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閑話 過去編
閑話 真矢(ヴェルダ)という男
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「真矢お前、FAWやってるか?」
俺にそう話しかけてきたのは、幼馴染の亮輔。
この頃の俺は、ゲームなんてものに興味はなかったし、やる気もなかった。
「俺がゲームやらねえの知ってんだろ?なんだ、お前は3歩歩けば忘れるニワトリか?」
「そうそう、俺は3歩歩けば……って!おい!」
本当にこいつはノリがいいな、だからずっと友達としていれたんだろう。
「まぁ、あれだ。お前俺以外に友達いねぇじゃん?」
余計なお世話だ……俺だって友達くらい………止めよう自分で言って自分で悲しくなってくる。
「FAWは、オンラインゲームだから。気が合うやつに会えるんじゃないかと思ってよ。」
「でも俺はゲームやるの初めてだぞ?」
「何言ってんだよ、何やらせても最終的には極めるくせによー。」
そう言われると何も言い返すことができない。俺は負けず嫌いな性格上、何かをするとしたら、完璧にこなせるようにしたくなる。
「でもゲームか、興味ねえしな~」
「まぁ、騙されたと思ってやってみろよ。な?」
「はぁ、分かった。やってやるよ…」
それから二ヶ月後…
「真矢、お前レベルどれくらいになった?」
「魔物使いがLv70であとは全部MAXだな。」
俺はレベリングを効果的にできる方法を試行錯誤しながら探し、ほとんどの職業をLv.MAXにしていた。
「それで?友達はできたか?w」
「うるせぇ、まぁできたな。ギルドマスターにもなったし、お前以外の友達ができるとは思わなかったよ。」
「そうか、良かったな。俺こっちだから…じゃあな。」
「おう、またな」
このとき俺は気付けなかった、いつもなら「またな」と言って別れるのに今日に限って「じゃあな」と言っていたことに…
そしてこれが亮輔と話すことができた最後の日になることに…
翌日…
「真矢、お前に話さなくちゃいけないことがあるんだ…」
「どうした?急に…」
「今日、親父の転勤でアメリカに行くことになった…」
「………は?…お前、何、冗談言ってんだよ?」
俺は亮輔が言ったことを信じることができなかった…いや、信じたくなかったんだ
「冗談じゃねえんだ…悪い、ずっと言えなかった…」
「もしかして、FAWを俺に勧めたのは、お前がいなくなっても大丈夫なようにか?」
「あぁ、ごめんな騙すようなことして。」
「その事はいいんだ…でも、正直に言ってほしかった。それで?いつ出るんだ?」
「この後、すぐに空港へ向かう」
「そうか……でも、いつかはまた会えるよな?だから…」
「あぁ、また会える…だから…」
「「またな!」」
そして、亮輔はアメリカへ行ってしまった。
授業が終わり、放課後…
♪~~♪~~♪~~
「ん?母さんだ、なんかあったのか?」
俺が電話に出ると、母さんは
「あんた、ニュース見たかい!」
「いや、どうし…「亮輔君が!」…た。おい!亮輔がどうしたんだよ!」
俺は急いで近くの電化製品店に行きテレビコーナーを見た…そこに映っていたのは…
『臨時ニュースです。今日のアメリカ行きの航空機が、エンジントラブルにより、墜落しました。生存者は確認されていません。』
これだけでも俺に絶望を感じさせた…そして、テレビ下に映る死亡者名のところに亮輔の名前があったのを見ると俺は意識を手放した…
目が覚めると、ぼんやりだが白い天井と人影が見えた。
「真矢、目が覚めたかい。」
「母さん?ここは?俺は、どうして…」
「あんた、精神的ショックで、気を失ったんだよ。一週間くらいね…」
「精神的ショック?そんなのいつ………っ!亮輔!っぐああぁぁぁ!」
俺を激しい頭痛が襲う、母さんが医者を呼ぼうとしたがそれを母さんの腕を掴んで止める…
「そうか、あれは夢じゃなかった訳か………母さん、少し一人にしてくれる?」
母さんは無言で病室を出た…
俺は、誰をいない病室で1人一生分の涙じゃないかと思うくらい量のの涙を流していた…
《あとがき》
あと一話閑話をはさみます。
俺にそう話しかけてきたのは、幼馴染の亮輔。
この頃の俺は、ゲームなんてものに興味はなかったし、やる気もなかった。
「俺がゲームやらねえの知ってんだろ?なんだ、お前は3歩歩けば忘れるニワトリか?」
「そうそう、俺は3歩歩けば……って!おい!」
本当にこいつはノリがいいな、だからずっと友達としていれたんだろう。
「まぁ、あれだ。お前俺以外に友達いねぇじゃん?」
余計なお世話だ……俺だって友達くらい………止めよう自分で言って自分で悲しくなってくる。
「FAWは、オンラインゲームだから。気が合うやつに会えるんじゃないかと思ってよ。」
「でも俺はゲームやるの初めてだぞ?」
「何言ってんだよ、何やらせても最終的には極めるくせによー。」
そう言われると何も言い返すことができない。俺は負けず嫌いな性格上、何かをするとしたら、完璧にこなせるようにしたくなる。
「でもゲームか、興味ねえしな~」
「まぁ、騙されたと思ってやってみろよ。な?」
「はぁ、分かった。やってやるよ…」
それから二ヶ月後…
「真矢、お前レベルどれくらいになった?」
「魔物使いがLv70であとは全部MAXだな。」
俺はレベリングを効果的にできる方法を試行錯誤しながら探し、ほとんどの職業をLv.MAXにしていた。
「それで?友達はできたか?w」
「うるせぇ、まぁできたな。ギルドマスターにもなったし、お前以外の友達ができるとは思わなかったよ。」
「そうか、良かったな。俺こっちだから…じゃあな。」
「おう、またな」
このとき俺は気付けなかった、いつもなら「またな」と言って別れるのに今日に限って「じゃあな」と言っていたことに…
そしてこれが亮輔と話すことができた最後の日になることに…
翌日…
「真矢、お前に話さなくちゃいけないことがあるんだ…」
「どうした?急に…」
「今日、親父の転勤でアメリカに行くことになった…」
「………は?…お前、何、冗談言ってんだよ?」
俺は亮輔が言ったことを信じることができなかった…いや、信じたくなかったんだ
「冗談じゃねえんだ…悪い、ずっと言えなかった…」
「もしかして、FAWを俺に勧めたのは、お前がいなくなっても大丈夫なようにか?」
「あぁ、ごめんな騙すようなことして。」
「その事はいいんだ…でも、正直に言ってほしかった。それで?いつ出るんだ?」
「この後、すぐに空港へ向かう」
「そうか……でも、いつかはまた会えるよな?だから…」
「あぁ、また会える…だから…」
「「またな!」」
そして、亮輔はアメリカへ行ってしまった。
授業が終わり、放課後…
♪~~♪~~♪~~
「ん?母さんだ、なんかあったのか?」
俺が電話に出ると、母さんは
「あんた、ニュース見たかい!」
「いや、どうし…「亮輔君が!」…た。おい!亮輔がどうしたんだよ!」
俺は急いで近くの電化製品店に行きテレビコーナーを見た…そこに映っていたのは…
『臨時ニュースです。今日のアメリカ行きの航空機が、エンジントラブルにより、墜落しました。生存者は確認されていません。』
これだけでも俺に絶望を感じさせた…そして、テレビ下に映る死亡者名のところに亮輔の名前があったのを見ると俺は意識を手放した…
目が覚めると、ぼんやりだが白い天井と人影が見えた。
「真矢、目が覚めたかい。」
「母さん?ここは?俺は、どうして…」
「あんた、精神的ショックで、気を失ったんだよ。一週間くらいね…」
「精神的ショック?そんなのいつ………っ!亮輔!っぐああぁぁぁ!」
俺を激しい頭痛が襲う、母さんが医者を呼ぼうとしたがそれを母さんの腕を掴んで止める…
「そうか、あれは夢じゃなかった訳か………母さん、少し一人にしてくれる?」
母さんは無言で病室を出た…
俺は、誰をいない病室で1人一生分の涙じゃないかと思うくらい量のの涙を流していた…
《あとがき》
あと一話閑話をはさみます。
応援ありがとうございます!
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