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Brand New Day
第1話 車の中で
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守が博に性教育されてからしばらく経ってのこと、守は新見に呼び出された。
「守、ちょっと出て来いよ、用があるから」
守はわかっていた。
新見が単にセックスしたくなっているってことや、自分を性の捌け口にしか思っていないってことも。
しかし守は呼び出しに応じることにした。
それはある思いを告げるためだった。
待ち合わせはサッカーグラウンドの近くにある、いつも新見が利用する駐車場のちょっと人目につきにくい場所だった。
守が運転席側の窓をコンコンとノックすると、いかにも高級そうなミニバンのパワフルなパワーウィンドウがスーッと下がった。
新見は少し待ちくたびれている様子だった。
「遅かったじゃないか」
「コーチ、なに、用って?」
「まぁいいから車に乗れ」
新見は助手席側のシートをポンポンと手で叩いた。
それでも守があまり乗り気でない様子を察すると、新見は追い討ちをかけるように言った。
「いいからさっさと乗れよ」
「もう待ちくたびれてんだからさ、こっちは」
守は仕方なく車に乗り込んだ。
この車はよく知っている。
だって、この車の中で何度も新見にセックスされてるからだった。
「おせーよ」
「仕方ないじゃん」
「こっちは自転車で来たんだから」
新見が待ちくたびれているのは、べつに守のせいではない。
守を呼び出す少し前、今日の獲物にしようとしていた駆という名の、最近、自分のサッカー教室に入ったばかりの小学1年生の男の子を目的を果たせず取り逃してしまっていたからだった。
「で、用ってなに?」
守もつい口調がキツくなった。
「そんなの決まってるじゃないか」
「久しぶりにお前のケツでしたくなってさ」
「俺とセックスしたいってこと?」
「なんだよ、その冷たい言い方」
「そうかな?」
「俺はいつもと同じつもりなんだけど」
「なんだ?」
「怒ってるのか?」
「怒ってなんかないけど」
「なら、するよな、セックス」
「オレと、久しぶりにさ」
「お前だって前に言ってたじゃなか、コーチじゃなきゃ気持ちよくなれないって」
「だから、いいよな」
出た。
コーチの決め台詞。
いいよな。
守はいままでのコーチの決め台詞のパターンを回想しながら、今日は同時に頭の中でそれを拒否した。
「俺さ、もうコーチとはそういうこと、しないことにしたから」
「そういうこと?」
「セックスだよ、セックス」
「俺、もうコーチとはセックスしないってこと、言いにきた」
「なんでだ?」
「だってお前、言ってたじゃないか、ずっとずっとこういうことして欲しいって、挿れたくなったらいつでも挿れていいって」
「もう気が変わったってことなのか?」
「うん、そうだよ」
「気が変わった」
新見はいままで性欲の対象外だった発毛している男の子でも守とならできると思っていた矢先の不意打ちの返事だった。
「それに俺、アソコの毛もボーボーだし、コーチはそういうのに興味ないだろうから別にもういいでしょ」
もちろんボーボーというのは嘘で、本当はまだチョロチョロくらいしか生えていなかったが、新見が自分を諦めやすいようにそう表現した。
新見ももちろんそんなにすぐに陰毛がもじゃもじゃ生えてくることはないとは分かっていたが、それほどまでに自分とのセックスを拒まれても、なお縋るのはプライドが許さなかった。
「そっか、そんなにオレとはセックスしたくないってことか」
「それならそれでいいが、でもなんでまた急に?」
「俺さ、蹴翔のお父さんに性教育してもらったんだよ」
「性教育?」
「うん、そう、性教育」
「まあ中身は新見コーチが俺にしてたことと同じなんだけど、蹴翔のお父さんのはさ、なんか違う感じがした」
「同じことって、それって、先輩もお前と‥‥」
「いや、蹴翔のお父さんもお前とセックスしたってことなのか?」
「うん、そうだよ」
「蹴翔のお父さんにセックスしてもらったんだ」
セックスされた、ではなく、してもらった、なのか‥‥
新見はそう思った。
「だから、もうオレとはセックスしないって言ってるのか?」
「コーチとしてもさ、全然気持ちよくないんだ」
「逆にコーチはさ、俺とやってて気持ちよかったかもしれないけど」
「でも蹴翔のお父さんは俺のこと大事にしてくれたし、性教育してるときも、すっごく気持ちよかったんだ」
「じゃあお前は蹴翔のお父さんが、もしまたセックスしたいっていったら、するのか?」
「それはわかんない」
「でも言われたら、多分するかもね」
「うーん、そっか、わかった」
「お前はもう先輩のものになってしまったってことなんだな」
「先輩?」
「ああ、蹴翔のお父さんはオレの高校の時のサッカー部の先輩だからな」
新見は博の息子の蹴翔に無理やりセックスしたのがバレたとき、ガチ切れされた上にクラウドに保存していた今までのお宝写真もアカウントごと強制的に乗っ取られ、恐怖を感じるというよりはもうこれ以上面倒なことにはなりたくないと思っていた。
「わかった」
「ならオレはもう、お前とはそういうことはしない」
新見はそう言った途端、守の身体に覆い被さるようにして守の座っているシートの脇にあったレバーを引いた。
その瞬間、守は即座に背もたれもろとも後ろへ倒れ込んだ。
そして守が事態の把握に手間取っているその隙に新見がズボンの上から守の睾丸を掴んだ。
「痛っ!」
「守、金玉握りつぶされたくなかったら、ズボン脱げよ」
守が痛さのあまり身動きできずにいると、新見は守の睾丸を握った指に力を込めた。
「痛い!」
「コーチ、やめて」
「ズボン脱ぐから、手離して」
「俺の金玉、潰れちゃう」
「そうだよ」
「潰そうとしてんだから」
「嫌なら早く脱げ」
新見は少し指の力を緩めた。
「ズボンと、それとパンツもだぞ」
守はゆっくりとズボンとパンツを下ろした。
途中まで下げたところで新見は握っていた睾丸から手を離し、その代わりに一気にズボンとバンツを引き摺り下ろし守の下半身を裸にした。
「ボーボーなんて嘘じゃねーか」
まだ数本しか生えていないひょろひょろのちん毛を見て、新見は勝ち誇ったように言った。
「コーチ、さっきオレとはもうセックスしないって言ったじゃんか」
「何だよ、あれ、嘘だったのかよ」
ちん毛がボーボーとか嘘までつかれてはセックスしようにもプライドが許さないと思っていたが、それが博と比べられているとわかった瞬間、新見は守の身体に残る性体験を上書きしたいという嫉妬に似た感情がメラメラと湧き上がってきたのだった。
「べつに嘘じゃないさ」
「物事は何でも時間が決められてて、俺が言ったのは明日以降の話」
「今日はまだセックスしてもいいってことだよ」
「汚ねーぞ、そんなの」
「まあ、何とでも言え」
「お前とのセックスは今日で最後にしてやるよ」
「なんせお前は先輩のものになっちまったんだからな」
「それにオレのちんこはいま、無性にセックスがしてーって言ってんだよ」
「だからお前は黙ってオレにケツの穴、貸せばいいんだ」
「ただそれだけよ」
「本当に‥‥、本当にこれで最後にしてくれるのかよ」
「もちろんだとも」
「だからつべこべ言わず、早くオレのちんぽ、お前のケツに挿れさせろよ」
新見はそういうと自らもズボンを下ろして、ギンギンに漲ったイチモツにこの車の常備品であるローションを塗った。
そして守の両太ももを持ち上げ肛門を目の前に曝け出させると、プラスチック製のローションの容器を押しつぶし、そこにもたっぷりと滴らせた。
守はいままで普通に応じてきたオムツ替えのようなこの体勢と、お尻の穴に滴り落とされる冷たいローションの感覚が、いつになく惨めに感じられた。
「早く挿れなよ」
「やっぱ待ち切れないのか」
「相変わらず守くんは淫乱だなぁ」
「そんなにオレのちんぽが欲しいのかよ」
ったく、そういう意味じゃねーよ‥‥
早く終わらせろよって意味だよ‥‥
守は黙ったまま新見の挿入を受け入れた。
相変わらず太かった。
ずんぐりとしてて、まるでお尻の穴に栓をされているかのようだった。
でも体内の奥までは届かない。
その代わりに括約筋が目一杯広げられる感じがして、挿入されただけでキツキツな感じがした。
新見は腰を動かし始めた。
そして初っ端から容赦なくズドンズドンと肉棒を守の尻の谷間に開いたよく伸縮する穴へと打ち込んだ。
激しかった。
最初からフルスピードで挿入された。
今日の新見のセックスはいままでになく暴力的だと思った。
しかし守の身体はそれすら受け入れられるように、10歳の夏、初めて新見に挿入されて以来ずっと調教されていた。
「オラオラオラオラ、守、どうよ、オレのセックスは」
「先輩のより気持ちいだろーが」
新見はとにかく力任せに守の肛門目掛けて腰を突き上げ続けた。
守は腹の中に新見の膨張した如意棒が押し込まれるのを不快にすら感じていた。
「守、なんか言えよ」
「オレのちんぽ、お前の中にしっかり入ってるぞ」
「どうだ、感じるか」
確かに新見の太っとい肉棒が守の肛門に嵌め込まれている感覚はあった。
一方で博のそれは細かったが長くて奥の方まで届き、お腹の中をツンツン突くような感じがたまらなく気持ちよかった。
そして何よりも、博が守の全てを気遣いながら性教育してくれているのを感じられたのが、何より一番気持ちよかったのだった。
「守、守‥‥」
新見は段々、自分だけの世界に入って行き、息を荒くしながらただひたすらに激しく腰を振っている。
「どうだ、オレのちんぽ、気持ちいいだろ」
「な、先輩のなんかより、ずっとずっと、気持ちいいだろ」
新見がペニスの挿入を繰り返すたびに、ぬっちゃぬっちゃと卑猥な音が高級なミニバンの車内に響いた。
守はその音を聞きながら、行為が早く終わらないかと冷めた気持ちでいた。
「守、守、ああぁ、気持ちいい‥‥、めっちゃ気持ちいい‥‥」
新見はセックスドールのように冷ややかな守の視線にも気づかず、溜まっていた性欲を守の肛門に発散し続けた。
「お前、いいよぉ、やっぱいいよぉ‥‥」
「オレのちんぽ、痛がらずに挿入できんの、あんま、いねーからさ」
「多少毛が生えてたって、もうそんなのどうでもいいよ」
なにを今さら勝手なことを言ってんだよ‥‥
守は呆れていた。
「守、気持ちよかったら、遠慮せずもっと声出していいんだぞ」
新見のペニスが守のお腹の中で横隔膜を圧迫し、時々それが呼吸のタイミングと重なって短く声が出てしまう。
それが喘ぎ声に聞こえるらしかった。
「お前の喘ぎ声、もっと聞きてーんだよ」
思春期ちょい前、声変わり直前くらいの少し掠れ気味の声が確かに艶やかだったのかもしれない。
「そうすればオレ、もっともっと興奮して、めちゃくちゃ気持ちよくお前にセックスしてやれるぞ」
なに言ってんだよ、気持ちいいのはコーチだけだろ‥‥
守は両脚をM字に大きく広げながら、腰を激しく叩きつけてくる新見のセックスを黙って受け入れていた。
それにしても激しいな、今日のセックス‥‥
全身がバッコンバッコン揺さぶられる‥‥
こういうのを、きっと我武者羅っていうんだろうな‥‥
新見は100メートルを全力疾走するかのようにフルスロットル、ノンストップで腰を振り続けていた。
はぁはぁはぁはぁ‥‥
時折り生唾を飲み込みながら守との行為に興じている。
守、守‥‥
お前の身体、マジでき気持ちいぃ‥‥
ほんと、気持ちいいよぉ‥‥
余程に守を手放したくないという本音なのか、それとも性欲が溜まりに溜まっていたのか?
守にはそのどちらなのかよくわからなかったが、皮肉なことに新見が守に夢中になってセックスすればするほど、守の気持ちはどんどん冷ややかになっていくばかりだった。
やがて新見は腰をガクガクブルブル振るわせると、守に挿入したままの体勢で、いままでとは打って変わって恐ろしいほど静かにピタッと全身の動きを止めた。
唯一動きがあったのは新見の尿道がドクンドクンと脈打つのを、守の肛門が感じていただけだった。
やっと射精ったのかよ‥‥
守は自分のお腹の中にドロリとした生温かいものが多量に流れ出たのを感じ、そう思った。
終始、前戯も愛撫もなかった。
ただただ強欲な肉棒を守の身体に入れたり出したりするだけのセックスだった。
要するに新見は最後まで守のことを肉便器扱いし、嬲ることしかしなかった。
「もう、いいでしょ?」
「ふう‥‥」
新見が深いため息をついた。
「どうだ、気持ちよかったろ」
「久しぶりだな、オレとするの」
「またしたくなってきただろ、オレとセックス」
「別に‥‥」
「もうこれで最後だからな」
「約束したろ」
「そうだな、今度は先輩も一緒に3人でもいいな」
「あと蹴翔も入れて4人もありか」
ちっ、人の話、聞いてねーし‥‥
「コーチ、そういうの、ないから」
「ははは、冗談だよ、冗談」
「これからは先輩にたっぷり可愛がってもらいな」
「蹴翔のお父さんとはそんなんじゃねーし」
「そう、怒るなって」
「用が済んだんだから、俺、もう帰るから」
守は体内から流れ出てくるヌメヌメした液をティッシュで拭き取りながら、そそくさとパンツに足を通しズボンを穿いた。
相変わらず中出しされると気持ち悪ぃ‥‥
守は下半身に違和感を感じながら不自然な足取りで車から降り、来るときに乗ってきた自転車に跨った。
やべ‥‥
またお尻からコーチの出した精液出てきた‥‥
早く家に帰ってシャワー浴びよ‥‥
守はおっかなびっくり自転車のペダルを踏み込んだ。
「また遠慮せずサッカーの練習、来いよー」
新見がそう呼びかけたが、守はそれを肩越しに聞き流しながら、もと来た道を帰って行った。
守が自転車を漕ぐその後ろ姿を見ながら、新見はスマホを手に取り誰かに電話をかけ始めた。
「守、ちょっと出て来いよ、用があるから」
守はわかっていた。
新見が単にセックスしたくなっているってことや、自分を性の捌け口にしか思っていないってことも。
しかし守は呼び出しに応じることにした。
それはある思いを告げるためだった。
待ち合わせはサッカーグラウンドの近くにある、いつも新見が利用する駐車場のちょっと人目につきにくい場所だった。
守が運転席側の窓をコンコンとノックすると、いかにも高級そうなミニバンのパワフルなパワーウィンドウがスーッと下がった。
新見は少し待ちくたびれている様子だった。
「遅かったじゃないか」
「コーチ、なに、用って?」
「まぁいいから車に乗れ」
新見は助手席側のシートをポンポンと手で叩いた。
それでも守があまり乗り気でない様子を察すると、新見は追い討ちをかけるように言った。
「いいからさっさと乗れよ」
「もう待ちくたびれてんだからさ、こっちは」
守は仕方なく車に乗り込んだ。
この車はよく知っている。
だって、この車の中で何度も新見にセックスされてるからだった。
「おせーよ」
「仕方ないじゃん」
「こっちは自転車で来たんだから」
新見が待ちくたびれているのは、べつに守のせいではない。
守を呼び出す少し前、今日の獲物にしようとしていた駆という名の、最近、自分のサッカー教室に入ったばかりの小学1年生の男の子を目的を果たせず取り逃してしまっていたからだった。
「で、用ってなに?」
守もつい口調がキツくなった。
「そんなの決まってるじゃないか」
「久しぶりにお前のケツでしたくなってさ」
「俺とセックスしたいってこと?」
「なんだよ、その冷たい言い方」
「そうかな?」
「俺はいつもと同じつもりなんだけど」
「なんだ?」
「怒ってるのか?」
「怒ってなんかないけど」
「なら、するよな、セックス」
「オレと、久しぶりにさ」
「お前だって前に言ってたじゃなか、コーチじゃなきゃ気持ちよくなれないって」
「だから、いいよな」
出た。
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いいよな。
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「俺さ、もうコーチとはそういうこと、しないことにしたから」
「そういうこと?」
「セックスだよ、セックス」
「俺、もうコーチとはセックスしないってこと、言いにきた」
「なんでだ?」
「だってお前、言ってたじゃないか、ずっとずっとこういうことして欲しいって、挿れたくなったらいつでも挿れていいって」
「もう気が変わったってことなのか?」
「うん、そうだよ」
「気が変わった」
新見はいままで性欲の対象外だった発毛している男の子でも守とならできると思っていた矢先の不意打ちの返事だった。
「それに俺、アソコの毛もボーボーだし、コーチはそういうのに興味ないだろうから別にもういいでしょ」
もちろんボーボーというのは嘘で、本当はまだチョロチョロくらいしか生えていなかったが、新見が自分を諦めやすいようにそう表現した。
新見ももちろんそんなにすぐに陰毛がもじゃもじゃ生えてくることはないとは分かっていたが、それほどまでに自分とのセックスを拒まれても、なお縋るのはプライドが許さなかった。
「そっか、そんなにオレとはセックスしたくないってことか」
「それならそれでいいが、でもなんでまた急に?」
「俺さ、蹴翔のお父さんに性教育してもらったんだよ」
「性教育?」
「うん、そう、性教育」
「まあ中身は新見コーチが俺にしてたことと同じなんだけど、蹴翔のお父さんのはさ、なんか違う感じがした」
「同じことって、それって、先輩もお前と‥‥」
「いや、蹴翔のお父さんもお前とセックスしたってことなのか?」
「うん、そうだよ」
「蹴翔のお父さんにセックスしてもらったんだ」
セックスされた、ではなく、してもらった、なのか‥‥
新見はそう思った。
「だから、もうオレとはセックスしないって言ってるのか?」
「コーチとしてもさ、全然気持ちよくないんだ」
「逆にコーチはさ、俺とやってて気持ちよかったかもしれないけど」
「でも蹴翔のお父さんは俺のこと大事にしてくれたし、性教育してるときも、すっごく気持ちよかったんだ」
「じゃあお前は蹴翔のお父さんが、もしまたセックスしたいっていったら、するのか?」
「それはわかんない」
「でも言われたら、多分するかもね」
「うーん、そっか、わかった」
「お前はもう先輩のものになってしまったってことなんだな」
「先輩?」
「ああ、蹴翔のお父さんはオレの高校の時のサッカー部の先輩だからな」
新見は博の息子の蹴翔に無理やりセックスしたのがバレたとき、ガチ切れされた上にクラウドに保存していた今までのお宝写真もアカウントごと強制的に乗っ取られ、恐怖を感じるというよりはもうこれ以上面倒なことにはなりたくないと思っていた。
「わかった」
「ならオレはもう、お前とはそういうことはしない」
新見はそう言った途端、守の身体に覆い被さるようにして守の座っているシートの脇にあったレバーを引いた。
その瞬間、守は即座に背もたれもろとも後ろへ倒れ込んだ。
そして守が事態の把握に手間取っているその隙に新見がズボンの上から守の睾丸を掴んだ。
「痛っ!」
「守、金玉握りつぶされたくなかったら、ズボン脱げよ」
守が痛さのあまり身動きできずにいると、新見は守の睾丸を握った指に力を込めた。
「痛い!」
「コーチ、やめて」
「ズボン脱ぐから、手離して」
「俺の金玉、潰れちゃう」
「そうだよ」
「潰そうとしてんだから」
「嫌なら早く脱げ」
新見は少し指の力を緩めた。
「ズボンと、それとパンツもだぞ」
守はゆっくりとズボンとパンツを下ろした。
途中まで下げたところで新見は握っていた睾丸から手を離し、その代わりに一気にズボンとバンツを引き摺り下ろし守の下半身を裸にした。
「ボーボーなんて嘘じゃねーか」
まだ数本しか生えていないひょろひょろのちん毛を見て、新見は勝ち誇ったように言った。
「コーチ、さっきオレとはもうセックスしないって言ったじゃんか」
「何だよ、あれ、嘘だったのかよ」
ちん毛がボーボーとか嘘までつかれてはセックスしようにもプライドが許さないと思っていたが、それが博と比べられているとわかった瞬間、新見は守の身体に残る性体験を上書きしたいという嫉妬に似た感情がメラメラと湧き上がってきたのだった。
「べつに嘘じゃないさ」
「物事は何でも時間が決められてて、俺が言ったのは明日以降の話」
「今日はまだセックスしてもいいってことだよ」
「汚ねーぞ、そんなの」
「まあ、何とでも言え」
「お前とのセックスは今日で最後にしてやるよ」
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「それにオレのちんこはいま、無性にセックスがしてーって言ってんだよ」
「だからお前は黙ってオレにケツの穴、貸せばいいんだ」
「ただそれだけよ」
「本当に‥‥、本当にこれで最後にしてくれるのかよ」
「もちろんだとも」
「だからつべこべ言わず、早くオレのちんぽ、お前のケツに挿れさせろよ」
新見はそういうと自らもズボンを下ろして、ギンギンに漲ったイチモツにこの車の常備品であるローションを塗った。
そして守の両太ももを持ち上げ肛門を目の前に曝け出させると、プラスチック製のローションの容器を押しつぶし、そこにもたっぷりと滴らせた。
守はいままで普通に応じてきたオムツ替えのようなこの体勢と、お尻の穴に滴り落とされる冷たいローションの感覚が、いつになく惨めに感じられた。
「早く挿れなよ」
「やっぱ待ち切れないのか」
「相変わらず守くんは淫乱だなぁ」
「そんなにオレのちんぽが欲しいのかよ」
ったく、そういう意味じゃねーよ‥‥
早く終わらせろよって意味だよ‥‥
守は黙ったまま新見の挿入を受け入れた。
相変わらず太かった。
ずんぐりとしてて、まるでお尻の穴に栓をされているかのようだった。
でも体内の奥までは届かない。
その代わりに括約筋が目一杯広げられる感じがして、挿入されただけでキツキツな感じがした。
新見は腰を動かし始めた。
そして初っ端から容赦なくズドンズドンと肉棒を守の尻の谷間に開いたよく伸縮する穴へと打ち込んだ。
激しかった。
最初からフルスピードで挿入された。
今日の新見のセックスはいままでになく暴力的だと思った。
しかし守の身体はそれすら受け入れられるように、10歳の夏、初めて新見に挿入されて以来ずっと調教されていた。
「オラオラオラオラ、守、どうよ、オレのセックスは」
「先輩のより気持ちいだろーが」
新見はとにかく力任せに守の肛門目掛けて腰を突き上げ続けた。
守は腹の中に新見の膨張した如意棒が押し込まれるのを不快にすら感じていた。
「守、なんか言えよ」
「オレのちんぽ、お前の中にしっかり入ってるぞ」
「どうだ、感じるか」
確かに新見の太っとい肉棒が守の肛門に嵌め込まれている感覚はあった。
一方で博のそれは細かったが長くて奥の方まで届き、お腹の中をツンツン突くような感じがたまらなく気持ちよかった。
そして何よりも、博が守の全てを気遣いながら性教育してくれているのを感じられたのが、何より一番気持ちよかったのだった。
「守、守‥‥」
新見は段々、自分だけの世界に入って行き、息を荒くしながらただひたすらに激しく腰を振っている。
「どうだ、オレのちんぽ、気持ちいいだろ」
「な、先輩のなんかより、ずっとずっと、気持ちいいだろ」
新見がペニスの挿入を繰り返すたびに、ぬっちゃぬっちゃと卑猥な音が高級なミニバンの車内に響いた。
守はその音を聞きながら、行為が早く終わらないかと冷めた気持ちでいた。
「守、守、ああぁ、気持ちいい‥‥、めっちゃ気持ちいい‥‥」
新見はセックスドールのように冷ややかな守の視線にも気づかず、溜まっていた性欲を守の肛門に発散し続けた。
「お前、いいよぉ、やっぱいいよぉ‥‥」
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それが喘ぎ声に聞こえるらしかった。
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「そうすればオレ、もっともっと興奮して、めちゃくちゃ気持ちよくお前にセックスしてやれるぞ」
なに言ってんだよ、気持ちいいのはコーチだけだろ‥‥
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はぁはぁはぁはぁ‥‥
時折り生唾を飲み込みながら守との行為に興じている。
守、守‥‥
お前の身体、マジでき気持ちいぃ‥‥
ほんと、気持ちいいよぉ‥‥
余程に守を手放したくないという本音なのか、それとも性欲が溜まりに溜まっていたのか?
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やがて新見は腰をガクガクブルブル振るわせると、守に挿入したままの体勢で、いままでとは打って変わって恐ろしいほど静かにピタッと全身の動きを止めた。
唯一動きがあったのは新見の尿道がドクンドクンと脈打つのを、守の肛門が感じていただけだった。
やっと射精ったのかよ‥‥
守は自分のお腹の中にドロリとした生温かいものが多量に流れ出たのを感じ、そう思った。
終始、前戯も愛撫もなかった。
ただただ強欲な肉棒を守の身体に入れたり出したりするだけのセックスだった。
要するに新見は最後まで守のことを肉便器扱いし、嬲ることしかしなかった。
「もう、いいでしょ?」
「ふう‥‥」
新見が深いため息をついた。
「どうだ、気持ちよかったろ」
「久しぶりだな、オレとするの」
「またしたくなってきただろ、オレとセックス」
「別に‥‥」
「もうこれで最後だからな」
「約束したろ」
「そうだな、今度は先輩も一緒に3人でもいいな」
「あと蹴翔も入れて4人もありか」
ちっ、人の話、聞いてねーし‥‥
「コーチ、そういうの、ないから」
「ははは、冗談だよ、冗談」
「これからは先輩にたっぷり可愛がってもらいな」
「蹴翔のお父さんとはそんなんじゃねーし」
「そう、怒るなって」
「用が済んだんだから、俺、もう帰るから」
守は体内から流れ出てくるヌメヌメした液をティッシュで拭き取りながら、そそくさとパンツに足を通しズボンを穿いた。
相変わらず中出しされると気持ち悪ぃ‥‥
守は下半身に違和感を感じながら不自然な足取りで車から降り、来るときに乗ってきた自転車に跨った。
やべ‥‥
またお尻からコーチの出した精液出てきた‥‥
早く家に帰ってシャワー浴びよ‥‥
守はおっかなびっくり自転車のペダルを踏み込んだ。
「また遠慮せずサッカーの練習、来いよー」
新見がそう呼びかけたが、守はそれを肩越しに聞き流しながら、もと来た道を帰って行った。
守が自転車を漕ぐその後ろ姿を見ながら、新見はスマホを手に取り誰かに電話をかけ始めた。
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