悪役令嬢と十三霊の神々

冴條玲

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FanART【3】

【FanART】祥之るう子様からの贈り物

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1.デゼル(雪乃)

第一話で思ったことは、雪乃さんが、自分がゲーム世界に転生することや、神様たちのゲームに巻き込まれるんだということを、冷静に理解しているというのが、すごいということ。
転生ものの小説は多くて、無駄な説明を省くために主人公が「転生」について冷静に理解するという導入はよくある展開だと思います。
ただ、このときの冷静さ、このときに決めていた主神様への「願い」の内容について、それが現実の雪乃さんの辛い境遇があるからこそなんだということが、後半に主神様によって明かされたとき、私は本当に感動しました。
そういうことか! ってなりました。
そして、願いの内容。すごく簡単に言ってしまうと、雪乃さんの願いは「世界平和」的内容だと思います。私みたいな考えなしは「世界平和をお願いします」なんて言っちゃいそうなところですが、雪乃さんは本当にすごい。
引用させていただきますと「すべての人の心から、邪悪なる想念が拭い去られ、二度とは誰も、それに蝕まれることがありませんように」。重要なのはこの中の「二度とは誰も」のところなんです。
単純に「世界平和」とか、「世界から悪意を消して下さい」なんて願っちゃうと、人間は愚かなので、一度消したはずの悪意や敵意が、また新たに生まれてしまうのは間違いないと思われます。
その未来の杞憂すら打ち消す願い。ここがすごい。
本当に頭がいい。感服いたします。
更に雪乃さんのすごいところは、この雪乃さんの辛い背景を明かすのが主神様だというところです。
この作品は雪乃さんでありデゼルさんの一人称がメインで描かれています。つまり我々は雪乃さんの心の中を覗いているようなものなわけです。
私が雪乃さんだったら恨みつらみでかなり初期にバラしてます。笑
人間だけじゃない。運命。世界。何なら神様。全部恨みます。多分。
このあたり、本当に雪乃さんはすごい。まさに聖女だと思うのです。
更には、モブとして埋もれてもおかしくない、サイファさんという原石を見つけ出したこと。
主神様も、サイファを見つけたことはすごいとおっしゃってたと思うのですが、本当にこのあたりも、運命的なレベルで「聖女」なのだろうと感じました。
さすが主人公。
こんなに頭がいい雪乃さんをもってしても、一筋縄ではいかない神様たちのゲーム。
たくさん傷ついて、たくさん泣いて、たくさん苦しんで、そうして勝ち取っていく姿が、他の転生モノにはない「応援したくなる主人公」の姿だと思いました。


☆ 返信 ☆

主人公を応援しながら読んで頂けるのは、作者としてとても嬉しいです!
ありがとうございます♪(∩´∀`)∩

雪乃が「世界平和を願っていながら、世界平和を願わない」ことには、結構、深刻な理由があります。
本文はサクサク読めるラノベ調の物語に仕上げたかったので重い話は避けた(え、めさ重いんですけど!? って言われそうですが💦 現世の方が荒唐無稽じゃない分、ものすごい重量感かなって)のですが、雪乃は世界平和がもたらす環境破壊と闘ってきた人。
現世で雪乃が魔女裁判にかけられたのは運悪くではなく、必然でした。
人類が人間同士で殺し合うことなく、みんなで豊かに繁栄しようとすれば、そのしわよせが今度は地球環境に行く。将来世代に行く。
言うなれば、原発事故で「放射性物質を希釈して太平洋に流そう!」みたいな案が出てみんなが拍手喝采している時に、雪乃は「そんなことをしたら生物濃縮が起きるから駄目よ! 原子力発電をしてはいけないのよ!」と言い出す人。
人類が「人命のため」「世界平和のため」と言いながら、平気で他の生物種や地球環境、将来世代を犠牲にすることを知っている雪乃は、世界平和を願うことはできなくて。
じゃあ、何を願えばいいのか、どこを目指して進めばいいのかわからなくなって、ひきこもってしまったのです。
そんな雪乃にとって、『この願いが叶えば、真の世界平和が実現したりしないかな』と考え抜いたものが第一話に書かれた一つ目の願い。
だけど、雪乃は一つ目の願いには自信がないです。
雪乃の知能レベルではこれ以上の答えは出せない、考え抜いた願いだけれど、それでも、真の世界平和には届かないんじゃないかと危惧しています。
だからこそ、本命はクライマックスで明らかになる『正しい願い』。
主神にも「一つ目と二つ目の願いはいらない」と第四話で切り捨てられていますが、雪乃にとっても最初から、『正しい願い』が叶うなら、それに越したことはなくて。
その場合には、一つ目の願いはいらないです。
ちなみに、二つ目の願いを本編に書き損ねたのですが、「愛し合える人と巡り会いたい」です。
その願いは転生時に願うまでもなく叶うので、主神からしたら「二つ目の願いはいらない」ことになります。
つまり、雪乃の三つの願いは最終的にすべて叶うのですが、愛し合える人として主神がガゼルを用意してくれていたのに、デゼるんがうっかり、そこらへんに落ちていたさいふぁ様にひとめぼれしてしまったのはご愛敬です。笑。
(二つ目の願いを書き損ねたのはデゼるんの一人称だったためで、『一つ目の願いが叶ってからでないと愛し合える人と巡り合えても不幸にしてしまう』と考えるデゼるんは、序盤ではそれを願おうとせず、願う前にさいふぁ様に恋をして、願いがキャンセルされてしまったのでした)


ところで、雪乃が魔女裁判にかけられたのは必然――
つまり、地球環境と将来世代を守るために既得権を破壊しようとする彼女を、直接の加害者である『その人』でなくても、既得権者なら抹殺しようとすることくらい、雪乃は知っていました。
その理由が愛する家族を守りたいとか、老いても死にたくないのような、シンプルでささやかなものであることまで、わかっていました。
だから雪乃は誰をうらむでもなく、いったい、どうしたらいいのか、神様に助けて欲しかった。
既得権者の人達の気持ちや都合はわかるけど、だからといって、地球環境が取り返しのつかないレベルに破壊され、将来世代が犠牲になっていくのを黙って見てはいられなかった。だから、声を上げてみたら、冤罪をかけられて社会的に抹殺されてしまった。親類縁者まで巻き込んで。
いったい、どうしたらいいのか。
デゼルに匹敵する迫害を一人で受けた雪乃は瀕死で、すべてを諦めてしまっていたから。
異世界転生の話にも、期待も恐怖もなく、唯々諾々と、頭の片隅で「神様のゲームをクリアできる確率は1%くらいかな、神様が私の願いを叶えて下さる可能性は――」と、彼女がこのゲームにチャレンジすることにはほとんど意味がないと思いながら、それでも、他には可能性をまったく見出せないなら、1%の可能性であっても懸けてみようかと、神様に従っています。
この、重量感がありすぎるためにダイレクトには書かなかった部分、第三章で明かされた輪郭りんかくだけで察して頂けて、作者冥利に尽きまくりです。
というわけで、

> このときの冷静さ、このときに決めていた主神様への「願い」の内容について、それが現実の雪乃さんの辛い境遇があるからこそなんだということが、後半に主神様によって明かされたとき、私は本当に感動しました。
> そういうことか! ってなりました。

YES! そういうことでした。
この作品はよくあるご都合主義に見せかけたものが、実はすべて伏線で、やがて回収される構成なので、その意外性(ご都合主義じゃなかった、だと!?)をお楽しみ頂けたなら、とても嬉しいです。
最初から深度のある世界設定を書き込み過ぎると読者様の負担になるに決まっているので、よくあるご都合主義として、いったんサクっと理解できるようにという配慮なのですが。
ご都合主義で荒唐無稽なだけの作品と勘違いされたまま、去ってゆかれる人がある程度出てしまうのがこの手法の欠点なので、るう様が書いて下さったようなご感想、とても嬉しく助かります。心より感謝です。ありがとうございます✨(*´∇`*)


2.サイファ

サイファさんですが、実は今作で最強のメンタルの持ち主ではないかと思っております。
当初、サイファさんは「こんな何ももっていない僕に、闇巫女のデゼルが声をかけてくれた」ってことにふわふわしてるだけで、どちらかと言えば自分に自信がない立ち位置のキャラなのかなと思っていたのですが、読み進めていくうちに、違うな、と気付きました。
ところどころに挟まっているサイファさん視点を読むと、サイファさんのデゼルさんへの想いと、決意の強さが並々ならないものだと伝わります。
公子様なんていう国家権力レベルを相手にしても、自分が選ばれると思うことも、それに対して恐怖を感じないこと、何が相手でも、どんな場所でも、デゼルさんがどんなことになっても、絶対一緒にいるという決意を揺るがせない姿勢は、本当に子供か……? と目をみはります。(子供であるが故の純粋な強さ……なのかもしれませんが)
特に、デゼルさんがエリス様の祝福で行方不明になってしまったときのサイファさんは、怒りで手が震えるほどになりながら、ガゼル様を支えながら冷静に行動できていたと思うのです。
ガゼル様が「デゼルがどうして君を選んだのか、よく、わかったよ」と言ったとき、私も解った、この子はすごい、と思いました。
そして国家権力どころか、神にも屈さないその姿。
本当にすごい。すっかり感情移入して読んでいたこともあり、本当にサイファさんがいてよかったと心から思いました。
ケイナさんと対峙した際に、ケイナさんの力で操られ、デゼルさんを刺してしまった後、デゼルさんが自分にレーテーをかけようとしたとき、自分にかけられると思ったサイファさんが「ケイナを警戒できない」と、記憶を消すことを拒否しましたよね。あのときも、メンタル強いなと思ったものです。
だって自分の好きな人を危うく殺すところだったなんて、絶対パニックですよ。
記憶を消さないで、と言う理由が「自分で自分を許せない」とか自虐や自責じゃなくて、これからの対策のため。こんなところでまで、冷静。しかも全部ぜんぶ、デゼルさんを守るため。
本当にどこまで強いんだ…!
三章でのサイファさんの活躍は、本当にただの人?!  ってくらい神がかっていたし、手に汗にぎりました。
例え「選ばれし者」として生まれなかったとしても、大切な人の存在によってここまで成長できるという、私の大好きな「物語」を体現した存在のようでした。
何度「サイファさん、ありがとう」と思ったことか。
ネプチューンにしろガゼル様にしろ、国の要人レベルの「選ばれし者」だし、エリス様やルシフェル様は神様。彼らを敵に回しても、第一章から一貫してずっとずっと、ただただデゼルを愛し守ろうとする姿、感動しました。


☆ 返信 ☆

さいふぁ様にここまでのご評価を頂き、
感無量です、ありがとうございます!(´;∀;`)
さいふぁ様は本当に、まったく選ばれし者ではなく、何の特別なスキルもないので、読者様という本物の女の子が、ふつうの男の子をここまで高く評価してくれるんだよ、中身を磨けばって、男の子たちに届けたいなぁ。
男の子が書いてる男の子向けのドリー夢小説で、ふつうの男の子が作中の女の子にちやほやされてるのは荒唐無稽な現実逃避でしかないけど。
女の子が書いてる女の子向けの物語で、ふつうの男の子が読者様という実在の女の子から高く評価される場合、それってすごいことだと思うのです。
現実において、ふつうの男の子でもちゃんと愛されるんだよってことだと。
選ばれし者達や神様と渡り合ったさいふぁ様はふつうじゃないようでいて、渡り合った際に取った手段は、間違いなくふつうの男の子たちが真似できるもの。
決して、ファンタジーな手段に訴えてはいない。

とはいえ、サイファ編を読まれたあかつきには色々と吹かれそうな…
さいふぁ様がデゼるんを想っているのか、決意や覚悟があるのか、こっそり作者の中で謎な部分があるくらい、さいふぁ様にとってデゼるんを守ること、傍にいることは『自然』です。
デゼるんを刺してしまった時に、自責や自虐の念に駆られなかったこととも関わるのですが、さいふぁ様はすごくナチュラルで、責任感やべき論では物事を考えません。というより考えられません。
点目のじじ様いわく9割足りてないので(ぇ)
他人にも自分にも優しいさいふぁ様。
他人だけでなく、自分も責めない。
だから、みんな好き。嫌いな人がいない。自分も好き。嫌う理由がない。
デゼるんを守るのは責任感でも決意でもなく、役割であり望みだから。
さいふぁ様にとって、闇主という『闇巫女様を守る役割』をもらえたことは、世の中に参加できた感があって、とても嬉しいことでした。
その役割の意味とか、待遇がブラックなんじゃないかとか、そんなことを考える脳ミソの持ち合わせはないのです!( ゚Д゚)9
モブ仕様のささやかな脳ミソをフル回転して、日々を生き抜くさいふぁ様。
国家権力や神様に恐怖する脳ミソの持ち合わせもないのです!( ゚Д゚)9
公子様とか神様とか、「上にいる人は優しいから、きっと僕を守ってくれる」と信じているさいふぁ様。
信じる者は救われる(ぇ)

強くなるのに、本当は、決意も覚悟も必要なくて、ただ、余計なことを考えなければいいだけなのだと。
シンプルで純粋な心の強さ、それは、るう様の仰った「子供であるが故の純粋な強さ」なのですが、多くの子供たちは、たとえばスニールを庇ったさいふぁ様が、ジャイロのサンドバッグにされたばかりか、スニールにまで裏切られたような経験を通して、子供でいられなくなってしまう。弱い者を庇うことの怖さを知って、庇えなくなってしまう。
さいふぁ様の強さは「子供であるが故の純粋な強さ」と同じものではあるけれど、さいふぁ様は子供ではなく、痛みを知ってなお、恐怖を知ってなお、その強さを失わなかった男の子なのです。

さいふぁ様にとって、最も過酷だったのは、デゼるんに出会う前、ジャイロからスニールを庇っていた頃。
選ばれし人々や神々と闘った時にはデゼるんがいた。一人じゃなかった。
それだけでさいふぁ様は強くなれた。怖くなかった。
何にも、足りないものはなかった。
だけど、スニールを庇っていた頃には誰もいなかった。さいふぁ様の味方はどこにもいなくて、一人きりだった。
庇われたスニールさえ、さいふぁ様を裏切った。
お父さんは帰ってこない。
お母さんさえ、さいふぁ様を絞め殺そうとした。
何のために闘えばいいのか、どうやって生きればいいのか、心も命も擦り切れる寸前だったさいふぁ様だから。
たとえ感謝されるにふさわしいことをしていても、感謝されるとは限らないこと、それどころか、仇で返されることさえふつうにあること、誰よりも知っていたさいふぁ様だから。
感謝してくれる、愛してくれる、守ってくれるデゼるんと出会えて、どんなに救われたかわからない。
そしてそれは、デゼるんも同じだったから。

二人が一緒にいたかったのは、決意でも覚悟でもなく、ただ、純粋な望みだったのです。
もう、一人きりの寂しい思いも、悲しい思いも、怖い思いもしたくなかった。
傍にいたかった、傍にいて欲しかった。

デゼるん視点の本編では見えづらい部分ですが、よろしければ是非、さいふぁ編もまたお楽しみ頂ければ幸いです。
読んだが最後、クライマックスで泣けなくなる、台なしな物語ですが、それもまた真相… ああ、知らなければ感動していられたのにと、ご遠慮なく、後悔しにいらして下さい♪ お待ちしています✨ヾ(´∀`*)ノ


3.ユリシーズ

ユリシーズさんは、私が作中で最初に「この子が一番好きかも」と思ったキャラでした。ユリシーズさんは、すごく人間くさくて、「この子は私の中にもいるな」と思えるくらい共感できるシーンがあったからです。
ユリシーズさんがネプチューン様に会って恋におち、どんどん闇幽鬼のレベルが上がっていく回は、私もハワワワ……と思いましたが、でも恋をしたときに、自分の顔の半分が火傷痕だったら、女の子なら誰でも絶望するし、それと同時にデゼルさんとの約束に全力ですがると思うんですよね。
しかも生涯3回しか使えないのに、1回使いましたなんて聞いたら、そりゃ闇幽鬼もレベルアップしちゃいますよね。
この子は、本当に「女の子」だし、実に人間らしいなって思ったんです。

そしてユリシーズさん視点のお話で、ユリシーズさんが語ることは、納得と同意の連続だったんです。
ユリシーズさんが自分に利があるから、お腹の赤ちゃんを殺したこと。自分の子供をネプチューンの息子として確立していたい、我が子の人生の揉め事の種は消しておきたいという気持ち、全くそのとおりだと思う!  わかる~!  って叫びたいくらいでした。

【Side】 ユリシーズ ~深刻なツッコミ不足~
(私がこれを書いている現在で最新話です)
でのユリシーズさんの心配も至極全うで。
自分と子供を守ってもらいたい気持ちがあるからデゼルさんに生きていてほしい。
自分たちを守るために、無謀な戦いにも身を投じかねない弟のためにも、デゼルさんという強い力の庇護下にいたい。
これも至極真っ当で、家族を守りたいと思えば当然の考えなんですよね。
そして何より、ユリシーズさんはちゃんとデゼルさんのことを、親友としても心配してるんですよ。デゼルさんにしっかり感謝もして、尊敬もして、親友として大切にしてる。
きちんと義理も人情もあるわけです。
これ、普通の物語の登場人物だったら、第一に「親友であるデゼルが心配」第二に「デゼルの庇護下にありたい」くらいの考え方で描かれる場合が多いと思うんです。でも、ユリシーズさんは第一に「デゼルの庇護下にありたい」を明かしてるわけです。
この辺がすごく好感がもてるんです。
これって、私の思い込みだったら申し訳ないのですが、ユリシーズさんが、世の中で「汚い」と言われるような、自己中心的な感情や利己的な考え方を、しっかり受け止めているってことだと思うんですよね。自分は輝かしく美しい聖人のような人間ではない、と、きちんと理解して、自分の全てを受け止めているというか。
デゼルさんのような自己犠牲の強い聖女(デゼルさん本人はそう思っていなくとも、周囲から見たら本当に聖女だと思います)が隣にいて、ここまで自分の利己的な部分を受け入れているって、すっごくカッコイイと思うんです。
それに、そんなに「ネプチューン大好き! もう夢中!」ってわけでもないのが、ここで明かされるじゃないですか。「ケイナ絡みじゃ、ネプチューン様はアテにならないのよ」っていうこのコメント。
すごい冷静に好きな男のことも分析できてるじゃないですか。
ネプチューン様のことを盲信してるわけじゃなく、自分と子供のために利用している節すら感じるこの姿。リアルな母親像であり、めちゃくちゃ頼りになるお母さんかつ姉御だと思うんですよね。
組織に一人は必要な人材。それがユリシーズさんだと思います!
女性キャラの中では、デゼルさんと並ぶるうさんの大好きキャラです~!


☆ 返信 ☆

すごい! すごい分析力…!(; ・`д・´)
ここまでの分析は作者にさえできないと思います!
感謝感激です✨
闇幽鬼スペクターユリシーズと闇巫女デゼルは闇の神オプスキュリテの両翼、対極の鬼女と聖女でありながら、どちらも強い存在感と魅力を放つ公国の守護神として書きたかったので、気に入って頂けて嬉しいです♪ヾ(´∀`*)ノ

ネプチューンに初めて会った頃のユリシーズはまだ十五歳、思春期真っ盛りだったので、憧れの皇子様に夢中にもなったのですが、それから十年が経ち、子供が生まれて三歳にもなる頃にはお母さん逞しくなりそうだなって。笑。
待てよ、二年後(子供が生まれて三歳になる頃)のデゼるんが逞しくなっているかと想像すると… じゅ。の方が強くなっていそうな…
じゅ。の同い年のお友達にいじめられてしまうデゼるんを、じゅ。が果敢に守ってくれそうな気がしてしまいます!?(; ・`д・´)
ぬ?
母親になれば誰でも逞しくなれるわけではない気がしてきましt(ry)

方向性もセンスもバッチリなるう様の分析ですが、ユリシーズの強さはるう様の想像以上かもしれません✨
『輝かしく美しい聖人のような人間』なんてものはいないと切って捨て、自分だけでなく、デゼるんもそれに該当しないと見抜いています。まさに、るう様が分析して下さった通りの『めちゃくちゃ頼りになる姉御』です。
現実主義者にして超しっかり者なユリシーズの目に映るデゼるんは、『頼りない妹分』『私が守ってあげないと駄目かしらねこの子は』『サイファでいいの? いいの? …いいんだ…』などなど。
デゼるんが性善説なら、ユリシーズは性悪説。
「自分が一番かわいいのはふつうでしょ? 私だけじゃないわよ、デゼルとサイファはあれは抜けてる。間違って人に生まれたハムスターかしらね、足りないのよ二人とも。あの二人を人間枠で考えてはいけないわ」
「自己犠牲? デゼルのはそんないいものじゃないわ。さいふぁ様だ~♪ 喜んでとてとて、まんまと罠にかかった哀れなハムスターよ。足りないのよ。誰に襲われるかわかっていながら、『怖いから近づかない』って何なの。デゼルは闇巫女様なのよ? 『山賊なんて皆殺しにしておしまい!』と、事前に鶴の一声で命じていれば、いともたやすく潰せていた惨事なのに、ああもう、見ていられないったら! あの子は足りてない、足りてなさすぎる」
京奈ちゃんがエリス様の手の平の上でころころ転がされるのを見ていられなかったるう様に通じるものが…!
「ちょっと、デゼル! あなた、そんなんじゃ誰にでもとって食われるわよ!?」
じゅ。のお友達の三歳児に威嚇されてびびるデゼるんを恐れるユリシーズ様ではありません!( ゜Д゜)9

ユリシーズ様に言わせれば、悪人とは、利己的な考えを持っていようがいまいが、悪事を実際に働く無法者のことなのです。(利己的なのは生き物の本能、それで断罪するとかイミフメイと考えます)
すごく合理的で公正なジャスティス。
闇幽鬼ユリシーズ様こそは、闇の神オプスキュリテの名のもと、正義の裁きを司る神威の代行者様なのです…!(`・ω・)9
だが、イケメンと金持ちには甘い。 ←

世紀の悪女かのような立ち位置のユリシーズ様が、実は、義理も人情も優しさも備えたカッコイイ姉御であること、見抜いて頂けて嬉しいです✨ヾ(´∀`*)ノ

たいへんに読み応えのあるご感想を、ありがとうございました!


◆ 蛇足 ◆

邪神の介入があったため、デゼルのお腹の子はネプチューンの子で、生まれていたら大変なことになるところでした。
京奈ちゃんが激怒するのはもちろん、お子様ご本人のストレスがマッハ。
「どうして、第一皇子である僕が淫売の魔女と平民の子として、クズみたいな連中に蔑まれていなければならないんだ! 僕の父親は平民なんかじゃない!」
自分を認知しない皇帝が憎い。
認知されて自分が得るべきだったすべてを得ている異母弟(ルーカス)が憎い。
平民の分際で彼の憎悪を否定し、たしなめようとする養父(サイファ)も憎い。
皆殺しにしてやる! くらいの勢いで、スペックも高いので魔王に育って世界を滅ぼしていたのではないかと…。
(999界を滅ぼしたエリス様が耳元で甘く優しく囁きます…)

サイファを騙し討ちで毒殺して、その罪をネプチューンになすりつけ、
デゼルを煽るためなら、弟妹がいたら平気でそれも殺してネプチューンがやったと訴えるのでしょう。
ルーカスも殺して、ユリシーズに「ルーカスの悲鳴が聞こえて見にきたら、お部屋から京奈様が…」と怯えた様子でささやく、そんな、災厄の邪神の申し子に育ってしまいそうな…。

シナリオの強い流れもあるので、デゼルとユリシーズは京奈ちゃんに討たれて、ネプチューンも命を落として、京奈ちゃんを手玉に取ったネプチューン・ジュニアが真魔王として世界に君臨する、何の救いもない漆黒の惨劇の予感が。

真に世界を救ったのはユリシーズ様かもしれません。
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