず、あわよくば情報を引き出そうとしているのが見え見えだった。
だが、僕は本気で教えたくない理由があった。

「前の街で・・・」
「え?」
「あんたらみたいにしつこく教えてと言ってきたやつがいたよ」
「・・・」
「教えたら『ずるい!』って勝手に言われて、色々タダで手伝えってとんでも理論をぶちかました挙句、『アンタはそんな強いスキルを持っているんだから、みんなの役に立つのは当然よね』なんて言ってくれたよ。問答無用で振り切ったけどな!」

流石に僕の剣幕にマズいと思ったのか、組合の人が出てきて、僕から女性たちを引き剥がす。

「出てくるのが遅くなり、申し訳ありません」

組合の男の人が謝罪をするが、パフォーマンスにしか見えない。

「残念でしたね、情報を得られなくて。どうせ動画も保存しているんでしょ? それから解析してください」

さっさと止めに入ってくれればこんなことにはならなかった。
言外に含みを持たせて言うと、組合員は口を閉じて俯いた。
この街の組合も信じない方が良さそうだ。

組合のATMでお金を引き出して、設備がしっかりしてそうなホテルを選び中に入ると、その人がいた。

「ランダムに選んだはずなのに、何でいるんですか? 宮下さん」
「そんなにツンケンしないでよ。せっかくお目付け役から逃げて来たのにー。お姉さん寂しいぞー」

ソファーに座っていた体勢からいきなり飛び上がって僕との距離を詰める。
動きが突然過ぎて対応できずに抱きしめられた。

「もー、この子ったらー。可愛いねーウリウリ」
「おい! 止めろ! 胸があたってる! 俺は男だぞ!」
「いいんだよー。イケメンの頭を胸の谷間に埋めるのはお姉さんの特権だ!」
「そんな特権はねえよ!」

無理矢理抜け出して受付に移動する。

「一泊頼む」
「食事付きで2万円になります」

素早く名前と住所を記入して、お金と鍵の受け渡しを行う。

「ちょっとー、私は?」
「ツインの部屋でございます」
「おい!」
「やったー!」

くっ! これだから優秀で空気が読めるホテルマンは!

部屋に入って早速荷物をバラしてくつろぐ宮下さん・・・。

「ほんと、何しに来たんですか?」
「そりゃ、人付き合いの悪い瀬尾くんのサポートとダンジョンアタックですよ」
「アンタにサポートされるほど落ちぶれてねーよ! そもそもアンタをサポートしてる奴らはどこ行った? 電話は!」
「麻生のカバンに突っ込んできた!」
「そんなことすっから、あの人毎日疲れてんだよ! あの人のクマはお前のせいだ!」

はぁ、はぁと荒くなった息を何とか整え、宮下さんのペースから抜け出そうと試みる。

「早く着替えた方がいいよ?」
「お前のせいだ!!」


何とかシャワーを浴びて服を着替え、ベッドに縛り付けて目隠しをした宮下の拘束をほどいて、ようやくひと息つく。

「ひ、酷い。私の楽しみが」
「1人で楽しんでろ」
「お互い裸を見合った仲なのに!」
「お前が男湯に入って来たせいでな!」

最初会ったときから不思議ちゃんだったが、知り合ってからも不思議過ぎて保護者がいないとまともな会話ができない。

「あの時3人のうち1人でも電話番号聞いておけば・・・」

後悔先に立たず。
鬼木さんも宮下さんを抑えれそうだけど、あの人の番号も知らない。

「もしかして、探索者組合の人間全員と合わないのかな?」
「ん~? どうかしたの?」

珍しく僕の言葉に興味を持ったみたいなので、組合での一幕を説明した。

「うーん、拗らせてますねー」

僕の眉がピクッと動いた。
意図せず心が表面化したことをちょっと恥ずかしくなって眉を押さえる。

「最初の2人はいいです。単なるバカです。でも、次の人は、ただ話をしたかっただけかもしれませんね」
「僕の情報を聞きだす腹だったかもしれないよ?」
「聞いてもどうにもなりません」

キッパリと宮下さんが言う。

「瀬尾くんのアイテムは右手と右足。そんなこと聞いても何の役にも立ちません。その人たちが、どんなスキルが付くか分からない博打で手を切り落とすことができるなら別ですけど。スキルについては、対策とか立てれるかもですが、身体強化プラス生命力吸収に敵う人ってなかなかいませんよ」
「利用しようとする人は出てくるかもしれない」
「利用するには、ある程度の関係性が必要ですし、瀬尾くんの性格は少し見てれば分かります。利用するにはリスクがあり過ぎますよ」

宮下さんの言葉一つ一つを噛み砕き考える。
確かに、前の町のアイツと組合は例外としたら、今回の僕の対応は不味かったかもしれない。

「まあ、組合の対応も悪かったよね。あわよくばって考えないで、直ぐに仲裁に入ってれば、瀬尾くんの信頼を少しは得たのにね」
「・・・僕の信頼はそう簡単に得られるもんじゃない」
「いやー、意外とチョロイよ。自分じゃ分からないカモだけどね」

何だかネギを背負っているみたいで嫌になる。

今日はゆっくり休んで明日の組合の様子を見て今後を決めよう。

「そういえば、お金大丈夫?」
「B級の魔石を売った。しばらくは大丈夫だ」
「B級って言ったら・・・ファイアーバード?」
「ああ、火口付近で狩りしてたからな」
「ふーん」

宮下さんがちょっと考えてアゴに手を当てて僕を見る。

「2個ぐらい?」
「いや? 30ぐらいだな。1週間籠ってたから火口まで行って踏み潰してた」

僕の答えに、宮下さんが面白い顔になった。

「・・・鬼木さんは何でこの子に常識を教えなかったんだろ」
「おい、お前に言われたくないぞ、流石に・・・」

僕の言葉を丸っと無視して、固定電話から外線で番号を押す。

「あ! 鬼木さん! ちわーす! わーー! ちょっと耳が痛いっす! そんなに叫ばなくても! いえいえ、ちゃんと登録します、しますから! それよりも、今、瀬尾くんと一緒なんですが。え? 大丈夫ですよ、色々教えるだけですしー。ほら、鬼木さんにはない大人の女性の魅力で。あ、なんか今般若出してません? やばい気がします。まあまあ、それでですよ。この子が今日、B級の魔石を組合に卸したらしいんですよ。ええ、ええ。問題は個数で、30個もやっちゃったらしいです。・・・うわーですよね。なので市場の調整頑張ってです! いじょー、ではまた」

受話器をおいて僕を見る。
その顔が面白そうに笑っていた。

「ってな感じですよ」
「・・・大量に市場に出しちゃいけない物なのか?」
「いえー、助かると言ったら助かりますよ。でもね、B級の魔石からは特殊なんですよ。魔石って何に使われているか知ってますよね?」
「発電だろ?」
「それ以外は?」
「・・・あ、車の燃料だな」
「ですね。それ以外でも工場で使われたりしますが、飛行機には使えないんです。竜の存在は別として、物資運搬用の航空機は今も稼働しているけど、いまだに化石燃料が使われてるの。何でだと思う?」
「・・・」

僕は飛行機がたまに飛んでいるのを見たことがある。ムーの存在のせいで高く飛べず、金額も高いため金持ちの乗り物となっているが、軍用の物資運搬用にもオスプレイを使用していることは知っていた。

「答えは、魔石の電気変換力が低いからなのよ」

宮下さんが足を組み直し、髪をかきあげる。

「でもそれはC級までの話。B級はそれを補って、なお有り余る性能を有していたの。スーパーコンピューターへの親和性にも優れていたのよ。そのせいで日本の情報セキュリティ部門もB級以上の魔石を求めていて、特殊ハッカーの人たちが『フルダイブヒャッホー』って言ってるらしいわ」

僕はそれの何がすごいのか分からずに、首を傾げるが、そんな僕の姿を見て、宮下さんは優しく微笑んだ。

「瀬尾くんには国の情報戦なんて関係ないからねー。分からなくて当然か」
「・・・まあ、大量に持ち込んだら対応が難しくなるってことだけはわかった」
「ですねー。今のところはそれで十分。それじゃ、明日に備えて食事に行きますか? いい場所知ってるから任せて」

僕の答えを待たずに、宮下さんは腕を掴んで外へ向かう。
僕は左手で忘れ物がないか確認して、行き先は彼女に任せることにした。
その時に、彼女の忘れ物がないか聞いとけば・・・と後から後悔することになるとは知らずに。
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