猫仙郷

やりたいことリスト

　両親が亡くなり、弟妹とも絶縁し、天涯孤独の身になったら、なんということでしょう。
　子供の頃からの夢がすべて叶ってしまいました。
　家族がいると、一緒に暮らしていなくても、遠慮してしまうものなんですね。

『家族に何かあった時のため、甥っ子姪っ子に残してあげるため、なるべく貯金しておこう』

　この気持ちが、自分のためにお金を使うことにブレーキをかけていたのです。
　誰に気兼ねする必要もなくなったら、さくっと、猫と住まいを手に入れていました。
　　↑
　田舎の古民家なら０円からあるなんて思いもよりませんでした。

　――あれ？
　手に入るなんて思いもよらなかった理想の暮らしを、さくっと、手に入れてしまったぞ。
　好きな時間に寝て起きて、愛してやまない猫が家族で、好きなことだけしていられる、だと…？
　子猫が肩に乗ってくれる夢まで!?

　私は廃ゲーマーなので、理想の暮らしを手に入れて、満足してしまったら、朝から晩までゲーム三昧の暮らしをするに決まっているのですが。
　余生はゲームを遊ぶだけの人生でいいんだっけ？

　このまま、ただ楽しくゲームを遊び続けていたら、後悔しそうな気がそこはかとなくしたので、死ぬまでにやりたいことのリストをつくってみることにしました。

　――やっぱり、マズかった…！
　リストにしてみたら、ゲームは入ってきませんでした。
　すごく楽しいけど、やりたいことじゃないから、時間がもったいない。

　私は理想の暮らしを手に入れたけど、私にはまだ、理想のライフを歩むというワークが残っていたのです。
　家族を手に入れて満足している場合ではなく、家族の健やかで幸せな暮らしを守らなければ。
　やりたいことというなら、夜叉孫の顔まで見たい。

　フリースペースからリンクの『猫仙郷 資料館』に、私の『やりたいことリスト』を置いてあります。
　私にとって優先順位が高い順に並べてあります。
　みなさんのやりたいことリストは、どんなものでしょうか？
　
　――私のやりたいことリストは、もしかしたら独創的かもしれません。
　学生時代の学習計画も独創的だったらしく、先生に真面目にやれと叱られました。
　私は真面目にやっていたのに！
　クラスで成績トップの私の学習計画がみんなと違ったのなら、私の計画こそが、賢明な学習計画だったんじゃないの!?
　次につくろうと思っている『時間割』を見てもらえば、私が叱られた理由がよくわかると思います。
　計画倒れする計画なんて、つくるだけ時間の無駄だから。
　計画通りに進めるからこそ、計画する意味があるのだから。