メゾンドにゃんこ

冴條玲

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夢の庭つき一戸建て

はばたけ、全国へ!

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隣県に目を向けただけでも、随分と安い庭つき一戸建てが実在しました。
そこで、全国に目を向けてみることに。

・空き家バンク
・Sumai空き家(格安空き家&古民家情報)
・みんなの0円物件(無償譲渡物件)

なんというか、空き家バンクは自治体のやることなので、いろいろとつたなく、お得感にも乏しい印象でした。
制度が始まってすぐは、掘り出し物も出たようなのですが。

安定的に掘り出し物を探すなら、『Sumai空き家』と『みんなの0円物件』でしょうね。

さて、ここで0円や10万円の庭つき一戸建てが存在することに気がついた私。
それも、安定的に供給されてくるようです。

すると、どんなクオリティの、どんな立地の一戸建てがいいのか。
総予算は――

わかっている人なら「最初に決めろ、今さらか」と思うことでしょう。
ですが、中古一戸建てを買うという発想は昭和世代には珍しいものです。
若いうちは賃貸で、結婚して、頭金が貯まって、子供が大きくなってきた頃に夢のマイホーム(新築一戸建て)をローンを組んで買う――
それが人生の順路であるという価値観の家庭、昭和においては当たり前でした。
両親に相談すればこのルートしかアドバイスされないからこそ、私のマイホーム探しは、両親が亡くなってから始まったのです。

人生で最も大きな買い物を、誰にも相談せずにしたのか…。
相談しなくて正解でしたが。
ヘタに相談すると、アドバイスしてくれた人の感情がややこしいことになりかねません。
アドバイスをガン無視した選択をしにくくなります。
自分の情報力と判断力に自信がある単身者の場合、誰にも相談せずに家を探すというのは、意外にも、納得のマイホームを手に入れやすい王道かもしれません。

とにもかくにも、私はそれまでの「とにかく安くて住める家」という雑な条件の見直しにかかりました。

◆ 総予算 … 転居費用やリフォーム込みで500万円。
 最終的に320万円の物件に決めますが、予算オーバーしました…。
 500万円以内で買える格安物件ともなれば、事故物件でもない限り、ふつうは築30年以上です。
 すると、長く住むためには屋根のメンテナンスと外壁塗装が必要になります。
 それを知らなかった私は、物件価格400万円上限で探してしまったのですが、これから一戸建ての購入を検討している方は、新築・中古に関わらず、屋根と外壁のメンテナンスの必要性と費用について、事前に調査しておいた方が無難と思われます。
 とりわけ格安物件を購入する場合、メンテナンス費用が物件価格を上回る勢いでかかってくることが。
 そりゃ、10万円で買ったらね…。

この予算内でも、かなり選べるとわかったので、条件を追加です。

◇ 築30年以内が望ましい。
 1980年以前の物件だと、左官壁や突っ張れない押入れがふつうらしく、突っ張り棒やピンが使えないのは地味に不便だなと。
◇ 最寄り駅まで6キロ圏内が望ましい。
 最寄り駅が6キロ圏内にない家なんてあるの!? と思われそうですが、茨城県だとふつうにありましたね…。
◇ あまり高くないスーパーおよびドラッグストアが6キロ圏内にあることが望ましい。
 さっきから、なんで6キロかというと、6キロ先の中学まで自転車通学だったので、6キロ圏内なら車がなくても暮らせると思いました。
◇ 下水が望ましい。
 浄化槽だとランニングコストが下水よりも高くつくので。
◇ 墓チカと事故物件は却下。
 個人的にこれは絶対条件です。この条件は追加ではなく、もとからですが。

この辺りをチェックポイントに、総合的に判断することにしました。
が、道路事情もチェック項目に加えるべきだったかもしれません。
私は険道、酷道というものの存在を、まだ知らなかったのです…。
国と県の仕事がここまでお粗末なものだなどとは…。
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